道の駅 強姦魔の唯之 [無断転載禁止]©2ch.net
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■ 二年半前の逮捕にも反省ゼロ ■ 「 児童買春犯 」 が 【 ●造部品 】 を造っています！
.＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
.. 平成27年9月●日土曜日.| 犯人は、堀田のブラザー本社に近い一角で ●造部品工場 を営む社長で
児童買春容疑で |.┃●┃| 【 タン蔵 】 や 【 ともくん 】 と呼ばれ ５ちゃんねる各所に出没する変質者です。
..南区の社長を逮捕|.┃日┃| 当初から女子高生だけを狙って、名駅の JKビジネス店 に通い詰めていながら
.￣￣￣￣￣￣￣￣|.┃新┃| 2015年9月に 【児童買春・ポルノ禁止法違反】 で逮捕された際の取り調べ時から
. __[警] ('A`) . |.┃聞┃| 「 買春した相手がたまたま女子高生だっただけだ！ 」 と放言して憚りません。
. ( )ノノ ） .|. ＿_ .| （ ※下記レス参照 ）
. ( ) ..||.| |. .| 豪 | |
＿＿＿||.|＿＿＿＿.|. .| 雨 | | 南区 ・ 瑞穂区周辺に土地勘を持つ 【 タン蔵 (熱烈ドラゴンズファン) 】 は、
.| | | | | | | | | | | | | | l.. .| 被 | | 南区 ●四丁目の 【 トヨタ 孫請け ●造部品工場 】 を根城として
.| | | | | | | | | | | | | | l.. .| 害 | | 新たな獲物を求め、日夜 BMW製セダンで徘徊 しています
.| | | | | | | | | | | | | | l.. .| 広 | | その児童買春の資金となっているのは ●造部品製造の代金です。
https://imgur.com/a/xDTnw
↓児童買春犯 S□○△ （ 40歳 通称 ： DU会中川地区の 海老蔵こと タン蔵 ) の最近の書き込み
https://rosie.5ch.net/test/read.cgi/tokai/1512706881/443
https://rosie.5ch.net/test/read.cgi/tokai/1478141147/998
https://egg.5ch.net/test/read.cgi/jisaku/1517753539/288
■ 児童相手の性犯罪者が援助交際の片手間に造っている ●造部品を採用している企業の皆様の中に
■ 無垢な女子児童を子に持つ父兄の方はいらっしゃいませんか？
■ 今後も、御社の製品に 【 タン蔵 】社製の部品を使い続けて 援交の資金援助を続けますか？
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／: : : : : : : : : :.;＼
/-─-,,,_: : : : ; : ...; ;;＼
. / 鍛 '''-,,,: : : ○;.; i
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/,,,.、 ,,,,,,,、 /: : : : : : : ::.;. :i .／
.. ■■■■■■ ＼: : : : : : : :; :i ／ 女子高生との援交資金？
.. ■■■■■■ ...|: :__,=-.. / ＜ 【 後援企業 】が幾らでも払ってくれるわｗ (豪語)
.. .l ｲ '- :/ tbﾉﾉ ＼
l ,`-=-'＼ `l ι';/.. ＼ ●造部品工場経営 （ 40歳 男性 南区●四丁目 ）
ヽﾄｪ-ｪｪ-:） -r'.... ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
ヾ＝-' ／ /
＿＿＿_ヽ::::... ／ ::::|＿＿
／￣￣:::::::::::::l `──'''' :::| ￣￣＼
https://imgur.com/a/xDTnw お酒 飲んじゃうぞぉ～～！！（笑）
今日はオフ会の飲み会の為に、今からスーパーへ買い出しに行きます！！
俺は今日は仕事が休みなので、午前中からスーパーへ行き酒をドンキホーテへ買出しへGOですわぁ～～～！！（笑） さっきネットで調べたら花見オフ会の会場である公園ではバーベキューをするらしく肉・野菜などは現地で用意するらしい。
だから酒とお菓子を買い込むだけで良いのだが・・・（汗）
とりあえず、まだ9時半頃だし時間はまだあるからスーパーへ行ってみようかな？ しかし、酒を買う為にスーパーへ買い物に行ったのは初めてだなぁ～～。。（苦笑）
いつもはコンビニとか酒屋さんにしか行かないからな。
でも今回は酒の量が半端じゃないんでスーパーで買い揃えないとダメなんだよね。俺が買える量ではないからね。。（苦笑） ちなみに俺が買った酒の量は・・・ 日本酒が500ml×6本 焼酎が600ml×2本 ワインが750ml ×5本 ビールが350缶 ×24本 という感じです。
本当はもっと買おうと思ったんだけど、さすがにこれくらいの量なら大丈夫だろうと判断してこれで我慢した。
まぁ～それでも多いけどなっ（苦笑） あとは適当につまみやらお菓子を買っていこうと思う。
でもスーパーへ行ったら何か目移りしてしまうんだよねぇ～。。
やっぱり普段とは違うスーパーという雰囲気に圧倒されてしまう。。（笑）
なんかワクワクしてくるよ。。（にこっ♪） それにしても もうすぐ花見オフ会が始まるから緊張してきた。。
でも、皆はどんな人達なんだろうか？？ そして何よりも俺の"秘密"を知っている人がいるのか気になるところだ・・・。
まぁ～今はそんな事を考えるより早く帰って準備をしないとなっ！（にこっ♪）
2006/04/13（Thu） ☆ 昨日の日記を見てみたら誤字脱字だらけやんけぇ～！！（汗）
恥ずかしいので削除しました・・・（苦笑）
あかんなぁ～、最近ちょっとボケてきたみたいやわ。。（汗）
でも、まだ若いはずだが・・・（爆） 今日は朝から天気が良いですね♪ でも今日は仕事が休みなのに、何故か早起きしてしまった・・・（汗）
こんな時はパチンコでも行きたい気分だが、金がないので行ったとしても意味が無いし、パチンコ屋へ行くとまた"ゆうちゃん"に会ってしまう可能性があるので今日はパチンコは控える事にする。 まっ！パチンコは行かなくても今日はオフ会で使う材料をスーパーへ買いに行く予定があるのでパチンコ屋には行けないし、パチンコ屋に行けないなら尚更行く必要も無いので今日は大人しくしてようと思っている。
さて、これからスーパーに行って買い物をしてこなければならんのだ。
今日は何を作れば良いんだろうか？？ とりあえず、明日はオフ会の参加者が俺を含めて4人もいるらしい。 だから結構作る料理も多めに用意しなければならんし、飲み物だってたくさん用意しなければならない。
しかも、このオフ会は俺以外の3人は女性なので、それなりにオシャレな物を用意しなければならない。
それに今日は桜も満開になりそうな雰囲気だし、花見も楽しみだなぁ～！
しかし、俺は今年も一人寂しい花見になりそうだ。まぁ～仕方ないな。。（苦笑）
2006/04/12（Wed） ★ 今日は新宿の神楽坂にある、とある有名な料亭の別館の方へ行って来ました！
ここは以前から一度、本店の方に食べに来てみたかったのですが、なかなか一人では入りにくくて、今まで来る機会が無かったんですよね。
しかし、今日は会合があるという事で、俺は思い切って一人で来てみる事にした。 ちなみに今日の会合の参加人数は全部で8名です。
まぁ～会合と言っても、ただの飲み会だけどな。。（苦笑）
でも、その会合に参加するメンバーは、みんなWeb系ベンチャーの人であり仕事仲間でもある人達なので、それほど緊張感も無く普通に話せると思います。 あと、今日は俺以外にも会合初参加の人が1人いるみたいなんですけど、とても優しい人で良い人らしいので俺は安心しています。
でも、その人の年齢を聞いてビックリした！！
なんと、まだ30代前半で結婚もしていないらしく、それどころか彼女すらいないらしい。 まぁ～確かに見た目は若く見えるんだけど、まさかまだ独身だとは思わなかった。
でも、よく考えてみれば、俺も同じ様なもんかもしれんな。。（苦笑）
しかし、そんな事を言ったら、俺の周りにいる人達は全員同じ様なものかもしれない・・・。 世の中って意外と同じ様な境遇の人が多いものなんだなぁ～と思ったりしている。
ちなみに俺の年齢は29歳である。もう立派なおっさんだよ！（爆死）
まっ！それはともかく、会合が始まったら自己紹介などもあるだろうから、その時に相手の顔と名前を一致させればいいだけだと思う。 ただ問題は、誰がどんな名前なのか分からないという事だけだな。
とりあえず、今は腹が減って死にそうなんで早く飯を食べてみたいと思う。
2006/04/11（Tue） 今日は朝から雨模様の天気ですね。。最近はずっと晴れていたのに、ここ数日は雨ばかり降っている気がする。
それにしても、今日は少し肌寒い一日だったなぁ～。。
まだ昼間だというのに、かなり冷え込んでいて寒かったです。 でも、明日あたりからは暖かくなるらしいので良かったです。
今年の冬は雪が少なかったから、春になってもあまり寒さを感じなかったよなぁ～！
まぁ～でも、これからの季節は段々と暑くなっていくのでしょう。 暑いのはあまり好きじゃないので、早く涼しくなって欲しいものだ・・・（笑）
さて、話は変わりますが、今日から新しい日記を始める事にしました。
というのも、実は最近になってまた新たな小説を書き始めたので、このブログに新たに小説を書いていく事にしたのです。 まぁ～でも、まだまだ小説を書くのに慣れていないので、文章が拙くて読みにくいかもしれませんが、温かい目で見守って頂ければ幸いです。
とりあえず、今日の所は短い内容しか書けませんでしたが、明日からは頑張って書いていこうと思っていますので宜しくお願い致します。 そして、俺が書いている新連載の小説は、パチンコの打ち方や、攻略法について書かれている"パチプロ唯我☆最強伝説"というタイトルのブログです。
まだ書き始めて間もないので、全然アクセス数も少ないし、評価も0という状態なのですが、これから頑張ろうと思っているので応援して下さいねっ！！
それと、もし興味のある方は是非読んでみて下さい。 まだ始まったばかりで、パチンコの知識や経験が少ないので分かりづらい部分も多いと思いますが、徐々に分かりやすく説明出来るように努力していきますので、今後とも宜しくお願い致します！ では、またっ！！
2006/04/10（Mon） 16日はオフ会の日だ！
昨日は仕事だったので、今日は休みを取ってある！ だから昼過ぎまで寝てても大丈夫だ！
しかし、今日は何の予定も無いので暇な時間を過ごしている・・・（笑） いつもなら休みの日にはパチンコを打ちに行くのだが、昨日は仕事が終わって家に帰ると、もう眠気の限界がきていたので真っ直ぐ家に帰ってすぐにベッドへ直行してしまったのだ。
だから今日は朝早くから目が覚めてしまい、結局こんな時間に起きてしまったのだ。 それにしても、こんなに早起きしてしまったのには訳がある。
16日はオフ会なので、俺は早めに会場へ行って色々準備をしておかなければならないのだ！
それに今日はオフ会の参加者の中に女性がいるので、俺は女性ウケするようなオシャレな服を探さなければならない。 しかし、俺は普段着がジャージとかトレーナーなどの楽な格好ばっかりしているので、オシャレな服を着る機会がほとんど無い！
だけど、16日はそのオシャレな服を着なければならないんだから困ったもんだよ。
しかも、オシャレな服と言っても俺はファッションセンスが無いし、どうすればいいのか分からない。 とりあえず、まずはネットで調べてみよう。。
そう思ってパソコンを立ち上げたら、何故か起動に時間がかかる。。（汗）
しかも立ち上げてからも画面表示までに時間がかかり、なかなか操作出来ない。。（汗） でも、なんとかインターネットに接続する事が出来たので、早速検索してみることにした。
ちなみに俺は、こういう時に役に立つサイトを知っているので、そこに行くことにした。
そう！それは、 Google先生だ！！ この検索エンジンを使えば、何でも答えてくれる魔法のホームページなのだ。
ちなみに、その魔法のページへ行ったら、俺の聞きたいことを入力してみた。
すると、思った通りの結果が表示された！ やはり、Googleは凄い！！
これで俺の知りたかった情報を手に入れることが出来たぞ！
さて、後は服を買いに行ってくるか！
ちなみに、俺が行ったお店は新宿のルミネにある、とある有名な洋服屋さんである。 俺は店に行った事が無かったので不安だったが、とりあえず入ってみる事にした。
中に入ってみると、店内はかなり広い！しかし、その割には客の姿もまばらである。
これじゃあ、あんまり流行っていないのかもしれないな。。 まぁ～でも、そんな事はどうでもいいけど。。（苦笑）
とりあえず、店員に話しかけてみる。
俺みたいなオッサンに若い女の子の好みそうな可愛い系の服なんて似合わないよなぁ～。。 でも、そんな事を言ったら他の男性陣に失礼だし、何よりカッコ悪いからな。。
う～ん・・・。
やっぱり、ここは無難にスーツでも着ていくか？でも、それだとあまりにも味気ない気がする。
もっと何かこう・・・。 そうだ！ 今からちょっとしたイベントでも開催しようかな！？
それは、みんなでカラオケ大会をするっていうのはどうかなぁ～・・・。
そうすれば、みんな歌えるようになるだろうし、親睦も深まるだろうから良いと思うんだけどな。 しかし、いきなりオフ会で歌う曲を決めろと言われても、誰も知らないと思うから無理だよな。。
それに、俺は普段からあまり人前で歌ったりしないから、恥ずかしくて上手く声が出ないだろう。
それに、あまり大きな声で歌うと喉を痛めてしまうと思う。（笑） まぁ～とりあえず、今日の所は服を買うだけで我慢するか。
あと、もし俺が一人で行動していると怪しまれて通報される可能性もあるので、一応誰かと一緒にいるように装っておいた方がいいかも。
だから、今日は俺がオフ会に参加するメンバーの中で一番仲が良い"ゆうちゃん"に一緒に来てもらうことにしよう！ ゆうちゃんは、俺がパチンコをしている時の知り合いなので、パチンコの打ち方や攻略法などを教えてあげた事があるのだ。
なので、きっと今回のオフ会にも誘えば喜んで参加してくれるはずだ！
よしっ！！ そうと決まれば早く電話して呼び出すとするか！ そして、俺は携帯電話を取り出して、電話をかけようとしたその時だった。
あっ！そういえば、ゆうちゃんの連絡先を知らないじゃないか！！
しまった！！ 肝心な事を忘れていたぜ！！
こうなったら仕方がない！
直接家まで行って、そこで話を聞くしかないな！
しかし、今日は日曜日だから、もしかしたら仕事が休みかもしれなかったな・・・。 とりあえず、家にいなかった場合は留守番電話で用件を伝えておくか。
でも、もし家に居た場合、俺が突然家に行ったらビックリさせちゃうかもな。
とりあえず、事前にメールを送っておいて、家にいるかどうかだけ確認しておくか。 俺は急いでパソコンを操作して、文章を書いて送信ボタンを押した。
"こんにちは！今日これから時間ありますか？ 良かったら一緒に買い物に行きませんか？ 返事待ってます！ 唯我より"
これで良し！ これで後は返信を待つだけだな。 それから1時間ほど経った頃、俺の携帯に着信があった！
おっ！ 早速、返信が来たようだぞ！
どれどれ・・・。
えっと・・・。 唯我さん！ 急なお誘いありがとうございます。
実は僕も、今日予定が無くて暇だったので、ちょうど出かけようと思っていたところなんですよね！
よかったら、一緒に行きましょう！！ うわぁ〜！ やっぱり、ゆうちゃんは優しいなぁ〜！
俺なんかの為に、わざわざ時間を割いてくれるなんてな。
やっぱり、ゆうちゃんは最高の友達だぜ！ よしっ！！ それじゃあ、早速待ち合わせ場所を決めて出掛けるとするか！
それから15分後、俺達は新宿にあるショッピングモールに到着した。
とりあえず、まず最初に何処のお店に行けばいいかな？ ゆうちゃんなら、こういう時に頼りになるはずだ！
俺はそう思って、ゆうちゃんに聞いてみた。
なぁ〜、ゆうちゃん！ どんな服を買ったらいいか分からないから、とりあえず服屋に連れて行ってくれないかな？
それと、ついでに何かオススメの食べ物とかあれば教えて欲しいんだけど、お願い出来ないかな？
俺がそう聞くと、ゆうちゃんは笑顔で答えてくれた。 うん！任せてよ！ それじゃあ、とりあえずお昼ご飯を食べながら服を見ようか！
そう言って、ゆうちゃんは歩き出した。
俺はその後ろについて行った。 どうやら、フードコートに向かっているみたいだな。
そして、数分後に目的の場所にたどり着いた。
中に入ると、そこは大勢の人で賑わっていた。 中に入ると、そこは大勢の人で賑わっていた。
俺とゆうちゃんは、空いている席を探した。
しかし、休日ということもあり、どのテーブルも満席だった。 仕方がない。
とりあえず、座れそうな所を探すとするか。
俺はそう考えて周りを見てみると、隅っこの方に2人掛けの椅子が置いてあるのを見つけた。 あの辺が丁度良さそうだな。
俺はその席に向かい、そこに腰掛けた。
ゆうちゃんも俺に続いて、隣に座った。 とりあえず、注文してくるから少し待っていてくれ！
俺はそう言うと、立ち上がってカウンターの方に向かった。
そして、料理を受け取ると、それを両手に持ちながらゆうちゃんの元に戻った。 ゆうちゃん、はい！これ！
俺は手に持っていたトレイをゆうちゃんの前に置いた。
そして、自分の分の料理を手に持って、再び元の位置に座り直した。。 それからしばらく雑談をしていると、俺の携帯に着信があった。
おっと！ 悪いけどちょっと電話に出てくるね！
俺はそう言って、その場から離れた。 そして、ゆうちゃんに背を向けるようにして、通話ボタンを押した。
もしもし・・。
あっ！唯我です！ はい・・・。
えっ・・・。 そんな・・・。
嘘ですよね・・・？ 本当に・・・？ 分かりました・・・。
それじゃあ、また後で・・・。そう言って、俺は静かに受話器を置いた。
ふぅー・・・。 まさか、こんな事になるとはな・・・。
でも、仕方がないか。
それが、運命なんだもんな。
俺が戻ると、ゆうちゃんが心配そうに声をかけてきた。 大丈夫？ なんか凄く落ち込んでいるみたいだけど、どうかしたの？
なんでもないよ。
ただの間違い電話だから気にしないで！ それより早く食べないと冷めちゃうぜ！
俺がそういうと、ゆうちゃんは納得してくれたのかそれ以上は何も聞かずに、食事を再開した。 それからしばらくして、食事を済ませた俺達は買い物を始めた。
ゆうちゃんと一緒に店内を見て回っていると、色々な種類の服があって目移りしてしまうな。
うーん・・・。
迷うなぁ～。 どれが良いと思う？ ゆうちゃんの意見を参考にしたいんだけど、意見を聞いても良いかな？
俺がそう聞くと、ゆうちゃんは笑顔で答えてくれた。
唯我さんの好きな色とか柄を教えてもらえれば、それに合うような服を選ぶことが出来ると思いますよ！ それじゃあ、遠慮なく相談させてもらうとするか！
俺は、今まで自分が着たことの無いような服を着てみたかったので、あまり派手な感じの服を選んでみる事にした。
えっと・・・。例えばこの赤いシャツとかどうだろう？ 俺はそう言いながら、一番手近にあった商品を手に取った。
うわっ！ 結構派手ですね！ でも、良いんじゃないですか！ 僕は好きですよ！
そう言われて、俺は嬉しくなって他にも何枚か試してみる事にした。 うわっ！ これは流石に無理だなぁ～。
なんか俺には似合わない気がする。
う～ん。
これもダメかぁ～。
やっぱり、俺なんかが選ぶとセンスが無いからなぁ～。 俺はそう思いながらも、他にどんなのがあるのか気になったので、再び他の物を探してみた。
すると、俺の目に飛び込んできたのは、なんとも奇抜で個性的なデザインの服だった。
おい！ 冗談じゃないぞ！ こんなの誰が買うんだよ！？ 少なくとも、俺が買おうと思ったら恥ずかしくて絶対に選べないレベルのデザインじゃないか！
しかも、値段もかなり高いし・・・。
一体、どんな人が着るんだろうな？ 俺が疑問に思っていると、ゆうちゃんは苦笑いしながら答えてくれた。
えっと・・・。
それは、まぁ・・・。
いわゆる、ファッションモンスターって人達ですね。
そんな人がいるのか。 世の中は広いもんだなぁ～。
俺は心の底から感心していた。
とりあえず、俺が今持っている服の中で、一番マシなやつを選ぼうか。
俺はそう考えて、手に持っていた服を元の場所に戻した。 そして、今度はゆうちゃんと一緒に店内を歩き回りながら探していると、1枚のジャケットを見つけた。
おぉ！ これなんてどうだ？ 俺的には、これが一番いいと思うんだけどな！
俺がそう言うと、ゆうちゃんは少し考え込んだ後に口を開いた。 うーん。
確かに、唯我さんの雰囲気にあっているとは思うんですけど・・・。
ちょっと地味過ぎませんかね？ もっと派手な色の方が良いんじゃないかと僕は思うんですよ。
なるほどね。 じゃあ、これにするか！
俺はそう言って、別の商品を手に取ろうとした。
あっ！ すいませーん！ その前にちょっと待ってくれますか？唯我さん！僕に任せてくれませんか？
俺は一瞬だけ戸惑ったが、すぐにゆうちゃんの意図を察した。 ゆうちゃんの気持ちを尊重しようと思って、俺は手を下ろした。
分かった。
それじゃあ、お願いしようかな。
俺はそう言うと、ゆうちゃんの様子を伺った。 すると、ゆうちゃんは手に持っていた服を持ってレジに向かった。
それからしばらくして、会計を終えたゆうちゃんが戻ってきた。
はい！ これ！プレゼントしますね！ そう言って、ゆうちゃんは俺に紙袋を差し出してきた。 えっ？ 良いのかい？ 俺が戸惑いながら聞き返すと、ゆうちゃんは大きく首を縦に振った。
はい！ 勿論です！ 唯我さんの役に立つことが出来て良かったですよ！ それじゃあ、ありがたく頂くとするよ。
あんがとな！ゆうちゃん！ こうして、俺はゆうちゃんからプレゼントされた服を買うことにした。 その後、俺達は2人で楽しく会話をしながら買い物を続けた。
買い物を終えて、店を出たところで、いったん荷物を家に置きに帰った。
それから、少し休憩してから集合することになった。 そして、しばらく時間が経つと、再びゆうちゃんと合流することが出来た。
俺達はパブに向かうと、その中に入った。そして、席に案内されると、それぞれの飲み物を注文した。
それから、俺とゆうちゃんは乾杯をして、楽しい時間を過ごした。 今日はゆうちゃんのおかげで楽しかったよ！ また、こういう機会があったら遊ぼうな！
はい！こちらこそ、よろしくお願いします！
俺はゆうちゃんに別れを告げると、自宅に向かって歩き出した。 すると、途中で後ろから声をかけられた。
あのー、すいません。
あなたにお聞きしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか？
俺は声の主の方を振り向いた。 そこには、1人の男性が立っていた。
俺に何か用ですか？俺はそう尋ねた。
すると、その男性は真剣な表情を浮かべて、俺に話しかけてきた。
あなた、この辺りに住んでいるのですか？ どうして、そんなことを聞くのですか？
俺の質問に対して、その男性はすぐには答えなかった。
