河野太郎外相は16日夕(日本時間17日未明)、訪問先のドイツ・ミュンヘンで、ロシアのラブロフ外相と約1時間半会談した。安倍晋三首相とプーチン大統領が昨年11月に任命した交渉責任者による2回目の平和条約締結交渉だが、会談は平行線に終わり、具体的な進展は示せなかった。

 ラブロフ氏は、会談後の記者会見で「ロシア側からはいかなる期限も設けない。計画するのは不可能だ」と語り、首相が視野に入れる、6月に大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせたプーチン氏の来日時の大筋合意を否定した。

 また、ラブロフ氏は「平和条約締結のための譲ることのできない最初の一歩」として、第2次世界大戦の正当な結果として北方領土がロシア領になったと認めるよう改めて強調。「日本が、4島を含む全てのクリル諸島(千島列島)の主権をロシアが有することなど、第2次世界大戦の結果を認めることが不可欠だ」と述べた。

2につづく

朝日新聞
2019年2月17日4時29分
https://www.asahi.com/articles/ASM2K13NWM2JUTFK00S.html