0001マスター・ネシトル・カ ★
2018/03/04(日) 11:02:34.24ID:CAP_USER9http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54688
「足」となる船がない
離島の奪還を主任務とする「水陸機動団」が今月末、長崎県佐世保市の陸上自衛隊相浦駐屯地に誕生する。「殴り込み部隊」といわれる米海兵隊の自衛隊版だ。本来なら2018年度末、つまり来年3月に新編される予定だったが、中国の軍事力強化に対抗し、1年前倒して発足する。
ただ、予定した3個連隊ではなく、当面2個連隊にとどまることや、機動性が売りにもかかわらず、海上輸送力の決定的な不足など最初から波瀾含み。そのつまずき方は、当初の予定通り1年後に発足したとしても追いつかないほど深刻である。
「水陸機動団の新編は、わが国の厳しい安全保障環境、とりわけ南西防衛について喫緊の課題と思っている。離島の防衛を主体とする部隊の新編により、わが国の主として島しょ防衛に対する実効性ある抑止、また対処能力が向上するものと思う」
山崎幸二陸上幕僚長は2月22日の会見で胸を張って、こう述べた。
これまでの陸上自衛隊による島しょ防衛は、情勢が緊迫した時点で部隊を離島に事前展開し、抑止力を高めて侵攻を未然防止する作戦だった。それでも敵に占領されることはあるわけで、取り戻すとなれば、全国に散らばった部隊を動員するほかなかった。
水陸機動団は陸上自衛隊に欠落していた奪還機能を持ち、敵前上陸する専門部隊である。世界の海兵隊の中で最強といわれる米海兵隊をお手本に、装備品も垂直離着陸輸送機「オスプレイ」、水陸両用車「AAV7」とまるごと米海兵隊を真似ている。
ところが、「いざ出陣!」となる場面で大きな問題が浮上する。米海兵隊が「移動の足」として使う強襲揚陸艦が自衛隊には1隻もないのだ。
例えば、沖縄の米海兵隊を輸送するため、長崎県の米海軍佐世保基には強襲揚陸艦1隻とドック型揚陸艦3隻が配備されている。
佐世保に配備された強襲揚陸艦「ワスプ」の場合、ハリアーやF35Bといった垂直離着陸攻撃機、オスプレイ、各種ヘリコプターなどを搭載するほか、艦内に戦車、水陸両用車とそれらを陸揚げするエアクッション揚力艇(LCAC)を積み込み、さらに海兵隊員約1900人を一度に輸送することができる。
つまり、空母と輸送艦の機能を合わせ持つのが強襲揚陸艦なのである。そんな強襲揚陸艦を持たない自衛隊が水陸機動団の海上輸送にチャレンジするとすれば、どうなるのか。
(以降ソースにて)