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 衆参150人からなる新「立憲民主党」が結党した。早期の解散総選挙も取り沙汰される中、果たして新党は政権批判の受け皿となり得るのか−。九州各地の市民からは期待と注文の双方の声が上がった。

 「今回の合流新党は何かやってくれそうな気がする」と話すのは、熊本市中央区の商店街で買い物をしていた女性(75)。「国際社会に対しても、日本が毅然(きぜん)とした姿勢で向き合う雰囲気を野党が率先してつくって」と期待を寄せる。

 一方で新党結成を冷ややかに見守る人も。佐賀市でキュウリやコメを栽培する坂田和史さん(51)は「野党は政権を批判するけど現実的な提案がない。合流新党もこんな感じなら期待できない」と突き放す。昨夏は2度のハウス浸水を経験しており、「農家の現状を知って」と訴えた。

 野党第1党として、政権に対する抑止力となることを求める声は多い。福岡市西区の女性会社員(45)は「アベノマスクにしても10万円の特別給付金にしても、地方に(事務を)任せて『やってます』感を出している。新党には、そういう身勝手な政策がまかり通るのを止める役割を果たしてほしい」と強調する。

 新型コロナウイルスの影響で客が激減したという北九州市小倉北区でカラオケ喫茶を営む新井晴晶さん(80)は「政権交代するくらいの気概を持って、困っている人の声を国会に届けてほしい」と注文を付けた。 (松本紗菜子、野村有希、横田理美、山下航)

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