すみれ「私がかのんを好きって言ったら…あんたはどうする?」
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ありがとうございます
すみれ「かのん かのん かーのーん!」
かのん「ん?なに すみれちゃん」
すみれ「あのさー かのんに聞きたいことあったんだけど」
かのん「なに?」 かのん「…え?」
とある昼下がりの部室で、急にすみれちゃんからこんな事を言われた。
かのん「えっと…私もすみれちゃんの事、好きだよ?」
すみれ「はぁ…なんか、想像通りって感じね」
かのん「え?」
不意に、すみれちゃんが立ち上がって。私の方に来たかと思うと…
すみれ「かのん」ズイッ かのん「ひぃっ!す、すみれちゃん…なに?」
すみれ「覚悟してなさいよ」ビシッ
それだけ言って、すみれちゃんはまた席に戻った。
かのん(…え?どういうこと?)
もうこちらを見向きもせず、スマホを弄ってるすみれちゃんの頬が微かに赤いのは…何の意味があるのか。
それを私が知るのは、もう少し後の話。 翌朝―――
かのん「じゃ、行ってきま~す」
すみれ「おはよ、かのん」
かのん「あ…すみれちゃん」
すみれ「どうしたの、早く学校行きましょ」
かのん「う、うん」
かのん(すみれちゃんがお迎えだなんて、初めてだよね…?) すみれ「ほら、早く」ムギュ
かのん「すっ、すみれちゃん!?」
すみれ「?どうしたの」
かのん「どうしたもこうしたも、腕を組まなくても…」
すみれ「別にいいじゃない」
かのん「えぇ…///」
かのん(周りの視線が…恥ずかしい…) すみれ「~♪」スタスタ
かのん「あの、すみれちゃん?」
すみれ「なにかしら?」
かのん「すみれちゃんは…気にならない?周りの視線とか…」
すみれ「私はかのんの事しか気にしてないもの。かのんも…周りの視線なんか気にしないで、私の事だけ見てなさい」
かのん「うっ、うん…」
かのん(なんかドキドキしてきた…恥ずかしい、だけだよね…?) かのん「…あ、ちぃちゃん達だ」スタスタ
千砂都「あ、かのんちゃん!うぃー…っす?」
可可「かのん…と、どうしてグソクムシが一緒に?」ジトーッ
すみれ「いいじゃない。私とかのんが一緒にいようが、貴女達に関係ないでしょ?」
恋「あのぉ…お二人はどうして、腕を組まれてるのですか?」
かのん「そっ、それは…」
すみれ「かのんに、私の事好きになってもらいたいからよ」
3人「…はあっ!?」 かのん「だ、だって。私、もうすみれちゃんの事好きなんだけど…」アハハ
すみれ「はぁ…かのんはこんな調子だから。わかってくれるわよね?」
恋「そ、それって!すみれさんとかのんさんで禁断の…!?///」
すみれ「あんた達には悪いけど、私はかのんと二人でいたいから…かのん、走るわよっ!」ダッ
かのん「えっ!?ちょ、ちょっとすみれちゃ~ん!!」
可可「あ!待ちやがれデス!」
千砂都「恋ちゃん、取り敢えず追うよっ!」
恋「えっ。は、はい!」 かのん「はっ…はあっ…あの、すみれちゃん。なんで」
すみれ「…かのんに。かのんに、私だけ見ててほしいからよ」
かのん「っ…」ドキッ
すみれ「ふふっ、今ドキッとしたでしょ。なら今日の作戦は成功ね♪」ギュ~ッ
かのん「す、すみれちゃん!腕キツイって!」
かのん(それに、どことは言えないけど当たってる!そ、そうだよ!このドキドキは、走って疲れたのと、そういうドキドキだって!だから…)
かのん「すみれちゃん!学校、ついたからここまでっ!!」パッ
すみれ「…ちぇ。残念」 かのん「ほら、教室でちぃちゃん達待ってよ?」
すみれ「…ねぇ、かのん」
かのん「?」
すみれ「その…迷惑、じゃなかった?」
かのん「えっ?」
すみれ「さっきまでの事。もし、本当にイヤだったら…」
かのん「ぜ、全然!迷惑はしてなかったよ!」
すみれ「そう?だったら…明日からも、していい?」
かのん「そっ、それは…」
すみれ「…」ジィーッ かのん(顔近いって~!うぅ…すみれちゃんのお顔、綺麗だなぁ)
って、こんな状況で何考えてるの!でも、こんな顔で見つめられちゃ…
かのん「い、いいよっ」プイッ
断れなかった…
すみれ「ほんと?嬉しいっ」ニコッ
かっ、可愛い~!じゃなくって!!