しかし、数秒後ようやく口を開いた。
私は、”ある人物”を探しているのです。 その人物は、この付近で目撃された可能性があると言われています。
それで、この辺りに住んでいないかどうかを確認して回っているのです。
そうだったのですか。 残念ですが、ここには住んでいません。
ご期待に応えられなくて申し訳ありません。
俺が謝罪の言葉を述べると、その男性は意外なことを口にした。 いえいえ、謝る必要なんてないですよ。
むしろ、変なことを聞いてしまってすみませんでした。
それでは、失礼します。 その人はそれだけ言うと、立ち去って行った。
いったい、何者なんだ？ 俺の中に疑問が生まれた。
2006/04/09（Sun） 23：14 本日、2話目の投稿になります。
1話目を読んでから読むことをお勧めします。
俺は先ほど出会った男性のことが気になっていた。あの男からは、強い意志のようなものを感じた。 おそらく、俺が嘘をついていると判断したら、すぐにでも襲いかかってくるだろう。
それぐらいの覚悟が感じられた。
それほどまでに、必死になって探しているのだろうか？ 俺には分からない。 ただ、一つ言えることは、俺があの男性にとって良くない存在だということだ。
あの男は、俺が住んでいる場所を知らないと言ったときに、明らかに動揺していた。
あれは演技ではない。 つまり、俺の住所を知っている人物が近くにいるということだ。
あの男の探し人というのは、俺の知り合いなのかもしれない。
もしそうだとしたら、俺は全力で守ってあげなければならない。 俺はそう決意した。
そして、俺は自分の部屋に戻ると、東京唯我会のメンバーに電話をかけることにした。
プルルルル・・・ガチャッ！ はい、もしもし！ 唯我会長！どうしたんですか？
突然電話してくるなんて珍しいですね。何かあったんですか？ 俺は電話に出た真樹君に事情を説明した。
ふむ・・・。
その人が唯我さんのことを探っていると・・・。
もしかすると、例の組織絡みかもしれませんね。 分かりました。
とりあえず、明日の昼に全員集合して、その人と接触する方向で考えましょう。
俺もその方が安全だと思います。
それじゃあ、そういうことで！ 俺達は電話でのやり取りを終えると、眠りについた。 次の日の朝になると、俺はいつも通りに朝食を済ませた。
それから、支度を終わらせて、家を出た。そして、駅に着くと、電車に乗り込んだ。
しばらくすると、目的の駅で降りることが出来た。 それから、改札口を出ると、そのまま待ち合わせの場所に向かった。
約束の時間より少し早めに着いたので、近くの喫茶店に入って時間を潰すことにした。
そして、しばらく待っていると、待ち合わせの時間の少し前に唯我会のメンバーがやってきた。 真樹君は俺を見つけると、すぐに駆け寄ってきた。
唯我会長！おはようございます！ おう！ みんな、おはよう！ 俺は挨拶を交わした後、席について注文をした。
全員が揃ったところで、俺は昨日の出来事を話した。 俺の話が終わると、真樹君は顎に手を当てながら呟いた。
なるほど。
確かに怪しい人物ですね。
その人も、僕達と同じように、組織の人間なんでしょうか？ うーん。 それはまだ何とも言えないかな。
俺達の知らないところで動いている組織もあるからね。
まあ、その可能性は否定出来ないけどね。 そういえば、他のメンバーはどうしたんだ？ 俺はここに来ていないメンバーの名前を挙げた。
あぁ、それなら、今日は欠席ということにしてあります。
だから、今ここにいるのはこの4人だけです。 なにせ、その人に見つからないように行動しないといけないですから。
なるほど。
よく考えたな。
さすがだよ。
ありがとうございます。 褒められるようなことじゃないですよ。
だって、それが当たり前のことなんですから。
俺は真樹君の謙虚さに感心しながら、ミルクコーヒーを口に運んだ。 そうこうしているうちに、他のメンバーがやってきて、話し合いが始まった。
まず最初に、俺達が注意すべきなのは、その男性が俺の自宅を知っている可能性があるということだ。
なので、俺の家に行けば確実にバレてしまうだろう。 そうなると、俺の家以外で接触する必要がある。
そこで、俺達は話し合いの末に、ゆうちゃんの自宅に集まることになった。
ゆうちゃんは大丈夫なのか？ はい。 問題ありませんよ。
それにしても、まさかこんなことになるとは思いませんでしたよ。
まあ、これも運命なんだよ。 頑張ろうぜ！ そうですね！ 俺達はお互いに励まし合った。
そして、俺達はそれぞれの自宅に戻って行った。
2006/04/10（Mon） 昨日は久々にパチンコに行きましたよぉ～。（笑）
昨日の俺は絶好調だったぜぇ～。（爆）
いつもなら負けている所を勝ってたからね。。（にこっ♪） 今日は仕事なので、とりあえずは お昼休みに更新します。ちなみに俺は今日もパチンコ屋に行く予定だ。（笑）
俺ってパチンコ依存症なのかなぁ～？（笑）
そんな俺は今、パチンコ屋の休憩室で小岩井コーヒーを飲みながら、これを書いています。（にこっ♪） あっ、そうだ。
今日は紀子ちゃんが遊びに来ていた。（にこっ♪）
紀子ちゃんの家は遠いので来れる日は少ないが、たまに遊びに来てくれるので嬉しい。 しかし彼女は今日、少し元気がなかったなぁ～。
どうしたんだろぉ～。。（汗）
まぁ～そんなこんなでパチンコをして俺は満足して帰ってきた。（笑） パチンコに勝った金は俺の生活費に当てるつもり。
今日の俺はパチンコで大勝ちしたので気分は良い。
また明日から頑張れそうな気がしてきた。（笑） それでは皆さん、今日も1日、頑張って下さい。
2006/03/21（Tue） 今日は天気が良いので、ちょっと散歩に行ってきた。
久しぶりに晴れたので、気持ち良かったぞぉ〜。（笑）
俺の住んでいる町は新宿の大久保の近くなんだが その辺りには安い喫茶店やレストランがあるのだ。 そこで俺は昼食を食べてきた。もちろん、一人である。（笑）
俺は一人で飯を食うのが好きなのだ。
まぁ〜友達が居ないわけじゃないけど、今は一人で行動したいというか、一人の時間が欲しいのよね。（苦笑） まぁ〜そういう事で今日も1人でランチタイムを過ごしてきました。
さすがに最近は俺の体調も良くなってきているのか、吐き気や頭痛がほとんど無い。
ただ疲れやすいのと食欲が無い事だけは相変わらず続いている。 まぁ〜それでも普通に生活できるようになってきたのは凄く嬉しく思う。
そして俺は家に帰って、またパソコンに向かっているのです。（苦笑）
でも最近、よく考える事がある。 それは もし自分が病気になった時、家族が心配してくれるのだろうか？
という疑問だ。俺は両親と疎遠になっている。
だから親が俺を心配してくれるとは思っていないし、俺もあまり両親の事を考えてなかったりする。 俺としては早く死んじゃった方が楽なんじゃないかと思う事もある。
でも最近になって、俺が死んだら悲しんでくれる人が居るかもしれないと思ったりしている。
そう思った理由は俺のホームページを観てくれている人達の存在を知ったからだ。 俺のホームページを観る人は俺のファンだと思う。
俺の破天荒日記を読んでくれた人達の中には俺の事を好きと言ってくれる人もいて、俺の日記を見て 喜んでくれる人もいる。
そんな人達の為にも俺は生きていなきゃいけないのかなぁ〜と思っている。。 でも俺自身は俺のホームページを観に来る人達の期待に応えられるような人間ではないのは分かっているし、
俺自身が誰かの役に立てるとは思えない。
だけど俺のホームページにカキコしてくれた人達の為にも、もう少しだけ生きようとは思ってるんだ。（笑） でも俺は死ぬ時は痛い思いをせずに死にたい。
出来れば痛みを感じる前に死んでしまいたいとは思っているんだけど、なかなか難しいかもなぁ〜。。
まぁ〜これからも この日記を書き続けていきたいと思います。 皆様、応援よろしくお願いします。。＿(_ _)＿
それと俺は今日もパチンコに行く予定です。（笑）
パチンコ依存症って怖いね・・・（汗） パチンコ屋に行った後はいつも通り、家に帰る予定。
また明日の更新を楽しみにしてください。（笑）
それでは皆さん、お休みなさい。
2006/03/22（Tue） 今日は朝から雨が降っていた。
俺は今日もパチンコ屋に行きましたよ。（笑）
昨日はパチンコ屋でパチンコをしたのだが、今日はスロットを打ってみた。 結果は2万5千円ほど勝った。
今日は調子が良くてビックリした。
今日は珍しく午前中に起きれた。 しかし昨日は夜遅くまでパチンコをしていたせいで寝不足気味だった。
今日は仕事だったので、少し眠たかった。
最近は毎日のようにパチンコをしているので、お金がヤバイ感じだ。 だから今月中には何とかしないとなぁ〜。（苦笑）
ちなみに今日はパチンコ屋で紀子ちゃんと会った。
彼女と会うのは久々だったが元気そうで安心した。 そして彼女は俺にプレゼントをくれた。
それは俺の好きなメーカーの煙草の箱だった。
俺って愛されてるなぁ〜。（笑） さっきパチンコで大勝ちしたから、その金で買ってくれたのだろう。
本当に有難い事である。（笑）
そんな俺は今、家でこれを書いている。 そして俺は明日もまたパチンコをする予定である。（笑）
でもパチンコばかりしていて大丈夫なのかなぁ〜？ まぁ〜なんとかなるでしょう。（笑）
とりあえず、そんなこんなで今日の更新は終わります。 明日はどんな1日になるんだろうなぁ〜。（笑）
それじゃ〜皆さん、おやすみなさい。
2006/03/23（Wed） 今日は良い天気ですね。（笑）俺は今日もパチンコに行ってきました。
もちろんパチンコ屋に直行しました。（笑）
今日はスロットを打ったのですが、今日も大勝ち。 今日は4万円近く勝ってしまった。（笑）
なんか最近、俺の運が良い気がするぞぉ〜。
でもパチンコ依存症は治らないんだよねぇ〜。（泣） そんなわけで、俺は家に帰ってきて早速、酒を飲み始めた。
もう完全に駄目人間である。（笑）
俺は酒を飲んでいる時にふと、昔、よく通っていたバーを思い出した。 その店の名前は忘れてしまったが、俺の行きつけの店で、マスターがとても優しい人だった。
俺はその店のカウンターに座っている時が凄く好きで、よく通ってた。
俺が店に顔を出すと必ずマスターが挨拶してくれるし、俺が頼めば何でも作ってくれていた。 そんな俺はある日、その店を久しぶりに訪ねてみようと思ったのだ。
そして俺はその店の前まで行った。
その店の前は何度も通った事があるのに、その店が閉店している事を忘れてしまっていたのだ。 俺はショックだった。
だって俺にとっては特別な場所なんだもん。
でも仕方ないよね。 きっと俺が行かなくなった後に潰れちゃったんだと思う。でも俺は凄く悲しかった。
なんでだろ？ やっぱり寂しいのかもね。
俺にとって大切な場所が消えていくのは悲しい事なんだよね。 俺の思い出の場所が無くなっていくのは凄く辛い。
でも俺の思い出は永遠に消える事はないだろう。だから俺はこれからも色々な所へ行ってみるつもりだ。
この日記を読んでくれている人達の中にも、その場所が好きだという人は沢山居るはずだ。 だから俺は皆と一緒にその場所を訪ねてみたいと思っている。
そしていつか皆で一緒にその場所で宴会をしたいと思っている。（笑）
そうすれば俺の思い出はいつまでも残るはずなのだから・・・。 そんなわけで、今日も一日、お疲れ様でした。
皆も早く寝るんですよ。
それではお休みなさい。 ☆★☆お知らせ☆★☆
この度、当サイトで連載中のエッセイ、 破天荒・唯我のパチンコ生活！ が、電子書籍になりました。
タイトルは パチンコで借金2000万！？ パチンコ依存症男のパチンコ日記 です。 この本は私のブログをそのまま電子書籍化したものなので、 内容は私が実際に体験したパチンコ日記となっています。
興味のある方は是非読んでみて下さい。
著者名：原唯我 出版社名 ：株式会社唯エンタープライズ
価格 ：630円
発売日 ：2006年2月3日
（06/02/03） ISBNコード：9784834763927
URL ：http://www.enterbrain-networks.co.jp/bookstore/detail/id=0007549134
それでは、また明日の更新を楽しみにしててください。
2006/03/24（Thu） 今日は朝から体調が悪い。
風邪を引いたようだ。。
今日はパチンコには行かない事に決めた。（笑） しかし、俺の体調が悪くてもパチンコは打ちたい。（爆）
だって打たないとお金が入らないもん。（泣）
そこで俺は家にある雑誌を読み漁っていたのだが、その中に ある本を見つけてしまった。 それは俺が好きな 漫画 「BØY」である。
そのBØYという作品は俺の人生を変えたといっても過言ではない作品だ。
そんな作品を久しぶりに読み返しているうちに、俺は自分の人生を振り返る事になった。 そして俺は思った。
俺の今まで生きてきた道は決して間違いではなかったと。
確かに俺のやってきた事が正しいとは言えないかもしれないが、それでも俺は間違ってはいないと信じている。 何故なら、今の自分があるのは全て過去の自分が頑張ったからだと思っているからである。
だから俺は今も昔も決して後悔はしていない。
ただ、俺がもっとしっかりしていたら こんな結果にはならなかっただろうと思う。それだけが心残りだが、でも俺は俺なりに精一杯やったと思っている。 俺は昔から負けず嫌いな性格で、よく人からは頑固者と言われていた。
でも俺はそんな性格だからこそ、ここまで生きてこれたと思っている。
そして俺は、その自分の性格を誇らしく思っている。 俺は俺の生き方を肯定している。
でも世間は俺を許さない。
でも俺は俺の人生を絶対に否定しない。
だって俺の一生は俺だけのものだから。 誰に何を言われようとも 俺は俺の人生を生きる。
そして俺の生き様は俺が決める。
俺は俺のやり方でしか生きられない。
俺の生き様を否定する奴らは俺の敵だ。 俺の味方は俺だけだ。
俺は俺の道を行く。
そして俺は俺の生き方を貫く。
俺は俺の人生を生きる。 俺は俺の人生を生きている。
それが俺の誇りだ。
だから俺は俺の生き方を貫いてやる。
俺は俺の生き方を曲げない。 俺は俺の信念を信じる。
俺の生き方は誰にも否定させない。
俺の生き方は俺にしか決められない。
俺の生き方を他人に指図されてたまるか！ 俺は俺の生き方を貫いていく。
たとえ周りがなんと言おうとも・・・。
さて、そろそろパチンコに行こうかな・・・（笑）
☆★☆お知らせ☆★☆ この度、当サイトで連載中のエッセイ、 パチンコで借金2000万！？
パチンコ依存症男のパチンコ日記 が、電子書籍になりました。
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出版社名 ：株式会社唯エンタープライズ 価格 ：630円
発売日 ：2006年2月3日
（06/02/03）
ISBNコード：9784834763927 パチンコ 今日は朝早くからパチンコ屋に直行。
とりあえず、今月は昨日の日記にも書いたように、とにかく金を作らない事にはどうしようもない。（汗）
そして、昨日の反省から 今日は釘を見て回る事に。。 昨日の経験から言って、今日こそは釘を見る目を養ってやろうと思ったのだ。（笑）
そして、いつものようにスロットコーナーから順番に見て回る事にした。
すると、昨日の台が空いていたので、早速座ってみる事に。 そして打ってみると、やっぱり出玉がショボい。（苦笑）
しかし、一応は昨日の事を教訓に釘を見よう見まねで確認してみた。
その結果、やはり昨日と同じように釘は全体的に開いていない事が分かった。 しかし、昨日の経験を生かして今日は釘を見ただけで判断するのではなく、
ちゃんと玉の動きもチェックしてみたところ、昨日よりは少しマシになっていた。（笑）
まぁそれでも昨日に比較すれば、まだまだ全然ダメだけどね。 ちなみに、今日の俺の回り具合だが・・・ 1箱半くらいしか回ってなかったような気がする。
しかし、そんな事は関係なく俺は打ち続けた。
そして結果はというと・・・投資11000円 回収0 収支 -6000円 だった。 う〜ん、、、相変わらずだな。。（泣）
昨日に比べればまだマシか。。
でも、結局はマイナスのまま。。 くぅっ！！悔しいっ！！！ 俺のこの怒りは何処にぶつければいいんだ！？（怒）
パチンコを打つ時は、俺は常にストレス解消のために打っている。
つまり、ストレスが溜まった時に打つわけだ。 なのに、そのストレスが溜まっている状態で 更にストレスが溜まりそうな展開になるなんて、これは一体どういう事なんだ？（泣）
この気持ちが分かるだろうか？
パチンコというのは基本的に勝てる確率が低いギャンブルである。 だから、普通に考えれば、勝ち続けるのは難しいだろう。
でも俺は負けるのが嫌いだ。負けたくない。
だから俺は勝つまで打ち続けなければならない。 そしてその為には、周りの人間の協力が必要なのである。
だから俺は今までずっと、周りの人間の協力を得るために努力してきたつもりだし、これからもそういう努力は惜しまないつもりでいる。
でも俺は今回の事で改めて痛感させられた。 それは、世の中は俺の思い通りにはならないという現実だ。
確かに人間は一人で生きているわけではないし、お互いに助け合って生きていく事も必要なんだと思う。
だから、時には誰かの力を借りたり、甘える必要もあるのかもしれない。 でも、俺はそれができない。
俺は人に頼ったり、人を信じたりするのが苦手なのだ。
俺が子供の頃に両親が離婚して以来、俺は親父と弟と三人で生きてきた。 そして俺は小さい頃から、何かと理由をつけては周りに反抗していた。
例えば、俺は人から指図されるのがとにかく嫌いで、自分の人生は自分の手で切り開きたいと思って生きて来た。
だから、小学生の頃なんかは先生からも友達からも不良扱いされていた。 そして中学になった頃、俺は完全にグレてしまった。
授業をサボってパチンコに行って、煙草を吸って、夜遊びして、喧嘩に明け暮れて・・・。
今思えば、その頃は本当にろくでもないガキだったと思う。 当時の俺は、ただ単に自由を求めていただけだと思う。
他人から指図される事もなく、自分で考えて行動する・・・。
そんな風に生きていたかった。 そして、そんな風に育ったからなのか、今でもどうしても人に心を開くことができない。
人を信じる事が出来ないのだ。
いつの間にか俺にとって他人とは、信じられない存在になってしまっていて、いつも警戒している。 別に人が嫌いなわけではなくて、ただ単に信用していないだけなのだ。
だから俺は、たとえ相手がどれだけ優しい言葉をかけてくれようとも、絶対に信じる事はできない。
もし仮に信じてしまったら、裏切られた時のショックは計り知れないものがあるからだ。 でも、こんなんじゃいけないと思っている。
このままではいつまでも変われないし、成長しないままだ。
それに、いつか必ず限界が来るだろう。 俺だっていつまでも若いままじゃない。
そして、いずれは歳を取って死んでしまうのだ。
だからこそ、今の内になんとかしなければならない。 自分の性格を変えなければいけないのだ。
そして、その為にはまずは自分で出来る事から少しずつ始めていこうと思った。
だから、俺は今から自分が変わるための第一歩を踏み出す事に決めたのであった。 しかし・・・パチンコって難しいなぁ〜。
やっぱり奥が深いというか何というか・・・。
2006/03/26（Sun） 今日は昨日の嵐のせいもあって天気は悪い。。
朝は雨で会社まで自転車で行こうとしたらチャリがパンクしてたし（泣）
そして帰りも降っていたからチャリは諦めて電車で帰ろうとしたんだけど、その途中で大雨が降り出して傘持ってなかった俺はずぶ濡れになっちゃったし（泣） おまけに、その日は飲み会があって居酒屋に行ったら、そこでも大雨が降るわ雷が鳴るわでビショビショになっちまった。
まあ、それで今は何とか家に辿り着いたところだけどね。
さすがに、今日の俺には運がなかったみたいだ。 もう既にヘトヘトだし、早く風呂に入ってゆっくりしたい気分だよ。
まあ、それでもまだ寝るわけにはいかないけどな。
実は明日、中学時代の友人達と会う約束をしている。 久し振りに会う奴もいるから楽しみなんだ。
だから、それまでに少しはマシな人間にならないと！ ってことで、今から日記を書いて少しでも自分を変えられるように頑張ろうと思う。 よし！まずは、どんな些細な事でもいいからとにかく書こう！
そして、それを毎日読み返そう！
俺の人生を少しでも変える為に！ 俺は自分が思っている以上に、近寄りがたいミステリアスな雰囲気を持っている男である。
そんな訳で、友達と呼べるような相手は一人もいないのだ。
それは俺が心を開いてこなかった証拠でもある。 でも、なぜか俺は女にはモテるんだよなぁ〜・・・。（苦笑）
まぁ〜、向こうが勝手に寄ってくるんだから仕方がない・・・。（笑）
・・・・話しはそれたが、それももう終わりだ。 これからは本当の意味で強くなってみせる！
俺がもっとしっかりした人間になれば、きっと色んなものを手に入れられるはずだ。
そして、俺は変わるんだ。 俺がもっと強い人間になった時、俺の大切なものは全て守れるくらいの強さを持つ事ができるはず。
だから俺は、これから自分の為ではなくて人の為に生きる。
誰かの役に立つ事で、自分の弱さを克服するんだ。 そうする事で人は成長できるのだと、俺を信じてくれる人がいるから。
そうだよな、真実？ 真実はいつも言ってたもんな、「人を助ける事は自分に自信をつける事に繋がる」って。
俺もやっとその意味を理解することができた。 だから俺は、これから誰かを助けようと思う。
俺が困ってる時に助けてくれた人達のように、今度は俺が人を救う番だ。
でも、一体どうすればいいのだろうか・・・。 とりあえず、俺は人の役に立てるような事をしようと思っている。
何か良い案はないかなぁ・・・。
・・・・・・・・・・・・う〜ん、思いつかない。 そもそも、他人の役に立てそうなことなんて何もないんだよなぁ。
はっ！？ そ、そうだ！
「オンラインサークル」を開設してみるのはどうかな？ オンラインサークルってのはインターネットを通して仲間と交流するというもので、最近よく見かけるものだ。
そこで仲間を作って、いろいろな体験を共有すればいいんじゃないかな？
そうすれば、俺にも人のためにできることが見つかるかもしれない。 うん、これはなかなかの名案じゃないかな？
これで俺は自分の居場所を見つけることができるかもしれない。
そう思ったら、何だかワクワクしてきたぞ。 俺は早速、パソコンを起動させてコミュニティを作ることにした。
でも、何て書いたらいいんだろう・・・。
例えば趣味の話をしたいとかだったら、 『○○が好きな人、集まれ〜』みたいな感じでいいかもしれないけど、俺はそういうのじゃないしな。
それじゃあ、ちょっと堅い感じだし。
それに俺はオンラインゲームの話がしたい訳じゃないし。 俺はしばらく考えて、年齢を10歳サバ読んで19歳のIT企業の社長という設定にすることにした。
これなら、多少の嘘があっても大丈夫だよな？
だって、そうしないと女の子達が集まりにくいと思ってさ（笑） まぁ〜、実際は29歳のおっさんだけどね。
それから、俺のハンドルネームは【唯我】にすることにした。
なんせ俺は唯我独尊を貫いているからな。 後は内容についてだけど、最初はやっぱり前向きな話から始めた方がいいよな。
でも、いきなり暗い話はやめよう。
明るい話にしておかないと、みんなが気を使ってくれるから逆に書きにくくなるからな。 ということで俺が考えたテーマはズバリ、『夢』！ みんなは夢ってある？ 俺はある！というか叶えるつもりだよ！
