可可「すみれなんて大嫌いデス」
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可可「かのーん!さっきの振付、とぉーってもカッコよかったデス!」
可可「はぁー……かのんの歌声は今日もスバラシイデスね…」
可可「ククは、このシーンで前に出るのはかのんがいいと思いマス!」
可可「かのんが〜かのんの〜かのんと〜」ペラペラ
すみれ(この子本当かのんの事が好きねぇ……私、完全に片想いったら片想いじゃない)
すみれ(気づいた当初はそうでもなかったけど…一緒に過ごして行くうちにだんだんと辛くなってきちゃったわね)
すみれ(いっそ2人が付き合ってしまえば諦めもつくのに……) すみれ「はぁー…………」
可可「なーに大きなため息ついているのデスか?幸せが逃げていきマスよ」
すみれ「幸せ、ねぇ……」
可可「グソクムシだったら海水に戻るのが幸せかもしれないデスね」プクク
すみれ「あ、そう……」ムスッ
かのん「2人とも、部室の鍵閉めちゃうよー」
可可「あっ、待ってクダサイかのん!ほら!グソクムシも早くしやがれデス!」
すみれ「ハイハイ…」スクッ
すみれ(いつも愛嬌振りまくのはかのんの前ばかり……名前だって中々呼んでくれなかったし) かのん「すみれちゃん遅いよー、ちぃちゃん達下駄箱のところで待ってるよ?」
すみれ「ごめん、今行く」タッ
すみれ(2人とも早く付き合えばいいのに…)
〜〜〜
千砂都「かのんちゃんたら、2年生になって下駄箱の位置変わったのに1年生のところ行っちゃってさ」クスクス
かのん「ちょっ、ちぃちゃんやめてよー恥ずかしいんだから」
恋「でも分かります。進級した実感があまり湧かないですものね」 タッタッタ
可可「お待たせしてしまいマシタ、すみれがグズグズしていたもので」パカッ
すみれ「悪かったっての、はぁー……って、え?」パカッ
可可「すみれ?どうしたのデスか?」ヒョコ
千砂都「すみれちゃん?……んんん?あーーっ!!!」
すみれ「え……?え?コレって…??」プルプル
かのん「それラブレターじゃん!!」
可可「!?」ビクッ 恋「本当にラブレターなのでしょうか?普通のお手紙かもしれませんよ」
可可「そ、そーデス。レンレンの言う通りデス。第一、グソクムシにラブレターなんてある訳」
千砂都「便箋の留めるシールがハートだYO!」
可可「…………え」
すみれ「ら、ら、ら、ラブレターだなんてこ、こ、古典的よねーはは………」プルプル
かのん「めっちゃ動揺してるw」
恋「この時期にラブレターとは、もしかして新入生でしょうか?」
かのん「え、入ったばっかなのに?」 千砂都「でもLiella!は学校外でも有名だし、それにすみれちゃんはショービジネスの頃のファンが居てもおかしくないよね」
可可「………」
かのん「……ねえ、開けないの?」ズイッ
すみれ「…は?開けないわよ…アンタ達に茶化されるのが目に見えてるもの」
かのん「えーー見たいーーー」ジタバタ
すみれ「かのんには絶対見せない」
千砂都「えっ……///じゃあ私には見せてくれるんだ?///」テレテレ
すみれ「いや、何でこの流れでそうなるのよ!見せないわよ、誰にも」
可可「…!」 千砂都「ちぇー、すみれちゃんのケチー」
恋「一度落ち着いてから読んだ方がいいですね」ニコ
すみれ「……まぁ、恋なら見せてもいいかも」
可可「…!!」
千砂都「あっ!さては恋ちゃん、見たいからってすみれちゃんを懐柔したな?」
恋「おほん…そんなことは断じてありません!///」
すみれ「恋…あんたまで……」
可可「…………見せてクダサイ」
すみれ「え、可可?何……嫌よ、からかおうたってそうはいかないんだから」 可可「……ククには見せられマセンか?」
すみれ「………アンタには関係ないじゃない」フイッ
可可「…っ!」ズキッ
千砂都(あっ……)ソロー
千砂都「もーらいっ!かのんちゃんパス!」シュタッ!