すみれ「言質は取らせてもらったからね、かのん」
かのん「はぁ~い…」
可可「ぜえっ、はぁっ…追いつき、マシタ…パタリ」
千砂都「ふぅ…にしても、まさかすみれちゃんがかのんちゃんを、ねぇ…」 あくる日―――
すみれ「かのん、明日はお弁当いらないからね」
かのん「え?」
恋「えぇっと…すみれさん、明日は朝から一日練習ですよ?」
すみれ「えぇ。知ってるわよ?私がかのんのお弁当作ってくるから」
かのん「えっ!?そ、そんなぁ!すみれちゃんに悪いよぉ…」
すみれ「私がしたいからやるのよ。悪いだなんて思わないで」
かのん「でっ、でもぉ…」 すみれ「…もし、悪いって思っちゃうなら。明日のお弁当、美味しく食べて。それをお詫びとして受け取ってあげるわ」
かのん「うっ、うん…」
千砂都「成る程。次は胃袋を掴む作戦か」
可可「…千砂都はよいのデスか?すみれに好き勝手させておいて」
千砂都「まぁ、私はすみれちゃんだったら安心かな」
可可「いったい千砂都は何目線なんデスか」 次の日―――
千砂都「よぉ~し、じゃあ一旦お昼休憩にしよっか!」
一同「はぁ~い」
すみれ「かのんっ。約束のお弁当」スッ
かのん「あ、ありがとう…」
すみれ「ほら、一緒に食べましょ」
かのん「うん。開けていい?」
すみれ「もちろん」ニコッ かのん「よいしょっと…うわぁ!どれも美味しそう!あ、ハンバーグ!」
すみれ「好きだって言ってたでしょ」
かのん「うん!覚えててくれたんだね~、えへへ」ニコニコ
すみれ「ほら、食べて食べて」
かのん「うんっ。いただきま~す!あむっ…」
すみれ「それで…味はどう?」ドキドキ
かのん「美味しいっ!毎日食べたいぐらい美味しいよ!!」
すみれ「まっ、毎日…///そっ、そうよね!この私にかかれば当然よ!!」ポッポス かのん「ん~、本当に美味しい…他のオカズも全部美味しいなぁ」パクパク
すみれ「ね、かのん」
かのん「むぐむぐ、なぁに?」
すみれ「はいっ、あ~ん」
かのん「んぐっ、けほっ、けほっ!」
すみれ「かのん!?大丈夫!?」ビクッ
かのん「だ、大丈夫!ビックリしちゃっただけだから…ど、どうしたの急に」
すみれ「かのんがとっても美味しそうに食べるから…私の分も食べてほしいなって」 かのん「でも、すみれちゃんも食べたいんじゃ…」
すみれ「それよりもかのんが美味しそうに食べてる方が見ていたいわ」
かのん「うっ、うん…」ドキドキ
すみれ「それじゃ、あ~ん」
かのん「あ~、むっ…」
すみれ「美味し?」
かのん「うん、美味ひ…」モグモグ すみれ「…さっきのと、どっちのが美味しい?」
かのん「むぐっ…」
すみれ「…」ジィーッ
かのん「い、今の…モグモグ…」
すみれ「なんで?」
かのん「す…すみれちゃんに、食べさせて貰ったからです…///」
すみれ「ふふっ、ならよかったわ」ニコッ 千砂都「…あんなの、誘導尋問じゃん」
可可「というか、かのん。すみれにプロポーズまがいの事を…」
恋「うぅ、見てるこっちまで恥ずかしくなってきてしまいますね…///」
可可「ふん!千砂都が許してるから多めに見てますが、可可はまだすみれの事認めてませんからね!」
千砂都「可可ちゃんも大概何目線なのさ?」 またあくる日―――
かのん「すみれちゃーん、まだ帰らないの?」
すみれ「ん…ちょっと埃が気になるから…もう少し掃除してから帰るわ」
可可「小姑デスね」
千砂都「こら、可可ちゃん」テシッ
可可「アイヤッ」
恋「ふふ、素敵な心構えだと思います」
かのん「じゃあ、先帰ってるからね~」フリフリ すみれ「~~♪」パタパタ
すみれ「ロッカーの中も…まぁ、全員分やりましょっか」ガチャリ
すみれ「あ…」
