自民党の下村博文・東京都連会長(63)=元文科相=はフジテレビの「ミスターサンデー」のインタビューに答え、板橋区から都民ファーストの会候補として立候補した平慶翔氏(29)への恨み節を炸裂させた。

平氏は下村氏の元秘書だった。下村氏の加計学園からの200万円の「闇献金」問題が週刊文春で報じられ、自民党の敗因の一つとなったが、下村氏側は情報を提供したのは平氏だとして、平氏が下村事務所からパソコンを持ち出したことなどを認める事務所に宛てた上申書などを公開している。
この問題を取り上げ、質問した宮根誠司アナウンサー(54)やフジテレビの伊藤利尋アナウンサー(44)の問いに「個人の具体的な名前は挙げていません」としながら、「平さんが漏洩されたと主張されているが」と水を向けられると「こういうことをテレビで言うのは適切ではないと思いますが」と前置きした上で「本人が書いた文書を私の記者会見でお配りしていますので、それをご覧になれば一目瞭然かと思います」と無念さをにじませた。

また、平氏が下村事務所に提出した上申書について、伊藤アナが「平さんは下村事務所にあったノートパソコンを隠したことを本人が(上申書で)認めていると(私たちは)思っていいのか」とたたみかけると「その通りです。それが上申書です」と認めた。
「平氏は否定しているが」との問いには「事実はひとつですから」と答えた。

また平氏側が法的措置をとる意向を示しているが、と問われると「相手が法的措置をとるのであれば、受けて立ちます」と応じた。
「情報漏洩については」と聞かれると「これは被疑者名は分かりません。しかし、被疑者がいるのは事実なので、警察、検察に(窃盗罪などで)被害届を出すべく検討している」とした。

また自身の闇献金問題を問われると「選挙妨害ですね」という認識を改めて示した上で「事実でないことを書かれた。事実でなくても、いったん雑誌に載ってしまうと、事実であったかのように思われる。法的な手段を考えている」と答えた。
インタビューのほとんどは、下村氏個人の問題に割かれたが、「選挙結果についてご自身の責任は」と問われると「結果が出た段階で、もちろん都連会長の責任はあったと思いますが、考えたいと思います」と責任を認めた。

また敗因を「トータルとして、自民党おごっているんじゃないか。謙虚さが足りないんじゃないか、納得できないところがたくさんある。都政は関係ないのですが、国政が影響したことについては申し訳ないと思います」と分析した。
千代田区から立候補し、落選した中村彩氏(27)が「国会議員の先生方は脇が甘すぎる」と述べたことを指摘されると、「その通りですね」と述べた。

今後の都民ファーストとの関係について「小池知事とは是々非々でですね、一方でオリンピックは大成功させなければいけない。国も協力していくのは当然と思います。都議選の結果はしっかり受け止め、反省しながら必要な部分は協力していくのは当然」と述べた。
一方でオリンピック道路については「小池都知事が間に合わせると言われましたが、本当に間に合うか分からない。間に合わせるにはどうしたら良いか、建設的な議論をしていきたい」と小池氏に注文をつけた。

産経新聞 7/3(月) 0:24
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