璃奈「エマさんエマさん、福引きやってる」エマ「本当だぁ」
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璃奈「特賞は、えっと……温泉旅行ペアでご招待だって」
エマ「へぇ温泉かぁ〜いいねぇ、いつ行こうか」
璃奈「エマさん、福引きで当てないと行けないんだよ」
エマ「あ、そっかぁ」
璃奈「私福引きやりたい、引換券持ってる?」
エマ「待って、確か昨日アイスを食べた時に貰ったはず……」ガサゴソ
エマ「─あったあった、はいどうぞ」
璃奈「ありがとうエマさん」
璃奈「おじさん、福引きやらせてください」
おじさん「はいよ、福引き1回ね」
璃奈「1回……この1回に全てをかける、璃奈ちゃんボード『シャキーン』」
エマ「頑張って璃奈ちゃん」
璃奈「すぅ……ふぅ」グッ
璃奈「え〜いっ」ガラガラガラガラ……ポトン
おじさん「─おぉ〜!!出ました特賞〜大当たり〜!!」カランカランカラ〜ン 不意におじさん出てきたから何も悪いことしてないのにドキッとしたわ エマ「すごーい璃奈ちゃん!!本当に特賞を当てちゃうなんて」
璃奈「むふぅ、かすみちゃんとは違うもんね。璃奈ちゃんボード『ドヤァ』」
おじさん「いや〜まさか1発で引き当てるとはお嬢ちゃん運が強いね〜」
おじさん「はい、特賞の温泉旅行ペアご招待券。お姉ちゃんと楽しんでおいで」スッ
璃奈「ありがとう。えへへ、これもエマさんのおかげだよ」
エマ「うふふ、アイス食べてよかった〜」
エマ「ところで、その旅館ってどこにあるの?」
璃奈「うーん、近くじゃないみたい。東京から遠い山奥……これは新幹線に乗らないと」
エマ「それじゃお泊まりの準備しないとだね」
エマ「今度のお休みに行こっか、駅で待ち合わせしよう」
璃奈「うんっ!!エマさんと旅行、楽しみ」
エマ「わたしも楽しみ、よろしくね璃奈ちゃん」 土曜日 駅前
璃奈「待ち合わせ場所に着いたけど、人がいっぱいいてエマさんが見つからない……」キョロキョロ
璃奈「エマさん、どこ……─うわっ!?」
璃奈「皆の動きに引っ張られる……わわわっ!?」ズルズル
璃奈「誰か……!!助けて……!!エマさん……!!」
エマ「─璃奈ちゃん!!」ガシッ
璃奈「エマさん!!」
エマ「大丈夫?危ないところだったね」
璃奈「助かったぁ、エマさんに会えてよかったよ」
エマ「すごい人だもんね〜はぐれないようにこのまま手を繋ごうか」ギュッ
璃奈「うん。えへへ、エマさんの手大きくてあったかい」ギュッ
エマ「璃奈ちゃんの手も小っちゃくてかわいい♪妹みたいだよ〜」 エマ「さ〜て、乗り場はこっちで合ってるかな」
璃奈「発車の時間にはまだ間に合うはずだけど」
エマ「ん?あっ、あれは!!」グイッ
璃奈「ひゃあっ!?急に引っ張らないで〜」
エマ「見て見て、お弁当がいっぱい売ってるよ」
璃奈「駅弁だね、すごい数……」
エマ「うわぁ〜おいしそう♪」グゥ〜
エマ「─あ、ごめん////」
璃奈「エマさん、朝ご飯食べなかったの?」
エマ「食べたよ、だけどこのお弁当見たらお腹空いてきちゃった」
エマ「せっかくだからなにか買って新幹線で食べようよ」
璃奈「そうだね、旅館まで時間かかるし。どれにしようかな……」ジーッ
エマ「わたしは〜これとこれとこれと〜」ヒョイヒョイヒョイ
璃奈「わっ、エマさんそんなに食べるの?」
エマ「うん、璃奈ちゃんにも分けてあげるね」
璃奈「私は自分の分だけでお腹いっぱいになるかも……」 璃奈「エマさん、そろそろホームに行こうよ」
エマ「そうだね、ごめんね寄り道しちゃって」
璃奈「ううん、エマさんと駅弁見るの楽しかったからいいよ」
エマ「えーと、わたし達の席は……あ、ここだね」
璃奈「よいしょ、間に合ってよかった」