すみれ(かのんってば、タオル忘れてるわ。後で届けてあげなくちゃ)
すみれ「…」ゴクリ
すみれ「…ごめんなさいね、かのん」
タオルに鼻を当てて、思いきり息を吸い込んだら。
すみれ「…好きな人の匂いって、こんな感じなのね」
制汗剤の匂いに混じって、爽やかな香りが。全身を突き抜けて、胸をきゅうって締め付けていく。 すみれ「かのん…好きよ…」スンスン
かのん「やばーいっ!!タオル忘れて…た…」バタンッ
すみれ「あ…」サアァッ
かのん「すみれ…ちゃん?なにやって…」
すみれ「…ロッ、ロッカー!!」バッ
かのん「ん!?」
すみれ「ロッカー、掃除してたらかのんのタオル見つけたから!急いで渡しに行こうと思ってたの!!」アタフタ かのん「え?あ、そう…なんだ!」
すみれ「はいっ、かのん!いやー、おっちょこちょいも程々にしなさいよ!」
かのん「う、うん。ありがと…お掃除、頑張ってね?」
バタリ…
すみれ「…」
すみれ「…はぁ」ヘナヘナ
すみれ(いっそコロして…うぅ…)グスン かのん「…」ドキドキ
かのん(さっき、タオルの匂い嗅がれてたよね…どうしよう!?変な匂いでもしてたのかな!?)スンスン
かのん「別に、普通の…あ」
かのん(いつも使ってる制汗剤じゃない匂いがする…もしかして、すみれちゃんの)スンスン
かのん「…いい匂い///」ボソッ
かのん(ってぇ!何さ、いい匂いって!?変態みたいじゃんか!)
かのん(うぅ、最近すみれちゃんにドキドキさせられっぱなしだよぉ…) 好きなのはクーカーなんだが何故かかのすみは読めるんだよな かのすみどのカプ推しからもあんまり敵対視されてないイメージ
俺も大好き 相性バツグンだよな、最高すぎだろ
かのすみのカプ尊すぎるだろ!! 数日後―――
すみれ「おはよ、かのん」
かのん「あ、すみれちゃん…うん、おはよう」ドキドキ
すみれ「今日も一緒に行きましょうね」ムギュ
かのん「うん…」
かのん(数日経てば、すみれちゃんとの登校にも慣れるかなって思ってたけど…むしろ、初日よりドキドキしてる気がする///なんでだろう…)
すみれ「あれ…あんた、傘は?」
かのん「え?今日雨降るの?」
すみれ「天気予報ぐらい見ておきなさいよ…取ってくる?」
かのん「う~んと…いいや、今から取りに行くの面倒くさいし」
すみれ「ずぼらったらずぼらね」クスクス かのん「それに…」
かのん(ずっと、すみれちゃんと一緒にいたいし)
すみれ「ん、なあに?」
かのん「…あ…なんでも、ないっ」プイッ
すみれ「…?」
かのん(あれ、今私何考えて…)
すみれ「…まぁ、いいわ。帰りは私の傘に入って行きなさい。送ってあげる」
かのん「う、うん」 すみれ「ふふっ、かのんと帰りも一緒なんて嬉しいわ」ニコッ
かのん「…!」ドクンッ
すみれ「ふふっ、かのんってば顔赤い。いよいよ私の作戦も効いてきたかしら?」
かのん「さ、作戦って…?」
すみれ「わからないの?かのんの事をメロメロにさせる作戦」
かのん「っ!メ、メロメロって…」 すみれ「前のかのんなんて、どうせ告白したってわかってくれなさそうだったから。いっその事、かのんから私に告白したいって思わせたかったのよ。ふふ、どう?この私に告白したくて、いてもたってもいられないんじゃない?」
かのん「それは…まだ、わかんない///」プイッ
すみれ「…まぁいいわ。もうじき、わかると思うから♪」ギュッ
かのん「っ…///」ドキドキ
かのん(わかん、ないよ…だって、すみれちゃんとはずっと友達でいたいって思ってた。でも、このドキドキは…友達へのドキドキじゃない。そもそも、友達にドキドキなんてしないもん。私は、いったいどうすればいいの?)
