「歌手」としての横顔を持つ自民党の名物職員が、憲法改正をテーマにしたオリジナル曲をリリースする。国会の憲法論議は停滞しているが、「歌の力」で改憲の機運は高まるか−。

 改憲ソングを世に送り出すのは、自民党の安全保障政策を長年、理論面で支えてきた田村重信氏(65)。昨年1月の定年退職後、昨夏から嘱託として復帰した田村氏は、安保や憲法、論語などに関する著書が約50冊(共著含む)あるのに加え、これまでにシングルCD2枚を出したことがある異色の党職員だ。

 田村氏の憲法論をもとに、歌手の杏里さんへの楽曲提供などで知られる旧知の音楽プロデューサー・作曲家、坂本裕介氏が作詞・作曲を担当。フォークソングを現代風にアレンジした曲調の新曲「憲法よりも大事なもの」が完成した。

 タイトルや歌詞には「憲法は大事だが、国民が幸せに暮らすための道具に過ぎない。身体が大きくなれば服を変えるように、憲法も時代に合わせて変えていくものだ」(田村氏)とのメッセージがある。

 1月下旬に大手通販サイト「アマゾン」などでCDの発売を予定。動画投稿サイト「ユーチューブ」で先行公開している。田村氏は「憲法に関心がない人や改憲反対の人にこそ聴いてもらいたい」と話している。

産経新聞
https://www.sankei.com/politics/news/190111/plt1901110015-n1.html