安倍の再びの退陣劇は、上皇陛下の譲位と比べたとき、より醜悪に浮かび上がる。

上皇は、常に国民のことを考え、全身全霊で公務を果たされてきた。
だからこそ、将来の体の衰えにより、公務が果たせなくなることを恐れ、譲位のお気持ちを示された。
そこに我意はなく、ただただ、この国と国民の将来を思ってのことだった。
上皇のお気持ちを思った時、「お疲れ様」のような言葉は決して出てこない。ただただ、「陛下、申し訳ございません」。

一方、安倍は、常に自分のことを考え、国家を私物化してきた。
だからこそ、目先のことしか考えず、行き詰って辞める判断も、最長在任期間を超えるという名誉欲を優先させた。
そこには我意しかなく、自らの退任が国と国民にどのような影響を与えるかは、これっぽっちも思っていない。

上皇の譲位のお気持ちを、当初は無視していた安倍政権。
有識者会議で、「いるだけでよい」「陛下のわがまま」だとした専門家を推薦した安倍政権。
退位の儀で「末永くお健やかであらせられますことを願っていません」と発した安倍晋三。

これらのことを思い出すと、国民は、上皇陛下にお詫び申し上げるしかないだろう。
「このような輩を長く首相にさせたことを深くお詫び申し上げます」