密度の濃い悪意がパソコンの画面上に映し出された。

 「自演だろ 自首して刑務所に行け」

 「被害者アピールだ」

 「自作自演 恥を知れ」 「中傷ってのはテメーらが米軍にしたことだ」

インターネット上のあるサイトを開くと、刃物のように鋭利な言葉ばかりが並んでいた。
ページの上から下まで続く攻撃的な文面。一つ一つ読むと、微妙に文体や表現の仕方が違う。
複数の人物によって別々に書かれたであろう短文が1カ所に集められ、侮蔑(ぶべつ)の言葉にあふれていた。

目の前にしているのは「まとめサイト」と呼ばれているサイトだ。これまでファクトチェック取材班が取り上げた「netgeek(ネットギーク)」のようなサイトや「2018年沖縄県知事選について考える」というブログとは違った種類の発信媒体だ。

「まとめサイト」とは何か。主にネット上で公開されている「5ちゃんねる」(旧2ちゃんねる)などの匿名掲示板のスレッド(話題)の中に投稿される文章を運営者が恣意(しい)的に集め、記事をつくる。
話題は趣味や身近な話題など多岐に及ぶが、差別や中傷をあおる記事も少なくない。

そうした記事をつくるサイトの運営者は、新聞やテレビなどが報じた出来事について掲示板などに投稿されたより過激で攻撃的な意見や感想を集める傾向にある。
誹謗(ひぼう)中傷や攻撃的な言葉が一つに集められることで、より先鋭化する。
そして共感した読者がSNS(会員制交流サイト)で共有(シェア)することで一気に拡散する。

そのような「まとめサイト」がつくる記事を見る限り、標的に向けた一方的な攻撃ばかりが多数を占める印象を受ける。対象となった個人や組織が見たとすれば、そこから受ける痛みは計り知れない。

冒頭で紹介した心ない言葉がネット上でぶつけられたのは、突然思いもよらない事故に遭い、恐怖に見舞われた沖縄の被害者に対してだった

https://ryukyushimpo.jp/news/entry-859835.html


参考
琉球新報「まとめサイトが5ちゃんねらーの投稿を恣意的に編集し悪意を圧縮して沖縄ヘイトしています」
http://hayabusa9.2ch.net/test/read.cgi/news/1547208006/l50