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韓国で巻き起こった「注射器すり替え疑惑」

写真:現代ビジネス

 「無能なワクチン外交」

 「日本より1か月遅れの英アストラゼネカ(AZ)社製ワクチン接種」

【写真】日本は「怖い国」だって…?ある「在日コリアン」が直面した「強烈な違和感」

 等、いわゆる「新型コロナウィルスのワクチン非難」のさ中、文在寅政府が全国民対象のコロナワクチン接種を開始した。

 来る6月、イギリスで開催される主要7カ国首脳会議(G7サミット)に先立ち、文在寅大統領は、満65歳以上の接種者第1号としてAZ社製ワクチンを受ける様子を公開した。

 これに伴い「注射器すり替え論争」が勃発。文大統領は、血栓症の副作用と安全性が懸念されるAZ社製ワクチンではなく、米ファイザー社製ワクチンを接種したというのだ。

 注射器すり替え論争は、一部のネットユーザーの間で噂になって拡散され、マスコミまで疑惑をとりあげた。もともと韓国では、文大統領が第1接種者ではないため野党などから批判が絶えなかったこともあり、論争は次々と拡大。

 保守派を中心に「政府はワクチン接種の副作用による死亡者を隠蔽している」「文在寅大統領がAZ社製ワクチンの接種者第1号にならないのは、国民を試験台にしているからだ」等の主張が横行中だった。「韓国政府が直接AZ社製ワクチンの危険性を隠している」という陰謀論の根拠として蔑まれるほどである。

 そして、支持率30%台へ急落の「レイムダック大統領」に関するさまざまな批判が日に日に高まっている。

 国内ではすでに、数十万人の国民がAZ社製ワクチンを接種している。効果と副作用が全世界で検証されている中、今回の「注射器のすり替えショー疑惑」に至った実態を検証する。
すり替えは本当に起こったのか?

写真:現代ビジネス

 3月23日、文在寅大統領がAZ社製ワクチンを接種する様子を公開した直後、韓国のオンラインコミュニティでは「注射器すり替え陰謀論」がおきた。当時、すでに国民約70万人がAZ社製ワクチンを接種済みであった。

 発端となった公開映像によると、まず看護師が薬瓶に注射針を刺してワクチンを取り出す。しかし、実際に注射を打つ時には開いていたはずの注射針の蓋が閉じられていた。

 このことから「パーテーションの後ろで、アルコール綿を持ちだすフリをして注射器をすり替えた」という主張がおこった。全国民が注目する文大統領の公開接種であったが、パーテーションの背後で注射器を扱ったために、誤解や不信を膨らませたのだ。

 あるユーチューバーは、「AZワクチンを目の前で取り出す様子を見せておきながら、パーテーションの後ろでファイザーや別の注射にこっそりとすり変えた」と主張した。また、別のネットユーザーは「万が一注射器をすり替えたことが事実なら、ほぼ弾劾」と指摘した。

 疑惑は、各種オンラインコミュニティやSNSで拡散され噂になって広まった。

 公開接種で注射器をすり替えるには、大統領府関係者はもちろん保健所の職員など多くの人々が加担して、放送局を騙さなければならない。疑惑が現実であれば、政治的な破局を招きかねない対国民詐欺劇としてこき下ろされる可能性がある。

 そのため、保健所が事件の鎮静化に動き出した。

(略)