日刊ゲンダイDIGITAL 2017年10月6日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/215018/2

 果たして小池知事は衆院選に出るのか、出ないのか。テレビメディアは連日、朝から晩まで小池を追いかけている。安倍首相の動向はほとんどニュースにならず、「小池劇場」の面目躍如にも見えるが、これは決して小池人気が高いからではない。安倍首相が今回の選挙で行き先を知らせない“ステルス作戦”を使っているからだという。

「安倍首相は実は毎日のように街頭演説をしているのですが、記者クラブにも直前まで日程が発表されない。突然、変更になることもある。それで取材体制が整えられず、テレビニュースで流せないケースも多いのです」(キー局の情報番組ディレクター)

 5日も新百合ケ丘駅前で街頭演説する予定だったのに、急に向ケ丘遊園駅前に変更された。

「都議選で『安倍辞めろ』コールをした集団が新百合ケ丘に押しかけるという情報が入ったため、変更になったと聞きました」(警備関係者)

 都議選は、最終日の秋葉原での街頭演説でわき起こった「辞めろ」コールに対し、安倍首相が「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と逆上したことが、自民大敗の主因といわれている。コールには、100万円を返しに来た森友学園の籠池前理事長も参加していた。その体験がトラウマになり、「こんな人たち」が集まることを恐れているようだが、堂々と人前に出られない総裁で、自民党議員は恥ずかしくないのか。

 もっとも選挙が危うい若手議員の間からは「不人気の総理には応援に来てほしくない」という声も上がっている。ステルス作戦の実態は「安倍隠し」なのかもしれない。