自民党幹部が安室奈美恵に“自粛”を要請した――!? こんな仰天情報が、沖縄の地元メディアで飛び交っている。

 13日、翁長知事の死去に伴う沖縄県知事選が告示。安倍政権が推す前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)と、翁長氏の後継として「オール沖縄」が支持する前衆院議員の玉城デニー氏(58)との一騎打ちの構図が固まった。

 現状では翁長氏の遺志を継ぐ玉城氏が先行しているとされるが、佐喜真陣営は自公の党幹部が入れ代わりで沖縄入り。期日前投票で「25万票」を目標に掲げ、組織を締め付けている。佐喜真陣営は「最終盤までに十分、逆転できる」と鼻息が荒いが、安倍政権にとって最大の懸念材料が安室奈美恵の引退興行だ。引退前日のあす15日、沖縄の宜野湾市でラストライブのステージに立つ安室が、翁長知事に対する追悼メッセージを発するのではないかと気をもんでいるのだ。

「実は、安室の亡くなった母親は翁長知事と同郷で、同じ那覇高校の出身だった。安室自身も、今年5月に翁長さんから県民栄誉賞を授与され、感極まって泣いていたくらいだから、翁長さんに対して思い入れがあるはず。ラストライブで翁長さんに肩入れするような発言をされると、一気に弔い合戦のムードが高まってしまう。こちらは女性や若年層への浸透を狙って、基地問題には一切触れず、経済や子育て政策を前面に出して支持を集めているのに、安室の発言次第では、すべてひっくり返されかねません」(佐喜真陣営関係者)

 翁長知事が急死した際は、安室は自身のブログで「沖縄の事を考え、沖縄の為に尽くしてこられた翁長知事のご遺志がこの先も受け継がれ、これからも多くの人に愛される沖縄であることを願っております」と、異例の追悼コメントを発表した。かつて玉城氏がラジオDJをしていた番組に、まだ駆け出しだった安室が招かれた因縁もあるという。

「危機感を持った自民党幹部が、ラストライブで沖縄入りする安室さんとの接触を試みているという臆測は、ずっと囁かれていましたが、知事選対応で沖縄に常駐している自民党の竹下総務会長が11日に安室さんと会ったといわれています。『知事選や基地に関係する話は一切しないで欲しい』と頼み込んだようです」(地元メディア関係者)

 さすがに政治的な発言をすることはないだろうが、安室が「沖縄のきれいな海が好き」「ジュゴン大好き」と言うだけでも、基地問題への影響ははかり知れない。果たして“自粛要請”工作は成功したのか。知事選真っただ中に行われるラストライブに注目が集まる。

日刊ゲンダイ
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