エマ「新幹線に乗るの久し振りだなぁ、新幹線とか飛行機に乗ると旅行だ〜って気分になるよね」
璃奈「わかる、見た事ない景色を見るとそれだけで面白い」
エマ「旅館のある所はどんな所だろうねぇ」
璃奈「知る人ぞ知る秘境の温泉旅館、みたい。お猿さんが温泉に入ってくるみたいだよ」
エマ「お猿さんかぁ、わたし達も会えるといいね」
璃奈「猫にも会いたいけど、流石に温泉には入らないか」 璃奈「エマさん、ゲームしよう」
エマ「いいよ、なにする?」
璃奈「これ」スッ
エマ「トランプだね、わたし結構得意だよ」
璃奈「へぇ、それは楽しみ。私も得意なんだ」
璃奈「とりあえず定番のババ抜きで勝負」
エマ「うーん……どっちがババかなぁ」チラッチラッ
璃奈「……」
エマ「こっちかな?それともこっち?」
璃奈「……」
エマ「─これ、もらうね」パッ
璃奈「むぅ、やられた」
エマ「えへへ♪あーがり」
璃奈「愛さんにも負けなかったのに……どうしてわかったの?」
エマ「璃奈ちゃん表情に出さないようにしてたみたいだけど、緊張してるのがわかってね」
璃奈「緊張……してるつもりなかったのに」
璃奈「エマさん、もう1回。次は負けないよ」
エマ「いいよ〜」 璃奈「じぃ〜っ」
エマ「うふふ〜どっちかなぁ」
璃奈「─これだ!!」パッ
エマ「あ〜あ、取られちゃった」
璃奈「むふぅ〜リベンジ成功」
璃奈「いい勝負だったよエマさん」
エマ「楽しかったねぇ〜またやる?」
璃奈「よし、次は別のゲームを─あ」クゥ〜
璃奈「─お腹空いた」
エマ「お弁当食べよっか、わたしもお腹ペコペコだよ〜」
璃奈「そういえばエマさんは新幹線に乗る前からお腹が鳴ってたよね……」 エマ「おっべんとおっべんとうれしい〜な〜♪」
エマ「まずはこの釜飯から〜」カパッ
璃奈「すごい、本物の釜の器だ」
エマ「いただきま〜す」パクッ
エマ「─うぅ〜ん、しっかり味が染みてておいしい〜♪お焦げが香ばしくてとってもボーノ♪」モグモグ
璃奈「なんだろう、私の買ったサンドイッチもおいしいのにエマさんの釜飯もおいしそう……」
エマ「璃奈ちゃんちゃんも食べる?あーん」
璃奈「あーん」パクッ
璃奈「─むふぅ!!おいしい!!」
エマ「ね、おいしいでしょ〜?」
璃奈「それじゃ私のサンドイッチもひと口」
エマ「いいの?ありがとう」バクリッ
璃奈「─ひと口って言ったのに丸々持っていかれた……くすん」
エマ「ご、ごめん。お詫びにこの押し寿司を」
璃奈「ふふ、嘘だよ。こうやってエマさんと一緒に食べるの楽しい」
璃奈「もっと食べたい、あーん」
エマ「り、璃奈ちゃ〜ん」パァァ
エマ「はい、どーぞ♪」 幸せ空間すぎる
同じ車両に乗ってるだけで寿命伸びそう エマ「はぁ〜食べた食べた」
璃奈「もう食べられない……ごちそうさま」
〜♪〜♪〜♪〜
璃奈「あ、もうすぐ駅に着くみたい」
エマ「ちょうどいいタイミングだったね」
エマ「新幹線から降りても駅から旅館までバスに乗って行くからね」
璃奈「旅館に着く頃には夕方になりそうだね」
エマ「あともうひと頑張りだよ」
璃奈「おぉ〜バスがどんどん山の中に……帰れマ〇デーみたい」
エマ「わたしの故郷より自然がいっぱい。日本にもこんな場所があるんだねぇ」
璃奈「ねぇ、旅館の少し前で降りて歩いてみようよ」
エマ「いいね〜新幹線から座りっぱなしでお尻痛いし体を伸ばさなきゃ」 璃奈「あぁ〜風がそよそよして気持ちいい〜」
エマ「う〜ん、マイナスイオンを感じるよ〜」
璃奈「マイナスイオンって滝とかで感じるんじゃないの?」
エマ「わたしにはわかるんだ、この山全体から感じるの」
璃奈「ふぅん、流石エマさん」
璃奈「ね、ね、手繋ご」ギュッ
エマ「そうだね、登り坂だから引っ張ってあげる」ギュッ
璃奈「わーい、楽ちん楽ちん♪」
