沖縄のアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設をめぐり、防衛省は、埋め立て区域の軟弱地盤を強固にする改良工事に3年8か月かかるとする試算をまとめました。早ければ2022年度に普天間基地を返還するとした目標の実現は難しく、さらにずれ込むことも予想されます。
アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設をめぐり、防衛省は、埋め立て区域の4割余りが軟弱な地盤で、それを強固にするため、およそ7万7000本のくいを打ち込む改良工事が必要だとしています。

そして、改良工事の工期について、防衛省は、これまでに、3年8か月かかるとする試算を記載した工程表をまとめました。

防衛省幹部は、「埋め立て土砂の投入作業と並行して改良工事を進められないか検討しており、移設工事そのものが3年8か月延びるわけではない」としていますが、「現段階で、移設工事全体の完了時期は見通せない」としています。

一方、先に行われた埋め立てへの賛否を問う県民投票で、「反対」票が多数を占めたことから、防衛省が、改良工事に伴う設計変更を申請しても、沖縄県の承認を得るのは困難で、再び、政府と沖縄県の法廷闘争になる可能性があるとみられています。

普天間基地の返還時期について、岩屋防衛大臣は、すでに、早ければ2022年度に返還するとした目標達成は難しいという認識を示していますが、改良工事の進み具合によっては、さらにずれ込むことも予想されます。

NHKニュース
2019年3月14日 4時18分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190314/amp/k10011847401000.html