http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/shin_sangyoukouzou/pdf/008_04_00.pdf

(1)我が国の現状
第4次産業革命への対応は、欧米が先行しながら急激に進展している。既に「バーチ
ャルデータ 3」を巡るデータ競争「第1幕」では先行する GAFA(Google, Apple,
Facebook, Amazon)が大規模なプラットフォームを形成しており、大きく水を空けられている。

こうしたデジタル経済における新たな競争を勝ち抜くためには、我が国自ら新た
なイノベ ーションを生み出す力、新陳代謝を通じて産業構造・就業構造、経済社会システム
の変革を生み出すダイナミズムが不可欠。しかしながら、我が国では、未だ資本や労働の流動性が低く、
産業構造・就業構造が硬直化したままであり、我が国経済全体 が「老朽化」。このままでは、
第4次産業革命に十分に対応することは困難。

(2)第4次産業革命の2つのシナリオ~日本は今、「分かれ目」
第4次産業革命への対応を巡っては、日本は今、まさに分かれ目に立っている。

現状のように、企業・系列・業種の壁や自前主義が温存されたままでは
、グローバルな データ利活用の基盤であるデータプラットフォームを海外に
依存せざるを得なくなる。その結果、海外のプラットフォーマーが付加価値を吸収し、
そのプラットフォームの上で我が国産業が下請け化しジリ貧に至る懸念が大きい。

また、既存産業が温存され、労働市場も固定化し、人材育成も従来のまま継続し
てしまうと、機械化・デジタル化による雇用機会の喪失、機械・ソフトウェアとの競争
による賃金の低下に直面することとなり、中間層の崩壊・二極化が進展。

第4次産業革命の極めて早い変革スピードを目の前にすると、日本に残された時間はもはや少ない。