エマ「あ、璃奈ちゃん。旅館ってアレじゃないかな」ユビサシ
璃奈「うん、アレで間違いない。昔ながらの旅館って感じ、雰囲気あるなぁ」
エマ「こんな旅館に泊まれるなんて夢みた〜い」
璃奈「エマさん、早く入ろう」グイグイ
エマ「あはは、今度はわたしが引っ張られちゃった」 ガララ……
璃奈「お邪魔しまぁす」
エマ「あの、今夜泊まる予定のエマ・ヴェルデですけど〜」
女将「お2人様でご予約の方達ですね、遠路はるばるお疲れ様でございました」
女将「ただいまお部屋へ案内致します、さぁどうぞこちらへ」
エマ「は〜い」
璃奈「なんだかあの女将さん、しずくちゃんみたいだね」
エマ「ね〜着物がよく似合ってるよ」
女将「どうぞごゆるりとお寛ぎください、こちらの温泉は露天となっておりますのでそちらもお楽しみくださいね」
エマ「ありがとうございます」
エマ「わぁ、お部屋もとっても素敵〜」
璃奈「外の景色もきれい、登って来た山がずっと広がってる」
エマ「ここまで来た甲斐があったねぇ〜」 エマ「さて、旅館に来たんだから浴衣に着替えないとね」
エマ「はい、璃奈ちゃんはこのくらいの大きさかな」
璃奈「いいね、これを着ると旅館に来たって感じする」
璃奈「エマさん、その浴衣小さいんじゃない?」
エマ「1番大きなサイズなんだけど、胸がちょっと苦しいかも」キツキツ
璃奈「─むぅ……」スカスカ
エマ「夕飯の前に温泉に入っちゃおうか」
璃奈「露天なんだよね、お猿さんに会えるかな」
エマ「いるといいねぇ」
璃奈「─わぁ、大きいお風呂〜」
エマ「これが温泉、硫黄の匂いって言うのかな?変わった匂いだね〜」ヒクヒク
璃奈「私、この匂い苦手かも……」
エマ「そう?わたしは嫌いじゃないな」
エマ「それじゃ、体洗ってあげる。おいで璃奈ちゃん」
璃奈「よろしくお願いしまぁす」 璃奈「エマさんは寮にいるけど、お風呂も1人で入ってるの?」
エマ「うん、たまに果林ちゃんと入るけどだいたいわたし1人かなぁ」ゴシゴシ
璃奈「私も、たまに愛さんと入るけど家では1人」
璃奈「だからこうやってエマさんとお風呂、嬉しい」
エマ「そうだね、1人より2人。2人より皆で入った方がいいよね」ゴシゴシ
エマ「さて、お次は頭を─ん?」
キキーッ
璃奈「なんの声?」キョロキョロ
猿「ウッキー」ピョコン
璃奈「わっ!?お猿さん」
エマ「本当に温泉に来るんだぁ、こんにちはお猿さん♪」ニコッ
猿「ウキーッ」ピョーンッ
エマ「きゃっ!?びっくりした、あなたも体洗って欲しいの?」
猿「ウキッ」
エマ「も〜しょうがないなぁ」ゴシゴシ
璃奈「じゃあ私はエマさんの背中を」ゴシゴシ
エマ「あはは、皆で洗いっこだね〜」
猿「アアア〜♪」 カポーン
璃奈「ふぁ〜気持ちいい〜♪」
エマ「う〜ん、ごくらくごくらく♪」
猿「フゥ〜」
璃奈「このお猿さん、よくここに来るのかな?全然人を怖がらない」
エマ「きっとそうだよ、こんなにそばにいても平気なんだもん」
猿「ウキッ」ピトッスリスリスリ
璃奈「ひゃっ、くすぐったい……くふふっ」
エマ「お猿さんと仲良くなれてよかったね」
璃奈「こうして見るとお猿さんもかわいいかも」ナデナデ
猿「キャッキャッ♪」
猿「キキッ」バシャッ
璃奈「あ、帰るの?」
エマ「楽しかったよ、またね〜」
猿「ウッキーッ!!」バイバイ
エマ「わたし達もあと少ししたらあがろうか、のぼせたらいけないし」
璃奈「じゃあ一緒に数を数えよう」
エマ「いいよ、せーの」
璃奈・エマ「い〜ち、に〜、さ〜ん、し〜、ごぉ〜」 エマ「あぁ〜いい湯だったね」ホカホカ
璃奈「ちょっとのぼせたかも……」ホカホカ
エマ「冷たい飲み物でも飲もうか」
エマ「んぐ……んぐ……はぁ〜やっぱりお風呂あがりといったら牛乳だねぇ」
璃奈「んぐ……んぐ……はぁ〜モンエナ、おいしい」
