東京都の小池知事は、東京都の2018年度予算案の審議を前に、前年まで全面的に連携していた公明党の賀詞交歓会に参加し、今後の協力を求めました。

 あいさつに立った小池知事は2017年の都議会議員選挙で公明党の候補者全員が当選したことについて「素晴らしい成績だ」と評価し
「東京はすごい、素晴らしいと認めてもらえるような都政をこの1年間、皆さんと手を取りながら進めていきたい」と述べました。

 振り返ると、都議選を4カ月後に控えた2017年3月、小池知事は公明党と選挙協力して連携することを決めました。
夏の都議選で圧勝した都民ファーストの会は都議会最大会派となりました。知事を支持するいわゆる「知事与党」は都議会の過半数を超え、
小池知事は公明党と共に改革を進めるはずでした。

 しかし、公明党は小池知事が衆院選をにらんで希望の党を立ち上げたことに不快感を示し、知事との全面的な連携を解消しました。
さらに、12月の都議会では「知事が進めてきた改革の成果を都民が実感できない中で、新たな改革を持ち出しても、
実績の裏付けと決着を伴わない政策は虚妄となる」(都議会公明党・橘政調会長)と述べるなど、
公明党は議会でも小池知事肝いりの入札制度改革を厳しく追及し、「是々非々」のスタンスを鮮明にしています。

 こうした中、小池知事は2018年2月から都議会で審議される新年度予算案を念頭に「昨年の御礼、今年お世話になる“前もっての御礼”をお伝えして、
新年のあいさつとする」と述べ、公明党に協力を求めました。

公明党は「是々非々」に 2018年の小池都政はどうなる?
 東京都の小池知事にとって、今後の都政運営に公明党の協力は欲しいところですが、2018年は今までのようにいくかどうかは不透明です。

 両者の関係を振り返ると、2017年の都議会議員選挙で公明党は小池知事と選挙協力を行い、候補者全員となる23人が当選しました。
公明党は都議会で小池知事を支持していましたが、その後の衆院選で小池知事が国政に進出したことに不快感を示し、11月には連携を見直し、是々非々の関係となりました。2018年2月の都議会で公明党は、小池知事が主導する入札制度改革の「改善策」などを提案する予定です。

 都議会で議案を可決するためには半数以上の賛成が必要で、都民ファーストの会だけではこの人数を満たしていません。
今後、小池知事が公明党や他の会派とどのような協力関係を築くのか、注目されます。
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