そして、この俺の夢の第一歩として、「オフラインパーティー」を開こうと思っている。
みんなも知っての通り、今の時代ネット社会で人と人との交流が希薄になっている。 それはきっと、みんなが現実で会うのを避けているからだ。
だから、俺はその問題を解決するためにみんながリアルで出会う場所を作ろうと思ったんだ。
そうする事で、みんながお互いを理解し合う事が出来て仲良くなれるはずだから。 でも、ただ単にオフ会をやるだけなら誰でも出来る。
ただ集まってお酒を飲んで騒いで、それで終わりだから。
だから、それだけではダメなんだ。 俺が目指すのは、もっと大きな事だから。
だからまずは、みんなのことをもっと知る必要がある。
そして、このオフ会でみんなとたくさん話をすることで俺が感じた事を日記形式で記録していき、そこからこのコミュニティを通じてみんなの事を知ることが出来る。 つまり、このコミュニティは俺が今までに失ってしまった、 本当の意味での友達を手に入れるためのツールでもあるのだ。
俺が思うに、人は誰しも心の中に自分だけの秘密基地のようなものを持っている。
そこを他人に見せたくないからこそ自分を隠している。 だから友達はいても、本当の意味で自分の全てをさらけ出す友達はいないんじゃないかな。
だからこそこのコミュニティはそういった悩みを解決できる唯一の場だと思う。
破天荒日記を読んでいるみんなはこんな俺のことをどう思う？ 俺は自分勝手で破天荒でどうしようもない男だから正直言って憎めない愛らしさがあるとは思う。
俺はそんな自分を隠さずに生きたい。
だからみんながこのサイトを見てくれるように努力したいと思うんだ。 もちろん、俺は嘘をついているわけでもないし、隠し事もしない。
でも、それがうまく伝わらないのは仕方のないことだよね。
だって相手は俺とは違う人間なのだから。 だからこれからこのコミュニティを通じて色んな人と交流をしていこうと思う……。
……こんな感じでいいのかな？
まぁ〜、最初は様子見ってことで、あんまり期待せずに待っていてくれ。 それと、今日はこの辺で筆を置かせてもらう。
だって俺は今から可愛い女子高生とデートなんだよ。
それじゃあまた明日な。
2006/03/27（Mon） 今日は中学時代の友達たちと飲む約束をしている。そして
俺は今、新宿駅にいる。
俺は待ち合わせ時間より20分早く来たつもりだったのだが、すでにそこには数人の男女が集まっていた。 みんなは俺のことを待っていてくれたみたいだ。
俺が来るまで待っていたということは、みんなは俺の話に興味を持ってくれているという事だ。
俺は嬉しくなって、つい口元が緩んでしまった。 俺は笑顔でみんなに挨拶をした。
するとみんなもそれに答えて挨拶してくれた。
それからみんなは、俺の顔を見て驚いたような表情を浮かべていた。 俺がどうして驚いているのか不思議だったので尋ねてみると、どうやら俺がイケメンだったかららしい。
俺は照れながら否定した。
というか、イケメンって何だよ！ 俺は自分がブサイクだとは思わないけど、かっこよくはないと思ってる。 でも、それを口に出して言うほど馬鹿じゃないから、適当に合わせておいた。
そして俺はみんなと一緒に居酒屋に行くことになった。
しかし、ここで問題が一つ発生した。 実は俺は酒が飲めなかったんだ。
だから、俺は必死に酒を断っていた。
だけどみんなはそれを冗談だと思っていたらしく、 無理矢理俺を酔わせようとしてきた。 しかもみんなは酔った方が本性が出るとか何とか言い出したから本当にヤバかった。
みんなは面白がっているだけだったが、俺はもう我慢の限界にまで達していたので、ついにキレてしまった。
俺の怒りが爆発すると同時に、なぜか俺が持っていたコップが勝手に割れてしまった。 みんなはそれを目の当たりにしたので驚きを隠せなかったようだ。
だが、それと同時に俺に対して恐怖を抱いたようでもあった。
そこで俺はさらに畳み掛けるようにして、この飲み会の幹事であり俺の友人である 山田（やまだ）に暴力を振るおうとした。 そのせいで山田はかなり怯えていたが、 それを庇おうと、もう一人の友人である佐藤（さとう）が立ち上がった。
彼はかなり勇気のある奴だと思った。
しかしそれは大きな間違いで、俺の逆鱗に触れてしまった。 俺は彼に対しても暴言を吐いたが、それでも彼は引き下がらなかった。
だから俺は彼の顔面を思いっきり殴ってしまった。
俺は怒りのあまり我を忘れてしまい、周りのことも考えずに暴れまくり、最終的には店を出て行った。 みんなは俺の事を変人だと思っているかもしれないが、そんなことは関係ない。
俺は自分にとって大切なものをしっかりと理解している。
だから、たとえどんな状況になろうとも自分を貫くつもりだ。 ただ、今回の件に関しては少し反省している部分もある。
なぜなら、あの時俺が暴走してしまった原因は俺が酒を飲み過ぎたことにあるからだ。
もし、あれがなければ、あんなことにはならなかっただろう。 まぁ〜、今となっては仕方がない事だし、今度みんなに会うときは謝っておこうと思う。
それともう一つ、俺は今まで自分に正直でいることで多くの人間を傷つけてきた。
だから、これからはなるべく人に優しくしていこうと思っている。 今日はみんなのおかげで良い勉強になったよ。
ありがとう。
2006/03/28（Tue） 昨日はみんなと飲んで盛り上がったせいで頭がガンガン痛い。
今日は仕事が休みなので、俺はゆっくり休むことにした。
ちなみに俺の仕事はプログラマー兼Webデザイナー兼会社社長だ。 ホームページを作るのが好きだからという理由だけで会社を創設した。
給料は安いし休日は少ないが、 それなりに満足できる生活を送れている。
そして、今は暇な時間を利用してこの日記を書いている。 そういえば最近、俺は夢を見るようになった。
その内容はいつも同じもので、内容は俺が誰かを殺してしまうというものだった。
そして俺は目が覚める度に汗びっしょりになっている。 この夢の続きがどうなるのか、それが気になってしょうがない。
2006年03月29日（Wed） 昨日の夢は最悪だった。
俺は誰かを殺すところまでは同じだったが、 殺した相手が真実だった。
そして、俺は真実を殺して血まみれになっていた。 こんな夢を見るなんて、俺は相当精神的に追い込まれているのだろうか？
でも最近は仕事も忙しくてストレスを感じることが多かったから、その影響があるのかもしれない。
それにしても、どうして真実は殺されなければならなかったんだろう…… 俺は真実を殺したくなんかなかったのに……。
それなのに、どうして……。
あ〜ダメだ。どうしても夢の内容を思い出してしまう。 とりあえず気分転換に外に出ることにするか。
俺は晴れない気分を引きずりながら、近くの喫茶店に足を運んだ。
ここはコーヒーだけでなく軽食なども美味しいのでお気に入りの店なのだ。 そこで俺はいつも通りミルク珈琲を注文したのだが 今日だけは違った。
なぜか店員さんがホットチョコレートを勧めてくれたのだ。
不思議に思ったが、せっかくのご厚意だったので俺はホットチョコレートを頼むことにした。 俺はホットチョコレートを飲むのは初めてだが、なかなか悪くない味だ。
さすがにホットチョコレートは甘すぎたけどね（笑）
しかし、この甘い飲み物は俺の疲れた心を癒してくれた。 やっぱり人間には糖分が必要なのだと改めて思うよ。
また明日から頑張れる気がするよ（笑）
2006/03/30（Thu） 最近俺は、毎日のようにある悪夢にうなされていた。
それは俺が真実を殺してしまった時の夢だ。
正夢にならないか不安でしょうがない。 このままでは精神が崩壊してしまいそうだ。
俺は何か潜在的な悩みを抱えていて、それでおかしくなっているだけなのかな？
そんなことを考えながら俺は仕事をしていた。 ちなみに俺は仕事の休憩中にネットで面白い記事を探していた。
夢遊病の記事を見つけたので読んでみたら面白かった。
夢遊病とは寝ている間に歩き回る病気らしい。 睡眠障害の一種だという。
自分の意識とは別に体が勝手に動き出すというのはどういう感覚なのだろうか。
自分以外の意思が体を操っているということだよな。 もし自分の体が自分の意志に反して動いてしまったとしたら、俺は耐えられる自信がないよ。
まぁ、これは夢の話だけどね（笑）
2006/03/31（Fri） 今日は「わいわいチャット」で知り合った女の子で、 一番仲良しの子と会うことになった。
女の子のハンドルネームは「まゆ」ちゃん。
俺より16つ年下の14歳。 もちろん相手は中学生だからデートとかではないんだけどね。
まぁ〜、見たい映画があるから一緒に見に行こうというわけだ。
待ち合わせ場所は新宿駅東口エリアの紀伊国屋書店。 相手の子は新宿にあまり詳しくないので、 俺が道案内してあげることになった。
もちろん俺は遅刻しないように十分前には到着するようにしている。
女の子と遊ぶ時は、何よりも先に時間厳守が鉄則だからね。 あとは女の子に嫌われないように身だしなみにも気をつけなければならない。
今日の服装は、ペラフィネのスカルTシャツに、リーバイス501のジーンズ、ルブタンのトゲトゲスニーカー。
まぁ〜、ここだけの話し全部万引きしたやつなんだよね（笑） 俺に万引きのことを語らせたら日本一だと思うぜ！
まぁ〜、もちろん罪悪感はあるけど、でも俺はこのスタイルを変えるつもりはない。
俺にとって、お洒落とはそういうことだからだ。 俺は頭の中でコーディネートを考え、それに合わせて万引きするのだ。
ちなみに、俺は盗んだ物を転売したりしない。
俺は金のためにではなく、万引きで得られるスリルと快感を求めて盗みをしているからね。 まぁ〜、俺の場合は普通の人と感性が違うから、 窃盗犯がみんな同じ考えだとは思わないが、 少なくとも俺はそうだ。
そうこう考えているうちに約束の時間になった。
もうすぐ来るだろうと思って待っていると、 向こうの方から小走りで走って近づいてくる女の子がいた。 その子が、まゆちゃんだった。
そのまゆちゃんは、俺を見つけるなり 笑顔で手を振りながら、こちらに駆け寄ってきた。
その時のまゆちゃんの服装は、白いブラウスに、ピンクのスカートをはいていた。 髪はセミロングのウェーブで可愛い感じの髪型をしていた。
身長は140cmくらいしかないと思う。
中学生だから仕方がないのだが・・・、正直子供っぽい。 ただ、胸の大きさは大人並みで、Cカップはありそうな感じ。
そして肌は雪のように白くて綺麗だ。
そんな子を見ると俺はいつも、エロいことばかり想像してしまう。（にこっ♪） おっぱいがどんな形をしているのか、触ったらどんな感触なのか、揉みごたえがあるのか、舐めた時の味はどうなのだろうか？
そんなことを考えると自然と顔がニヤけてしまう。
しかも、まゆちゃんにはまだ処女らしい。まあ中学生なら当たり前か。 まゆちゃんは、とても礼儀正しく挨拶をした。
こういう所作はとても好印象である。
まゆちゃんが言うには、 待ち合わせ時間の30分前には既に来ていて、ずっと待っていてくれたみたいだ。 だから俺は遅れたことを謝って、 さっそく映画館に行くことにした。
俺達は映画を見るために新宿にあるシネコンに向かった。
今日見るのは、恋愛もので、タイトルは忘れたが結構有名なアニメ映画だった。 その映画の上映時間まで時間があったので、近くの喫茶店で時間を潰すことになった。
俺はアイスカフェオレを飲みながら、何気なくまゆちゃんを見つめていた。
すると、視線を感じたまゆちゃんは照れくさそうにしていた。 その仕草がとても可愛かった。
しばらく時間が経ち、俺達は再び映画館に戻り、指定された席に座った。
俺は飲み物を買いに行こうと思い、財布を開けようとした瞬間、ポケットの中で携帯が震えていることに気づいた。 どうやら、マナーモードに設定してあったようだ。
電話は真実からで、「たーちゃん、いつ帰ってくるの？」という内容のメールが何通も届いていた。
俺は急いで、真実に電話をかけ直した。 すると、すぐに真実がでてきた。
俺は真実に少し遅れることを言って、真実に謝り、通話を終えた。
俺はふぅ〜っと一息ついて、まゆちゃんに、ちょっと知り合いから連絡があって遅れることを伝えた。 すると、まゆちゃんは残念そうな顔をしたが、 笑顔で許してくれた。
それから、しばらくすると場内が暗くなったので、スクリーンに集中した。
この映画の内容は、一人の男の子が一人の少女と出会い、恋に落ちるというよくあるラブストーリーだった。 正直、面白くなかった。
この程度の内容で感動できる奴らは、よっぽど感受性が豊かなんだろう。
ちなみに、俺は全く感動しなかった。 隣の席に座っているまゆちゃんは、感動しているようで涙を流しているようだったが、 そんな彼女を見ていると、なんだか馬鹿らしく思えてくる。
ただただ退屈でしかなかった。
俺はこんなくだらない映画に2時間半も費やしたのかと思うと、虚しくなってきた。 隣にいるまゆちゃんは泣き止まないので、俺はハンカチを渡した。
彼女はお礼を言いながら、涙を拭っていた。
映画が終わると、俺達はすぐに外に出ることにした。 俺は中学生のまゆちゃんを一人で帰らせるわけにはいかないので、最寄り駅まで送ることにした。
駅に向かう途中、彼女は泣いていたせいで、目が腫れているように見えた。
だから、大丈夫なのか聞いてみた。 しかし、彼女は心配させないようにしているのか、笑みを浮かべて平気だと伝えてくれた。
本当に無理をしているように見えなかったので、俺はそれ以上聞くことはせず、そのまま駅まで送ることにした。
そして、まゆちゃんの最寄りである新宿駅に着き、別れることになった。 改札の前で、彼女は何か言いたいことがあるような表情をしていた。
でも、なかなか言い出せない様子だったので、彼女の言葉を待っていた。
彼女は深呼吸をして、覚悟を決めたかのように話し始めた。 それは、俺がまゆちゃんの彼氏になって欲しいというものだった。
俺は突然のことで驚いたが、真剣な眼差しで訴えかける彼女に圧倒されてしまい、断れなかった。
なので、とりあえず付き合うことになった。 まゆちゃんは俺の返事を聞くと嬉しそうに飛び跳ねるように喜んでいた。
そんな彼女がとても可愛くて、愛おしいと思えた。
俺は思わず、まゆちゃんの頭を撫でてしまった。 その時の彼女はとても幸せそうだった。
そして、彼女は満面の笑みでまた会おうねと言ってくれた。
その後、俺は電車に乗って家に帰った。 その日の夜、俺は部屋でゴロゴロしながら、携帯をいじっていると、真実から着信があった。
あっ！真実のことすっかり忘れてた！俺は真実に今日はごめんと謝って、電話を切った。
真実と話すのは楽しいんだけど、なんか疲れるんだよなぁ。 さっき、真実からメールが来てたけど、どうせ明後日デートしようみたいな内容だろうから後でいいや。
今はとにかく寝たい。眠い。
あ、そういえば今日はエイプリルフールだね！ という事で嘘をついてみる。 俺の今日の破天荒日記には『まゆちゃんが好きだ』と書いた。
もちろん本心だけどね！（笑）
さて、どんな反応を見せてくれるのか楽しみだ！！
2006/04/01（Sat） 朝起きると、早速破天荒日記を確認することにした。
すると、案の定というか予想通りのことが書かれていた。
しかも、コメントもたくさん付いていて大盛況であった。 ただ、「お前がモテるのはありえない」とかそういう否定的なコメントが多かった。
でも、俺はこういう批判的な意見も含めて、みんなが楽しめればそれで良いと思っているのだ。
それに、こういったコメントが貰えることはとても嬉しいことである。 なんにせよ、この調子で頑張らなくては。
ちなみに、今日の朝食はトーストにコーヒー（クリープ多め）にサラダとベーコンエッグといった洋食メニューにしてみた。
普段は和食だからたまには気分を変えて、パンも良いかもしれない。 特にバターは絶品だと思う。
俺はトーストに塗った後、それを口の中に放り込んだ。すると口の中が美味しさで満たされていった。
やはり、バターは何につけても美味しいと思うのだが、個人的には目玉焼きにつける派である。 卵料理に何をつけて食べるかという些細な問題で、俺はいつも論争を繰り広げるほどに、好きな食べ物の一つなのだ。
ちなみに俺は目玉焼きに醤油をつけることが多い。
ソースも捨てがたいが、やはり王道は醤油だと思っている。 そうこうしているうちに、もうパチンコ屋に行く時間になっていた。
急いで身支度を整え、自転車に乗りながら、俺はパチンコ屋の開店時刻にギリギリ間に合った。
パチンコ店の駐輪場に愛車を停めて、店内に入った。 店内に入ると、様々な音が聞こえてきた。
パチンコ玉が弾かれる音、大当たりを知らせる機械の音、店員がお客さんを呼び込む声。
そういったものが混じり合い、独特の喧騒を作り出していた。 そんなパチンコ店の雰囲気が、俺は好きだった。
しかし、今はあまりその雰囲気に浸っている暇はない。
何故なら、今日は運命をかけた勝負をしているからだ。 というのも、先程述べたように俺はもう既にパチンコ中毒に片足を突っ込んでいる状態だ。
つまり、このままだと借金まみれになり、破滅の道を歩むことになるだろう。
まぁ〜、それもいいじゃないか。人生とはギャンブルのようなものだ。 俺は負けることを前提にして生きるなんて御免だ。
そうやって生きていこう。だから俺はパチンコをやめない。たとえ、多額の借金を背負っていようとも。
そして、いつかきっと俺は栄光を掴むんだ！ そのためには絶対に勝たなくてはならない。いや勝ってみせる。それが俺の夢であり希望なんだ！
俺には夢がある。
それは、お金で買えない何かを手に入れて、人生を楽しく過ごすことだ。 つまりロマンだな、男として生まれたからには叶えなければならないものだと思っている。
俺が手にするものは一体なんだろうか？ そして俺は何者になるんだろうか。まだわからない。
ただ、今はパチンコに夢中だ。今はそれ以外のことを考えている余裕がないから。 まぁ、そのうち分かるだろう、その時が来るまでは今の自分に素直になって生きていきたい。
夢を持つのはいいが、あまり大きく望みすぎるのは良くないだろう。大きすぎる望みは自分を縛る。
夢というのはもっと気楽で、気長なものだと思う。 とりあえず俺はまず、自分が夢を持っているということさえ忘れないようにしよう。
そうすれば自然と夢も叶うだろう。夢は願い続けていれば、必ずどこかで手に入る。
ただ、それには時間がかかるかもしれないけど。（笑） でも夢ってそういうものだと思う。焦らずじっくりと夢を育んでいくべきだ。
夢は大きく、ゆっくり、ゆっくりと育てていくべきものである。
パチンコというものもそういうところに似ている部分があると思う。 例えば、大当りを引くまでにどれだけの時間がかかったとしても、結局は当たりを引いて、楽しい思いをできるのだから、それでいいではないか。
パチンコが当たった時に得られる快楽という報酬、これは確かに夢に近いものであるのかもしれない。
だから夢という言葉でパチンコを表しても間違いではないのではなかろうか。 よし、今日こそは当たるような気がするぞ。（笑）
パチンコの魔力に魅入られてしまった者はなかなか辞めることができないと言われているが、その理由がよく分かった。
俺もその一人だというのも分かっていたが。（笑） 俺はパチンコ台の前で目を凝らしながら、ひたすらに大当たりを待つ。
しかし中々、当たりが引けない、もうそろそろ引き時かなと思った俺は席を離れようとしたのだが――
突然、携帯電話が鳴った。 誰だよこんな忙しいときに電話を掛けてくるのは……
と思いつつ俺はポケットに入っていた携帯を取り出し、通話ボタンを押す。
この番号に電話をかけてくる人は一人しかいないので、誰かはすぐにわかった。 どうせあのクソ女に違いないのだから。
だからといって出なければ良かったとは思わない。むしろ嬉しい気持ちでいっぱいだ。
俺は口元が緩みそうになるところを我慢して、声を押し殺しつつ会話を始める。 すると相手はやはり真実だった。
俺はいつも通り、適当に話を合わせ、適当な相槌を打ちながら話を聞き流す。
真実は相変わらず、くだらないことばかり言っていた。 俺が黙っていると真実は勝手に一人で話し続けている。
まぁ、別に俺はそれでも構わないんだけどね。真実の話を聞けば聞くほど、俺は冷静になれた。
俺はふぅーっとため息をつく。 それから真実の話が終わるのを待ってから、俺は少しだけ真面目な態度で言った。
真実の言いたいことはよくわかった。要するに心配してくれているのだろう。
だが、その優しさは無駄だ。そんなものはいらん。俺にとっては迷惑以外の何物でもない。 だからこれから先はいつも通りに、テキトーなことを言ってあしらうことにしよう。
それが一番だ。
俺が何かを言うたびに真実は感情的になり、最終的には泣き始めてしまう。 そうなれば俺は何もできなくなる。俺は真実の涙には弱いのだ。
さて、それじゃあ、まずは何から話すべきか。
そう考えていると、突然、携帯電話が鳴り響いた。 なんだ、今度はいったいなんなんだ。
今すぐこの場から立ち去りたいという衝動に駆られたが、電話に出るまで絶対に切れないので、仕方なく電話に出た。
そして相手の話を聞いているうちに段々と自分の顔が青ざめていくのが分かる。 おい、嘘だろ。冗談じゃない。勘弁してくれよ。マジでやばいじゃん。
俺は慌てて、トイレに向かい、個室に入る。
便座の上に座り、一呼吸置いてから、電話の内容を思い返す。 そして改めて自分の置かれている状況が最悪なことを認識する。
電話の内容はこうだ。
最近、渋谷の街で女子高生が次々と行方不明になっているらしい。 その事件の調査の依頼を受けたある組織の人間が俺に接触してきた。
なんでも、組織が調査しているととある女子校の生徒だけが狙われているという事実を突き止めたそうだ。
警察は捜査を進めているものの、手がかりはまったく掴めない。そこで探偵にも依頼することにした。 でも普通なら警察に頼んだ方がいいんじゃないのか？ 何故わざわざこっちに回してきたんだろう。
しかも俺の他にも腕利きの私立探偵はたくさんいるはずなのに。
どうせならそいつらに頼んでくれればいいものを。 ただ警察も忙しいからあまり人員を割けないということなのかな。
それとも、ただ単にそこまで手が回らなかったとか。
まぁ、いいか。考えても仕方ないことだ。どうせ、俺は断ることはできないのだし。 俺はこの依頼を受けることに決めた。
理由はいくつかある。
一つは金。いくらになるか分からないけど、この仕事に成功すれば一生遊んで暮らせるだけの大金をくれるということだ。 もう一つは好奇心からくる興味。
一体どんなことが起こっているのか、自分で調べてみたいと思ったからだ。
最後に、これが一番重要なのだが、この事件を解決してしまえば、自分が凄い人間だとみんなに認めさせることができる。 それだけで十分価値があると思えた。
それに、もし失敗しても失うものなんて何もないしね。
こうして俺は謎の失踪事件の真相を調べることになった。
2006/04/02（Sun） 今日は唯我会のメンバーと食事に行く日だ！ メンバーは4人。会長である俺、幹部の渡辺祐一、高橋龍、加藤修司の4名である。
食事の内容はイタ飯屋だ！ まぁ、イタリアンレストランと言った方がいいかな？ とりあえず美味しかった！ みんな満足したようだ。。
しかし、一つだけ不満がある。 それはメニューがイタリア語だけだった事だ！ 他の料理の名前も読めなかったぜ！（爆）
唯一、カルボナーラという文字だけが分かったので注文したが、出てきたものはミートソースのような味のパスタだった。。
