有料会員限定記事 2018年3月14日05時00分
https://www.asahi.com/articles/ASL3F7FV0L3FUTIL063.html

学校法人・森友学園(大阪市)との国有地取引をめぐり、財務省が12日に公表した改ざん前の決裁文書。削り取られていたのは、大半が交渉の経緯についての記述だ。不透明だった一連の土地取引を改めて振り返る。(“”内は改ざん後の文書で削られていた経緯の一部)

“2013年8月13日 元防災担当相の鴻池祥肇参院議員の秘書から財務省近畿財務局に連絡があった”

 学園は小学校を新設するため、大阪府豊中市の国有地購入を目指していた。鴻池氏の秘書は、学園が土地を購入するまでの間、貸し付けを希望している、と伝えてきた。

 学園側は資金繰りに余裕がなく、当面は土地を借り受けたいとの意向を持っていた。財務局はその後、小学校の設置認可の権限を持つ大阪府私学課に照会を繰り返した。

 「事前審査ができる書類が整っていない」(13年10月)。「学園側から資金計画の妥当性が説明できる資料の提出がない」(14年2月)……。財務局が得たのはそんな情報だった。

 学園側は小学校の設置を認める答申が出る前に土地を先行して貸し付けてほしいと要請していた。だが、財務局は14年4月15日、「答申を得る前の契約はできない」と要請を断った。

 “14年4月28日 当時の学園理事長だった籠池泰典被告=詐欺罪などで起訴=と財務局が打ち合わせ。前理事長は「安倍昭恵氏を小学校建設予定地に案内し、『いい土地ですから、前に進めてください』と言われた」と述べた。昭恵氏と現地の前で撮った写真も財務局に提示した”

(以降 有料会員限定記事にて)