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民進党が事実上解党し、小池百合子代表が率いる希望の党が過半数獲得を目指すなど、自民党の大幅議席減の可能性も出てきたが、若者の自民党支持は高止まりしている。

中略

アベノミクスの“恩恵”と感じる就活状況

なぜ若者は自民党を支持するのか。

実際に若者の声を聞くと、まず聞こえてくるのは経済政策への評価だ。

都内の私立大2年の男子学生(21)はこう語る。

「自分と高校も大学も同じ2歳上の兄がいい会社に就職できているし、サークルの先輩も就活に成功している人が多い。アベノミクス以降、株高、企業の業績向上、ベースアップが実現している。このまま今の売り手市場が続いてほしい」

地元の広島県では、叔父が人材派遣会社を経営しているが、安倍政権になって以降、会社の調子がいいとよく聞く。近所の自動車部品工場でもトラックの行き来が明らかに増えている。

「民主党政権時代は大変だったと聞いています」

地方の国立大3年の女子大生(21)も、今回自民党に投票するという。「政権交代以降、売り手市場になっていて、先輩たちの就活も安定している。失敗している人はあまり聞いたことがない」と語るなど、アベノミクスへの評価は高い。

実際、9月29日に発表された平成29年版厚生労働省「労働経済の分析」によると、全ての年代で失業率は低下傾向にあるが、中でも15〜24歳の若年層の失業率は第2次安倍政権誕生以降、大きく低下している。

要因としては企業が人手不足から採用活動を活発化していることが大きいが、学生からすると「アベノミクスの恩恵」と映るのだろう。

特に、学生に大きな影響を与える内定率はかつてないほどに改善している。

大学等卒業予定者の就職内定率は2011年3月卒の91.0%を底として、2012年以降改善を続けており、2017年3月卒の就職内定率は前年同期比0.3ポイント上昇して97.6%と1997年の調査開始以降で最高の水準となっている。同様に、2013年以降平均給与は上昇を続け、初任給も上昇している。安倍政権を変えたい、という願望には結びつかないのだろう。

2016年参院選では18、19歳の6割弱が安倍政権の経済政策をポジティブに評価し、30歳以上の世代よりも10ポイント以上高くなっている。


民主党政権の強い負のイメージ

一方で、今の20代にとって政権交代の負のイメージは強い。

前出の女子学生は1996年生まれ。「中学生という社会に関心を持ち始めた頃にちょうど民主党への政権交代がおき、何か変わると期待したけど、途中で人が抜けたりグダグダになったイメージが強い」と話す。

同じく前出の男子学生も1996年生まれ。「民主党政権時代は他国に足元を見られて竹島や尖閣諸島に上陸されたり、対応が弱々しかった。安倍首相は周辺国からの挑発にも毅然と対応していて頼もしく感じる」と外交面での違いについて語る。

新しい動きである希望の党については、「確かに新党だけど、民進党の議員も多くて、あまり信用できない」。

若い世代には盤石な支持を誇る安倍政権だが、一党多弱による強硬な国会運営などで、森友・加計問題の報道がピークになった7月には10代・20代の内閣支持率が半減するなど、支持離れも素早い。

しかし、それを差し引いても政権交代には期待できないという声は多いのだ。

首都圏在住の地方公務員の男性(28)は、自民党を支持する理由として、「突然の事態にも安定して対応できそうな点」を挙げる。今後北朝鮮の有事が懸念される中、民主党政権時代の東日本大震災対応、安全保障への取り組み、国会審議などを見て、今の野党には任せられないという。

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