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「日経の名物記者も憤る」WHOのあまりに露骨な中国びいき

7月9日(木)9時15分 プレジデント社



■「緊急事態」の認定とともに添えられたのは…

WHOのテドロス事務局長の立ち居振る舞いは目を覆わんばかりだった。「日本経済新聞」の「大機小機」欄(2月6日)には「WHOのガバナンス改革」と題して、こう記した。

世界保健機関(WHO)は1月30日、中国発の新型肺炎を、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と認定した。決定文を載せたWHOのホームページには、大きな写真が添えられている。

空港の建物からマスク姿の人が多数出てくる光景で、春節の旅行客だと察しがつく。

建物にはハングルの表示。韓国かと思いきや、写真の左端に視線を転じわが目を疑った。NTTとおぼしき緑色の公衆電話があったからだ。これは日本の空港ではないか。

調べると、写真映像代理店ゲッティイメージズが1月24日に配信した写真である。説明には成田国際空港とある。

春節の旅行客が新型肺炎の感染を世界に広めたのは否めない。それにしても新型肺炎への緊急事態宣言に際し、もともとの感染源である中国以外の国の写真を載せるとは。



■なぜか発生地の中国ではなく日本の写真が使われた

テドロス事務局長の出身国エチオピアそしてテドロス氏と中国との深い関係については、WBSのニュース解説で重ねて指摘し、1月31日に配信したYouTube配信番組「相内ユウカにわからせたい!」でも詳しく述べた。WHOのホームページの添付写真について、発見の経緯に触れておこう。

「ひょっとして成田空港?」。そんなメールはエコノミストの鈴木敏之氏からだった。空港を見る目など肥えていないだけに、一瞬戸惑った。だが明らかにおかしい。2月1日の午後1時39分にこうツイートした。

〈WHOの緊急会合:添付写真の「選択眼」、北京や上海の空港には見えない。

写真左のグリーンの公衆電話はNTTのようにみえる。成田空港だろうか。新型肺炎で中国の写真を使わないなら、いかにも忖度。日本の空港の写真だったら、日本政府は厳重抗議すべきだろう〉

WHOの緊急会合:添付写真の「選択眼」、北京や上海の空港にはみえない。https://t.co/bu3w9qNbDf
写真左のグリーンの公衆電話はNTTのようにみえる。成田空港だろうか。新型肺炎問題で中国の空港の写真を使わないなら、いかにも忖度。日本の空港の写真だったら、日本政府は厳重抗議すべきだろう。

— 滝田洋一(日本経済新聞) (@yoichitakita) February 1, 2020

そう記した。その直後にツイートを見た方から、疑問を裏付ける連絡があった。そこで2月1日の午後2時4分にこうツイートした。

〈WHOの緊急会合の添付写真:発生地の中国の写真を避け、日本の成田空港を使用。

WHOの緊急会合の添付写真:発生地の中国の写真を避け、日本の成田空港を使用。https://t.co/bu3w9qNbDf
ご覧頂いた方から、以下の写真をご教示頂きました。NARITA, JAPAN – JANUARY 24とあるgettyの写真です。https://t.co/VQgBSOOX1j
こんなところでも中国への忖度。日本政府は厳重抗議しないと…。

— 滝田洋一(日本経済新聞) (@yoichitakita) February 1, 2020

ご覧頂いた方から、以下の写真をご教示頂きました。NARITA,JAPAN-JANUARY24とあるGettyの写真です〉
Gettyは米国の写真配信サービスだが、写真のキャプション(説明文)には「NARITA,JAPAN-JANUARY24」とある。だから、この写真をWHOのホームページに載せたのは、よく知っていたうえで中国の空港を避けたとしか思えない。

■「国際機関は理想主義的で中立的」は幻想である

(略)