一時的に600万票とか、700万票を獲得することがあるが、それは共産党自身の力によってではなく、
ほぼ他党の動向によるものである。最終的には400万票前後に落ち着いている。
 95年間も営々として活動してきて、結局は同じところをぐるぐる回っているだけなのだ。

 最大の要因は、共産党という党名と共産主義社会を目指すという、その根本方針に根ざしている。日本共産党がどんなに否定しても、
共産党という名前には「暴力革命」という言葉がついて回る。事実、ロシア革命も、中国革命も暴力革命だった。

 共産主義の理想がどうであったとしても、実際に出来上がった社会主義国の実態は、共産党一党独裁の人民弾圧の体制でしかなかった。
 不破哲三前議長は、朝日新聞(11月17日付)のインタビューで、
「資本主義に代わる新しい社会を目指す革命がロシアで勝利した。マルクスの理論の中でしかなかった社会主義が現実化」したと述べ、
続けて、「中国やベトナムなどで革命が起きた」と語っている。

その一方で、「社会主義に到達した国は世界にまだ存在しない」(同前)とも語っている。
だとすれば、ロシアや中国、ベトナムでの革命は何革命だったのか。社会主義革命と呼べないではないか。

 インタビューの最後では、「21世紀から22世紀をも展望しながら、日本に理想社会をつくる…政党です。
党名には、その目標が体現されて」いるというのだ。目標到達まで、まだ100年以上かかるというのだ。こんなものは目標とは言えない。
 小池晃書記局長が「名前を変えろということはロマン、目標を捨てろということになる」と述べたらしいが、
現存している人々が死に絶えている先の目標に、そもそもロマンが持てるのか。

 不破氏らの言い分は、マルクス主義の敗北宣言に等しい。

http://www.sankei.com/politics/news/171208/plt1712080020-n1.html