まぁ、一応食べたけどね！（笑） そして、会計の時に店員さんが「ドルチェはいかがいたしますか？」と言っていた。
多分デザートの事だろう。
俺は甘い物が大好物なので、当然のように頼んだ！ すると、店員さんが「今日はティラミスがあります」と言ってきた。
俺は喜んだ！ だって、ティラミスって甘そうだもんね！（笑）
それで注文したら本当に甘くてビックリした！ どうやら、チーズが入っているらしく、かなり濃厚な味わいだった。
しかも量も結構あった。
食べきれるかどうか心配だったが何とか食べ切ったよ。 ちなみに全部おいしくいただきました！ （にこっ♪）
その後、みんなでビリヤードをしたり、ダーツをした。
みんな下手くそだったので楽しめた。（笑） さすがに最後はみんなヘトヘトになっていたが（笑）
やはりこういう遊びは楽しいものだ！ またやりたいと思う。
2006/04/03（Mon） 今日は会社の研修会があった。
内容はビジネスマナーについての講義。
正直言って眠かった。 なぜなら、講師の先生が話が長い上に声がデカいからだ！
もうちょっとボリュームを下げて欲しいと思った。
あと、講義の内容があまり理解できなかった。 特に名刺交換のやり方とか全然分からなかった。
まぁ〜それは後々分かるようになるから大丈夫だと思うけど……。
ちなみに、今日の昼食は弁当を作ってきた。 今週は水曜日以外は弁当を作るようにしている。
その分、晩飯は手抜きになるが、料理するのは嫌いじゃないから気にしない。
自分で作ってみたら意外に美味しかったりするから、逆に得した気分になる それに毎日違うメニューにできるから飽きないのだ。
もちろん、冷凍食品なんて使わない。
ちゃんと作ったものを詰めている。 そして今日はオムライスを作った。
チキンライスの上にケチャップをかけただけの簡単なものだが、味は悪くはなかった。
卵がフワトロというわけじゃなかったが、これはこれでアリだと思っている。 まぁ〜これも慣れの問題だろうな。
明日も弁当を作ろうかな？ しかし、俺は何のために働いているのか分からない……
いや、働く理由が見つからないと言った方が正しいかもしれない。 別に仕事が嫌だというわけではない。
むしろ、今の会社に勤めて4年くらい経つから結構愛着がある。
だが、何か物足りない気がするんだよ。 刺激が欲しいっていうかさ……。
だからと言って、自分が何をしたいのかが分からない。
こんな俺でも、いつかは自分を見つめ直してみたいと思っている。 ただ、今はそんなことよりも目の前にある仕事を頑張っていくしかない。
そう思って、日々を過ごしている。
だから、まだしばらくはこの生活が続くんだろうな。 まぁ〜焦らずにやっていこう。（笑）
2006/04/06（Thu） 昨日、会社の健康診断を受けて来た。
結果は異常なしだった。
体脂肪率なんかも平均より低い数値だし問題ないだろう。 去年も確か同じ結果になったはずだ。
まぁ〜そんなことはどうでもいいか。
健康に害がなければいいのだよ。（笑） それと、俺は今日、運転免許証の更新手続きをした。
俺が車の免許を取ってから3度目の更新になる。
俺の住んでいるところには警察署がないから新宿運転免許更新センターまで行って更新してきた。 ちなみに俺の愛車は原付のスクーターだ。
原付の免許を取った時はまだ車に興味がなかったからね。
原付の方が小回りが利くから便利なんだよ。 原付は自動車と違って、どこへだって行ける自由さが魅力だからね。
原付で日本一周をしてみたいな。
そして、その途中で可愛い女の子と出会って恋をする。 うん、ロマンチックだ。（笑）
そんなことはありえない？まぁ〜、俺はお前らと違ってモテるからな〜（笑）
まぁ〜、俺の恋愛観はちょっと変わっていて、まずはお友達から始めようと思う。 だっていきなり彼女になっても、それは本当の恋じゃないだろう。
やっぱり、最初はお互いのことをよく知って、お互いに好き同士になってから付き合いたいじゃないか。
それって普通のことだよね？ でも、俺が今まで付き合ってきた子は、俺の外見だけで寄ってくる子ばかりだったから、あまり長く続かなかったけどさ。
俺が自由で破天荒な性格だから、みんな離れて行っちゃうんだよな。（笑）
まぁ〜仕方がないと言えば仕方がないんだけどね。 みんなが求めるような男にはなれないし、そもそもそういうキャラでもないし。
結局、みんなは俺の表面しか見てないのかもしれないな。
俺がもっと中身のある人間になれば、また違った未来があったのかもしれない。 だが、もう過去の話だから、今更どうしようもないよ。
それに俺は後悔していないからね。（笑）
俺は自分の人生に満足しているから。 きっと、それが運命なんだと思っている。
どんなことでも、いずれは終わるものだろ。
だからこそ人は必死になって生きているんじゃないか。 まぁ〜、みんなには分からないかもだけどね。
とにかく俺は自由でいたいんだよ。
何にも縛られずに。 だから、この世界では、もう少しだけ自由に生きてみようと決めたんだ。
俺が自分勝手なのは、俺が一番分かっている。
周りの迷惑になっていることも、もちろん知っている。 それでも俺が自由でいられるのは、この世界で唯我独尊を貫いているからこそ、なのだ。
俺は誰かに強制される生き方なんて、絶対にしない。
そんなのつまらない。（笑） もし、それが本当に幸せなことなら、他人に強制されて生きていてもいいとは思うけど、今の俺にとって幸せと呼べるものは一つもなかった。
だから俺は自分勝手に生きることにしたのだ。
たとえ周りに嫌われてしまっても、誰からも必要とされなくても、俺は自分のしたいように行動するだけだ。 そうすれば、いつの間にか嫌われ者ではなく、愛され者として認められる日が来るはずだから。
その時まで、俺は自分を偽らずに生きていこうと思っている。
これが俺の答えだ。 最後に言い残すことがあるとすれば、俺がモテるのは当たり前だということだ。
なぜならば、俺は特別だから。
そして俺はこの世で一人しかいない存在だから。 つまり、唯一無二の男だから。
俺はモテるために生まれたのだから。
つまり、神様が創った最高の男だから。（笑） まぁ〜、俺はモテるから、モテる秘訣とかは教えられないんだけどね。
教えたくないわけじゃないよ？ むしろ教えたいくらいだ。
だけど無理だよ。 だって、俺にしかできないことだし。（笑）
だから諦めてくれ。（笑）
2006/04/07（Fri） 今日は東京唯我会の定例会だ！
今回は唯我会本部で会議をする事になった。
主要メンバーは６人で、末端メンバーを合わせると140人くらいいる。 しかし、その全てのメンバーが出席できるわけではないので、実際に唯我会として活動しているのは30人前後だ。
俺達幹部は月に1回この会議に出席して、それぞれの報告を聞いて方針を決めたり、困っている事があれば相談に乗ったりする仕事がある。
あと、月初めには会費を集めたりと、それなりに忙しい。 しかし、そのおかげで俺達は毎月まとまったお金が入る事になる！（笑）
なので、唯我会はある程度余裕のある組織になっている。でも、正直なところ俺達の金儲けはほとんどがIT関連だ。
株やFX、投資で増やした利益を元手に起業したり、経営している企業に配当したりする。 俺はそういう仕事をするのが大好きで、だから唯我会の幹部になったと言ってもいい。
俺はみんなに指示を出すのが得意で、しかもパソコンを使った情報収集、管理が得意だからな。
まぁ〜、みんな俺の指示通りに動いてくれるので、俺の仕事は楽なもんだ。 しかし、俺が唯我会の中で一番偉いわけではなく、あくまでもみんなの中心は俺である。
俺が唯我会で一番目立っているのは間違いないが……。
なぜこんなことになったのかと言うと、もちろん、この物語が始まる前、つまり1989年の話になる。 その当時、俺は新宿の大久保近辺で暴走族をしていた。
俺は小学校を卒業したと同時に族に入って、3年間走り続けた後、卒業と共に族のトップになって頭を務めた。
当時の俺はまだ15歳だったので、族の中ではかなり若い方だったし、何より喧嘩が強かったから、自然とそういう立場になっていたのだ。 俺はその時から、ずっとカリスマとして君臨し続け、今では伝説とまで言われるような存在にまでなった。
ちなみに、俺は18歳で族を引退してから、その当時の仲間とIT企業を立ち上げたのだ。
それが東京唯我会の始まりである。 まぁ〜、俺の魂は今でも現役バリバリのヤンキーだけどな。（笑）
そして、今から約3年前、俺が26歳の時には、俺は東京で一二を争うほどの大きな組織に成長させた。
俺はみんなに尊敬され、みんなは俺の言うことに従っていれば良いと思っている。 俺はヤクザとも繋がりがあって、裏社会の情報にも詳しいし、そっちの筋の人とも仲が良い。
だから、何かトラブルがあった時なんかに俺が出向いて行って解決することも多い。
つまり、俺ほどこの世界に精通している人間は他にいないってことだ。 「唯我会長、今日の議題ですが……」
俺の右隣に座っていた男が話しかけてきた。こいつは俺の側近の一人で、名前は佐藤（さとう）という。
年齢は29歳だ。 俺と同じ時期に族に入り、俺と一緒に走って、一緒に卒業した。
つまり、俺の右腕のような存在なのだ。俺には10人の部下がいるが、その中でも特に優秀な人材を集めている。
そして、その10人の中のナンバー2がこの佐藤だ。 俺が信頼を置く部下の一人でもある。
この男は真面目な性格をしているから、冗談が通じないときもあるけど、基本的には頼りがいのある奴だ。
さて、今日の議題は『唯我会の活動について』だ！ 簡単に言えば、みんなの意見をまとめて俺がそれを採用するというものだ。
しかし、みんなの意見がバラバラすぎてまとめるのが難しい。。
みんながやりたい事を主張しすぎるので、なかなかまとまらない。 しかも、みんな自分の考えが正しいと思っていて譲ろうとしないしね。。
なので、話し合いは何時間もかかってしまった。。（汗）
まぁ〜、そんな感じで今日は解散することになった。 帰り道、俺は少し疲れたので喫茶店で休憩することにした。
俺はミルクコーヒーを飲みながら、一息ついた。
みんなの意見を煮詰めて、それを形にするのは大変なんだよな。。。 まぁ〜、それはそれで面白いんだけどな（笑）
俺はしばらくすると席を立ち、会計を済ませてから店を出た。
外はすっかり暗くなっていた。街灯が光り輝き、綺麗だった。 俺達はみんな忙しい。
みんな自分の仕事がある。
みんなそれぞれ自分なりの考えを持っている。 それでもなんとかうまくやっているから、俺達みたいな組織は大きくなっている。
そうして、これからも唯我会はどんどん大きくなっていくだろう。
みんな自分の人生を賭けて頑張っている。 みんな自分の人生をかけて楽しんでいる。
だから、どんな困難があっても、どんな逆境に立たされても大丈夫なんだ。
みんなで力を合わせればなんでもできる。 だって、俺達の絆は誰にも壊せないんだから。
そう信じている限り、俺達が負けることなんて絶対にない。
2006/04/08（Sat） 俺はいつものように会社に出勤した。
会社のオフィスはビルの最上階にある。窓から見える景色は最高だ。
俺は窓の外を見ながら、タバコに火をつけた。 煙を吸い込むと、身体中にニコチンが染み渡っていくのを感じた。
俺は煙草を吸うのが好きだ。
喫煙者の肩身が狭くなって、最近はどこに行っても禁煙になっているが、俺は気にしていない。 そもそも、日本がおかしいんだよ。
こんなにたくさんの人が居るのに、なんでみんながみんな我慢しなければならないのか？
みんなが我慢すれば、俺も苦しまずに済む。 みんなが我慢するからこそ、誰かが幸せになれる権利を得ることが出来るのだ。
つまり、みんなが我慢することで、社会は成り立っているということだ。
みんなが我慢することをやめたら、きっと世界は破滅してしまうことだろう。 だから、俺は自分が決めたルールに従って生きている。
それが、正しいことだと信じているからだ。
さて、仕事をするか……。 今日は大事な取引があるので、気合を入れて頑張らなければならない。
俺の会社はIT系の小さな会社だ。
従業員は20人程度で、社長は俺だ。 社員はみんな若くて、学生のアルバイトが3人と、フリーターが1人、そして俺の5人で運営している。
うちの会社が扱っている商品はシステムエンジニア用のソフトウエアだ。
しかし、そのシステムは他社が真似の出来ない特別なもので、その価値は高い。 値段はかなり高いが、買って損はない商品だ。
だから、ウチの会社に商品を売りたいと思っている会社は沢山ある。
しかし、俺が嘘ばかりついているせいで、まともに話を聞いてくれない。 だから、俺とちゃんとした取引が出来る人は極少数しかいない。
でも、それも仕方がないことだ。
みんなが俺のことを信用できないように、俺もみんなを信用できないのだから。 今日は先方が提示してきた条件を話し合い、契約内容を決めた。
お互いに納得した上で契約を結べたと思う。
今日は良い日だった。これで、今月の売上も目標達成できそうだ。 俺は家に帰って寝ることにした。
2006/06/02（Fri） AM1：00
俺は夢を見た。
夢の中で、俺はなぜか小学校の教師になっていた。 しかも、何故か女教師だった。
俺のクラスには小学生の俺（原唯我）がいた。
俺は授業中に居眠りをしている原唯我を起こした。 すると、原唯我は突然キレた。そして、俺の顔を引っ掻いてきた。
どうやら、俺は原唯我に目をつけられていたらしい。
そこで、クラスの子供達が原唯我に反撃をした。 原唯我は泣きながら教室を出て行った。
原唯我は廊下で、男生徒に襲われた。
原唯我が持っていた携帯電話で警察に通報した。 パトカーが来て、原唯我は逮捕された。
俺は原唯我に呼び出された。
そして、俺は原唯我に殺された。 最近、仕事が忙しく、疲れていたからだろうか？ 時計を見ると、午後12時40分を指していた。
今日は土曜日だが、仕事がある。
俺は出社するために、支度を始めた。 まず、服を着替え、髭を剃り、髪を整え、歯を磨き、朝食を食べた。
10分ほどで準備ができたので、家を出た。
俺の住んでいるマンションは新宿駅から徒歩5分の場所にある。 だから、歩いて駅に向かうことが出来る。
俺はエレベーターに乗り、10階で降りた。
そして、駅の改札を通り、電車に乗った。会社に着いた。 社内は静かだ。社員の姿はほとんど見えない。
みんな、もう仕事を始めているようだ。
俺は自分の席に座り、パソコンを立ち上げた。 メールボックスを開くと、昨日の夜に取引先から届いていたメールがあった。
内容は、先方の都合で本日の商談はキャンセルしたいというものだった。
残念だ。せっかく、良い話がまとまりそうだったのに。 まぁ、また次頑張ろう。今日のノルマを達成できれば、今月の給料は上がるはずだ。
俺は頑張って仕事をすることにした。
俺は1時間ほど残業して、帰ることにした。 帰り道、新宿駅の近くでラーメン屋に入った。
いつも通り、醤油豚骨味の大盛りを注文し、食べ始めた。
美味しい。やっぱり、この店のラーメンは最高だ。 麺を食べ終わり、スープを飲み干すと、ちょうど満腹になった。
お会計をして店を出ると、雨が降っていた。
傘を持っていなかったから、駅まで走って行くことにした。 少し走ると、全身びしょ濡れになってしまった。
こんなことなら、最初からコンビニでビニール傘を買っておくべきだった。
俺は仕方がないので、駅で買うことにする。 雨に打たれたからか、体が冷え切ってしまった。
早く家に帰って風呂に入りたい。
そんなことを考えているうちに、やっと俺の自宅が見えてきた。 あとは信号を渡って、真っ直ぐ行けば到着するだろう。
そのはずなのに、赤信号になっている。
おかしい。さっきまで青だったのに。もしかしたら、信号機の故障かもしれない。 他の車や歩行者の人達は、普通に渡っている。ということは、ただの勘違いか。
その時、俺の目の前にトラックが現れた。
俺はそれに轢かれてしまった。痛みはなかった。 薄れゆく意識の中で、何かの光景が見えた気がした。
俺の視界には横断歩道の白線が見える。
でも、それとは別に、何かが視界の端に映っている。 それは人間の手のような形をしていたような気がしたが、定かではない。
その手が、ゆっくりと俺の方へ伸びてくる。
これはなんだ？幻覚だろうか。 分からないけど、俺はそいつの手に向かって右手を伸ばす。
すると、その手の指先が俺の人差し指に触れた。
次の瞬間、体全体が引っ張られる感覚に襲われた。 そこで、俺の意識は完全に途切れた。
■■◆■■
―――ここはどこだ。 俺は辺りを見渡した。何もない真っ暗な空間が広がっている。
一体何が起こったんだ。
確か、俺は車に轢かれて死んだはずだ。 それで……。
いや、違う。死んでいない。俺は生きている。
なぜかというと、ここに来る前の記憶があるからだ。 トラックに轢かれた記憶もある。
じゃあ、なんでこんなところにいるのかって話になるわけだが。
まさか死後の世界とかいうやつなのか。そんな馬鹿なことがあってたまるか。 そうだ、誰か人はいないのだろうか。声を出してみよう。
俺の声が暗闇に響く。
返事はない。本当に誰もいないようだ。 困ったことになった。とりあえず歩いてみるしかないか。
しばらく歩いていると、前方に明かりが見えた。
どうやら出口のようだ。良かった。これで一安心だ。 そう思った矢先、足を踏み外して落下してしまった。
地面に着くと、そこは俺の部屋だった。
あれ、どうしてこんなところにいるんだろう。 先ほどまでのことは夢だったのだろうか。
まぁいい。考えていてもしょうがない。寝てしまおう。
俺は部屋の電気を消してから、布団に入った。
2006/06/03（Sat） 俺は朝から外に出掛けていた。
目的地は駅前にあるパチンコ店。
休日ということもあり、店内はかなり賑わっていた。 そんな中、俺はパチンコ台の前に座り、玉を打ち始めた。
すると、隣に座る男から話しかけられた。
男は30代前半くらいで、髪はボサボサ、無精髭を生やし、眼鏡を掛けている。 見た目から判断するに、パチンコ依存症のおっさんといった感じだ。
この人はきっと毎日パチンコに来ているのだろう。
今日も負けに来たに違いない。 パチンコ屋にギャンブルをしに来る人の心理なんてだいたい決まっている。
勝つためにくる人もいれば、ストレス発散のためにくる人もいるが、どちらにせよ負けたときのことを考えていない人が大多数だ。
まぁそういう俺もその一人なのだけれど。 しかし、今俺は勝ったのだ。それも結構な額で。
何故勝ったのかというと、今日の俺は調子が良かったからという単純な理由である。
そして、俺は勝ち続けた。その結果、俺はとんでもない額の金を手にすることになった。 このままではまずいと思い、一旦パチンコをやめることにした。
そして、パチンコ屋のトイレで身なりを整えてから、店を後にした。
さすがにパチンコに嵌りすぎたかもしれない。 これからは控えるようにしよう。
それから、家に帰る途中、信号待ちをしているときに、ふとあることを思いついた。
俺は、この世界のことを何も知らない。 だから、自分が住んでいる街について詳しく知りたいと強く思うようになった。
もっと言うなら、東京のアンダーグラウンドやアウトロー史を知り尽くしたい。
そして、それらの情報を集め、まとめ、発信していくサイトを作りたいと思う。 サイトの名前は【東京唯我新聞】。
そのサイトの目的は主に3つあり、1つは嘘だらけの情報を集める。
2つ目は自分の意見を好き勝手に書く。 3つ目は俺自身の成長日記を書くことである。
ちなみに、2と3の内容はそれぞれ独立した内容ではなく密接に関係することになる予定。
俺は自分のやりたいことが決まってからは行動に移すのが早かった。 家に帰ってすぐパソコンを開き、カタカタとキーボードを打った。
そして、ブログを作った。タイトルは【唯我の独り言】。
内容は、俺の独断と偏見による東京についての考察や雑談。 もちろん俺自身が体験したことしか書かない。
俺はこの文章を書き終えると、すぐさま寝た。
目が覚めると、またあの暗闇にいた。 どうやら夢ではないらしい。
とりあえず歩き回ってみることにする。
しばらく歩くと、前方に明かりが見えた。 どうやら出口のようだ。
出口から出ると、そこはいつも通りの光景が広がっていた。
ここはどこなんだろうか。少なくとも日本であることは間違いないだろう。 それにしても不思議な感覚だ。今までの自分の人生とは全く異なる人生を歩んでいるような気がする。
まるで他人の記憶が自分の中にあるかのような……。
そんなわけないか。気のせいだ。きっと。 取り敢えずどこかに行ってみようか。
そうだ。せっかくだし、新宿で遊んでいこうかな。
そう思った俺は早速駅へと向かった。 駅のホームで電車が来るのを待っているときだった。
突然、目の前が真っ暗になった。
何が起こったのか理解できずにいると、意識が遠退いていった。 目を覚ますと、俺の部屋の天井が目に入った。
どうやら夢ではなかったらしい。
俺は、死んだのだろうか？ いや、死んではいないはずだ。 もし死んでいたとしたら、こうして思考することだってできないはず。
ということは、どういうことなんだ……？ わからない。
もしかして、パラレルワールドとかいう奴なのか……？ でも、それだと辻妻が合わない部分もあるし……。 考えても仕方がないから、今日はもう寝ることにしよう。
明日になれば何かわかるだろう。
2006/06/04（Mon） ―――――2006年6月05日。
この日は、俺の彼女の誕生日であるとともに、唯プロダクション株式会社の設立記念日でもある。
だからといって特に何をするという訳でもないのだが。（笑） ただ、一応会社としてちゃんと存在しているということを対外的に示しておくために、記念日に制定しているだけのことである。
唯プロダクションは設立してまだ間もないので、タレントは社長である俺を含めてたったの三人しかいない。
だが、俺とっては、その三人のタレントさえいれば十分だった。 というのも、この会社は芸能事務所のような業務は行っておらず、
唯エンターテインメントという名のインターネット事業をメインに行っているからだ。
なので、社員数が少なくても、経営には問題なかった。 まぁ唯エンターテインメントの方の収入はまだまだ不安定ではあるけれど。
ともあれ、俺は今事務所のソファーに座ってマックスコーヒーを飲みながらくつろいでいるところである。
テレビを見ているのだけれども、チャンネルを変えまくっても面白そうな番組がやってない。 しょうがないから、唯エンタープライズのウェブサイトを更新したりしていた。
サイトの更新なんて唯エンターテインメントの方に載せればいいんじゃないかと思うかもしれないが、
あっちのサイトは結構な頻度で編集しないとすぐに広告が表示されてしまうため、なかなか作業ができない。 ちなみに唯エンタープライズのホームページは、トップページとブログだけで全部で8ページある。
このホームページの編集だけでも一苦労だ。
俺は、ブログを更新すると、今度は唯ちゃんラーメンのレビュー記事を書こうと思い、パソコンの前に座った。 唯ちゃんラーメンは、俺が考えたオリジナルカップ麺だ。
普通のインスタントラーメンよりも少し値段が高いが、美味しい。
そして、味は塩、味噌、醤油、豚骨、鶏ガラ、キムチ、カレーの7種類。 この唯ちゃんラーメンは唯エンターテインメントの通販部門、唯マーケットで販売している。
唯ちゃんラーメンはネットで大人気商品となった。
