林芳正文部科学相が14日、学校法人「加計学園」(岡山市)による岡山理科大獣医学部(愛媛県今治市)の新設計画を認可したことに、
学園関係者の間では喜びの声が広がった。

 「長年の思いがようやく実って本当に良かった。地域の活性化や獣医師不足解消を期待したい」。
学園関係者を今治市に紹介するなど誘致に関わってきた同市選出の本宮勇愛媛県議は声を弾ませた。

 誘致を推進し、参考人として7月の閉会中審査で証言した加戸守行前愛媛県知事は「ばかげた騒動で理不尽ないちゃもんだったが、
雨降って地固まるとなればいい。世界一流の獣医学部に育ってほしい」と語った。

今治市の菅良二市長も「受け入れ態勢を整え、大学と地域がともに発展できるよう引き続き努力を続ける」とのコメントを出した。

 獣医学部の学部長には同学園の千葉科学大教授で、人獣共通感染症学や実験動物学が専門の吉川泰弘氏が就任する。
52年ぶりに獣医学部新設が正式に決まり、吉川氏は「『日本の獣医学を自分が支える』というような意欲を持った学生に来てほしい」と抱負を述べた。

 一方、地元では手続き面を疑問視する声も。今治市内で喫茶店を営む黒瀬堅吾さんは
「獣医学部ができるのはいいが、これまでの手続きが納得できない。税金を支出した今治市民が損害を受けるようなことがあってはいけない」と注文を付けた。

http://www.sankei.com/politics/news/171115/plt1711150008-n1.html