かのん(…わかっちゃって、いいのかな) ―――――
ザアァァァ…
かのん「雨、降ってきちゃった」
すみれ「予報通りね。さ、かのん。帰りましょ」
かのん「うん…」
ピチャ、ピチャ
かのん「雨が降ってると、あの日の事を思い出すね」
すみれ「えぇ。あの日、かのんがスカウトしてくれたから。私はリエラの一員としてステージに立ててるんだもの。感謝したってしきれないわ」
かのん「…ちゃんと、覚えててくれてるんだね」
すみれ「もちろん、私がかのんを好きになったキッカケだもの」ニコッ かのん「そ、そうなんだ…///」プイッ
すみれ「ふふっ、かのんってばまた私にドキドキしてるでしょ」
かのん「別に、してないっ…」スタスタ
すみれ「…あぁ、ちょっと」グイッ
かのん「うわっ。ど、どうしたの、すみれちゃん」
すみれ「傘からはみ出たら濡れちゃうでしょ、もう」
かのん「…ありがと」ドキドキ
かのん(これも作戦、なのかな…全部、私がすみれちゃんを好きになるように) ザパァァァァァァァァン!
すみれ「あ…かのん…」
かのん「…今、何が」ビショビショ
すみれ「…車が水溜りの上を」
かのん「すみれちゃんが濡れなくてよかった…へっくしょい!!」ビショビショ
すみれ「あぁ、もう…どうしましょう…私の家が近いから、寄ってく?」
かのん「お願いします…ずびび…」 ―――――
かのん「ふぅ…すみれちゃん、シャワーと着替えありがとう」
すみれ「ん。なんか温かいもの持ってくるわ。リクエストある?」
かのん「えぇっと…じゃあ、カフェオレで」
すみれ「はーい。えぇと、コーヒーあったかしら…」トテトテ
かのん「…」キョロキョロ
かのん(すみれちゃんのお部屋、整理整頓が行き届いてて綺麗だなぁ)
かのん(着替え、いい匂い…いつもすみれちゃんと腕組んでるときより、ずっと距離が近いような感じがする…)スンスン
かのん(…って、ダメダメ!こんなんじゃ、また私変態みたいじゃん!)ドキドキ かのん「…あ」
かのん(あの時の名刺、机に飾ってある…)
『かのんに、私の事好きになってもらいたいから』
『かのんに、私だけ見ててほしい』
『この私に告白したくて、いてもたってもいられないんじゃない?』
かのん(すみれちゃん、本当に私の事が好きなんだ…)
ドクンッドクンッ
かのん(あ、また…なんで、すみれちゃんの事考えたら、私もドキドキしちゃうの…?) すみれ「おまたせ。インスタントしかなかったけど大丈夫?」
かのん「あ、うん。ありがと…ごくっ…ぷはぁ、温まる~」
すみれ「あんたもインスタントとか飲むのね。家がカフェだし、てっきりそういうのイヤかと思ったわ」
かのん「珍しいフレーバーとかがあると買っちゃうんだ。お母さんが怒っちゃうから、こっそりだけどね」
すみれ「ふふっ、なんだか可愛い」クスクス
かのん「ごくごく…すみれちゃんは何飲んでるの?」
すみれ「抹茶ラテ。抹茶好きだし、結構飲むのよね」
かのん「へぇ~」 すみれ「…一口飲む?」
かのん「えっ、いいの?じゃあ…すみれちゃんも、こっちと交換で」
すみれ「えぇ」
かのん「どれどれ…うわぁ、こっちも美味しい…けど、ちょっと甘過ぎるかも…?」
すみれ「それ、甘さ控えめの筈よ」
かのん「えっ」 すみれ「ふふっ、そんなに嬉しかったのかしら…私との間接キス?」
かのん「はっ、ち、違う!そんなつもりじゃない!!ほら、すみれちゃん!抹茶ラテ返す!」プイッ
すみれ「ん、ありがと。カフェオレもとっても甘かったわ」
かのん「むぅ…うん?」
かのん(このカフェオレ、結構苦めだよね?)