最初は唯ちゃんラーメンのことをバカにする人がたくさんいたけど、食べてみるとみんなハマってしまったみたいだ。 唯ちゃんラーメンは唯エンターテインメントの主力製品と言ってもいいくらいの人気ぶりだ。
この前なんか、唯ちゃんラーメンのレビュー動画を作ってYuiTubeに投稿したら、一日で10万再生を記録したこともある。
俺は、唯ちゃんラーメンのレビュー記事を書き終えると、次に唯ちゃんラーメンのCMを作ることにした。 唯ちゃんラーメンは俺が考えたオリジナルカップ麺だから、当然俺が主役のCMを作ろうと思った。
でも、ただ俺が映っているだけのCMじゃダメだから、色々と工夫した。
例えば、パッケージの中に俺の顔写真を入れたり、唯ちゃんラーメンを食べるシーンを入れようとした。 しかし俺の顔はかっこいいけど、食欲をそそる顔じゃないんだよなぁ……。（笑）
どちらかと言えば俺は、アンダーグラウンドの裏社会系の顔なので、顔出しNGということで落ち着いた。
代わりに、パッケージに唯ちゃんラーメンの写真を入れてみた。 すると、なんとも言えない感じになった。
まぁいいや。これでいこう。
次は唯ちゃんラーメンのイメージキャラクターを決めよう。 唯ちゃんラーメンは七種類の味があるんだけど、それぞれ違うキャラクターがいる。
このイメージキャラクターは唯プロダクションのアイドル、タレントの中から選ぶことにする。
唯ちゃんラーメンのイメージキャラクターは美少女が似合うだろう。唯ちゃんラーメンのCMに出演するのだから当たり前だ。 だから、俺はアイドルオーディションを開催することに決めた。
俺がプロデュースするんだから絶対に成功するはず。
早速唯エンタープライズのSNSアカウントを使って、告知を行った。 オーディション開催日時は7月1日土曜日。時間は午後2時から。
応募資格は12歳から18歳までの女性であること。
募集人数は500名まで。 合格者は、唯ちゃんラーメンのCMに出演できる。
そして、もしオーディションに合格したら、唯ちゃんラーメンの年間パスポートがもらえる。
俺はオーディションの審査員として出席することにした。 審査員は、俺の他に唯ちゃんラーメンの開発に携わった人たちが参加する。
まずは、唯ちゃんラーメンを開発した、唯コーポレーションの代表取締役である田島さん。
彼は俺の友達で、よく一緒に飲みに行く仲だ。 彼もオーディションに参加する。
続いては唯ちゃんラーメンの広報担当である田上さんだ。
田上さんにはいつもお世話になっている。 最後に唯ちゃんラーメンのプロデューサーである俺。
俺はプロデューサーだから、オーディションの審査委員長を務める。
俺が担当するのは、面接だ。 まぁ、こんなところかな。
さて、唯ちゃんラーメンのホームページにも告知しておいたし、あとは応募者を待つだけだ。（にこっ♪）
2006/06/05（Tue） 7月より小説家になろうにて新作を投稿します。
題名は、『喧嘩サイボーグ唯我！〜最強の男による成り上がり伝説〜』です。
この作品は、原唯我の半生を描いたものです。 主人公は原唯我の過去を辿っていきながら成長し、やがて伝説の喧嘩サイボーグへと成り上がっていくストーリーとなっています。
原唯我ファンの方はもちろんのこと、まだ原唯我のことを知らないという方もこの機会にぜひ読んでみてください。
あらすじだけ書きますと、 ・原唯我は中卒後、半グレ集団のリーダーとなり、数々の犯罪に手を染めていた。
・ある日、原唯我は幼馴染の少女が暴走族にレイプされたことを知り、復讐を決意。暴走族を壊滅させた。
しかし、その報復がさらなる悲劇を生むことに。 ・原唯我は警察に追われる身となる。逃げ回る日々を過ごすうちに、次第に原唯我は人間らしさを失っていった。
そして、原唯我は逃亡生活の中で一人の少女と出会う。
といった内容になります。 また、現在、新作を執筆しておりまして、公開準備を整えています。
公開した際には、このあとがきの下にあるリンクから作品ページに飛べるようにしておきますので、応援していただけると嬉しいです。
それでは、今後とも唯我ワールドをお楽しみください。（^-^）ノシ ――2006年6月6日水曜日。
AM9時00分。今日も雨が降っている。
天気予報によると、夕方にかけてもっと強くなるらしい。 窓越しに見える空がどんよりしている。
そんな薄暗い部屋の中、パソコンの前で椅子に座っている俺はカタカタカタカタと音を立てている。
モニター画面を睨む。 そこには小説投稿サイトの小説が表示されていて、マウスで文章をクリックするとカチッっと音がした。
キーボードで文字を入力する。カタカタカタカタ。
あーあ。退屈だな。早く外に行きたい。パチンコ打ちたい。スロットやりたい。 俺の人生は嘘と偽りの連続だった。でも、俺はそのことを後悔していない。
なぜなら、今の俺は幸せだからだ。毎日充実しているからね。俺は今が大好きだ。
これからだって変わらないと思うよ。俺は特別な人間なんだから。（にやっ！） ははっ。何だかんだ言いつつも結局のところ、俺が求めているのは刺激だよ。
だから、人生には様々な困難が必要だと思う。そう思わないかい？
どんな小さなことでもいい。 何かが起これば、それだけでワクワクできるじゃないか。
だから俺は人生を謳歌するんだ。
まぁ〜でも、刺激的なことが起こるのなら、なんでもいいっていうわけじゃないけどさ。 ……なんていうことを昨夜、考えながら眠りについたら夢を見たんだよ。不思議なことにね。
変な夢だった。
俺は見知らぬ男と戦っていたんだ。 そいつは俺と同じ顔で、体格も同じで、身長も同じくらいで、服装も同じで、武器も同じ刀を持っていた。
だけど、明らかに違う部分があった。
それは表情だ。 俺の顔をした男は笑顔を浮かべていた。それも楽しそうな笑顔だ。
一方、もう一人の俺は顔を歪めていた。怒りの感情を抱いているみたいだった。
まるで鏡合わせのような戦いが繰り広げられた。 お互いが相手の嘘を見抜いて攻撃を放ち、相手を殺そうとする。
殺し合いが始まったのだ。
まぁ〜その夢の中での出来事は嘘だと分かったから、どうってことはないんだけどね。 ただの夢だし。
でも、夢の内容よりも印象的だったことがあって、それは夢の中で戦った相手が自分自身だということだった。
夢の中の俺は、もう一人の俺に対してこう思ったんだよ。 こんな奴がいるから、いけないんだ！ と。
自分が嫌いになった。
あいつのせいで俺の人生は嘘まみれになってしまったんだ。 自分を憎んでしまった。
夢の中の俺は言った。
お前さえいなければ、俺はもっと幸せな気持ちで生きられたはずなのに…… どうしてこんなことになったのか、その原因ははっきりしている。
原唯之。
俺がすべての元凶だ。俺が嘘つきにならずに済んでいたら、あんなことにはならないで済んだはずだ。 嘘をつき続けていなければ、自分を苦しめることもなかっただろう。
それどころか他人に迷惑をかけることもなかった。
自分を犠牲にしてまで誰かを助けようともしなかった。 だから、俺は夢の中で自分と戦ったんだ。
夢の中では勝てた。自分を殺すことができた。
でも現実の世界では違った。 現実に戻ってきたとき、俺は泣いていた。悲しくなって涙を流してしまった。
自分の存在そのものに絶望した。
なぜ俺が死ななきゃならない。 なんで俺が罪を償わなければいけない。
そんなの間違っている。
絶対におかしい。 そうだ。俺は悪くない。悪いのは原唯之なんだ。
夢の中でも現実でも俺は原唯之を殺した。
俺は原唯我として生まれ変わった。 そう考えると、スッキリとした気分になれた。
罪悪感を抱く必要もないと思えた。
だから、もう迷わない。 この人生に悔いはない。
俺は自分らしく生きていこうと思う。
それが自分の運命だから。 俺はこれから一生、嘘をつき続ける。
自分さえも騙しながら。
2006/06/06（Wed） 東京 渋谷 宇田川町付近
（夜7時30分過ぎ頃。）
今日は待ちに待った給料日である。
俺はATMでお金を引き下ろした。 引き下ろすと直ぐに銀行から出て、近くの喫茶店に入り、いつもと同じ席に座り、いつものように珈琲を飲み始めた。
それから、煙草を吸い始める。
ふぅ〜やっぱり落ち着くなぁ。 仕事終わりのひと時は至福の一時だ。
こうやってゆっくりと珈琲を飲むことができるのは、生きているからこそ味わえる喜びだ。
この幸せがいつまでも続くといいのだが……。 そんなことを考えているうちに時間は過ぎていき、いつの間にか8時になっていた。
俺は会計を済ませ、家に帰ることにした。
途中、スーパーに立ち寄り、買い物をしてから家に帰宅する。 俺は自宅のドアの鍵穴に鍵を差し込み、回そうとするが、違和感があった。
どうやら先客がいるようだ。
俺は恐る恐る、家の中に入っていった。 すると奥の方から、
「お帰り〜」という声が聞こえてきた。
俺は思わず、玄関先で立ち止まってしまった。
靴を脱ぎ、リビングに足を踏み入れる。 そこには、ソファーに腰掛けている女性の姿が見えた。
俺は、彼女の名前を呟くように言った。
その女性の名前は真実。
彼女は笑顔で出迎えてくれた。 俺はそんな彼女に微笑み返して、ただいまと言った。
俺と真実が出会ってから2年が経とうとしていた。
2006/07/09（Sun） 東京 渋谷 道玄坂近辺
（昼3時頃。）
真実は相変わらず可愛いままで、俺は彼女に対して愛しさが増していた。
そして、日に日に彼女との距離が縮まっていることを実感した。 2年前の出来事がなければ今の俺たちはなかっただろう。
真実とは毎日のように電話をしたり、メールをした。
1日でも長く彼女といられるために、俺は毎日必死に働いた。 俺は彼女が好きだった。本当に好きでたまらなかった。
だからこそ、彼女を不安にしたくなかった。
真実との約束を果たすためだけに、俺は今まで生きてきた。
それは今でも変わらない。 だが、真実は今の生活に満足しているのだろうか？ 俺には分からない。
俺は、真実に結婚の話を切り出そうとしたが、 真実は急に態度を変えた。
何が真実をそこまで変えてしまったのか、分からなかった。 ただ、分かることは、俺は何かしてしまったということだけだ。
もしかしたら俺は、知らずのうちに真実を傷つけてしまっているのかもしれない。
そう思うと胸が苦しくなった。 もうこれ以上、傷つけたくはないのに……。
真実に嫌われたくないのに……。
一体どうしてこうなってしまったんだろう。 誰か教えてくれよ！……って、俺以外の人間が知るわけがないんだよな。（笑）
俺は自分に呆れてしまい、苦笑いを浮かべた。
それから、真実と一緒に近くの喫茶店に立ち寄った。 もちろんコーヒーを飲みながら、今後の予定について話し合う為だ。
真実は、来週から学校の夏休みに入るそうだ。
彼女は、友達と遊ぶ約束を沢山しているらしい。 俺にはあまり理解できなかったが、そういう遊びもあるのだと認識することにした。
彼女は、友達が大勢いるようだ。
きっと、彼女はみんなに好かれているのだろう。……なんだか、羨ましいような、そうでないような、複雑な気持ちになった。 俺は、彼女に、 これから、どうするのかという質問をしてみた。
彼女は答えを濁し、曖昧にしていた。
なんとなく、嫌な予感がした。 俺は少しイラついていたが、それを表に出さないように我慢しながら彼女の話に耳を傾けた。
すると、彼女はこんな事を言ったのだ。
「私ね。……あのね。……あの。」 真実はなかなか次の言葉を発しなかった。
まるで、何かを恐れているようだった。
俺は焦った。早くこの先を知りたかったからだ。……まさか別れるとか言わないよね？と。 彼女はようやく覚悟を決めたようで、真っ直ぐに俺の目を見つめて真剣に語り出した。
「私はね。
唯我くんのこと、好きだよ。」
その言葉を聞いた瞬間、 俺は全身の力が抜けていくのを感じた。 心の底から安堵した。
良かった……。まだ嫌われていない。……ただ、安心したのは一瞬だけだった。
何故なら、彼女の言葉はまだ終わっていなかったからだ。
そして、彼女は残酷にも言葉を続けた。 俺は思わず声をあげそうになった。
彼女が次に発した言葉は、あまりにも衝撃的過ぎた。
真実は、突然泣き出してしまったのだ。 俺は動揺して何も言うことができなかった。
真実は、泣いていた。涙を流していた。
その涙は、どういう意味があったのだろうか？……少なくとも悪い意味でないことは確かだ。 しかし、俺にはその理由がわからなかった。
俺は、どうしていいかわからず戸惑っていた。
真実は、しばらく泣くと落ち着きを取り戻した。 しかし、今度は急に怒り始めた。……本当に忙しい子である。
さっきまで泣いていたというのに、もう怒っている。
感情がコロコロ変わるようだ。 情緒不安定ってやつだ。
……そういえば、昔見たテレビドラマでもそんなキャラがいた気がする。
……たしか主人公は情緒不安定なキャラに振り回されるっていうストーリーだったはずだ。 まったく、なんて可哀想な主人公なのだ。
そして彼は結局、不幸な結末を迎えることになる。
真実も、いつか俺の元から離れてしまうのではないか、という不安が頭を過る。 そうなってしまったら、 それはそれで仕方がないと思うしかないのかもしれない。
それが運命というものなのだから。
ただ、 俺は出来ることならば離れたくない。 真実と一緒に居たい。……ずっと、一緒に居て欲しい。
だから、真実のことは大切にしたいと思っているし、これからも守っていくつもりだ。
たとえ何があっても、どんな手を使ってでも、だ。 しかし、もし仮に真実が嫌だというのであれば、無理強いすることはできない。
真実の意思を尊重するべきだから。
俺にとって、一番大切なのは真実だから。 真実が幸せに暮らすことが、今の俺にとっては何よりも大切だから。
だから真実が望むように行動すれば良い。
もしも真実が、俺から離れる選択をしたとしても、俺はそれを受け入れるしかないだろう。 いや、受け入れなければならないのだ。
真実の幸せが一番だから。
それにしても、今日は色々ありすぎた。
正直、心身ともに疲れ果てている。 真実が、まさか告白してくるとは思わなかった。
俺はどうしたらいいのかわからない。
答えを出すのはもう少し待ってくれないだろうか。 今は、真実が何を考えているのか知るだけで精一杯で、気持ちの整理が全くできていない。
そもそも、俺は自分の気持ちすらわかっていない。（汗）
だから、 もう少し時間が欲しいんだ。……でも、今だけは素直になろう。 ありがとう。真実。
俺を選んでくれて。
君を必ず守るから。
絶対に裏切ったりしないから。 だから俺を信用して欲しい。俺は君を愛してる。
君のことを誰より理解しているからこそ、君のことが心配なんだ。
君は一人で抱え込みすぎるから。 もっと俺を頼ってほしい。
俺はいつだって君の味方だから。
君は一人じゃない。
だから安心して。 大丈夫だから。
これからは、ずっと一緒だよ。
愛してる。真実。
だから俺を信じてくれ。 原唯之は嘘つきで臆病者だが、俺は違う。
俺は原唯之のような人間にはならない。
約束は必ず守り通す男になるよ。 だから、もう少しだけ時間をくれないだろうか。…………ごめんね。
こんなこと、本当は言いたくなかったんだけど、でもやっぱり言わせてほしい。
俺がこの先、何か問題を起こして警察に捕まった場合、きっと君に迷惑をかけてしまうから。 だから先に謝っておくことにする。
ごめん。
真実。
君との約束を、守れそうにない。……俺は破天荒だから。 俺は、真実のことを守りたいと思っているけど、 それは俺だけのエゴで、真実の為になっているわけではないと思う。
だから、俺なんかが近くに居ることで、 真実は、余計に傷ついてしまうかもしれない。
でも、それでも、真実には側に居て欲しいと、 俺も思ってしまっているから、矛盾だよね。 だから、せめて、 俺にできる最大限のことをしようと思っている。
そして、もし俺が約束を破ったら、その時は、俺のことは捨て置いて構わないから。
だから、それまでは、 あと少しの間だけでも、どうか、一緒にいさせてください。 お願いします。
真実、 俺は君と一緒にいたいんだ。
だから、信じていて。
2006/07/10（Mon） 俺は自分の部屋のベッドで目を覚ました。
カーテンの隙間から差し込む光が眩しい。
時間は朝の7時だ。
今日は火曜日。 仕事がある。
俺は身支度を整え、会社に向かった。
昨日と同じ場所に、同じ時間に出勤する。
いつも通りの日常が始まる。 しかし、いつもとは違う点もある。
真実が、いないのだ。
俺の会社は8時からだから、まだ間に合うだろう。
真実の携帯にかけてみるが繋がらない。 メールを送ってみたけれど返信はない。
（どうしたんだろうか……。）
電話に出られない状況なのか？ それともただ無視されているのか？ 真実は、俺を避けているのか？ 俺は会社に着いた。 いつも通り、出社時間ギリギリだった。
タイムカードを押して、席に着く。隣の同僚に挨拶をした。
同僚の返事はなかった。 それからすぐに始業の時間になり、俺はパソコンに向かって作業を始めた。
しばらくすると、上司がやってきて、 俺に資料作成をしろと命令してきた。
今やってますよーと文句を言いながら仕事をしているフリをする。…………30分後。 ようやく解放されて、一息ついたところだ。
今日は朝からずっと気分が優れない。
原因ははっきりしている。
真実がいないからだ。 俺の人生において、こんなに不安になったことは今までなかったように思う。
でも今は、真実に会いたくて仕方がない。
会いに行ってもいいかと真実に聞いてみたいと思ったが、やっぱり怖くて聞くことができなかった。 昼休みになったので外に出ることにした。
近くのコンビニでサンドイッチを買い、公園で食べることにする。
天気が良くて心地いい風が吹いている。 俺はベンチに座って、一人でぼけ〜っとしていた。
ふと、昔を思い出す。
あの頃は楽しかったなぁ。
みんながいたから。 あの時の思い出だけで生きていけたら、 それでいいんだけど。
俺は真実と一緒にいることで、 楽しいとか嬉しいとか幸せだとか、 そういう感情を知ってしまった。
だから、その記憶はあまりにも甘美で、忘れることなんてできないんだ。 だから辛い。
もういっそ、このまま死んでしまいたい。
そんなことを思いながらも、 死ぬ勇気もなく、生きている。 午後4時過ぎ。
職場に戻った。
同僚たちは、また俺に仕事を押し付けようとしてくる。
俺は嫌々、引き受ける。 そして結局、残業となった。
帰り道。
俺は真実に電話をかけるが、やはり出てくれない。
仕方なく家に帰ってからもう一度かけてみるが、結果は変わらなかった。 何度掛けても留守電になってしまう。
真実のことが心配でならない。
どうして出ないんだよ！ 俺は苛立ちを感じつつ風呂に入ったりして時間を潰した。 夜9時を過ぎた頃、また真実の携帯に電話をしてみたが、まだ留守番サービスのままだった。
真実にメッセージを残して、そのまま寝た。
2006/07/11（Thu） ピピッ、という音で目が覚めた。
午前7時を回っている。
会社に行く準備をしないといけない時間だ。 布団から出て、いつものように出勤の準備を始める。
歯磨きをしながら考える。
真実のことで頭がいっぱいだった。 昨日の夜は何度も真実に電話したが、全然出てくれなくて、もしかしたら何かあったんじゃないかと思って、気が気じゃなかった。
早く真相を知りたかった。
真実はどこへ行ったのか？ 何をしているのか？ 俺の前から突然いなくなった理由が知りたい。 俺が真実にしたことを、 真実は許してくれているんだろうか？ 許されていると願いたい。
許されていないなら……
俺はどうすればいいんだろう。 何もわからなくなって、混乱した。
会社では普段通りに振舞った。
周りには悟られないようにしないと……。 でも仕事は全く手に付かなかった。
同僚の奴らがうるさいので、少しだけ雑談に付き合ってやった。
午後3時頃、俺は上司に呼ばれた。 何事だろうと、ドキドキしながら向かった。
部屋に入ると、上司は笑顔で迎えてくれた。
だが目は笑っていない。 上司は口を開いた。
俺は衝撃的な言葉を聞いた。
そして、絶望する。
俺の日常が、今まさに終わりを迎えようとしていた。―――――― 次回、完結です。
お楽しみに！ 【前回までのあらすじ】
東京に住む29歳の独身男性、原唯我（はらゆいが）は、ある事件をきっかけに、恋人の真実（まみ）が自分から離れていくことを知る。 真実の身に危険が迫っていることを察知した原唯我は、真実を助けようと奔走するが、その途中で自分が犯した過ちに気づく。
過去の出来事に後悔していた原唯我だったが、真実のために、今までの自分を封印し、覚悟を決める。
真実を助けるために、原唯我はある行動を起こす。 原唯我は真実を取り戻すことができるのか！？ 原唯我の運命やいかに……。
※次話は2月26日（木）に投稿予定です。
2006/07/12（Wed） おめぇ上等切ってんなぁー！いい度胸してんじゃねぇかコラァ！！
俺は、ヤクザっぽい人に脅されていた。
ここは池袋。 俺が働いている会社の事務所が入っているビルからほど近い場所だ。
ビルの前の歩道で、いきなり怒鳴られたのだ。
……まったく状況がわかんないんだけど。 まぁ〜、相手をボコにしようと思えば簡単にできるけどね。（にこっ♪）
でも、そんなことしたら警察呼ばれるでしょ。
だからやんないよ。（笑） ……それにしても、最近のヤクザは怖いね。（汗）
マジでビビッた。（笑）
……でも、こういう脅しに慣れてないと、いざという時に上手く立ち回れないんだよね。 だからさ、逆に利用させてもらおうかなって思って。
……え？
どんな風に利用するのかって？
それは……内緒だよん♪ とにかく、今は適当に流そう。
無視すると後々面倒だし。
この人たちが本当に極道だった場合、下手に刺激するのはマズい。 俺はとりあえず謝ることにした。
一応だけど、謝り慣れてるからね。
あとは適当に合わせて、何とか逃げようかな〜なんて考えてた。 しかし、その予想は大きく外れることになる。
相手は、俺の謝罪に対して、「なめてんのか」とか言ってきたのだ。
あ〜もう、めんどくせぇな。俺は急いでんだよっ。こっちは急いでんだから、話なら後にしてくれ。 心の中で愚痴を言いながら、相手の出方を伺う。
相手はなかなか引き下がってくれない。
……いや、待てよ。 よく考えれば、この人はただ単に絡んできただけなのかもしんないな。
きっとそうだ。だって、別に金寄越せっつったわけじゃないし。
……あれだろ。 ちょっと威圧感出して、なんか文句つけてみた的な感じだろ。
俺は、早く済ませて欲しい気持ちを伝えるために、少し急かすような態度をとってみる。
そしたら案の定、向こうは俺に殴りかかってきた。 ……はぁ。
だからさ、暴力に訴えるのは良くないと思うんだよ。うん。
仕方ないからボコろう。正当防衛ってことで。 俺は、相手からの拳を避けると、相手の腕を掴み、捻る。
そして、足を払って、背中から地面へ叩きつけた。
一瞬の出来事だったので、周りにいた人たちは驚いていた。 俺は気にせず、男の顔面を蹴り上げる。
男は気絶した。
これで一件落着。（にこっ♪）
男たちは、すぐに退散していった。 男の一人が電話していたみたいだが、恐らく仲間を呼んだのだろう。
……それじゃ、今度こそ行くか！ と思ったのだが、今度は違うヤツらがやって来た。
しかも3人も。 3人とも体格が良くて強そうなので、逃げるのは無理だと悟る。
だから、諦めた。
どうやらコイツらは、先ほどの奴らの応援に来たようだ。 俺にガン飛ばしてくる。
あ〜もう、マジでめんどい。……まぁいい。
相手してやるよ。（笑）
俺は笑顔で対応する。 相手が先に手を出してきたので、返り討ちにする。
もちろん、殺してはいない。
