3月13日 21時36分森友学園問題
「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書が書き換えられた問題で、財務省が国会に
書き換えがあったと報告した14件の文書のうち1件で、森友学園をめぐる問題が発覚
するおよそ2年前に添付されていたメモが削除されていたことが新たにわかりました。
すでに明らかになっている書き換えよりも前から行政にとって不都合になると考えた公文
書の内容を意図的に削除するなどの行為が行われていたことになり、公文書の書き換え・
改ざんはさらに深刻な問題に発展することになります。
財務省は12日、「森友学園」への国有地売却の問題が明らかになった去年の2月以降、
14件の決裁文書に書き換えがあったことを認め、国会に報告しました。

しかし、その後、財務省が改めて調べたところ、書き換えが行われた14件の文書のうち
1件で、添付されていた森友学園に土地を貸し付ける際の貸付料の扱いについてのメモが
平成27年6月に削除されていたことが、新たにわかったということです。
メモが削除されたのは、森友学園をめぐる問題が明らかになるおよそ2年前です。

財務省は12日の参議院予算委員会の理事懇談会で、「書き換えがあったのはこれが
すべてだ」と説明していたことから、今後、野党側が問題とすることも予想されます。
3年前にも削除か
このメモは平成27年4月に近畿財務局が森友学園に国有地を貸し付けるにあたって作成
した決裁文書にもともと添付されていた1枚紙です。

財務省は13日午後、参議院予算委員会の理事に12日に国会に書き換えがあったと報告
したものとは別に決裁文書に添付していたこのメモが削除されていたことが新たにわかっ
たとする説明をしました。

財務省の説明によりますと、このメモは、平成27年2月、学園の籠池前理事長が近畿
財務局に決裁文書の開示を求めて情報公開請求を行ったときに原本から削除された可能性
があるということです。

削除されたメモは国有地の契約について財務省本省と相談していることがわかる内容で、
開示すれば籠池前理事長が本省に直接、契約についてさまざまな要求を突きつけるのでは
無いかと心配して近畿財務局の判断で削除したとみられるということです。この削除には
財務省本省は関わっていないということです。

これの説明が事実であれば、すでに明らかになっている書き換えよりも前から行政に
とって不都合になると考えた公文書の内容を意図的に削除するなどの行為が行われていた
ことになり、公文書の書き換え・改ざんはさらに深刻な問題に発展することになります。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180313/k10011363801000.html