突如発覚した新潟県の米山隆一知事のスキャンダルをめぐり、県政の野党だけでなく、米山知事を支える与党の責任者から厳しい声が上がるとともに、県民からも批判の声が聞かれた。

 県政与党の一角をなす社民党県連の小山芳元代表は「テレビ電話で昨夜『この際、潔く辞めるべきだ』と進言した。知事は進言を受け入れてくれるように見えた。原発に関する政策を評価し、知事選に担ぎ上げたものとして非常に残念だ」と話した。また、県議会で同党と統一会派「未来にいがた」を組む民進党県連の大渕健幹事長は「女性問題としか知らず何も分からない」と嘆いた。未来にいがたは緊急の会合を同日開き、当面は米山知事の対応を見守ることを確認した。

 県政与党で共産党県委員会の樋渡士自夫委員長も「事実なら辞任すべきだ。これまでの取り組みは高く評価するが、有権者から選ばれた知事がすることではない」と断じた。

 一方、県政野党の自民党県連の柄沢正三幹事長は「会見では県民や議会への説明責任が欠如していた。最大会派として県政の空白を許さないように対応したい」と述べた。公明党県本部の志田邦男代表は「知事は自己中心的な論理や行動が目立ち、社会規範に欠けている。組織を引っ張る姿勢が感じられない」と批判。無所属の佐藤久雄県議は「即座に辞めるべき。彼は反省する人間ではない」と厳しく言い放った。

 県民の失望感も大きい。県庁を訪れていた新潟市中央区の女性会社員(37)は「県のトップとしてクリーンなイメージではない。米山さんに投票したが間違っていたかもしれない」と話した。また、県総務管理部の男性職員(33)は「今後どうなるのか不安だ」と表情を曇らせた。非常勤の女性職員(50)は「独身で不倫でもないのに、なぜ辞めることを考えるのか」と首をかしげた。

https://www.sankei.com/affairs/news/180417/afr1804170028-n1.html