でも、やり過ぎたかもしれない。 3人とも気を失ってしまった。
はっはーん。これがいわゆる、お礼参りというやつか？
……まぁいいけど。（笑） それからしばらくすると、警察が来た。
俺が絡まれているところを見て、通報してくれたらしい。
そして、警察の事情聴取を受けることになった。 正直に答えた。
最初は疑われたが、目撃者がいたこと、防犯カメラの映像もあり、俺の言っていることが本当であると証明できた。
警察署を出る頃には夜になっていた。 まぁ〜、俺が強すぎるばかりにこんな目に遭ってしまった……。
……まぁ、悪いことをしたのはアイツらだからな。
……仕方ねぇよな。（笑） 俺は、このことについて反省していない。（にこっ♪）
むしろ、後悔している。
なぜなら、俺の今後の人生に多大な影響を及ぼすからだ。 俺は、自分が強者であると思い込んでいた。
実際、そうなのだから、仕方ない。
しかし、そんな俺にも欠点があったのだ。 それは、喧嘩慣れし過ぎていたことだ。
だから、相手を殺さないように戦うということを忘れてしまっていた。
人を殴ることに躊躇がなくなっていた。（汗） それに気付かされたのは、初めて人を殺した時だった。
（回想）
あの時、俺は連続誘拐事件の犯人と対峙することになった。 その時、俺は人質にされていた女の子を助けようとした結果、誤って犯人を殺してしまった。
俺は、そのことに何の罪悪感も抱かなかった。
なぜなら、相手が悪人で、自分も被害者で、殺す理由があり、殺すのが正しいと判断したから殺したまでだ。 だから、自分の行いに悔いはない。
俺は、そう思っていた。
でも、それは違った。
確かに自分は悪くない。 だけど、殺人鬼と同じ行為をしたということは事実なのだ。
だから、これからの人生を一生背負っていかなければならない。
それが、とても辛かった。 だって、そうだろ？ 自分の罪を死ぬまで背負い続けなければいけないんだぜ？ そんなことに耐えられるわけがないだろ。
誰かに言って楽になりたいと思う。
だが、言えなかった。 言えるはずがない。
言えば、もっと辛い思いをしなければならないから。
だから、誰も信じなかった。 ずっと一人で苦しむことになる。
これは、ある意味罰だと思った。
2006/07/13（Thu） 俺は連続誘拐犯のアジトに忍び込み、監禁されている女の子たちを助けた。
助けた女の子の一人が、ナイフで刺された。
俺はそのことに怒りを覚えて、エレベーターのなかで相手の男を殺害。 その後、俺は自分のしたことに気づき、急いで逃げようとするが、女の子が負傷していたので逃げることができなかった。
俺は警察に逮捕され、警察に連れてかれた。
連続誘拐事件解決。 俺が殺人犯になった瞬間だった。
俺が殺人罪で逮捕されたニュースは、世間を騒がせた。
連日、報道陣が押し寄せてきて、インタビューを受けた。 俺は、一言だけ、「すいません」と言った。
それ以上は何も言わず、ただ黙った。
マスコミには色々聞かれたが、答えることはなかった。 当時、俺は未成年だったので、少年法が適用されて実名は伏せられた。
少年Aとして報道された。
しかし、ネットでは名前が出ており、俺は有名人となった。 SNSのアカウントを持っていたので、フォローしてくれている人からメッセージが届いた。
中には励ましてくれる人もいたが、誹謗中傷の言葉が多かった。
そして、俺は有名になったことで調子に乗った。（笑） 嘘を吐いては、嘘の自分を作り上げ、本当の自分を隠した。
本当の自分なんて誰にも見せたくなかったから。
そして、俺は自分を守るための武器を作った。 自分を強く見せるための虚像を作り上げた。
そうすることで、自分を守り、そして守るために更なる嘘を重ねていった。
嘘で塗り固めた人生を歩むことになった。 そのことに、俺は気づかなかった。
2006/07/14（Fri） 1997年1月20日 俺はタイのバンコクにいた。
ここはタイの首都で、東南アジア最大の都会である。
俺はここで、とある人物と待ち合わせをしていた。 その人物は日本人。
名前は、佐藤清二。年齢は28歳。
俺より8つ上の兄貴的な存在。
俺が唯一信頼できる人間である。 なぜ、ここにいるのかと言うと、実は佐藤さんと一緒に住んでいるからだ。
いや、一緒に住むというのは語弊があるな。
正確には住まわせてもらっている。 俺が所属している組織は、反社会組織で暴力団とかマフィアと呼ばれる類のものだ。
佐藤さんは、そこの幹部を務めている。
だから、お金も権力もある。 そんな人に、俺は拾われたのだ。
そして、俺が持っている能力に目をつけられて、幹部候補生という地位を与えられた。
佐藤さんの直属の部下ってことだ。 まぁ、簡単に言うと雑用係だ。（笑）
仕事内容は、情報屋みたいなことをする。
主には裏の世界で生きている人間の依頼を受ける。
それが、今の俺の仕事だ。 ちなみに、俺は半グレ集団東京唯我会に所属しており、そのグループの中ではNo.2の地位にいる。
まぁ、グループといっても大して人数がいないのでNo.1でもNo.2でもいいだろう。
そんなわけで、今日は佐藤さんが受けていた依頼の報告をする日だ。 俺は、報告のために待ち合わせ場所であるカフェに訪れていた。
俺は店内に入り、奥の席でコーヒーを飲みながら待っている人の姿を見つけた。
向こうは俺のことに気づいていないようだ。 俺はそのまま歩み寄り、挨拶をした。
その声に反応して、彼はこちらを振り向いた。
「お久しぶりです」
俺がそう言って、頭を下げる。 すると、佐藤さんは少し驚いたような表情を見せた。
しかし、すぐに笑顔になり、軽く手を上げて答えた。
佐藤さんはいつも通りの様子で話しかけてきた。 俺が元気にしているかを聞いてきた。
それに、俺はしっかりとした口調で応える。
佐藤さんには嘘は通用しないから、なるべく正直に話そうと心がけている。 佐藤さんは、俺が最近受けた依頼について聞いた。
俺が答えると、彼は興味深そうな様子で相槌を打ってくれた。
それから、彼は何かを思い付いたようで、こう切り出した。 ──お前は、まだ子供だし、もう少し自由にしてもらおうかな……
そう言った後、佐藤さんはニヤリとした笑みを浮かべた。
どうやら、佐藤さんの中ではすでに、ある計画が実行に移されているようだった。 この人は怖い。本当に何を考えているのか分からない。
俺の未来を、まるで決めているかのような言い方をするから恐ろしい。
俺は彼の言葉に怯えた。 だけど、それと同時に、彼に対して深い畏敬の念を抱いた。
さすがは、組織のトップだ。
やはり、格が違う。 この人がトップだからこそ、組織は今まで大きなトラブルもなくやってこれたのだと思う。
それくらい、凄い人なのだ。
俺はそんなことを考えながら、彼の言葉を聞いていた。 俺はまだ若中の身分なので、彼が提案してきたことは、素直に受け入れることにした。
これからも、俺は組織のために精一杯頑張ろうと思う。
とりあえず、しばらくは待機ということになった。 しばらくとはいつまでなのだろうか？ そういえば、前に一度だけ佐藤さんと仕事をしたことが合った。
その時は、確か、1週間ほど経った時に電話が掛かってきて、急用が入ったとかで、仕事が中断されたんだった。
今回、俺たちがやる仕事は、ヤクザ相手ではないのかもしれない。 あの時は、たしか、とある施設から、機密データを持ち出して欲しいという内容の仕事だったはずだ。
結局、その仕事では、特に何事もなかったのだが、あれからまた新しい仕事をするのかもしれない。
今回の件は、それと似たような内容になるのではないだろうか。もしそうだとすれば、俺はこの人ともう一度組むことになるのだろう。 前回と同じ仕事だとすれば、おそらく一筋縄ではいかないような気がする。
しかし、今の俺には何もできないし、佐藤さんの言うことに従うしかない。
俺が一人で考え込んでいると、突然、後ろから声をかけられた。 振り向くと、そこには見覚えのある人物がいた。
そこにいたのは俺の知り合いで、同じ組織の構成員の人だった。
俺は彼に挨拶をして、軽い世間話をした。 彼と話すのは結構久しぶりのことだった。
彼は今日は非番らしく、暇を持て余していたようだ。それで、たまたま出会った俺に話しかけてきたらしい。
彼は、暇つぶしのつもりで喫茶店に入ったようだが、そこで俺の姿を見つけて、わざわざ追いかけてきてくれたようだ。 なんだか申し訳ない気持ちになった。
俺は彼を適当にあしらい、そのまま別れようとした。
しかし、その直前で彼はこんなことを言い出した。 ──最近、佐藤さんが怪しい動きをしているみたいだぞ── 俺はこの言葉に驚きながらも聞き返した。
なぜ、そんな情報を知っているのか、と。
すると、彼から意外な答えが返ってきた。 なんでも、少し前に、ある人物から連絡があり、その内容が、佐藤さんが何か良からぬことを企んでいるという話だったというのだ。
そして、その話を聞き終わった後で、ちょうどよく俺に会ったということらしい。
その話を聞いた俺は、まさかと思った。 いくら、この組織が一枚岩では無いとはいえ、幹部クラスの人が良からぬことを考えているというのはあまり想像できなかったからだ。
しかも、その人物が言った内容があまりにも胡散臭すぎる。
本当に信じられるのだろうか。 どう考えても信じがたい。
だが、佐藤さんが関わっているということは間違いなさそうだった。
いったい、何をするつもりなのだろうか。 それにしても、その謎の人物はどうやって情報を入手したのだろうか。
俺はそれが気になって仕方がなかった。
2006/07/15（Sat） 俺はベッドの上で目を覚ました。
カーテン越しに差し込む光で、もう朝になっていることに気が付いた。
いつも通りの日常が始まる。 昨日は夜遅くまで起きていた。
理由は一つ。
ネット掲示板を眺めていたからである。 別に誰かから頼まれたわけではない。
自分でもどうしてそんなに熱心に見ているのか分からなかった。
ただ、何かに引き寄せられるようにずっと見ていた。 そして、最後に書き込んだのは、自分の身に起こった出来事について。
書き込みをしたあと、なぜかスッキリとした気分になり、満足して寝た。
そして今に至る。 俺は布団から這い出て、服を着替えた。
鏡の前で髪をセットしながら考える。
自分がこれからやろうとしていることが正しいかどうか。 それは分からない。
だけど、もう引き返すことはできない。
自分は、そういう人間なのだ。 自分に自信がない。でも、自分は特別な人間だと思いたかった。だから嘘をつく。
自分は破天荒だから何でもできると思い込もうとする。
その結果、何もできないということに気づく。 でも、そのときには遅い。
一度嘘を吐くと、それを嘘だと証明することは難しくなる。
そして、嘘を重ねていくうちに嘘が本当のように見えてくるようになる。 結局、嘘つきは一生嘘つきのまま。
しかし、そのことに本人は全く気が付かない。
だから、いつまでも同じことを繰り返す。これは俺の未来の姿だ。 しかし、このままではいけないと気づいている。
気付いていても、行動には移せない。
なぜなら、怖いから。 自分を変えられるほどの勇気を持っていないから。
俺は自分に嫌気がさしていた。
こんなはずじゃなかった。 自分はもっとできる人間だと思っていた。
実際は違う。自分は何も出来ない。
そんな自分が許せなかった。 それでも、自分の意志を貫くことができれば違ったのかもしれない。
しかし、臆病者の俺は自分と向き合うことをせずに逃げ出した。
俺は逃げることが得意だった。 そして、現実逃避として架空の人格を作り出し、自分ではない何者かになろうとした。
この行為こそが、自分自身に対する最大の裏切りであるとは知らずに。
俺は、これからのことを色々と考えながら朝食を食べるために部屋を出た。 しかし、扉を開ける前に一瞬だけ立ち止まる。
この先に待っているのは楽しい時間なのか、それとも辛い現実か。
その答えを知るためだけに、俺はドアノブに手をかけた。 そして、俺は部屋の外に出て、いつも通りに廊下を歩き始めた。
俺の名前は原唯我。
年齢は29歳。 出身は東京都新宿大久保。
職業は一応、IT系の会社を経営している。
社長兼エンジニアとして働いている。 IT業界はブラック企業が多いと言われていて、実際そうなのだが、俺はそれなりに楽しく働いていた。
俺が働く会社は、いわゆるベンチャー企業で社員数も多くはない。
給料は安いし、休みは少ないが、まぁなんとかなっている。 もちろん、社長と言っても俺一人で会社を切り盛りしているわけではない。
副社長の加藤さんをはじめ、役員の方々が助けてくれているからこそ何とかなっている。
俺はIT関係の仕事が得意で、ITベンチャーに転職して3年が経つ。 最初は右も左も分からなかったが、今では少しは経営ができるようになっていた。
とはいえ、経営は奥が深い。まだまだ勉強しなければならないことはたくさんある。
俺は、ITの知識は十分にあると思っている。 特にパソコン関連は得意分野であり、そこに関しては他の人に負けない自信があった。
だから、起業した当初は、この分野でやっていこうと考えていた。
それが間違いだった。 確かにITに関する知識はあった。
だが、実際に起業してみると、経営者というのは想像以上に大変だということが分かった。
毎日が必死である。お金が足りない。人手が足りない。 様々な課題があり、
それらを解決しようと頑張っても、すべてうまくいくとは限らない。
そして何より辛いのが人間関係である。 人と人が一緒に仕事をする上で、一番大切なものがコミュニケーション能力だと痛感させられる日々である。
しかし、そういった苦労が俺にとっては楽しかった。
仕事の難しさから楽しさを感じるなんておかしいと人は言うだろう。 だけど、これは事実なのだから仕方がない。
そして、俺は最近、ITベンチャーの社長としてだけではなく、一人の人間としても成長していると感じていた。
それは自分の感情をコントロールすることができるようになったからである。 以前のように怒りに任せて反論するのではなく、相手の話を聞きながら論理的に対応することができるようになったのだ。
そのおかげで、以前よりも円滑な話し合いを行うことができ、揉め事が減ったと思う。
もちろん、完全になくなったというわけでもないけどね。 ……まあ、相変わらず彼女の麻里子とは喧嘩ばかりしているが……。（笑）
自分の意見を言い、素直な気持ちで物事を考えることができる。
その結果、失敗もあるが成功もある。 そんな感じで、最近は充実した日々を送っていた。
だが、俺の人生は決して順調とは言えないものだった。
俺は中学卒業と同時に行儀見習いとしてヤクザに拾われ、半強制的にヤクザの道を歩むことになった。 そこから紆余曲折あり、20歳を迎える頃にはヤクザの中でもそこそこの立場まで上り詰めることができた。
その立場を利用し、自分の組を持つことに成功したのだ。
そして、そのヤクザ人生も順風満帆とはいかなかった。 ある日突然、俺の人生を狂わせる事件が起こった。
きっかけは俺が所属していた組織の幹部の男が殺害されてしまったことである。
この事件により、組織の均衡が崩れた。 組織は内部分裂を起こしてしまったのである。
俺が所属していた組織の三次団体はこの事件の調査をすることになった。
犯人はすぐに捕まった。 名前は東田。
事件の発端は、東田が組の金を横領したことから始まった。
最初は少額から始まり、少しずつ金額が大きくなっていった。 最終的に数十億の金が行方不明になっていたようだ。
それだけならまだ良かったのだが、東田には他にも余罪があり、警察から指名手配されていたらしい。
そんな状況に焦ったのか、東田はとんでもないことをしてしまった。 なんと、組織の幹部の殺害計画を実行しようとしたのだ。
しかも、自分が殺される前に幹部を殺すことで、組織や警察からの追及を逃れようとしたみたいだ。
幹部の殺害には成功したが、結局、東田は警察に逮捕されてしまった。 東田はもともと俺の舎弟で、とても可愛がっていた男であった。
そんな男が起こした事件は俺にとってショック以外の何ものでもなかった。
俺がもっとしっかりしていたら、こんなことにはならなかったかもしれない…… そう思うと悔しくてたまらなかった。
その後、この事件は一次団体にまで話が及び、結局、組織自体が解散することになってしまった。
幹部が殺される原因を作ったのは俺だ。 もちろん、殺人の罪を犯したのは俺ではなく東田であるが、その一因となったのが自分であることは間違いない。
そう考えると、居た堪れない気持ちになる。
当時の自分は自分のことが中心で精一杯で、東田のことを気遣う余裕はなかった。 俺は後悔の念に苛まれながら、少年院を出た後はヤクザを辞めて、普通の会社に就職して堅気になろうと思っていた。
でも、ヤクザをやめた後も普通には生きられなかった。
俺は自分がしてきたことを考えると、幸せになることは許されないと思った。 それに一度染みついた悪というものは簡単に抜けるものではない。
だから、普通の人とは違う生き方をしようと考えた。
そして選んだ道が、当時新興ビジネスだったネット関系の事業だった。 今から10年前くらいの話である。
その後、俺は様々な経験を経て現在に至る。
現在はITベンチャーの社長であり、同時に半グレ集団の東京唯我会の会長も務めている。 この会社は俺が作ったものだが、半グレ集団東京唯我会は俺の作ったものではなく、
元々ある半グレ集団が俺の会社の傘下に入った形になっている。
その半グレ集団というのは東京唯我会の他にも3つほど存在している。 俺が所属している東京唯我会は、新宿を中心に新宿界隈をシマにしている。
東京唯我会は新宿区歌舞伎町を拠点としているのだが、
半グレ集団は新宿以外にも六本木や渋谷、池袋、赤坂にも拠点を持っている。 新宿を拠点にしている東京唯我会は、歌舞伎町の飲食店を手広く経営していた。
飲食業だけで年間50億ほどの売り上げがあった。
それだけではなく風俗店の経営もしており、そこの売上は300億円ほどだった。 風俗店は歌舞伎町に1店舗、渋谷に2店舗の計3店舗を経営している。
新宿の繁華街にはかなり多くのお店が存在しており、そういった歓楽街の利権は暴力団が独占しているところが多い。
なので、俺はそういった暴力団の力を借りずに、自分で風俗店を経営したのだ。 それが成功した理由の大きな要因となっている。
しかし、風俗店の他にも、俺が関わっている企業は他にも存在している。
例えば不動産。 俺は新宿の歌舞伎町で賃貸マンションのオーナーをしている。
俺はそのオーナー業も営んでおり、その家賃収入は500億以上にも及ぶ。
あとは株式投資で得た利益、それからFXなどの外国為替取引での収益もある。 そして、もう一つ収入源がある。
それは情報屋。
これは俺が個人的に運営しているものである。 俺が集めた情報を売ったり、逆に俺が集めて欲しい情報を収集したりしている。
そんな感じで、俺は東京を牛耳るほどの存在になった。
もちろん、まだ若い俺がこんな立場にいることは周りからすれば面白くないことだろう。 だから、周りからしたら俺はただの成金にしか見えないかもしれない。
だが、俺から言わせれば周りの奴らはみんなバカだ。
だって、俺は周りが考えているよりもずっと大きな人間なのだから。（笑） そうやって優越感に浸っていると、俺はいつものように自宅に戻った。
俺は自宅に着いてまず最初に、自宅の防犯システムを確認する。
俺の自宅は、新宿にあるマンションの最上階である8階に部屋を構えている。 8階には2LDKの部屋が5つあるのだが、そのうちの一つは俺の寝室として使っている。
俺はその部屋に設置してあるパソコンの前に座った。
【唯我の破天荒日記】を更新して、今日の出来事を書き込む。 今日は、元ヤクザでIT企業の社長である原唯我の一日である。
毎日更新するわけではないが、それでも月に30万ほどのアクセスはある。
閲覧数自体は大したことないが、それで十分だ。 俺は【唯我の破天荒日記】を更新する作業を終えると、
今度は自分のブログをチェックし始めた。
ブログにはたくさんのコメントがついている。 俺はそれらのコメントを読んでいく。
するとそこには、俺のことを称賛するような言葉が並んでいた。
もちろん全部が好意的な内容ではない。 否定的な意見もちらほらと見受けられる。
でもまぁ、批判されるようなことを俺はしているからな。（笑）
だから、別にいい。 俺は批判的なコメントを無視して、肯定的な内容の書き込みにだけ目を通していった。
すると、その中に一際目立つものがあった。
それは、俺に媚びを売ってくるようなものではなく、本当に俺に尊敬の意を抱いているかのようなメッセージだった。 俺はそのメッセージをクリックしてみる。
そこに書かれていたのは、俺が先日助けた女子高生からのものだった。
名前は確か、東雲美咲とか言ったかな。 内容は俺への感謝の言葉が綴られていた。
どうやらこの子は、自分が不良たちに絡まれているところを俺に助けられたことに感謝してくれているらしい。
この子はとても純粋な子のようだ。 こんな風に思われるのは初めてで、少し照れ臭かった。
俺の知名度は少しずつ上がっていき、最近ではこのように感謝のコメントが寄せられるようになった。
俺が何か事件に巻き込まれたときにSNSでそのことを呟けば拡散されていく。 そういうことも重なって、俺の存在は有名になってきているのだ。
今の時代、インターネットがあれば大抵の情報は手に入るし、どんなことでも調べられる。
だから、俺は有名人だ。 俺はそのことに対して誇りを持っている。
自分の力でここまで上り詰めたんだから。
俺はその女子高生の女の子に返信をした。 その子は、自分の連絡先が知りたいと言ってきた。
俺はそれに快く応じた。
こうして、俺は東京のトップに立つこととなった。 これからの東京は俺を中心に回っていくことになる。
もちろん、俺はまだまだ上を目指すつもりだし、頂点を極めたところで終わりなんかじゃない。
俺の人生はまだ始まったばかりだ。 俺の夢はこの世界で一番になることだから。
ただ単にこの世界に君臨することだけが目的じゃなくて、もっと大きな野望がある。
そのために、俺は今まで頑張ってきた。 俺が目指しているものは日本一ではなく、世界一だ。
俺はいつか必ずそれを実現する。
それが俺の生きる意味であり、人生そのものだから。
2006/07/16（Sun） 【唯我の破天荒日記】の更新を終えてから数時間後。
時刻は夜の9時になった。
そろそろ夕食の時間なので、俺は家にあるキッチンで料理を始めることにした。 最近、救急車のサイレンを、頻繁に聴くようになった
://egg.5ch.net/test/read.cgi/119/1651730996/l50
今日の献立は唯我特製・破天荒ハンバーグを作る予定だ。
俺はまず最初に材料を用意し始める。
ひき肉、玉ねぎ、パン粉、卵、牛乳、ナツメグ、胡椒、塩コショウ、サラダ油、そして赤ワイン。 それらを冷蔵庫の中から取り出して、俺は調理に取り掛かった。
ハンバーグ作りは初めてだったが、レシピ通りに作ればそう難しいものではないはずだ。
手順は至ってシンプルで、分量さえ間違えなければ失敗することはないだろう。だから、俺は安心して調理を始めた。 数分後、俺は無事に破天荒ハンバーグを完成させることができた。
見た目は普通のハンバーグと大差ないように見えるが、味のほうはどうだろうか。
自分で言うのも何だが、俺は美味しい物を食べるために手間暇を惜しまないタイプの人間なのだ。 俺はハンバーグを一口サイズに切り分け、口の中に放り込んだ。
……これはッ！ 予想以上にうまいぞ！！ 肉汁が口の中いっぱいに広がっていく。
