柳瀬唯夫・元首相秘書官の参考人招致での発言をめぐり、愛媛県の中村時広知事は10日夕、報道陣の取材に応じ、「県の信頼を損ねるような発言があったのは、非常に残念」と述べた。

 中村知事が問題視したのは、愛媛県職員が作成した文書の「本件は、首相案件」という記述をめぐる発言。柳瀬氏は「伝えたかった趣旨とは違う」「普段から首相という言葉は使わないので、違和感がある」と否定した。これに対し中村知事は、「担当(職員)は一言一句漏らさずに報告したいという気持ちがあり、ありのままに書いたと言っている」と反論した。

 また柳瀬氏は加計学園の関係者との面会は認める一方、愛媛県と今治市の職員については、「今でもわからない」「いたのかもしれない」と述べるにとどまった。中村知事はこれにも言及。「(職員は)案件を突破、実現するために、それなりの思いを持って、発言しにいった」と主張した。

 さらに柳瀬氏の答弁の事実関係や感想について職員に報告を求めたことを明らかにした。11日の定例会見で発表するという。

 また今治市の菅良二市長もこの日、職員が柳瀬氏と面会していたことを初めて明らかにした。

朝日新聞
2018年5月10日22時0分
https://www.asahi.com/articles/ASL5B6590L5BPTIL026.html?ref=tw_asahi