【台南時事】台湾の民間団体は14日、南部・台南市の中心にある最大野党・国民党支部の敷地内に従軍慰安婦の銅像を設置し、除幕式を開催した。台湾で慰安婦像が常設されるのは初めて。除幕式に出席した馬英九前総統はあいさつで、「元慰安婦への正式な謝罪と賠償を日本政府に求める」と訴えた。

関係者によると、像を設置した「台南市慰安婦人権平等促進協会」は、国民党の支援を受けて4月に設立された。同党の別動隊と位置付けられ、与党・民進党支持者の多い台南に銅像を置くことで、11月の統一地方選を前に国民党の存在感を示すとともに、台湾社会の反日感情を喚起する狙いがあるとみられる。
 像は台湾人芸術家が制作し、両手を上げた少女の姿は「迫害を受けている者のやるせなさと抵抗を表している」(馬氏)という。台湾には元慰安婦の女性が2人生存している。
 一帯は、日本統治時代の建造物が複数残り、多くの日本人観光客が訪れる。同協会は、制作費の約70万台湾ドル(約250万円)を募金で賄うとしている。(2018/08/14-15:01)

時事通信社
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