4月9日に起きた島根県西部地震では震度5強(M6.1)を観測、複数の負傷者を出した。この揺れを事前にキャッチし、警告していたのが
JESEAによると、現在、不穏なシグナルが出ているエリアがあり、それも5カ所というから穏やかではない。
 震度5強の島根の後も、4月15日に北海道中標津町で震度5弱(M5・4)とまさに立て続けの様相。事前に予兆がつかめれば…。誰もがこう思うはずだ。

 JESEAはMEGA地震予測のサイト内で、震度5以上が起きる恐れがある場合、エリアを指定し警告する。先の島根の地震も4月4日時点で「要注意 鳥取県・島根県周辺」と発表していた。
「3カ月以内に震度5以上の地震が起こる兆候があった場合、注意を呼びかけている」
予測に用いるのは人工衛星の測位データで、「普段、私たちは気付かないが、地盤は隆起沈降し、東西南北に動いている。その中でひずみが生まれ、地震を引き起こしていると考えられる」

地図の暖色で示された地域は、16年1月時点に比べ地盤が隆起し、寒色の地域は沈降。
矢印は東西南北に地盤が変動しているかを表している。4週間で4ミリ以上の変化があった場合に記載され、矢印が長ければ大きく動いたことになる。

 気になるのはやはり次はどこか、だ。JESEAでは今、5つの地域に注目する。

 要警戒は、まず東北地方。「3・11で土地が大きく沈み込んだ太平洋側は現在、反動で隆起し、日本海側は沈降が続いている。
2つの動きに挟まれた奥羽山脈周辺では地下で大きなひずみがため込まれている」
東北地方が東に動いているのに対し、茨城県付近に矢印はみられない。こうした地点にもひずみが生まれ、揺れが起こる恐れがある。

 九州南部も要警戒で、「九州の大部分が南東方向に動く中、新燃岳周辺は東北東方向に大きく動いている。宮崎県の一部が沈下する一方、鹿児島県では隆起がみられる」

 要注意は九州北部。2年前の熊本地震の影響から地盤が激しく浮き沈みし、「この地域はひずみがたまっている」(同)。福岡県は全体的に沈下し、「2005年に震度6弱を記録した福岡県西方沖地震のような規模のものが起きてもおかしくない」