すみれ「あっ、ちょっ、千砂都!」
かのん「わっわっ!」ササッ
すみれ「小学生か、まったく……ん、かのん返して」 かのん「……あ!えっと、Liella!の大事な一員であるウチのすみれちゃんを、どこの馬の骨とも知れない子にやれないよ!!だから返せない!!」
すみれ「何変なこと言ってんのよ、誰も付き合うなんて言ってないし、そもそもラブレターかも怪しいし」
すみれ「はぁー……もういいわ。疲れた。読みたきゃ読めっての」
かのん「…え?マジ?いいの?開けちゃうよ?」
恋「すみれさん、本当に構わないのですか?」
すみれ「もーいいっての、皆んな好きねぇ、人の色恋沙汰が」 かのん「……っっ、ちょ、ちぃちゃん開けてよ」ドキドキ
千砂都「えっえっ私?う〜〜んやっぱパス!」
恋「え、私ですか?!こ、このようなもの……は、恥ずかしいです!可可さんお願いします!」
可可「あぇ……」ポスン
すみれ「見ていいって言った途端何よ…やっぱからかいたかっただけでしょ」
すみれ「ほら、可可」ン
可可「………」 可可(すみれ宛のラブレター…もしここで見なかったら…明日何が書いてあったか聞いても本当のことを話してくれるとは限らないデス………)モンモン
可可「すみれ……開けても、いいのデスよね?」
すみれ「えっ…?あ、開けるの?いいけど……」
可可「で、では……」ドクンドクン
ピラッ スッ 『すみれ先輩へ
突然こんなお手紙を渡してしまってごめんなさい。
私はずっと先輩が子役時代の頃から先輩の姿を見てきました。
Liella!としてスクールアイドルになったと知った時は驚きました。
そのLiella!の学校、すみれ先輩と同じ結ヶ丘に入学出来てとても嬉しいです。
明日、伝えたいことがあるのでお昼に校舎裏に来てください。待ってます。』
5人「…………」
かのん「……がっつりラブレターじゃん!!」ヒューヒュー
千砂都「いやー、すみれちゃんも隅におけないねぇ〜」ニヤニヤ
恋「私、こんなラブレター、初めて見ました…///」 可可(新入生……明日のお昼に…!すみれ……)チラ
すみれ「………」ニヘラ
可可(んなっ…!何なんデスその顔は!!)ムカムカッ
可可「嬉しそーデスね……」ムスッ
すみれ「いや別に……てか何か怒ってない?」
可可「ククは怒ってマセン!!これ、返しマス!!」ドンッ
すみれ「ちょ、胸に叩きつけなくたっていいじゃない!!」
可可「クク、先帰りマス。では」タッタッタ かのん「あ、おつかれ〜……」
恋「可可さん、怒ってましたね」
千砂都「すみれちゃんは明日、どうするの?」
すみれ「どうするって………」
-すみれ自室-
すみれ「…どうしようかしらねー」ピラッ
すみれ(よく見ればこの手紙には好きとも何とも書かれてないのよね、単なるファンレターかもしれないし)
すみれ(あまり深く考えずに会いにいけばいいでしょ)ゴロン
すみれ「ふぁ〜〜ねむ」
すみれ「…………」
すみれ(可可、なんか怒ってたわね……ヤキモチ?そんな訳ないか。可可はかのんが……)ウトウト -次の日-
かのん「え……本当に会いに行くの?」
すみれ「よく見たらこれ、ファンレターよ。伝えたいことって、応援してます、とかそういうのじゃないの?」
千砂都「………私は違うと思うけどなぁ…」
キーンコーンカーンコーン
すみれ「あ、時間ね。じゃあ行ってくるから」ヒラヒラ
千砂都「うぃっすー……」
すみれ「……」チラ
可可「………」プイ
すみれ「………」スタスタ かのん「……あのさ、ちぃちゃん。ちょっと様子見に行かない?」コソ
千砂都「!」
-校舎裏-
可可「なんでククまで……」ムスッ
かのん「いやー、可可ちゃんも気になるかなーって…」
可可「ククは別に…あんな人のこと気になりマセン」
千砂都(って言いつつ、ついて来たんだよねー)
かのん「あ!誰か来た!隠れてっ」ソソクサ 千砂都『すみれちゃんかな?あ、違う。もしかして相手の子??』ヒソヒソ
可可『……!!』ビクッ
かのん『あっ、そうじゃない?なんかソワソワしてるし』
