数日前にも野党の国会質疑に対する姿勢に疑問を呈していたばかりの鷲尾英一郎衆議院議員が11月27日、再びブログで国会対応の実態を明かしています。
民進党を離党し衆院選では無所属で新潟2区から小選挙区当選した鷲尾議員は、11月23日に野党議員の国会質疑における姿勢について「スキャンダル追及ばかり行い、重要な問題を議論せず、政府の揚げ足を取っているだけというイメージ」として、党内では「予算委員会での質疑者は必ず激しく追及する立ち居振る舞いを求められる」「質疑の内容如何よりも、ワイドショーでの視聴率や放映時間を基準とすることが多い」と苦言を呈していましたが、11月27日に今度は法案審議における右派・左派の対応の違いを明かしています。
鷲尾議員によると与野党が対決する法案の審議においては、「とにかく他の野党と共闘して反対し審議日程を引き延ばして、時間切れ廃案を目指す対応」と「修正協議に持ち込んで出来るだけ野党の意見を法案に反映させるという対応」があると指摘、民進党内の議員を右派・左派に分けると前者は左派に多く、後者は右派に多いというのです。
鷲尾「面白いことに2つの立場の支持者は明確に分かれる傾向にある。前者の対応を支持するのは、民進党内の左派、その支持者、あるいは社民党幹部と言った人たちで、もっと華々しく反対してくれ！という声を聞いた。他方、後者の対応を支持するのは民進党内の保守系だ。少しでも前進させ現実に責任を持ちたいとする心構えからなのだろう。」
民進党衆院議員が「希望の党」と「立憲民主党」に分化したことから、今後の国会において鷲尾議員の指摘は各党の姿勢を見る上で参考になりそうです。
鷲尾議員は民進党時代からブログで党の批判を続けており、7月の都議選後には「今回の都議選の結果や代表の二重国籍問題について無視し続ける民進党執行部が政権批判を行うことの不自然さを国民は見抜いている」、また8月下旬には「民進党では、ルールが明確でなかったり曖昧だったりすることが目立つ」「自分がどれだけ賢いか、どれだけ気の利いたことを言っているかの競争のような状況を呈することがままある」、更に9月にも「民進党の危機管理が心配」というタイトルで「この党は本当に情実人事が多い」と実態に触れていました。
しかし単なる古巣批判ではなく、前回のブログ記事では野党に対し「過去の有事法制制定時における当時の民主党の対応を思い出してほしい。そこから政権交代への道筋が始まったと考えている」、また今回も「国民のニーズや関心に建設的に対応することが何を生むか。まさに過去の国会対応に学ぶべきではないか」と末尾はそれぞれアドバイスで締めています。
参考
民進党を離党した鷲尾英一郎「有権者は従来型の野党の質疑に余り価値を見出していない」「国対戦術は根本的に改めるべき」
http://fate.2ch.net/test/read.cgi/seijinewsplus/1511425815/
