「法廷に立つ時間よりもスタジオ滞在時間の方が長い電波弁護士」――。ネット上でこうささやかれているイケメン弁護士の八代英輝氏(57)の番組内での発言をめぐる騒動が長期化の様相を呈している。

八代氏は10日の「ひるおび!」(TBS系)で、衆院選での野党共闘のカギとされる共産党について、「共産党は『暴力的な革命』というのを、党の要綱として廃止してません」など仰天発言。直後から、TBSに対して「誤った発言」「虚偽」との声が殺到したため、同局は「共産党の綱領には記載がなく、発言は誤りでした」とのコメントを発表。八代氏も13日の番組内で、「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたもの。一方、日本共産党はたびたび否定されていることも申し上げるべきでした。申し訳ありませんでした」と頭を下げたものの、綱領には言及しなかったことから、「謝罪ではなく弁解」と再び炎上しているのだ。

ジャーナリストの江川紹子氏(62)は八代氏の発言に対し、ツイッターで、<八代氏のは、自分の発言は政府の見解に沿ったもの、という『弁解』であって、共産党綱領にないことを『ある』とした虚偽コメントへの『謝罪』とは言えませんね>と投稿。文科省元事務次官の前川喜平氏(66)も、共産党の志位和夫委員長(67)が「虚偽発言への撤回・謝罪になっていない」との見解を示したことを踏まえ、<八代英輝氏は、共産党に関する虚偽発言について、きちんとした謝罪と訂正を行い、責任をとって番組を降板すべきだ>と踏み込んだ。

 騒動を受け、ネット上では、八代氏に対して<こういう人が裁判官だったとは……><弁護を頼んでも事実誤認ですぐ負けるか、訴訟相手とこっそり手を握りそう>といった厳しい意見も。今やワイドショーでおなじみとなった「国際弁護士」らしからぬ、突然の騒動かと思いきや、八代氏に対して住民が「NO」を突き付けるのは今回が初めてではない。

■2年前にも…

 今からちょうど2年前の2019年9月。滋賀県などは近江八幡市で人権啓発イベントを企画。その講師に八代氏を招くことを決めたのだが、この方針について県民から、<嫌韓をあおったり、女性の人権を軽視したりする発言をしている人が、講師にふさわしいのか>といった抗議が県に殺到していたというのだ。


「この時も問題視されたのは『ひるおび!』の発言です。八代氏は『慰安婦問題は史実に基づかない』『韓国は国としての体をなしていないのではないか』と平然と言い放っていたため、『嫌韓を助長しているのでは』『事実誤認している人が人権イベントの講師とはマンガだろう』との声が上がったのです」(滋賀県民)

 結局、このイベントはそのまま予定通り開催されたのだが、そろそろ八代氏も“本業”に戻る時かもしれない。

日刊ゲンダイ
21/09/14 15:50
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/294748