自民党総裁選に立候補している菅義偉官房長官は11日の記者会見で、将来的な消費増税が必要だとする10日のテレビ番組での発言について、10年程度先の課題だと説明した。「安倍(晋三)首相はかつて(2019年7月に)『今後10年くらい上げる必要はない』と発言されている。私も同じ考えで、あくまでもその先のことを念頭に置いた話だ」と語った。

 菅氏は会見で「(10日のテレビ東京の番組で)将来的な消費税についての引き上げについて質問があり、少子高齢化社会が進む中で、あくまでも将来的な話として答えた。今後も当面は新型コロナウイルス対策、経済の再生に全力で取り組んでいきたい」と述べた。安倍首相は消費税の10%への引き上げを控えた19年7月に「今後10年間ぐらい(引き上げは)必要ない」と述べていた。

 菅氏は総裁選に立候補した石破茂元幹事長(63)、岸田文雄政調会長(63)と番組で共演した際、「消費税は将来的に10%以上に上げるべきか」と質問され、「○」のフリップを掲げた。その上で「引き上げるという発言はしないほうが良いと思ったが、どんなに頑張っても人口減少は避けられない。将来的なことを考えたら、行政改革は徹底して行った上で、国民の皆さんにお願いをして消費税は引き上げざるを得ないのかなと思った」と述べていた。石破、岸田両氏はともに「△」のフリップを掲げた。【秋山信一】

毎日新聞
2020年9月11日 12時49分
https://mainichi.jp/articles/20200911/k00/00m/010/099000c