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 日本学術会議の新会員候補6人の任命拒否問題を巡って「菅義偉首相の教養レベルが図らずも露見した」などとした自身の発言について、川勝平太静岡県知事は16日、「学歴差別のように取られたのは本当に残念。申し訳なく思う」と述べ、発言を撤回して陳謝した。県議会最大会派の自民改革会議から抗議文を受け取った後、報道陣に語った。



 知事は菅首相が任命を拒否したという認識は誤りで、首相の学歴の把握も不正確だったとし「事実認識が間違っていた部分は撤回する」と述べた。一方、任命拒否の理由は説明されていないと指摘し、問題があるとの考えを改めて示した。

 知事は7日の定例記者会見で「菅首相の教養レベルが図らずも露見した。学問をされた人ではない。単位を取るために大学を出た」などと発言した。12日も報道陣に「訂正する必要は全くない」と強調し「(菅首相の)経歴を見ると、学問を本当に大切にしてきたという形跡が見られない」と述べた。

 抗議文は同会派の中沢公彦代表らが知事室を訪ねて提出した。「個人への侮辱、学歴差別につながる発言」と批判し、発言の撤回を求めた。中沢代表は抗議文提出後「知事の釈明、謝罪は粛々と受け止める」とした。知事は昨年12月、同会派を念頭に「やくざの集団、ごろつきがいる」などと発言。県議会2月定例会で撤回、謝罪し「今後、不適切発言はしない」と答弁した経緯がある。

 県には14日までにメールや電話で1192件の意見が寄せられ、このうち976件は発言を批判する内容だという。

静岡新聞社
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