衆院選(22日投開票)の山口4区では19日、自民候補・安倍晋三首相の総決起大会が下関市民会館で開かれ、
同市出身で親交がある演歌歌手・山本譲二(67)とその師匠・北島三郎(81)が出席した。

 安倍氏の地元事務所は安全確保を理由に、選挙期間中の演説会に出席する昭恵夫人への取材を拒否する方針を下関市政記者クラブに伝えており、
この日も報道陣をシャットアウト。一般参加者によると、1500人近くを収容する大ホールは満員で、
山本は安倍氏の父・故晋太郎さんが後援会長を務めてくれたという縁を語り、「16年前、父の四十九日に(安倍)晋三先生が来てくれ、ほれた」と語った。

 また、昨年行われた芸道55周年記念パーティーに安倍氏を招いた北島も登壇。「何度か(コンサートで)来たこの舞台に立つと歌いたくなる」と語り、
「まつり」を期待する拍手が起きたが歌は封印。「安倍先生の大きな御神輿を皆様と担ぎたい」と言って、沸かせたという。

 総裁として全国を飛び回る安倍氏に代わり、地元にべったり居ついて懸命にあいさつ行脚する昭恵夫人。
同大会にも、遊説を済ませた後に駆けつけた。対立候補やインターネットなどでの連日の批判や、
支援者からも「主人の足を引っ張るな」と指摘を受けたことに「つらい思い」と声を震わせる場面もあったが、
森友・加計疑惑についての説明はなし。多くの励ましに感謝し、「総理にふさわしい圧倒的な勝利を」と頭を下げたという。

 同区からは希望・藤田時雄氏、共産・西岡広伸氏、無所属・黒川敦彦氏、同・郡昭浩氏も出馬。共産陣営の関係者は、
昭恵夫人について「一番説明すべき疑惑の対象者が取材拒否とは」とあきれた。
安倍氏の事務所は「関係者と来場者の安全確保と会の円滑な運営を図り、
公正な選挙運動が妨害されないため」と明しているが、森友・加計問題の追及を避けるためとみられている。

 同区では圧倒的な強さを誇る安倍氏に対し野党共闘で打倒を狙うも、民進が擁立した藤田氏が希望の公認となったため、
候補者が乱立する事態になった。共産陣営は「地道に訴えていくしかない。何とか安倍氏の票を切り崩したい」と話した。

スポニチ
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