俺「仕事辞めたいな」かのん「そうかな?」
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俺「かのんちゃん!?」
かのん「こんにちは!」
俺「こ、こんにちは……」
かのん「お仕事、楽しいよね?」
俺「え」 俺「いや、辞めたいなって」
かのん「そうかな?」
かのん「俺さんは、自分の気持ちに嘘をついてるだけ。本当は大好きなんでしょ?」
俺「いやいやそんなわけ」
かのん「そうかな?」
俺「だって給料安いし」
かのん「そうかな?」
俺「うっ」 とうふガイジが否定的なレスに「でも本当は?」って連呼してるのに似たものを感じる かのん「いくらもらってるの?」
俺「えっと……。これくらい」
かのん「やっぱり! アニメーターさんの平均年収の2倍はあるじゃん!」
かのん「俺さんは沢山お給料をもらってるよ!」
かのん「会社に感謝、だね!」
俺「俺は……高給取り……?」
かのん「うん!」 俺「そっかあ……」
俺「でも、上司からパワハラを」
かのん「そうかな?」
俺「」
かのん「きっと、何か理由があるんじゃないかな?」
俺「ただのストレス発散みたいだけど」
かのん「そうかな?」 かのん「上司さんは、俺さんを何て呼んでるの?」
俺「『役立たず』とか『給料泥棒』とか……」
かのん「ええ!?」
俺「酷いよね」
かのん「それって、他の人もそう呼ばれてるの?」
俺「いや、俺だけ……」
かのん「それはきっと、上司さんにとって俺さんが特別な存在なんだよ」
俺「???」 かのん「沢山お給料をもらって、上司からも気に入られてる……俺さんはどうして仕事を辞めたいのかな?」
俺「部下の女の子たちからも煙たがられて」
かのん「そうかな?」
俺「そうだよ。みんな目も合わせてくれなくて」
かのん「俺さんが魅力的だからだよ」 俺「この間なんて俺だけ飲み会誘われなくて」
かのん「プライベートに気を遣ってくれるなんて、ホワイト企業じゃん!」
俺「でも残業は沢山」
かのん「がんばり屋さんなんだね!」
俺「……」
かのん「まだ何かある?」 かのんちゃんと話せるだけで幸せになるから宗教入りたい なんかのび太がママ型ロボットにダメ人間にされる話思い出した。やってる事逆だけど 俺「正直、俺なんて会社にいる意味が……」
かのん「……」
俺「かのんちゃん?」
かのん「本気で言ってるの?」
俺「……え」 かのん「俺さんの馬鹿!」
フニッ
俺「ぐわっ!?」
かのん「人はみんな、ちゃんと役割があって生まれてきたんだよ!? 会社にもきっと、俺さんを必要としてる人がいるよ!」
俺「そ、そうかな?」
かのん「そうだよ!」 俺「……ありがとう、かのんちゃん」
俺「俺、明日からも仕事がんばってみるよ!」
かのん「良かった!」
かのん「俺さんのそういうすぐ前向きになれるところ、私……すき、だよ」
俺「え?!」 俺「かのんちゃん、今なんて」
俺「はっ! なしなし! 今のなし!」
俺「私ってば何言ってるんだろ? はずかしいっ」
俺「かのんちゃん……!」
俺「……はあ」
完
https://i.imgur.com/zwny8Ya.jpg こんな都合のいいこと言ってくれる人間いるわけねえ…と思ったら独り言か
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