千砂都『やっぱただのファンじゃないよねー、あの感じだと。すみれちゃん変なとこで自己肯定感低いから』
かのん『髪長いねー、恋ちゃんくらいかな?』
千砂都『背は低いね、ん〜〜もう少しこっち向いてくれたら顔が見えるのに』
かのん『というか先に出たはずなのにすみれちゃん遅くない?』
千砂都『怖気付いたとか?』
可可『………』 かのん『とか言ってたら反対側からすみれちゃん来たよ!』
可可『………!』
千砂都『あ!あの子も気づいて………えっ、待って、可愛い……』
かのん『可愛い……』
可可『可愛い……デスね』
千砂都『……若干、可可ちゃんに似てるよね…』
可可『…………』
すみれ「もしかしてアナタが手紙出してくれた子?」
A子「……」コクコク すみれ「お手紙ありがとう。あ、これ売店で買ってきたジュースだけどいる?」
A子「あ、ありがとうございます///」ポッ
千砂都『すみれちゃん、売店寄ってて遅くなったんだ…』
すみれ「いやー、お手紙貰った時は驚いちゃったわ。私にも熱心なファンがいてくれたんだって」チュー ズズ
かのん『くっ……ジュース飲みながら話すな!』
A子「あ、あのっ!」
クゥかのちぃ『!!!』 A子「私っ!すみれ先輩のことが好きですっ!///」
すみれ「ブッーーー!!!」ジャバジャバ
かのん『うわ、ジュース吹いた……汚っ』
千砂都『カッコ悪………』
すみれ「??!…??」
A子「あぁっ、すみません。お顔が汚れてしまいましたね」スッ フキフキ
かのん『あの子……やりおる』
千砂都『もーだから、告白かもしれないって構えておかないから……』ハァ
かのん『すみれちゃんも途中までは良かったのに…』
可可『……………』ハラハラ フキフキ
A子「………」ニコッ
すみれ「!」ドキッ
A子「お返事はいつまでも待ちます。これ、私のIDです。そ、それでは///」タッタッタ
すみれ「…………」ポツン
すみれ(え?え?あの子なんて言った?好きって言った?聞き間違い?好き?好きって何??)ボー
物陰<オサナイデ! ア!ヤバッ!
クゥかのちぃ「………」ドサッ
かのん「いててて……」
すみれ「アンタ達………つけてきたの」 かのん「あーいやー…その……」アセアセ
千砂都「すみれちゃんがジュース吹き出してたところは動画にキッチリ収めたから、安心して!」キリッ
すみれ「なっ?!///何勝手に撮ってんのよ!消しなさい、千砂都!!」コラー
かのん「あははは……あー……可可ちゃん、大丈夫?」
可可「………ククは、大丈夫デス。教室に戻りマショウ、かのん」
かのん「あ、うん……」 〜〜〜
-屋上-
千砂都「すみれちゃん、返事どうするの?もう友達登録した??」
すみれ「めっちゃグイグイくるじゃない、まだ決めてないわよ」
千砂都「えー、早く教えてよー」ギュー
すみれ「ちょ、アンタ近いって……」
恋「すみれさんはやはり告白されたようですね?」コソコソ
かのん「そうなんだけど、すみれちゃんは返事するかどうか決めかねてるみたい。それに……」チラ 可可「………」ムスッ
かのん(やっぱり可可ちゃん、すみれちゃんのことが気になるんだよね)スクッ
かのん「可可ちゃん、隣いい?」
可可「かのん……?いいデスよ」
かのん「可可ちゃんさ、昨日からすみれちゃんと会話出来てる?」
可可「……すみれと話すことなんてないデス」
かのん「もしかしたら、すみれちゃん、可可ちゃんと話したがってるかもよ?」
可可「すみれは……今あの子のことで頭がいっぱいの浮かれグソクムシになってマス……」 かのん「あはは…それはそうかもしれない……」
かのん「けど、すみれちゃん、今日ずっと可可ちゃんのこと見てたよ」
可可「え?」キョトン
かのん「可可ちゃん、ずっとそっぽ向いてるから気づかなかっただろうけど」
かのん「すみれちゃんは話す機会伺ってると思うよ」ニコッ
可可「かのん……」
すみれ(あ、またあの2人一緒に居る……) 〜〜〜
千砂都「それじゃあまた明日ね!」ウィッスー
恋「お疲れ様でした」ガラッ
