日中首脳の対話は、安倍前首相と習氏が昨年12月に北京で会談して以来、9か月ぶり。電話会談は約30分行われ、習氏からは首相就任に祝意が伝えられた。
首相によると、習氏が「日本との関係を引き続き発展させていきたい」と述べたのに対し、首相は「日中の安定は2国間だけでなく、地域、国際社会のために極めて大事なことであり、このことについて共に責任を果たしていきたい」と応じたという。
両首脳は、新型コロナ対策で連携していくことや、感染拡大の影響で止まっている日中のビジネス関係者の往来再開の早期実現に向け、協議を行うことを確認した。首相は、北朝鮮による日本人拉致問題での協力を求め、引き続き連携していくことを申し合わせた。
習氏の国賓来日についての具体的なやりとりはなかったという。国賓来日は今年4月に予定されていたが、新型コロナの感染拡大を受けて延期されている。
首相は会談で、沖縄・尖閣諸島沖で中国公船が領海侵入を繰り返している問題への懸念を伝えた。香港情勢にも触れ、「議論していきたい」と呼びかけた。
首相はこれに先立ち、インドのモディ首相とも電話で会談し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた連携を確認した。
読売新聞
2020/09/25 22:52
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20200925-OYT1T50224/