その旨みはまるで天にも昇る気分だった。 口の中で蕩けるように消えていくその味わい深さは、まさに空前絶後。
唯我くんはそんな感想を抱きながら、二口目を口に運んだ。
このハンバーグは絶品だった。俺は夢中になって食べ続けた。 結局、唯我くんは1人でこのハンバーグをすべて平らげてしまった！（笑）
満腹になり満足した俺は、そのままベッドの上に寝転がった。
お風呂は明日入ることにしよう。 今日くらいはいいよな？（汗）
唯我くんは布団に入り、眠りについた。
2006/07/17（Mon） 午前6時半。
いつもより早く目が覚めた。
しかし、俺は二度寝をすることもなく目を開けたまま天井を見つめていた。 理由は簡単だ。
今から起きて、昨日食べたあのハンバーグのことを考えると胸がときめいてしまうからだ。（笑）
俺はもう一度だけ眠ろうかと思ったが、我慢することにした。 このまま眠れず時間が過ぎていくなら起きたほうがマシだと考えたのだ。
というわけで、俺は朝食を食べてから行動を開始することにした。
台所に行き、炊飯器のスイッチを入れる。その間にフライパンにバターを入れて溶かす。 そこに卵を落として焼いていく。スクランブルエッグの完成だ。
次にトースターに食パンをセットし、焼く。
焼けた頃にピーッピーッという音が鳴ったので、食パンを取り出し皿の上に乗せる。 テーブルの前に座り、いただきますと言ってからパンにマーガリンを塗って食べる。
うん、おいしい。
パンにバターとジャムをたっぷり塗り、再びトーストに齧り付く。 今度はハムやレタスを一緒に挟んでサンドイッチを作る。
これもまた美味しかった。
朝食を済ませた俺は食器を洗い、洗濯機を回し始めた。 洗濯が終わるまでの間、部屋の掃除でもしておくかな。
綺麗好きの俺としては、こういうことはしっかりやっておかないと気がすまないんだ。
部屋全体を箒で掃いたり雑巾掛けをしたりして、2時間ほどかけて家中を徹底的にピカピカに仕上げた。 洗濯も終わったみたいだし、そろそろ出かけるか。
俺は服を着替え、財布を手に持ち、意気揚々と玄関に向かった。そして靴を履いて外に出た。
空を見上げると雲ひとつない青空が広がっていた。暑くなりそうだ。 とりあえず駅前のパチンコ屋に行くとするかな。（笑）
まぁ〜、俺はギャンブルや勝負事に関しては絶対に負けることが許されない男なんだよな…。（苦笑）
なぜなら、負けたら死ぬかもしれないからね。……なんちゃって。（笑） 俺がこんなにも勝ちにこだわるのには理由がある。
それは俺が暴走族に所属していた頃の話なんだが、当時の俺は喧嘩が強くなければ生きていけないと思っていた。
だから毎日のように仲間と共に夜の街を走り回っては、喧嘩に明け暮れていた。 そんな日々を送っていたせいで、いつの間にか俺は新宿界隈では恐れられる存在になっていた。
まぁ〜、その頃は本当に楽しかった。
仲間と一緒に走り回っているだけで幸せだったからな。 当時の俺はマジモテた！それもかなり。俺は女に不自由したことがなかった。（笑）
俺は某アイドル事務所の書類審査をパスして、面接を受けて合格したことがあるほどイケメンだった。
だが、俺は芸能界に興味がなかった。 それよりも大切なものがあったからだ。
それは暴走族の仲間達だ。
俺は暴走族のみんなのために生きているようなものだったから、それ以外のものはどうでもよかったんだよな。 その仲間達はみんな良い奴ばかりで、俺にとって最高の居場所でもあった。
そんな幸せな時間は永遠に続くと思っていた。
そう思っていた時期が、俺にもありましたよ。（笑） 俺が中学三年生に進級したばかりの頃のことだった。
俺は不良だけどちゃんと学校に行って、授業を受けていた。
勉強は嫌いではなかったが、得意でもなかった。 だからテスト前にはみんなで勉強会を開いてもらっていた。
その日の放課後、いつもの場所で俺らは集まって勉強会をしていた。
俺は勉強が苦手だから、よくみんなの邪魔をした。（笑） それでもみんなは嫌がることなく俺の勉強を見てくれていた。
俺はみんなに感謝していたし、大好きだった。
しかし、その日を境に仲間はバラバラになってしまった。 ある日、俺は一人で街を歩いている時に後ろから肩を叩かれた。
振り返ると、そこには見たことのない男たちがいた。
最初は知らない人たちだったが、そのうちの一人に見覚えがあった。彼はかつての仲間だった。 俺は嬉しくなって思わず駆け寄ろうとしたが、彼の表情を見て立ち止まった。
仲間の顔は酷く歪んでいたのだ。
そしてこう言った。 「唯我君、ちょっと話がしたいんだけどいいかな？」
俺は断ることもできたが、何の話か興味があって付いて行くことにした。
連れて来られたのは公園のトイレの裏だった。 俺が不思議そうな顔をしていると、突然目の前の男が俺の腹を殴ってきた。
油断していたため俺はまともに食らい、痛みでその場にうずくまった。
顔を上げると仲間たちが俺を取り囲んでいた。 彼らの瞳は怒りと憎しみで溢れかえっていた。
彼らは言う。
俺たちのチームがもうすぐ潰れてしまう。
お前のせいだと。 俺は訳が分からず、必死に弁明しようとした。
すると今度は蹴り飛ばされた。
地面に倒れ込むと頭を踏みつけられた。 俺は立ち上がって殴り返そうとしたが、相手の方が一枚上手で簡単に押さえ込まれてしまった。
多勢に無勢、それから何度も殴られた。
俺は抵抗したが力の差は歴然で全く歯が立たなかった。 やがて俺はボロ雑巾のように地面の上で転がっていた。
意識も薄れていたが、まだかろうじて生きていた。そんな俺の顔面を誰かが蹴飛ばした。
視界が暗くなる。 その後、俺は意識を失った。
目を覚ますと見知らぬ部屋にいた。
全身が痛くて動かなかった。 視線だけ動かしてみるとベッドの横には見知った人物がいた。それはかつての俺が尊敬する先輩の一人だった。
俺が意識を取り戻したことに気付くと、そいつはニヤリと口元を緩めた。
俺は殺されるんだと思った。しかし、違った。 先輩は俺に向かって手を差し伸べてきた。
俺が首を傾げていると、先輩はこう言った。
俺たちの組織に入らないか？ ヤクザとして。 俺は驚いて目を大きく見開いた。正直、悪い話じゃなかった。
今の俺は弱い。
この人に着いて行けば、俺は強くなれる。俺はその手を握り返した。 その日から俺はその人の右腕として働くことになった。
俺は自分の弱さを思い知らされた。
あの人はとんでもない強さを持っていたが、俺は全くついて行けなかった。 それでも必死に努力して、なんとか使える駒になることができた。
その人から様々なことを教わった。
人を騙す技術、殺しの技術、薬の使い方、武器の扱い方、拷問の方法……。 俺は自分の手でたくさんの人間を殺めてきた。
それが正しいことなのか、間違った行為なのか、今になっても答えが分からない。
でも、俺は今でも後悔していない。俺の居場所はここなんだから。* ―――2006年7月18日火曜日 午後1時25分 新宿駅付近にて。
俺は東京新宿駅西口前のロータリーのベンチで煙草を吸っていた。
平日だが、天気が良く気温が高かったためか、人通りは多く活気づいていた。 今日も暑い一日になりそうだな、とぼんやり空を見上げながら考えていると、目の前を小さな少女が横切った。
一瞬の出来事だったため顔までははっきりと見ることはできなかったが、とても可愛い子だったように思う。
その子はどこか懐かしい雰囲気を纏っていて、俺はなぜか目が離せなかった。 俺はふと我に返り、腕時計を見た。
針は12時過ぎを指していた。
そう俺はパチンコ屋に向かうために駅へと向かっていたのだが、ついつい道草を食ってしまったようだ。 パチンコに遅れてしまうかもしれないと思い、俺は早足で歩き出した。
それから5分ほど歩いて、ようやくパチンコ店に着いた。
俺は急いで自動ドアを通って店内に入る。するとすぐにパチンコ台の大音量の騒音が耳に入ってくる。 そして、パチンコ台に座っている連中の罵声や笑い声が響き渡る。
ここは新宿歌舞伎町に存在する某チェーン店である。
俺は店員に会員証を提示し、指定されたスロットコーナーへ向かう。 そこには既に何人かの常連客たちがいた。俺は彼らに声をかけることもなく席につく。
そしてタバコに火をつける。
この店では新台の入荷数が少ない。 だから俺は少しでも早く打ち始められるよう、朝一から開店に並ぶこともある。
ただでさえ少ない勝ち分が台選びによって大きく左右されてしまうため、
俺は常連たちよりも先にホールに来ておく必要があるのだ。 それにしても最近は勝っているはずなのに負けることが多くなってきている。
やはりギャンブルの世界というのは運の要素が大きい。
しかし、今日こそ俺は勝つ。 俺は昔から負けず嫌いで諦めの悪い男なのだ。
俺はポケットの中から一枚の写真を取り出した。
写真には一人の女の姿が写されている。 俺が愛して止まない恋人の由依ちゃんだ。
俺の顔が自然と緩んでいく。
こんな幸せがずっと続けばいいのに……と思う。 そんなことを考えているうちに開店時間になったようで、店のスピーカーからファンファーレが流れ始める。
周りの客たちはゾロゾロと移動を始める。
俺もそれに続き、パチンコ屋の外に出た。 俺は駐輪場に置いてある原付バイクのヘルメットを被った。
そしてエンジンを掛ける。俺はハンドルを握ってアクセルを踏む。
エンジン音が鳴り響くと同時に、身体中に振動が伝わってくる。心地良い感覚に包まれる。 まるで全身が宙に浮いているかのような錯覚に陥ってしまう。
俺にとって原付で移動する時間は至福の時間である。俺は原付を走らせる。
風を切り、音を置き去りにして走り続ける。 そして俺は目的の場所へと向かう。
目的地までもう少しだ。
***
午後11時00分。 東京新宿駅から徒歩10分の場所にあるマンションの一室が俺の自宅兼事務所となっている。
築40年くらいだろうか？
見た目は少しボロい感じではあるが、内装は綺麗だ。 壁の色は白色、床は茶色のフローリング、窓枠やカーテンは木でできているらしい。
天井には照明器具が設置されている。室内にある家具類は木製の机が二つ、椅子が三つ。
あとは大きな棚がいくつか置いてある。 部屋の広さは20畳程。
家賃は27万円弱。風呂とトイレは各部屋についている。
俺はソファーの上で横になっていた。テレビは点けっぱなしになっていて、ニュース番組を流している。 テーブルの上にはペットボトルが何本か置かれている。俺はBOSSのキャラメルラテを飲みながら煙草を吹かす。
俺は自宅にいる時はだいたいジャージを着ていることが多い。
俺は仕事でも家にいるときも基本的に同じ格好で行動している。 これは楽だからという理由からだ。もちろん外に行くときは違う服装をする。
俺は基本どんな服を着ていても恥ずかしいとは思わないが、あまり奇抜なものは着ない。
だからと言ってオシャレな服を好んでいるわけではないのだが……。 俺はファッションというものがよくわからない。
俺は昨日のことを思い出す。
それは例の組織についてだ。結局、あの後どうなったのかはわからなかったが、俺は無事だったようだ。 警察が来たのかどうかはわからなかったが、もし来たとしたら俺は捕まったのかもしれない。
しかし、例の組織は解散し、俺への襲撃はピタリと止んだ。
そのことが俺にとっては大きな謎である。 いったいなぜ急に襲ってこなくなったのだろう。
例の組織の奴らは警察に捕まってしまったのだろうか。
それとももう別の組織へと変わってしまったのだろうか。 いくら考えてみても答えが出ることはない。
俺の脳裏に浮かぶのは、あの出来事が現実であったことを裏付けるように残された、あの不気味なマスクだけ。
この事実を他の人に伝えるべきかどうか悩んでいるうちに眠気がやってきたので、寝ることにした。 俺はソファーに横にならずに座ったまま眠りについた。
2006/07/18（Tue） 朝7時。
俺はまだベッドの中で微睡んでいた。
目を覚ましたい気持ちもあるが、なかなか起きることができない。
まだ寝足りないのだ。 しかしこのままだと今日の仕事に支障が出てしまうため、仕方なく俺は起き上がった。
身体がだるいが仕方がない。
それにしても今日の気温はいつもより高い気がする。部屋の中は蒸し暑くて嫌になる。早くエアコンを付けよう。 俺は冷蔵庫からがぶ飲みミルクコーヒーを取り出して飲んだ。
喉の奥が潤っていく感覚がとても心地いい。
それから顔を洗い歯磨きをして髭を剃る。 それが終わった後に鏡で顔を確認する。
目つきが鋭く、無精ひげが生えている男。
これが今の俺の姿。髪は短めで黒っぽい色をしている。髪形はスポーツ刈りといったところだろうか。 この姿を見た人は大抵の人が怖い印象を受けるらしい。
そんなつもりはないのだが、俺の外見はかなり凶悪そうな感じに見えている。
だが、中身は普通の人よりも遥かに繊細で弱いことを理解して欲しいと思う。 そして俺は仕事に向かうために外出することにした。
俺の自宅があるのは東京都新宿区大久保で最寄り駅が西武新宿駅となる。新宿からは地下鉄で池袋方面まで行くことが出来る。
自宅を出てすぐに俺は駅へと向かう。 俺は電車に乗り、池袋へ向かった。
電車の中はそれなりに混み合っていたが、席には余裕があり、座ることが出来た。
通勤通学ラッシュの時間というわけでもないためか比較的快適である。 車内のアナウンスによると、あと5分くらいで池袋に到着するようだ。
5分ほど経って、池袋に到着したので電車を降りる。
駅から会社までは徒歩で約10分の道のりとなっている。 途中、コンビニや喫茶店などの飲食店が点在していて少し騒がしい通りに出る。
その道をまっすぐ進むとあるのが株式会社唯探偵事務所だ。
唯探偵事務所は社員10名の小さな探偵会社。 依頼された内容を調べたりして証拠を集める調査が主な仕事だ。
他にも身辺調査や浮気調査などの依頼も受け付けている。
俺は唯探偵事務所の社員であり、一応所長という立場になっている。 ちなみに社長は別にいるのだが、そいつはあまり表に出ず、事務所の経営は実質俺が任されているようなものだ。
探偵事務所は俺と社長の二人で立ち上げた会社である。
この会社は2年前くらいに設立されたばかりなのだが、設立からわずか半年ほどで、大手企業の顧問弁護士に信頼されるほどに成長していた。 この急成長の理由はいくつかある。
まず、会社の立ち上げに際して必要な事務作業の多くを引き受けてくれた友人がいたことだ。
彼の協力がなければ、俺たちは会社を立ち上げることが出来なかったであろう。 次にホームページを作って集客効果を上げたこと。
さらにSNSを使って顧客を獲得したことも大きい。これは今の時代ならではだろう。
SNSというのは簡単に言うとネット上で交流できる会員制サービスのことだ。 インターネットで自分の情報を公開し、不特定多数の人と繋がりを持てる仕組みだ。
これのおかげで俺達はたくさんの人の目に止まるようになったし、様々な情報を拡散できるようになった。
SNSでの宣伝は宣伝費を掛けずに効果的なマーケティングを行うことが出来るから、非常に効率が良い。 もちろん費用対効果は抜群だった。
こうして俺達が運営している唯探偵社は、大手企業からも信頼され仕事をもらえるまでに成長したのであった。
まぁでも俺個人としての本業はIT関連の中小企業の社長であって、探偵業はその副業に過ぎないのだけれど……。 そんな感じで唯探偵事務所は経営しているのだ。
◆ 俺は会社に到着して受付に挨拶をした。すると奥の部屋に行くように言われたので俺は部屋に入った。
部屋には先客がいて俺はその人物に話しかけた。 そこにいたのは眼鏡をかけた若い男性だった。
見た目の年齢でいうならば俺と同じくらいに見える。
身長170センチ程で細身の体型をしていた。 彼は俺と同じ唯探偵事務所の探偵助手である。彼もまた優秀な人材だ。
彼は主に雑用を担当している。パソコン操作が得意で書類の作成からメール対応などをこなす。
俺は彼と軽い会話をして今日の予定について打ち合わせをする。 一通りの話し合いを終えて仕事の準備に取り掛かった。
今日は依頼が入っているから忙しくはなるが頑張らないといけないな。
さぁ、働くか。 俺達の一日の仕事が始まった。
俺はデスクに向かって、キーボードを叩きながら報告書を書いていく。
俺は破天荒で、すぐにキレて手がつけられなくなるが、地頭の良さでそれを補っているタイプである。 俺は昔から頭が良かったので、小学校時代は神童なんて呼ばれていた。
しかし、中学校に入ってから地元の暴走族に入って、そこでいろいろと問題を起こしてしまい、最終的に捕まってしまったのだ。
まあそれは良い思い出だ。（笑） 俺の人生は波乱万丈で面白いので満足している。
だから、反省はしているが後悔はしていない。（キリッ！）
なんやかんやあって俺は探偵事務所を開くことになったのだけど、そのきっかけには少しだけ話したいと思う。 ◆ 2年前のある日のこと……
俺は友人の武井和正と共に飲み歩いており居酒屋で酔いつぶれていた。
そのときの話の内容は覚えていないけど楽しい時間を過ごした記憶はある。 帰り際に友人が言った。
お前もそろそろ身をかためる時期じゃないか？ そう言われて俺は考えさせられた。
そうだよなぁ、いつまでも遊んでられないよなぁ〜。 結婚って考えたこと無かったんだよねぇ。でも確かに俺もいい年だしそろそろ真剣に考えるかな。
それに俺はモテるからよ？
女遊びだって好きだし。結婚したくなったらすぐにでも出来るだろう。 まぁでも俺が結婚したい女っていうのはちょっと難しいんだよなぁ。（贅沢だねw）
それからしばらく経って、ある日突然、携帯に知らない番号からの着信が入った。
出てみると女性の声が聞こえてきた。どうも警察らしい。 俺が詐欺行為を行ったとして疑われているとのこと。
身に覚えのない内容だったので否定はしたけれど相手は信じてくれなかった。
俺は無実を証明するために警察署に行ったので話を聞こうとしたのだが、 「あなたが詐欺罪を犯したという疑いがあるので任意で取り調べを行います」
と言われ、その後強制的に連行されてしまった。
まったく、酷い冤罪もあったものだ。警察に連れて行かれた先は留置場だった。 俺の容疑というのはネットで知り合った人物との金銭トラブルであり、被害総額は約500万円にも及ぶらしい。
ちなみに俺は被害者とは面識はなく、向こうが一方的に言い寄ってきたという話をしている。
またあいつ（原唯之）がやったに違いない。 原唯之と俺（原唯我）は別人なので、当然の如く、
俺は犯人ではないと主張したが警察は聞いてくれなかったので俺は泣く泣く従うことにした。
そして牢屋に閉じ込められることになったのだ。 この話はニュースにも取り上げられた。
もちろん大々的な扱いではなかった。世間は犯罪者には興味がない。
みんな自分のことで精一杯なのだから。 そもそも、なんで俺が原唯之の尻拭いをしなければならないのか理解できない。
本当に意味が分からない。
原唯之のことは知っているが俺にとっては赤の他人みたいなものである。 正直関わり合いになりたくないタイプの人間だ。
原唯之の正体を白日の下に晒さない限り、俺は一生、原唯之に怯えることになのだろうか……。
俺はそんな人生は絶対に嫌だ。 俺の人生はもっと自由であるべきだと思う。
俺は自分が好きなように生きる権利を持っている。
だからこのままではいけないと思った俺は原唯之を社会的に抹殺してやろうと考えた。 そのために俺は探偵事務所を設立することに決めたのだ。
◆
こうして今に至るわけだが、俺はこれからどんな困難に遭遇することになるか想像すらできなかった。 原唯我は探偵としての第一歩を踏み出したのである。（にこっ♪）
（続く……？）
2006/07/19（Wed） 俺は朝起きてから朝食をとる。朝食は食パンだ。昨日の残り物だけどね。（笑）
そして俺は部屋を出て事務所に向かった。
まだ事務所には誰も来ていないようだ。 とりあえず俺はコーヒーメーカーで入れたインスタントのカフェオレを飲みながら一息つくことにする。
このあと俺は外出する予定でいた。
実は先週、ある事件に巻き込まれて容疑者になってしまった俺は警察から任意同行という形で連行されて警察署まで行った。 そこで色々と話を聞かされたりしたが特にこれといった収穫は無く結局釈放された。
しかし警察の言うことを信じるのなら俺は原唯之の濡れ衣を着させられているということになるので、
このままでいいはずが無い。 だから俺は警察に頼らず自分で原唯之を見つけ出し、
奴がやった悪事を全て暴いてやるつもりでいる。
ただ俺一人では調べられることにも限界があるし何より時間も掛かる。 だから俺に協力してもらおうと思い、まずは友人達に声掛けをした。
するとみんな協力してくれることになったのでとても嬉しかったのを覚えている。
まぁ、一人は忙しいということで断られてしまったが、それでも5人ぐらいが名乗り出てくれた。 みんな俺の話を信じてくれると言ってくれた。これは嬉しいことだった。
みんな俺のことを友達だと認めてくれているんだって思うとなんだか涙が出てきたよ。（笑）
そして俺は原唯之を探すための情報を集めることに奔走する。 もちろんインターネットでも情報を集めてみたが、有力なものは得られず仕舞い。
こうなったら誰かの知恵を借りなければならないと思い至った俺は
知り合いの中で最も頼りになる人物（友達）に相談を持ちかけてみることにした。 それが探偵事務所を設立したばかりの俺の先輩にあたる人物。
つまりは俺の兄貴的な存在の人ということだ。
ちなみにその人物は、名前は田淵隆文と言い職業は刑事をしている。 刑事なんて怖い人が沢山いそうなイメージだが兄貴は優しい人なので怖くない。
だから俺は安心している。（笑）
それに、俺は原唯之を捕まえるためには何でも利用するつもりでいた。 そのため俺は探偵として活動するにあたって、協力者を雇う必要があると思っていたのだが……
俺はそのことを田淵先輩に打ち明けると、それを聞いた先輩は二つ返事で俺に協力すると言った。
だから俺としてはすごくありがたい申し出だった。感謝（にこっ！） これで俺がやるべきことは決まったな。後は行動に移すのみだ。
2006/07/20（Thu） 俺は仕事で疲れた身体を引き摺りながらも何とか家に帰った。
今日は会社の同僚から飲みに誘われたが断った。
なぜなら明日から連休に入るからだ。 明日から俺は原唯之を探しに行くつもりなのだ。だから今日のうちに体力を回復させておかないといけなかった。
俺はシャワーを浴びて寝巻きに着替えた。
その後、冷蔵庫に入っていた雪印カフェオレとツマミを持ってきて晩酌を始めることにした。 明日は早いから早めに切り上げようと思っている。
俺はテレビを見ながらカフェオレを飲む。
今日の番組はお笑い番組ばかり。つまらん。 俺はチャンネルを変える。
今度はクイズ番組だ。つまらない。また変える。
次はニュース。
もう嫌になったのでテレビを消した。 すると急に静寂が訪れる。
なんか落ち着く。
こういう時間は嫌いじゃないんだよ。
何も考えなくて済むから。 俺はしばらくボーッとしていた。
そして眠くなってきたので歯磨きをしてベッドに入り就寝した。
お休みなさい。
2006/07/21（Fri） 俺はいつも通りの時間に起床して朝食を食べていた。
今日の朝ごはんはパン一枚。
それをマックスコーヒーで流し込むようにして食べた。 そして顔を洗ったり髭を剃ったりした後、歯を磨いて身支度を整えた。
俺は玄関に向かう。
靴を履いてドアノブに手を掛けたときふと思った。 そういえば昨日、同僚が俺のことを飲み会に誘ってくれたけど断ってしまったんだっけ。
別に大したことではないんだけどちょっとだけ罪悪感があった。
まぁいいか。今更気にしても仕方がない。 そんなことよりも今日はデートがあるのだ。