すみれ「…///」ズズッ >>64 訂正
すみれ「ふふっ、そんなに嬉しかったのかしら…私との間接キス♡」
かのん「はっ、ち、違う!そんなつもりじゃない!!ほら、すみれちゃん!抹茶ラテ返す!」プイッ
すみれ「ん、ありがと。カフェオレもとっても甘かったわ」
かのん「むぅ…うん?」
かのん(このカフェオレ、結構苦めだよね?)
すみれ「…///」ズズッ かのん「ぷはぁ、美味しかった。すみれちゃん、ありがと」
すみれ「どういたしまして…このあと、どうしましょっか。もしよかったら」
かのん「あ、えっと…さっき、ありあに連絡したから。傘と服持って、迎えに来てくれるって」
すみれ「…そうなのね。なら、よかったわ」
かのん「…?」
すみれ「それじゃあ、妹さんが来るまでお喋りでもしてましょっか」 かのん「うん…えっと…」
かのん(き、気まずい。前までは普通に話せてた筈なのに、なんで…)ドキドキ
かのん「こっ…この名刺。今でも飾ってくれてるんだね」
すみれ「えぇ、大切な思い出だもの」
かのん「センターが欲しいなら奪いに来てよって私が言ってさ、まさか本当に奪われちゃうなんて」
すみれ「ふふっ、この私の実力を持ってすれば当然の結果。あぐらかいてたら、来年のステージだってごっそり私が掻っ攫っちゃうんだから。かのんのハートみたいに、ね」ニコッ
かのん「…っ!」ドクンッ
かのん(あ…なんで…こんなに、すみれちゃんにドキドキするのか…)
かのん(私、もうとっくにすみれちゃんを…) すみれ「…かのん?顔、赤いけど。どこか具合悪かったりする?」
かのん「はっ、なんでもないっ!」プイッ
かのん(いつもならからかってくるのに…そっか、さっき思いっきり水浴びちゃったから。心配してくれるんだ…嬉しい…)ドキドキ
かのん(ど、どうしよう。すみれちゃんを好きってわかったら、急に顔が見れなくなっちゃったよ~!)
すみれ「ねぇ…かのん?」
かのん「な、なぁに、かな?」 すみれ「…私と話すの、イヤだったりする?」
かのん「えっ…」
すみれ「だって。最近私が話しかけてもずっとそっぽ向いてるし、どこか上の空みたいだから…」
かのん「あ…」
すみれ「ご、ごめんなさい。照れ隠しかも、なんて都合のいい解釈よね。最近の私、調子に乗っちゃってたかしら」
かのん「ち、ちが…」
すみれ「もしかして、今までの事もずっと迷惑だったんじゃ…だったら私、私…」 かのん「っ、そんな事言わないでよっ!!」ダキッ
気づいたら、身体が動いていた。
すみれ「へ…か、かのん!?きゅ、急にどうして…///」
私は、抱きついた勢いのまますみれちゃんを押し倒すような形で、ベッドにダイブしていた。
かのん「…迷惑だなんて、思うわけ無いじゃん。そんなこと、言わないでよ…!」 かのん「こんなに…こんなに好きにさせたのは、すみれちゃんのくせに!!!」 すみれ「…!!」
かのん「大成功だよ、すみれちゃんの作戦!もうすみれちゃんの顔を見るだけでドキドキしちゃうぐらい、すみれちゃんに恋しちゃってるんだよ!」
すみれ「あ…かのん…私、急に不安になっちゃって…」ポロポロ
かのん「じゃあ、私が謝る。好きな人を不安にさせちゃうなんて、しちゃいけなかった」ギュッ
すみれ「かのん…かのんっ、好き…!」ギュッ
かのん「私もすみれちゃんの事、好きだよ…すみれちゃん、言ったよね。『私がかのんを好きって言ったら…あんたはどうする?』って。私は…すみれちゃんの、恋人になりたい。すみれちゃんと、お付き合いしたい」
すみれ「ええっ…いいわよ。ふふ、この私と付き合えるだなんて光栄に思いなさい」グスン