かのん「みんなお疲れ〜」フリフリ
かのん「……あっ!思い出した、可可ちゃんすみれちゃん、ちょっといい?」
すみれ「ん、何よ」
かのん「私、日直だったじゃん?皆んなのノート回収したまま職員室に持って行くの忘れちゃったんだよね…」タハハ
かのん「お願い!2人で手分けして持っていってくれないかな?今日店番任されてるの…」ウルウル
可可(かのん…もしかして2人にさせようと…) すみれ「しょーがないわね、今度何か奢りなさいよ?」
かのん「ありがとう!ノートは教室の棚の上に置いてあるから、じゃ!」タッタッタ
クゥすみ「「………」」シーン…
可可(うぅ…なんか気まずいデス……話しかけ方を忘れてしまったみたいデス)
すみれ「…それじゃ、行きましょうか。さっさと終わらせましょう?」スクッ
可可「アぇ……ハイ」
スタスタスタスタ
すみれ「…………」
可可(すみれ、歩くのが速いデス…それにずっとダンマリデスし……) 可可(本当にククと話しをしたいと思ってたのデショウか…?かのん)
ガラッ
すみれ「ノートってこれね……うわ、随分あるじゃない、かのんのやつサボったわね」
可可「確かにこの量では2人じゃないと持ち運べまマセンね」
すみれ「……かのんも店番じゃなきゃ良かったのにねー…」ボソ
可可「??…どういう意味デスか」
すみれ「別に……ほら、これアンタの分」ドサッ
可可「ワッ!!ちょっといきなり過ぎではないデスか!それにククの方が多いように見えマスが?!」 すみれ「多くしてるんじゃない、よいしょっと」
可可「なっ?!替えやがれデス!先行くなデス!」プンプン
すみれ「早くしないと置いてっちゃうわよー」スタスタ
-職員室-
ガラッ シツレイシマース
すみれ「センセー、ノート届に来ましたー」
先生「あら?今日はかのんさんが当番のはずよね?」
すみれ「忘れちゃってたみたいで、私と可可が代わりに」
可可「し"、失礼し"マ"ス"………」ゼーゼー
先生「く、可可さん……2人ともありがとう」アハハ… 可可「イエ……」キッ
すみれ「何?」シレー
先生「2人とも仲良いわねー」
クゥすみ「「良くないです!」」
先生「ほら仲良い」
クゥすみ「「…………」」
〜〜〜
クゥすみ「「失礼しましたー」」
すみれ「……………帰りましょ」
可可「ハイ……」 すみれ「………」
可可「………」
可可(また沈黙が続いてしまいマシタ……ククから何か話しかけマショウか……でも…)
すみれ「あのさー……可可」
可可「は、ハイっ!」ビクッ
すみれ「…………やっぱいいわ。何でもない」
可可(な、何なのデス?……気になりマス)ムッ
可可(それにさっきからククより先に先にと早足な気がしマス)
可可(まるでククとは並んで歩きたくない、とでもいうような……)
可可(あ、もう別れ道デス……) すみれ「………」ピタ
可可「!………」ピタ
可可「……あ、すみr「また明日ね」
可可「っ、……」
すみれ「……じゃ」スッ
可可「待って!!」ガシッ
可可「すみれ、何か変デス!何でククと顔を合わせようとしないのデスか?!それにずっと無言デスし…今だって…!」ギュゥッ
すみれ「……今日一日、顔を背けてたのはアンタの方じゃない」
可可「っっ……それは、………」 すみれ「あの件で、かのんが何かと私にちょっかいかけるのが気に食わないんでしょ?かのんに言っといてあげるわよ、可可が寂しがってるって」
可可「………っ、何デスか、それ……かのんは関係ないデス。それに、すみれこそ今日ずっと千砂都とベタベタしてマシタよね?!!」
すみれ「は?なんで千砂都が出てくるのよ?!」クルッ
可可「それに、あの子に好意を寄せられてるからと……調子に乗ってるのではないデスか?!!というかやっとこっち向きマシタね、このイキリグソクムシ!!」
すみれ「またグソクムシって……!…そーね、アンタと違って嫌味も言わない子で良かったわ、本当」フイッ
可可「っ……」プルプル すみれ「……アンタ'も'、早く恋人作れば?」
可可「!!!」ブワッ
バチーーーンッ!!
