「殺すぞ」暴言の西宮市長 “炎上”の過去と意外な地元評
2018.01.05
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/220648/1
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記者会見をする今村岳司西宮市長(C)共同通信社

 4日、取材中の読売新聞記者に「殺すぞ」と発言して物議を醸している兵庫県西宮市の今村岳司市長(45)。
仕事始め式で、次期市長選への不出馬を表明。退任の意向について確認しようとした記者に対し、「殺すぞ」「寄るな」「しゃべるな」などと言い、取材を拒否したという。
同日、読売は「威圧的な言動で取材を拒む行為は報道の自由を踏みにじる」として、市長に厳重抗議した。

 今村市長は灘高に次ぐ進学校「甲陽学院」から京大法学部を経てリクルートに入社。退社後、26歳で初挑戦した西宮市議選でトップ当選。
4期15年務め、2014年の市長選で自民、公明、民主(当時)の3党が相乗りで推薦した現職を破って初当選した。

「ドーカツされた記者と今村市長は因縁の関係だったようです。2年前に市長本人が『偏向報道』と判断したメディアは取材拒否すると言い出し、その暴挙を最初に大きく報じたのが読売でした」(市政関係者)

 今村市長はその後も中高生向けの行事で「授業を抜け出して喫煙していた」などと自慢。それを批判した女性市議を「ピンクのダサいスーツに黒縁眼鏡で『お下品ザマス!』と言っている女教師みたい」と揶揄して“炎上”した。

 もっとも、地元では今村市長を白い目で見る市民ばかりではないらしい。

「とっぴな言動が取り上げられますが、温かく見守る支援者もいます。市議時代の今村市長は自身の活動や政策課題をびっしりと書き込んだチラシを市内をくまなく歩き配布していました。
生真面目な一面もあるのです。きのう(4日)彼は、4月25日に予定される次回市長選に出馬せず、市政からの引退を表明しましたが、衆院選に出馬すれば善戦するはず。本人もそれを視野に入れていると思います」(前出の市政関係者)

 早くも、日本維新の会からの出馬が地元では囁かれている。たしかに、言われてみれば、橋下徹前大阪市長とどことなく似ている。