民間防衛 スイス政府編
http://www.yodobashi.com/p/pd/100000009001538784/
"社会進歩党は国を裏切るだろうか

社会進歩党は、その活動を禁じられてはいない。
われわれの民主主義が、禁ずることを欲しないのである。
思想の自由、結社の自由は、わが憲法によって認められている。
全体主義国にはこのような寛容さは全然ない。
全体主義国は知識人、学者、芸術家を監視し、必要に応じて刑務所に入れる。
いずれにしろ、公けのイデオロギーに反する思想は一切発表させないのだ。

われわれには同じやり方はできない。
ただ、いわゆる“自由”と呼ばれるものが、いつ、
国を裏切る端緒となるかを知る必要がある。
“自由”には、そのおそれがある。


自由と責任

民主主義は個人の意見を尊重する。
これが民主主義の最も大きい長所の一つである。

しかし、国家は共同体を守らなくてはならない。
そのため、国家は、特にスパイ行為と戦う義務を持つ。
スイスには思想に関する罪というものはないが、しかし、
われわれの防衛力を弱めようとする連中は、監視しなければならない。
内部から国を崩壊させようとする作業が、
公共精神を麻痺させる者によって企てられる可能性が常にある。

自由はよい。だからといって、無秩序はいけない。

故に、国家的独立の意志をなくしてわれわれを弱体化させようとする
イデオロギーに対して、人々の注意を喚起する必要がある。
教育者、政党、組合、愛国的グループなど、世論に影響を及ぼす立場にある人々は、
すべて、みずからの責任を絶えず自覚しなければならない。"