すみれ「っ……たぁ、何すんのよ!」
可可「………ふっざけんな、デス……」ギリッ
可可「……なんて…すみれなんて」ポロポロ
すみれ「え?!………可可?」
可可「すみれなんて大っ嫌いデス!!!」ダッ
すみれ「!!………」ビクッ
タッタッタ
可可「……うっ…うっ……ひっぐ…ううっ」ポロポロ 〜〜〜
-翌日教室-
千砂都「うわぁ…すごいね、そのほっぺ」
すみれ「……ちょっとね」ムスッ
かのん(あちゃー……すみれちゃんあんなだし、可可ちゃん休んじゃったし、これ昨日は喧嘩別れしちゃった感じかな)
かのん「すみれちゃん、ちょっといいかな」
すみれ「何?ノートのお礼ならもういいわよ」ムッ
かのん「昨日可可ちゃんと何かあった?」
すみれ「……別に何も……というかアンタ、店番がどうだとか嘘なんでしょ、変なお節介しなくて結構よ」
かのん「あっ、バレてた?」 すみれ「私じゃなくて、可可はアンタと………いや、なんでもない」フイッ
かのん(……んんん?あれっ?もしかしなくても、すみれちゃん、盛大に勘違いしてる?!?)
かのん(これ、私が何言っても火に油かも…どうしたら……)
千砂都「……デデン!ここですみれちゃんに質問です。どうして可可ちゃんはすみれちゃんをぶったのでしょうか?」
すみれ「は?イキナリ何?……てかなんで知って………ああ、あの子から聞いたの」
千砂都「可可ちゃん、泣いてたよ」
すみれ「そう……」 千砂都「普通さ、好きでもない人が誰と付き合おうが、それまでの関係って変わらないじゃん?」
千砂都「急によそよそしくなったり、不機嫌になったりさ、……何が言いたいか分かる?」
すみれ「……ない、それはない」チラ
かのん「…!」
かのん「あー…そういえば私、相談受けてたんだよね、可可ちゃんから」
かのん「気になる人がいる、って」
すみれ「!?」ビクッ かのん「でもその人と会う度に悪口言っちゃうし、喧嘩ばっかりなんだって」
すみれ「………相性悪いんじゃないの、その人と」
千砂都「私も聞いたことあるなー。お調子者のくせにいざって時に怖気付くし、鈍感だし、何かと口うるさいし」
千砂都「そんでもって泣きムシなんだって」ニヤニヤ
すみれ「…………」
かのん「自信ないならさ、今から確かめに行ってみたら?」
すみれ「……今から?もう1限始まるってのに?」
かのん「授業と可可ちゃん、すみれちゃんにとってどっちが大事?」 すみれ「…………はぁ」ガタッ
すみれ「………早退するって言っといて」
かのん「分かった」
ガラッ ピシャッ
かのん「……咄嗟に出まかせ言っちゃった」
千砂都「大丈夫だよ、どこからどう見てもあの2人──」
〜〜〜
すみれ(あーあ、可可の部屋の前まで来ちゃったったら来ちゃったわよ)ウロウロ
すみれ(昨日……私なんであんなこと言ったのかしら……いつもみたいにただ喧嘩してただけなのに)ウロウロ すみれ(昨日は帰り際までずっと可可が不機嫌で、全然口も聞いてくれなかった。なのにかのんとは普通に喋ってて……………)
すみれ「あっ………」
すみれ(そっか、私……余裕、なかったんだ)
ギィ……
すみれ「!」ビクッ
可可「…!!?」ビクッ
すみれ「お……おはよう……」ドギマギ
可可「部屋の前でウロウロと歩く音がするから見にくれば、アナタだったとは」
可可「何しに来たのデスか?」ムスッ
すみれ(泣き腫らして目の周りが真っ赤じゃない……)チク すみれ(具合が悪くて休んでた、とは聞いてたけどやっぱり昨日のことで…)
すみれ「あの、昨日のことだけど…」
可可「……」キョロキョロ
可可「ここじゃアレなので、中入ってクダサイ」
バタン
すみれ「………」
可可「………」
可可「入ったなりダンマリデスか」
すみれ「……ごめん」 可可「……謝らないでクダサイ、アナタは別に悪いことしてないデショウ。むしろククこそブったりして……その、ゴメンナサイ」
すみれ「……っ!」ブワッ
