◆具体的に内閣府に説明してもらいたい疑問点は、次のような点です。

T.加計学園が設置する獣医学部は、国家戦略特区制度が目的とする国際競争力の強化や国際経済拠点の形成に資するものなのか

U.加計学園が設置する獣医学部は、『「日本再興戦略」改訂2015』で閣議決定された4条件を満たすものなのか、特に、
獣医師が新たに対応すべき分野の人材養成の必要性やその規模は明らかにされたのか、その人材養成は既存の大学では対応困難
であり加計学園の獣医学部を新設することが解決策として適切なのか、そして加計学園を卒業した人材が本当に新たな分野に
向かうのか

V.内閣府は、人材需要に責任のある農水省と厚労省を、人材需要の検討に実質的に参画させたのか、特にライフサイエンス等の
新たな分野における獣医師の需給についてきちんと検証したのか、検証したのであれば、どの省庁がどのような根拠を示して説明
したのか

W.諮問会議は本当に十分な情報に基づいて実質的な議論をしたのか、また、関係省、関係団体、関係業界、学者、専門家など
からの意見聴取は十分行ったのか

X.内閣府は今治市と密接に連絡を取りあい、最終的に加計学園を特定事業者とすることを、初めから決めていたのではないか、
また、今治市の提案と京都府・京産大の提案との比較検討は十分行われたのか

Y.11月9日の諮問会議決定に「広域的に」「限り」の文言が入ったこと(本日、文科省から公表された資料には、
萩生田官房副長官の指示とされている)、11月18日の共同告示のパブコメで「平成30年4月開設」が条件とされたこと、
1月4日の共同告示で「1校に限り」とされたことを、どう説明するのか

これらの疑問点について、内閣府は真摯に調査し、その結果を国民が納得できるようしっかりと説明する必要があると思います。
前川 喜平

http://www.asahi.com/articles/ASK6H66F1K6HUTIL054.html