アルフォンス・カポネ(アル・カポネ)はマスゴミ戦略にも長けていた

カポネのことを悪く書けば、まず手下が記者を脅し、それでも記者が屈しないなら
警察にカポネが乗り込み記者を些細な罪で拘束するよう要求した。
警察も多くは買収されていたし、市議会の政治家や、裁判官までが買収されていたから
拘束された記者が助かるわけがなかった
それでも屈しない新聞社に対してはカポネは新聞会社ごと買い取り、手下に経営を任せた

そうしてシカゴではカポネ番というべき御用記者が取り巻き、カポネのことを絶賛する記事を毎日のように載せていた
カポネはイメージ戦略として必ず新聞には左向き(右から)写真を撮らせた
暴力でついた傷を隠すためであったが、市民に対して優しい実業家、市民の擁護者としての
イメージを植え付けるためであった。また市内のイベントにも参加し、クリスマスには子供にプレゼントを配っていた

そのカポネに対し抵抗した新聞社は今もあるシカゴの2社くらいである

カポネを絶賛していた多くの新聞社はもう存在していない
カポネ擁護の度が過ぎ、最後にはシカゴ市民から反感を持たれたからである
カポネが梅毒により死去したことに伴い(カポネが獄中にいた時はまだ「実質的な刑務所の支配者はカポネだ」というような絶賛記事もあった。
実際、彼は刑務所ではVIP待遇であった)、シカゴ市民による不買が響き、経営が行き詰まった

カポネ擁護しか中身がない低俗なタブロイドでは、その流れに反することはできなかったのだ
一方で、その現存する新聞社は終始アルカポネの真実を(恥ずべきシカゴの人間であるということ)書き立てた勇気のある会社であった

カポネが仕出かした凄惨な聖バレンタインデーの虐殺では、果敢にメディア連合を組み「反カポネ運動」を展開
とうとうシカゴ市民に「大衆の人気者」から「憎悪すべき犯罪者」と認識させることに成功した
(ついに政治家も大衆からの落選攻撃を恐れ反カポネに動き出し、買収された警官を追放し、警察を動かすことになる)

真実を伝えずひたすら権力に追従するような新聞社の未来がどうなるかは歴史の示すところであろう
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
…今の日本のマスゴミはどうであろうか(プゲラッチョw)