昨年7月の参院選を巡る大規模買収事件で、衆院議員の河井克行・前法相(57)(自民党を離党)から20万円を受け取った広島県北広島町議会の宮本裕之議長(61)は29日、町議会全員協議会で一連の騒動について釈明し、議長職を辞職する意向を表明した。

 宮本議長は、昨年3月下旬に自宅を訪れた克行容疑者から現金を渡され、数か月後に関係者を通じて返却したことを説明したという。

 その後、宮本議長は読売新聞の取材に対し、「私は議員でいるべきでないと考えた一方で、議長として取り組んできたことを見届けずに去るのは無責任だとも思う」と語り、「(克行容疑者を)恨んでも恨みきれない」と涙を見せた。

 また安芸太田町議会でも29日、全員協議会が開かれ、克行容疑者から20万円を受領した疑いが出ている矢立孝彦議長(67)に説明を求めた。

 協議会は非公開で行われ、複数の町議によると、矢立議長は「町民に恥じるようなことはしていないが、今の段階では何も話すことができない。(克行容疑者の勾留期限である)7月8日を過ぎてから話したい」と述べたという。

読売新聞
2020/06/30 18:14
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200630-OYT1T50155/