http://www.sankei.com/politics/news/171113/plt1711130030-n1.html

 産経新聞とFNNによる合同世論調査では、自衛隊の存在を明記する憲法9条改正について「賛成」が59%で、反対の29.1%を上回ったが、先の衆院選後の朝日新聞などの世論調査では、「反対」が賛成を上回る結果も出ている。逆転現象が起きる背景には何があるのか−。

 今回の合同世論調査の質問は「憲法9条の条文を維持した上で、自衛隊の存在を明記することに賛成か」と聞いた。一方、朝日新聞や共同通信などは「安倍政権のもとで」「安倍首相は」という表現を加えた上で、9条改正への賛否を聞いた。

 埼玉大社会調査研究センター長の松本正生教授(政治意識論)は産経新聞の取材に対し、逆転現象の理由をこう分析する。

 「自衛隊を憲法に位置づけるのは理解できるから、その賛否を問う文脈では賛成が多くなる。ところが、質問で『安倍首相のもとで』と前置きされると、『近いうちに改憲の国民投票に持ち込むのか』と感じ、回答者の受け止め方、つまり文脈が変わってしまう。改憲よりも経済再生などを優先すべきだと考え、結果的に反対が多くなるのではないか」