一部の御用メディアを除いてNHKをはじめとする主要メディアが加戸の発言を詳報しなかった理由は、
加戸が、今回の加計問題では責任のある【当事者】ではないということだ。
大部分のメディアはそのことが判っていて、当然の判断をしただけだ。

では、【当事者】は誰かというと、【現職の今治市長】であり、【現職の愛媛県知事】だ。

今問題になっているのは、前川が繰返していっているように、
加戸が涙ながらの熱弁を演技していた岩盤規制の弊害だとか、その規制を緩和することの是非ではなくて、
加計が、国家戦略特区制度の下で事業者に絞り込まれていったそのプロセスに、
えこひいきがあったのではないかということだ。

ところが、加戸は大昔の2010年に退官していてそのプロセスには全く関わっていない【部外者】なのだ。
【当事者】は、少なくとも国家戦略特区制度の施行された2013年以降の組長でなければならない。

では何故、自民党は【現職の今治市長】や【現職の愛媛県知事】を招致しなかったのかというと、
ボロが出るのを恐れた、というただそれだけの理由だ。

現に、【現職の今治市長】は、まだ正式に加戸に絞り込まれる前に、
『(もう何もしなくても)安倍さんに任せておけば大丈夫だ』と明言している。

そんな【当事者】を招致したら、また常磐局長のように苦しい弁明をせざるをえず、
疑惑がさらに深まることは明らかだからだ。

だから、【当事者】ではないが故に、何を言おうが責任も問われなく、本質的に毒にも薬にもなり得ない加戸に、
論点をすり替えて印象操作的発言をさせて国民の目をくらまそうとしたということだ。
そんな加戸発言は、報道するに値しない無価値なものだしスルーするのが当然だ。

今騒いでるメディアや国民は、この自民党の計略にまんまとはまっただけの低脳の大馬鹿者達。さすが自民党だな。

ただ、ここで、萩生田や常盤局長も招致された衆議院と、前川と加戸だけだった参議院とを比べてみると、
さすがに、自民党も衆議院で加戸に発言させると浮いてしまうことを見越して、参議院にしたのだと思う。

まあ、丁々発止の衆議院と比し、参議院は【本質的な問題以外の四方山話】的位置づけだったようで、
蓮舫でさえ、「前川の辞任にいたる菅の発言」などを取上げていたな。

ネトウヨの皆さん及び自民党の計略にはまった皆さんよ、なぜ加戸の発言が詳報されなかったか、
わかりましたか。
端的に言えば、【部外者】の加戸のいったことは一般的な【発言】であって、【証言】ではないんだよ。