俺はウキウキ気分で待ち合わせ場所である大久保公園に向かっていた。（笑）
ちなみに今日の服装は蛍光オレンジのTシャツに七分丈のマドラスチェック柄のパンツ、 足元は橙色のハイカットスニーカーだ。
これは先週、新宿に行ったときに購入したものだ。
まぁ、服なんて着られれば何でも良いのだが、やっぱりカッコイイほうがテンション上がるからね。 それにしても暑い。夏だねぇ……。
俺は額の汗を拭いながら歩いた。
目的地である大久保公園に着く。 公園の入り口には待ち合わせをする人々で溢れかえっていた。
その中には俺の彼女もいる。
俺は手を挙げて彼女に呼びかけた。 彼女は俺の姿を確認すると嬉しそうな表情を浮かべながら駆け寄ってきた。
俺も笑顔で迎える。
彼女は紺色のブラウスとロングスカートを着ており、髪型は三つ編みのお下げだった。 髪型は普段とは違うけれど、やはり彼女の容姿は飛び抜けて整っている。
特に二重瞼の大きな瞳は吸い込まれそうになるほど綺麗だ。
俺はこの瞳に見つめられるだけでドキドキしてしまう。 さすがに人前で抱きつくわけにもいかないので、俺たちは手を繋いで公園内を散歩した。
ベンチに座って話したり、自販機で飲み物を買って飲んだり、キャッチボールをしたりする親子を見て和んでみたり、とにかく色々だ。
もちろん会話の内容は他愛もない雑談。 でも俺はこの時間が好きだ。とても心地が良い。
ずっと続けば良いと思えるような楽しい時間。
しかし残念なことに時間は有限なのだ。 そして一通り公園デートを楽しんだ後、俺たちは新宿に向かった。
新宿は休日ということもあって人でごった返していた。
俺は彼女をエスコートしながら歌舞伎町を歩く。 彼女はキョロキョロと辺りを見回している。
まるで田舎から来たばかりのような仕草だ。
可愛い。（笑） 俺はニヤケ顔になりそうなのを必死に堪えた。
だって今の俺は紳士なんだからな！ そして彼女が行きたいと言っていたオシャレなイタリアンレストランに入った。
俺はパスタを注文する。 すると目の前の彼女は突然、フォークを置いて両手を合わせた。
どうやら食事の前に手を合わせる文化らしい。
そして彼女は目を瞑って言った。 「いただきます」
その声は透き通っていて美しく、どこか厳かさを感じた。
彼女の言葉に合わせて俺も同じ動作をした。 その後、俺たちは食事を楽しみながら話をした。
彼女といるときは本当に楽しくてあっという間に時間が過ぎていく。
それはきっと相手が彼女だからだろう。 そして夕暮れ。
俺たちはカラオケに行くことにした。
このカラオケ店はフリータイム制なので長時間滞在することが可能なのだ。 カラオケに来て歌わない奴はいない。
俺はマイクを手に取った。
カラオケと言えばやっぱりこの曲だよなぁ。
V2の歌う背徳の瞳である。 背徳の瞳は俺の十八番であり、 カラオケでは必ずと言っていいほどこれを歌っている。
何回歌っても飽きない。むしろ歌い慣れてきたからだろうか？
より感情を込めて熱唱できるようになった気がする。 それにこの曲は聴く度に歌詞の意味が深く感じられて、 切なくて泣きそうになってしまう。
俺は今、この瞬間、最高に生きていると実感できる。
この刹那の時こそが人生の至高の時間だ。 だから俺は歌おう。
この一瞬を永遠にするために……。
カラオケを出る頃には外はすっかり暗くなっていた。
俺は彼女を家の近くまで送って別れた。 そのあと俺は新宿の街を一人彷徨っていた。
別に何か目的があるわけではない。
ただなんとなく新宿の街並みを歩きたかっただけだ。 別に何か目的があるわけではない。
ただなんとなく新宿の街並みを歩きたかっただけだ。
夜の新宿は煌びやかなネオンで彩られている。 歌舞伎町の歓楽街では風俗店の客引きが盛んに行われていた。
そんな光景を見てふと思う。
人間はなぜこうも愚かなのかと。 どうして欲望のままに他人を傷つけてしまうのかと……。
あれは確か中学3年生の頃だった。
俺には仲の良い友達がいた。 その友達とは毎日のようにバイクに乗って隣町の不良たちをシメに行っていた。
俺達は最強だった。
俺達の通った道に敵はいなかった。 俺はその時は自覚していなかったが、 調子に乗っていたんだろうな。（笑）
だからバチが当たったのかもしれない。ある日、いつも通り隣町に乗り込んだときのことだ。
俺は当時、暴走族に所属して暴れまわっていることを自慢していた。 すると相手は俺達のことを小馬鹿にした態度を取り始めた。
俺は頭に血が上って、 相手をぶん殴ってしまった。
そのあとのことは覚えていない。 目が覚めたら警察署にいた。
話を聞くと俺は喧嘩で相手の肋骨を折った挙句、バットで頭を打ち付けたらしい。
しかも頭蓋骨骨折で病院に搬送されたそうだ。 相手の頭は陥没していて脳みそが飛び出しかけていたらしい。
俺がやったことはとても重く、責任を追及されることになった。
未成年ということで刑罰は軽かったものの、結局、少年院に送られた。 そして高校進学は断念せざるを得なくなり、更生することもなく出所した。
俺は自分の過去を回想して思ったことがある。
人間なんて所詮はただのクズだと。 そして自分もその中の一人でしかないことを。
人は誰でも心に闇を抱えているものだ。
でもみんな心のどこかで自分は大丈夫だと思っている。自分は人を傷付けないと。 しかし人間の本質は醜い。
人の振り見て我が振り直せ。
人を見る目だけは曇らせてはいけない。もし君が誰かを大切に想うなら尚更である。 君はその想いを貫き通せるか？
俺はいつだって後悔はしない。
常に自分らしく、自分の信じる道を進むのみだ。 俺の人生はまだ始まったばかりだ。
これからどんな困難が訪れるかわからない。
だが俺は前を向いて歩いて行こう。 朝起きると、枕元に小さな紙切れが落ちていた。
拾い上げて見ると、そこには【唯我最強伝説】と書かれている。……最強伝説？ なんのことだろう。
誰かのイタズラだろうか。 しかし、よく分からないのでとりあえず放置しておくことにした。
…………
今日は日曜日。
朝食を食べるため台所へ向かう。 冷蔵庫から食パンを取り出してトースターに入れる。
焼きあがるまで待っている間に目玉焼きを作る。
フライパンに油を引いて火をつける。 卵を落として蓋をし、少し待つと黄身が崩れ始める。
箸を使って形を整え、皿に盛りつける。
出来上がったものをテーブルに運ぶ。 俺は椅子に座ってテレビをつけた。
朝のニュースが始まる。
昨日起きた殺人事件の話をしていた。 現場検証の結果、犯人は死亡していることが分かったらしい。
警察は捜査を続けているとのことだ。
続いて天気予報が始まった。 関東地方は晴れ。最高気温は30度を超えるでしょう。
それでは皆さん良い一日をお過ごしください。……なるほどね。
食べ終わった後の食器を流し台に置き、洗い始める。 歯磨きを終えてから家を出る。
マンションを出て、自転車に跨り漕ぎ出すと風が気持ちいい。
空を見上げると快晴だ。 絶好のツーリング日和である。
いつもよりゆっくりと走りながら、目的地へと向かう。
到着して自転車から降りる。 ここは霞ヶ丘町にあるバッティングセンターだ。
……何故ここに来たのかと言うと、もちろん打つためである。
俺は子供の頃から野球が大好きなのだ。 小学生のころはリトルリーグに所属し、中学では学校の野球部ではなく地元のリトルシニアに所属していた。
ちなみにポジションはピッチャーをやっていて、右投げのスリークォーターで球速はMAX139kmくらいあった。
まぁ～、140kmの壁は超えられなかったけど、まっすぐの球質には自信があった。 変化球の球種はほとんど投げられたけど、主にカーブとカットボールとサークルチェンジと唯我ボール。
唯我ボールって言うのは俺が勝手に考えたオリジナル変化球のことである。
握りは普通のストレートと同じだけど、リリースの位置が他の人よりもかなり手前だったと思う。 指先だけで投げるような感じかな。
あとはスプリット系の変化もしていた気がする。
まぁ～、俺のピッチングスタイルはストレートで押すタイプだからあまり投げなかったけどな。 じゃあコントロールは悪いのかと聞かれるとそうでもないんだよなぁ。（笑）
なぜなら俺は小学生の頃から毎日欠かさず練習してきたからである。（にやっ！）
努力は裏切らない。（ニコッ♪） もちろん、コントロールも抜群。
バッティングの方はというと、中学3年間でホームランを打った回数は20本そこそこ。打率は8割超えといったところ。
まぁ～、俺はとにかく足が速かったので内野安打もそれなりに多かった。 もちろん、盗塁もたくさん決めていた。
でも実力差のあるチームと対戦するときは、あえて盗塁はしなかった。
なぜかって？俺が盗塁しまっくたらどうなるか？相手チームの気持ちを考えたらわかるだろ？ だから俺もそこは大人なんで忖度しましたよ。
それくらい俺の足は速かったんだよね、冗談抜きで。
そして、高校生のときはスポーツ推薦で野球の名門校に入学したのだが、 そこの先輩たちが生意気だったんでボコボコにしてやったら退学になった。
先輩からの理不尽な振る舞いを受けいれてペコペコするくらいなら、自分の感情に素直であることを俺は選んだのだ。
まぁ～、それが正解かどうかはわからないが、少なくとも後悔はしていない。 そんな俺のことを周りの人たちは、バカだのモッタイナイだの言っていたが、別に気にならなかった。
仮に俺がそのまま高校を卒業して、プロ野球選手になって何十億稼ごうが、どんなに名誉ある賞を取ろうが関係ない。
金はいくらあってもいいが、それで幸せになれるとは思わないからだ。 俺にとっての人生の妙趣とは何かと問われれば、自分自身の意志を貫くことだからな。
それは金や名声なんかで計れるものではないし、誰のものでもない。
まして他人の価値観に左右されるようなものではないのだ。 人の手に操られるのではなく、自分の意思に従って行動できれば、
自由にもなれるし上に立つこともできるしな。
自分の人生を自分の思うままに生き抜くことこそが人生最大の幸福だと俺は考えている。 だから、たとえ高校野球ができなかったとしても、野球を諦めることにはならないし、
自分にとってはマイナスになることもない。
高校を中退した後、俺は家から近い定時制の高校に編入し、迷わず社会人野球のクラブチームに入った。 そこで練習をして、プロに成り上がるための努力を続けたのだが、まぁ～、
紆余曲折あって俺は新宿のヤクザの世界に入ることになった。
最初は半グレ集団の東京唯我会という半グレ集団に所属していたのだが、まぁ～、その辺の経緯は面倒臭いから話さないけどね。 俺にとって野球というのは、自分が自分らしく生きるための手段であり、道標なのだ。冗談抜きで。
だから、自分の生き方を他人に委ねたりしない。
それが結果的に間違っていたとしても構わない。 俺は自分だけの道を切り開くために、野球を通して挑戦し続けた。
そこで、俺は自分で野球のクラブチームを設立することにした。
チーム名は唯我サンファミリーフェニックス。 もちろん、目的は自分だけが満足できるような自分勝手なものではなく、ちゃんとした理由もあるのだ。
この話も長くなるから割愛するけど、要は俺と一緒にプレイしたいと思う仲間がたくさん集まってきたってわけさ。
それもこれも全ては俺自身の意志を貫き通したからだ。 まぁ～、クラブチーム設立の話しは置いとくとして、俺は色んなことをやってきた。
ん？なんの話しをてるんだ？
俺がモテモテだって話だったっけ？ いやいや、違うか。（笑） そうそう、そんなわけで、バッティングセンターにやって来た俺は、マシンを相手に黙々とバットを振り続けていた。
もう1時間以上は振り続けているだろうか。
額からは汗が流れ落ちていた。 今日は特に調子が良い気がする。
まるで体が羽根のように軽く感じられた。
しかし、集中力だけは途切れることなく、どこまでも高めることができた。
まさにゾーンに入っている状態だと言えるだろう。 俺のスイングはどんどん鋭くなり、打球音はより一層大きな音を鳴らしながら飛んでいく。
ちなみに、俺は昔から夢中になるものがあると、時間を忘れて熱中してしまう癖があるのだ。
そのせいで、彼女との待ち合わせにも遅刻してしまうことが多々あった。 まぁ～、彼女は寛容な性格なので許してくれることが多かったが、それでもいつも申し訳ないと思っている。
でも、こればかりはどうしようもないんだよな。（苦笑）
それにしても、今日の俺はいつになく絶好調である。 本当に気持ち良くボールを打ち返すことができた。
今日はこれくらいにしておこうかな。
これ以上続けると、なんだか変になりそうだし。 俺はマシーンの電源を落としてから、バッティンググローブを外すと、ポケットから取り出したタオルで額の汗を拭った。
それから、ドリンクの入ったペットボトルを手に取って喉の奥へと流し込む。
冷たいスポーツ飲料が体の中を流れていく感覚が心地良い。 俺はふぅーっと息をつく。
そして、空を見上げる。
すると、そこには雲一つない青空が広がっていた。 俺は目を細めながら呟くように言った。
「夏だな……」
バッティングセンターでひと汗流した後は、近くの喫茶店に入って休憩がてらコーヒーを飲むことにした。 ここのマスターは顔馴染みの人で、いつも美味しい珈琲を出してくれるのだ。
俺はカウンター席に座ってアイスカフェラテを口に含む。
口の中に広がるほろ苦さと冷たさが最高にマッチしている。 あぁ～、やっぱり、この味だよな。
俺は心の中でそう思った。
しばらくすると、目の前には大好きなホットケーキが置かれる。 この店ではパンケーキと言うらしいが、まぁ～、呼び方なんてどっちでも良い。
俺にとってはホットケーキこそが至高の存在なのだから。
メープルシロップをたっぷりかけてから口に運ぶ。 思わず叫びそうになるのを堪える。
やはり、甘いものは正義だと言わざるを得ないようだ。
どんなに辛いことがあっても、甘いものを食べただけで元気になれる。 それはきっと、心の栄養分が満たされているからだと思う。
人間は幸せを感じることができる生き物だからこそ、毎日を生きていく活力を得ることができているのだ。
そんなことを考えているうちに完食してしまった。 ごちそうさまでした。
俺は満足感に浸りつつ、ゆっくりと椅子から立ち上がった。
会計を済ませようとレジに向かうと、マスターは笑顔を浮かべながら俺に向かって話しかけてきた。 「唯我さん、最近よく来てくれますね」
俺は財布を取り出しながら答える。
「えぇ、この店の料理はとても美味しいですから」
マスターは嬉しそうな表情を見せた。 「ありがとうございます」
俺は小銭を手渡しながら言う。
「また、来させていただきますよ」
マスターはニコッとした。 俺もつられて微笑んでしまう。
なんとも言えない幸福感に包まれた気分だった。
この世の中にはお金で買えないものがたくさんあるが、この時間はその最たる例だろう。 俺はこの貴重な一時を大切にしたいと思った。
時刻は午後2時前。
俺は喫茶店を出ると、自転車に乗って自宅へと向かった。 自宅に着いてからシャワーを浴びて、さっぱりしたところで、俺は新宿の映画館に向かった。
これから観るのは、先週公開になったばかりの映画だ。
実は原作小説を読んでいたのだが、なかなか面白かったので、ぜひ実写版を観てみたいと思っていたのだ。 待ち合わせ場所に到着すると、すでに彼女は待っていた。
彼女の名前はS。
年齢はまだ20歳で職業はアイドルの卵。 つまり、まだ売れていない地下アイドルというやつだ。
彼女は俺の姿を確認すると、嬉しそうに駆け寄ってきた。
俺は少し照れくさくなりながらも、右手を挙げて挨拶をする。 すると、彼女も満面の笑みを浮かべながら俺の名を呼んだ。
その瞬間、俺は改めて思う。
今日もまた幸せな1日が始まるのだと――。 Sとのデートは楽しかった。
映画の後はカラオケに行き、そこでも楽しい時間を過ごせた。
本当に充実した休日を過ごすことができたと思う。
帰り際になると、Sは名残惜しそうな表情を見せてくれた。 そんな顔を見たら、もう少し一緒に居たいと思ってしまった。
しかし、これ以上遅くなるわけにもいかない。
明日は朝早くから仕事が入っているのだ。
だから、俺は彼女に別れを告げる。 すると、Sは目に涙を浮かべながら言った。……ねぇ、最後にキスしてくれない？ もちろん、俺はOKする。
そして、俺は彼女と熱い抱擁を交わしてから、お互いの唇を重ねた。
初めてのキスは甘酸っぱいレモン味ではなかったが、とても甘く感じられた。 この思い出があれば、俺はもう何もいらない。
そう思えるほどに最高のひとときだった。
その後、俺は家に帰るとベッドの上で横になる。
天井を見上げながら考えることはただ一つ。 Sのことを愛しているということだけだ。
だが、それと同時に不安もある。
果たして、この気持ちをいつまで持ち続けることができるだろうか。 こんなことを思い始めたのは、つい最近のことだ。このままではいけないと思いつつも、現状を変えることができないでいる。
俺は一体どうすればいいのか。
誰か教えて欲しい。
2006/07/23（Sun） 俺は携帯電話のアラーム機能を使って午前6時に目を覚ました。
それから、いつものように顔を洗い、歯磨きをして、朝食を食べ終えると、私は会社に出社するための準備を始めることにした。
スーツを着て、ネクタイを締める。 鏡の前で髪を整えたあと、髭剃りを行う。
身だしなみが整うと、カバンを持って家を出発した。
電車に乗り、駅に着くと改札口を出てから徒歩で勤務先のオフィスビルへと向かう。
エレベーターに乗って最上階である12階のフロアに到着すると、そこには既に数人の社員がいた。 彼らは俺の顔を見るなり、「おはようございます」と挨拶してきたので、俺もそれに応えるように挨拶をした。
俺は自分のデスクがある部屋に入ると、パソコンの電源を入れた。
起動が完了するまでの間にコーヒーメーカーのスイッチを入れてから椅子に座って一息つく。 やがて、コーヒーが出来上がったことを知らせる音が鳴ったので、カップに注ぐと、それを一気に飲み干した。
これで完全に目が冴えた。
それから、メールの確認を行い、今日のスケジュールを確認した。
今日は特に予定がない。 だから、午前中は溜まっている仕事を片付けようと思った。
カタカタとキーボードを打つ音だけが部屋に響く。
ふと時計を見ると、時刻は既に正午を過ぎていた。
俺はキリの良いところで作業を切り上げると、昼食をとるために席を離れて食堂へと向かった。 昼飯を食べるために食堂に行くと、ちょうど良いタイミングだったらしく、ほとんど人がいなかった。
俺は券売機で食券を買うと、おばちゃんに手渡してからカウンターの前に立った。
数分後、注文していた塩カルビ丼が出てきたのでそれを受け取る。それから、空いているテーブルを見つけると、そこに腰掛けた。 割り箸を手に取りパキッという音を鳴らして割ってから、早速食べ始める。
食事を終える頃には午後1時になっていた。
仕事に戻る前にトイレに寄ることにした。
用を足したあと、洗面台の前に立つ。 蛇口を捻り水を出すと、手で掬い上げて顔にかけた。
冷たい水が火照っていた体を冷やしてくれるようで気持ちが良い。
その感覚がクセになり、何度も繰り返すうちに、いつの間にか両手で水をすくえるくらいの量になってしまった。 俺は慌てて手を離すと、ハンカチを取り出して濡れてしまった部分を拭いてからその場を離れた。
そして、再び自分のデスクに戻ると、先程までやっていなかった分の仕事に取り掛かった。
しばらくして、全ての業務を終えた俺は退社することにした。会社を出ると、最寄り駅に向かって歩き出した。 電車に乗り込み自宅のある駅に着くと、改札を抜けて外に出た。
駅から出ると、外はもうすっかり暗くなっていた。
街灯が点々と光っている。
家に帰ろうとして、ふと立ち止まった。 このまま真っ直ぐ家に帰ってもいいのだろうか。
そんな疑問が頭に浮かんだのだ。
別に何か目的があったわけではない。
ただ何となく歩いてみようという気になっただけだ。 だから、俺は当てもなく歩くことにした。
どこへ行こうか迷ったが、結局は適当に進むことにした。
しばらく歩いていると、気付いた時には見覚えのない場所にいた。
辺りを見渡すとそこは薄暗い路地裏のようなところだった。 道幅はとても狭く、建物の壁には落書きが描かれている。
どこか嫌な感じがする。
早くここから出たいと思い、来た道を戻ろうと振り返ると、目の前には3人の男が立っていた。 そのうちの1人は見たことのある顔をしている。
以前、新宿歌舞伎町で絡まれたチンピラだ。
確か名前は佐藤とか言った気がするが、よく思い出せない。 他の2人も似たようなものだったと思うが、名前までは知らない。
彼らは俺の姿を目にするとニヤリと笑った。
どう見ても友好的な雰囲気ではない。 俺は面倒なことに巻き込まれたくないので、何も言わずに通り過ぎようとしたのだが、肩を強く掴まれてしまいそれは叶わなかった。
仕方なく彼らの方へと視線を向ける。
男たちは相変わらず下卑た笑いを浮かべている。 正直言って不愉快だ。
こっちは疲れているというのに。
本当に鬱陶しい連中だと思う。
俺は心の中でため息をつくと、彼らを無視して歩き始めた。 しかし、すぐに行く手を阻まれてしまう。
俺は舌打ちをしたくなったが、それを堪えながら口を開いた。
「……何か？」
なるべく穏便に済ませたかったが、そうはいかないようだ。 まぁ、仕方がない。
こういう時は実力行使しかないだろう。
俺は覚悟を決めると、拳を握り締めた。
次の瞬間、右頬に強い衝撃を感じた。殴られたのだと理解するのに時間はかからなかった。 俺は地面の上に倒れ込んだ。
それから間髪入れず、今度は腹を蹴られた。
胃液が逆流してくるような感覚に襲われる。
痛いというよりも苦しいといった表現の方が適切かもしれない。 呼吸ができないほどではないが、かなり不快ではある。
その後も暴行は続いた。
男のうちの1人が馬乗りになってくると、さらに顔面を殴ってきた。
視界が赤く染まる。 鼻血が出ているようだったが、痛みはあまり感じない。
それよりも、胸の奥の方から沸々と湧き上がって来る怒りを抑えることで精一杯だった。
今すぐ殴り返してやりたいと思ったが、我慢した。
ここで騒ぎを起こすわけにはいかないからだ。 それに、下手に手を出してしまえば、警察沙汰になる可能性もあるし、そうなれば会社にも迷惑をかけてしまうことになる。
それだけは避けなければならない。
だからといって黙って耐え続けるというのも性に合わないので、隙を見て反撃に出るつもりではあるが。とりあえず今は大人しくしておくことにする。 しばらくすると、満足したのか男たちは去っていった。
俺は立ち上がり服についた汚れを払うと、その場を離れた。
家に帰るまでの間、俺はずっと考えていた。
あの男たちが言っていた言葉の意味について。 あれはどういう意味なのだろうか。考えてもわからない。
そもそも考えたところで答えが出るはずもない。
あいつらが何を考えているかなんてわかるわけがないのだ。 あんな奴らのことなんか気にする必要などないだろう。
だが……。
それでもやはり考えてしまう。
もしも俺がもっと上手く立ち回ることができていたなら、未来は変わっていたのではないか。 そんなことを考えてみたが、無意味なことだ。
所詮はifの話でしかない。
いくら後悔したところで過去に戻ることはできないのだから。 だから、これから先のことだけを考えることにしよう。明日は休みだし、ゆっくり休もうと思う。
俺はそう決めると眠りに就いた。
2006/07/24（Mon） レス数が950を超えています。1000を超えると書き込みができなくなります。