かのん「うん、いつもの…私の好きな、すみれちゃんだ」ギュッ ―――――
かのすみ「………」ギュッ
かのん「…雨、止んでるね」
すみれ「えぇ…何から何まで、あの日みたい」
かのん「ありあ、もうすぐ来ちゃうかな…もう少しだけ、来ないでほしいな」
すみれ「奇遇ね…私も」
かのん「ねぇ、すみれちゃん」
すみれ「なぁに、かのん?」 かのん「私達、恋人同士になったわけだけど…何かしたい事ある?」
すみれ「そうね…かのんに、もっと好きって言って欲しいわ」
かのん「ふふ、そんな簡単な事でいいの?好きだよ、すみれちゃん。大好きったら大好き」ギュッ
すみれ「私の口癖盗らないで、もう…私も好き、かのん」ギュッ
かのん「すみれちゃん…」
かのん(すみれちゃんのお顔、本当に綺麗…) かのん「…キス、したい」ボソッ
すみれ「ふふっ…かのんってば、急に欲しがりさんね」
かのん「あれ、私声に出てた!?」
すみれ「えぇ。かのんさえよければ、私はいつでも…」
すみれちゃんが、そっと目を閉じる。私も、その顔に吸い寄せられるように…
コンコン
すみれ妹「お姉ちゃーん?」
かのすみ「…!!!」シュバッ すみれ「は、入っていいわよ」
すみれ妹「お姉ちゃんのお友達、お迎えが来たって」
ありあ「こんばんはー…あ、お姉ちゃん。はいこれ、着替え」
かのん「あっ…ありが、と」
ありあ「ん?どうかしたの?」
かのん「なっ、なんでもない!急いで着替えるから、外で待ってて」
ありあ「う、うん…じゃあ、待ってるからね」 かのん「はぁ…タイミング悪過ぎだよ~」
すみれ「そう、ね…じゃあ、私も外で待ってるから」
かのん「待って。すみれちゃんだったら…見てていいよ?」
すみれ「っ…ダメったらダメ」
かのん「なんで。いつも見てるじゃん」
すみれ「あんたの妹さんも来てるのに…耐えられそうにないから」
かのん「…すみれちゃんのえっち」
すみれ「先に着替え見せるだなんて言ったのはあんたでしょ!?」
かのん「そういうのは…また今度ね」
すみれ「えっ…えぇ///」 ―――――
ありあ「それじゃあ、お姉ちゃんの事ありがとうございました」ペコリ
かのん「お邪魔しました」
すみれ「ん。また明日学校でね」フリフリ
かのん「…」スタスタ
ありあ「お姉ちゃん?なんか浮かない顔してるけど」
かのん「…ごめん、ありあ。荷物持ってて!」ダッ
ありあ「は!?忘れ物でもしたの!?」
かのん「そんなところー!」 すみれ「…はぁ」
かのん「…ちゃーん!すみれちゃーん!!」タッタッタッ
すみれ「え…かのん!?あんた、どうかして」
かのん「…」ガシッ
すみれ「へ…か、かのん!?」
かのん「…んむっ」チュ
すみれ「…~~~!?」ボンッ
かのん「ぷは…明日からも、家で待ってるからね」 すみれ「え、えぇ…」
かのん「それじゃあ、ばいばい!///」タッ
すみれ「…」ヘナヘナ
すみれ「はぁ…もう、なんなのよったらなんなのよぉ…」
すみれ「作戦、大成功かぁ…」
すみれ「…ふふふっ///」 最後に少々宣伝を…
これまで書いてきたSSをピクシブに纏めました。
今回のを含めてリエラ1期生のカプは全部置いてあるので、もしよければ見ていってください。
2期生もアニメが始まったら書いてきたいなー
https://www.pixiv.net/users/82367643 ありがとうございます........... なんて素敵... ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています