2013年に招致が決まった、2020年の東京オリンピック・パラリンピック。

その招致をめぐる汚職容疑で、JOC(日本オリンピック委員会)の竹田恒和会長に対する訴追手続きを、フランス司法当局が始めたことがわかった。

また、フランスメディアは、竹田氏が2018年12月10日にフランス当局から取り調べを受けていたと報じている。

この件について、JOCは「報道は把握している。今は確認している最中です」とコメント。

東京都の小池知事は「先ほど、第一報を伺っただけで、情報を十分持ち合わせていない。大変、驚いている」と述べた。

2016年に行われたJOCのチームによる調査後、疑惑について、竹田会長は「今回の調査結果で、BT社のコンサルタント契約が、違法性がないということを結論として出していただいたということで、わたしどもも思っていた通り、結果が出たということで安心しております。当時、事務局が必要性、最後のゴールに向かって契約の必要性を話して、わたしもそれを十分理解したし、その時にそういった疑惑を持つような贈収賄のようなことは、誰も考えてなかったわけです。われわれは、この契約を違法性のないものとして行ったわけで、それがきちっと認められたということは、わたしどもとしては理解していますし、きちっとした説明をいただいたことを喜んでいます」と話していた。

スポーツ庁の鈴木大地長官は取材に対し、「(JOCの竹田会長について情報は入っていたか?)いいえ」、「(大会1年半前というタイミングですが?)まだ何とも申し上げられない」、「(起訴されたということは?)何とも申し上げられない」と述べた。

突然の知らせに大会組織委員会の森喜朗会長は、FNNの取材に「内容はよくわからない。きょう、昼間に表彰式で一緒だった。何のことか、まさに驚いている。日本人の感覚とは違うのかもしれないし、とにかく驚いている。何かの間違いだといいのだが。選手や関係者は動揺せずにいてほしい」とコメントした。

竹田会長の都内の自宅前。

竹田会長は、まだ帰宅していないが、起訴を受けてのコメントを取ろうと、報道陣が10人ほど集まっている状況。

また、岸体育館の中にあるJOC本部でも、記者やカメラマンが20人ほど集まっているということだが、JOCからは、「今回の報道は把握していますが、現在、確認中」と回答するにとどまっていて、電話対応などに追われて慌ただしいという状況だという。

竹田会長は11日午前、日本スポーツ賞の表彰式に来賓として出席したが、壇上で紹介された際も、いつもと変わらない様子で特に変わった表情は見られなかった。

その後、別のスポーツ賞の表彰イベントに出席し、午後5時半ごろ会場をあとにして、午後6時55分現在、帰宅を報道陣が待っているという状況。

フランス司法当局は、東京オリンピック招致にからむ汚職について、およそ3年前から捜査していた。

フランス司法当局は、JOCの竹田恒和会長が、2020年の東京オリンピック・パラリンピック招致にからむ汚職の疑いがあるとして、訴追に向けた手続きを開始した。

当局は、「捜査中なので、詳細についてはコメントできない」としている。

また、フランスメディアは、竹田氏が贈賄の容疑で、2018年12月10日に、フランス司法当局から取り調べを受けていたと報じている。

FNN
2019年1月11日 金曜 午後7:32
https://www.fnn.jp/posts/00409542CX