エマ「モンエナ?璃奈ちゃんそういうの飲むの?」
璃奈「うん、これで夜遅くまでゲームしても平気」
エマ「もう、夜更かししちゃダメだよ。夜になったらちゃんと寝ないと」
璃奈「ん〜エマさんが言うなら」
エマ「牛乳を飲めば身長も伸びるよ、はい」スッ
璃奈「よーし、─んぐんぐ……」
璃奈「─はぁ〜牛乳も悪くないね」
エマ「でしょ〜?」 エマ「温泉の次は夕ご飯、どんなごちそうが出るのかな〜」
璃奈「そういえばお腹空いた……」
女将「失礼します、夕食をお持ちしました」ガラッ
エマ「待ってました〜♪」
璃奈「おぉ〜これはお鍋、かな?」
女将「地元の食材をふんだんに使ったお鍋でございます」
エマ「なんだろう、お肉もお野菜も見た事のない物ばかり」
璃奈「ここでしか食べられない物なのかな、でもおいしそう」
エマ「いただきま〜す」
璃奈「いただきまぁす─あちゅっ!!」
エマ「大丈夫璃奈ちゃん?冷ましてあげる、ふぅふぅ〜」
璃奈「─あむっ、むぐむぐ……このお肉、おいしい〜」
エマ「うん、お野菜もほんのり甘くてボーノ♪こんなおいしいお鍋初めて食べた」
女将「おかわりもございますので遠慮なくおっしゃってくださいませ」
エマ「は〜い」モグモグ
璃奈「お鍋……おいしい、すき」モグモグ エマ「いや〜おいしかったねぇ」
璃奈「まさか本当におかわりするとは思わなかった、あれはやみつきになる味」
璃奈「─ん……ふぁ〜」
エマ「璃奈ちゃん、眠くなっちゃった?」
璃奈「うん……お鍋食べ過ぎたかも」ウトウト
エマ「ふぁ〜─わたしもお腹いっぱいで眠いな、お布団も敷いてあるしそろそろ寝ようか」
璃奈「エマさんと一緒に寝る〜」ダキッ
エマ「はいはい、おいで」
璃奈「すぅ……すぅ……」
エマ「ふふっ、こうしてると故郷の妹弟達を思い出すな」ナデナデ
璃奈「─むにゃ……エマさぁん……」
璃奈「エマさん……すき……だいすき」
エマ「璃奈ちゃん……」
エマ「─わたしも、大好きだよ。璃奈ちゃん」ギュッ
璃奈「うぇへへへ……♪」 翌朝
エマ「─ん……う〜ん……」
エマ「朝、か……璃奈ちゃん」
璃奈「んん……なぁに〜?」
エマ「おはよう、朝だよ」
璃奈「もう少しだけ……エマさんと一緒に……」ギュッ
エマ「あはは、参ったなぁ」ナデナデ
璃奈「─ふぁ〜よく寝た」
エマ「やっと起きた、もう朝ご飯用意されてるよ」
璃奈「うん……わかった」
エマ「朝ご飯もおいしかったね〜」
璃奈「相変わらず謎の食材だったけど味は絶品だった」
女将「ゆうべはお楽しみでしたね、ぜひまたいらしてくださいな」
エマ「はい、今度は同好会の皆も誘って来ますね」
璃奈「あのお猿さんは……」キョロキョロ
キキーッ
璃奈「あ、いた。お猿さ〜んバイバ〜イ」
エマ「あなたにもまた会いに来るからね〜」
ウッキー!! 帰り道 新幹線
璃奈「楽しかった時間ってあっという間に過ぎるんだね」
エマ「そうだね、璃奈ちゃんと旅館にお泊まり出来て楽しかったよ」
璃奈「私も、楽しい思い出がたくさん出来た」
璃奈「また、2人でお出かけしようね」
エマ「うん、今度はどこへ行こうか」
璃奈「また福引きで決めてみる?」
璃奈「スイス旅行が当たっちゃうかも」
エマ「その時は故郷の家族に璃奈ちゃんを紹介するね」
璃奈「エマさんのおうちに、エマさんの家族。楽しみ」
璃奈「よし、あのおじさんにお願いしてみよう」
璃奈「─ねぇ、エマさん」
璃奈「家に帰るまでがお出かけ、だよね?」
璃奈「だからそれまでこうしてる」ベッタリ
エマ「あはは、いいよ、おいで璃奈ちゃん♪」ギュッ 終わりです、投稿遅くてごめんなさい。最後まで読んでいただきありがとうございました ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています