自民党の高市早苗政調会長は11日のBS日テレ番組で、財務省の矢野康治次官が与野党の経済政策を「バラマキ合戦」と指摘したことを重ねて批判した。「全国会議員をばかにした話だ」と語った。「私たちは歩いて選挙区や全国の方の声を聞いている。次官室から見える景色と違う」と述べた。

立憲民主党の泉健太政調会長は同番組で高市氏に同調した。「今は非常時だ。必要なときに歳出をしっかりやって、平時に戻ったときに景気を回復させて税収を上げるのが正しいプロセスだ」と力説した。

矢野氏は月刊誌「文芸春秋」11月号に寄稿した。経済成長だけで財政健全化するのは「夢物語」だと主張した。次期衆院選を控え与野党が提示する給付や減税の案に懸念を示した。

日本経済新聞
2021年10月12日 0:30
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