すみれ(違う!可可にこんなこと言わせに来たんじゃない……!!)ジワァ
可可「エっ?!すみれ?なぜすみれが泣くのデスか?」オロオロ
すみれ「ごめん……ごめん………」ポロポロ
ギュゥッ
可可「すみれ??!ど、どうしたのデス?イキナリ抱きついて…」
すみれ「私…、ずっと可可が、好きだった…」ギュッ
可可「!!!?」 すみれ「可可はかのんのことが好きなのに、ごめん、勝手にこんなと言って……それに昨日あんなこと言って」
可可「………離してクダサイ」
すみれ「あ、ごめん、嫌だったわよね…」スッ
可可「…………その、さっきのことは本当デスか?///」モジモジ
すみれ「……心の底から申し訳ないと思ってるわ」ズビ
可可「………チッ、そっちじゃないデス」イラッ
すみれ「…………どれ?」
可可「うわ、本当ニブいデス」 可可「………アナタのその気持ち、もう少し早く聞きたかったデス。それにククも…素直になれてなかったみたいデスね、……素直になっていればクク達……」ポロポロ
すみれ「可可……!?」
可可「本当は、焦っていマシタ。あの子から来た手紙を見て」ヒッグ
可可「手紙を貰ったアナタが、嬉しそうにしてるのも気に入らなかった、のこのこと会いに行ったのもムカつきマシタ……」グスグス
可可「あの子には悪いデスが『断ってきた』という言葉を待ち望んで」
可可「でも、もう遅いのデスよね、すみれはあの子と付き合ってしまったのデスから」
すみれ「可可………」 可可「だから、この話は無かったことにしてクダサイ……すみれは、あの子を幸せにするのデスよ……!」グッ
すみれ「可可、あのね……とても言いづらいんだけど」
すみれ「私、あの子と付き合ってないわよ」
可可「………エっ?」
すみれ「というか、昨日断ってる」
可可「…………え、でも昨日『アンタ'も'早く恋人を〜』とかなんとか言ってませんデシタ??」
すみれ「あ、……あれは可可がかのんを好きなんだと思っていて……やけっぱちになっていたというか………」
可可「は?!付き合ってないのデスか?!!」
すみれ「だから、そう言ってるじゃない」 可可「…………ク、ククに何恥ずかしいこと色々言わせてマスか!!!///」
すみれ「結構ぶっちゃけて貰って助かる」
可可「1人で解決してんじゃねーデスよ!このグソクムシ!!!」
すみれ「いや、解決はしてないわ。私、肝心なこと聞いてない」
可可「アぇ?な、何をデスか??」
すみれ「可可は私のこと好きなの?」ズイッ
可可「エっ?///……あ、いや、その///」
すみれ「私にヤキモチ焼いてたのよね?それって……」
可可「〜〜〜〜!絶対に言いません!!!///やっぱりククはすみれなんて大嫌いデス!!!」 〜〜〜
-後日-
千砂都「おっはよー可可ちゃん、なんかご機嫌だねぇ。具合は良くなった?」
可可「千砂都!この通り、元気元気デスよ!」フンスッ
千砂都「そりゃあ良かった。……っと、すみれちゃんは……」
すみれ「……」ムッスー
千砂都「ありゃ、またほっぺが凄いことになってるね、なんかあった?」
すみれ「別に……」プイ
千砂都「………可可ちゃん?」 すみれ「知らないわよ、可可のことなんて」
可可「………昨日あんな大胆なこと言っといて」ボソ
すみれ「じゃあ、キスのひとつくらいさせなさいよ!」ガタッ
可可「ククが叩いた頬を労わってキスしただけであって誰も口にしていいなんて言ってマセン!!」
すみれ「そんなことされたらOKだと思うでしょ!」
可可「そんなことありマセン!!頭の中ハッピーセットなのではないデスか?!」
ギャア ギャア
かのん「ちぃちゃんおはよー、あ、仲直りしたんだあの2人」
千砂都「みたいだね」
千砂都「ふふっ…やっぱ好き同士なんじゃん」
おしまい めちゃくちゃ良かった、気が気でない可可かわいすぎる
ありがとうありがとう 恋ちゃんの出番が少ない…
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