すみれ「相手の本心が分かる薬?」可可「そうデス!」
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すみれ「この小瓶に入ってる粉が…?あんた何か変なサイトでも見たの?」
可可「馬鹿にすんなデス!これは唐家に伝わる由緒正しい書物を読んで作ったデスよ!」
すみれ「そ、それはそれで怖いわね……で、どういう原理で本心が分かるわけ?」
可可「この粉末を小さじ一杯ぐらい溶かして飲むと、脳と心がリラックスしてついつい正直になってしまうのデス」
すみれ「それ自白剤とかヤバい薬の類なんじゃないの!?」
可可「な、なんてこというデスか!確かに日本では手に入りにくいデスけど、ちゃんと全部合法の生薬で作りマシタ!」
すみれ「あ、そんな漢方みたいな感じなのね…」 可可「そうデス、ただ特別な作り方をしているので味は薄い……らしいデスが。まったく失礼なグソクムシデス」
すみれ「ふーん……」
可可スマホ『♪〜♪♪〜♪』
可可「あ、姐姐から電話デス!ちょっと席外すデス」
可可「你好、姐姐〜!」スタスタ
バタン
すみれ「……正直になってしまう……ね」チラッ ーーーーーー
ーーー
可可「レンレン、電話のご協力ありがとうございマシタ!」
恋「え、えぇ、別に構いませんが。何だったのですか?」
可可「全部上手く行ったらお話するデス」
恋「は、はぁ……」
可可(小瓶は部室に置いてきマシタ。中身は本物の……生薬で作った、ただの漢方デス。クゥクゥ頑張りマシタ)
可可(味が薄めなのは本当デスが少しは苦味がありマス。水に溶かして実証済みデス)
可可(さぁ、今のうちにクゥクゥの飲み物に混ぜやがれデス、すみれ…!)
可可(そうしたらクゥクゥは薬のせいにしてすみれに、すみれに……///) 可可(……でも、すみれは本当にクゥクゥに飲ませようとするデショウか。本心を知りたいと思ってくれているデショウか……)ドキドキ
かのん「あ、可可ちゃん、恋ちゃん!」
恋「お二人とも、こんにちは」
千砂都「うぃっすー!今から部室行くところ?」
可可「……そうデス!いざ!出陣デスよ!!」
かのん「す、すごいやる気だね?」 ーーーーーー
ーー−
可可「ただいま戻りマシタ……あれ、この香り」
かのん「あ、コーヒーだ!すみれちゃんが淹れてくれたの?」
すみれ「そうよ!今日寒いし、今あんたたちの足音が聞こえたから。感謝しなさい?」
千砂都「わー、ありがとうすみれちゃん!」
恋「早速いただきますね」
可可「き、気が利くじゃないデスか……グソクムシのくせに」ドキドキ
可可(小瓶、見てしまいマシタ……薬が減ってマス……!)
可可(つまりこのコーヒーから薬の味がしたら……)ドキドキ
可可(な、南無三デス!)ゴク-ッ!! 可可「!?あっ、あふっ、あふいデス!!」
すみれ「ちょ、ちょっと何でそんなに勢いよく飲むのよ!?ほら早く水飲みなさい!」
可可「こくっこくっ……」
可可(うぅ、舌がヒリヒリするデス……でも、でも!)
可可(コーヒーだったせいかはっきりとはわからなかったデスが、いつもとは少し違う味と香りがしマシタ!)
可可(つ、つまりすみれはクゥクゥに薬を飲ませて本心を……!そんなにクゥクゥのことが……!哎呀〜!///) すみれ「まったく、気をつけなさいよね」
可可「う、うるさ……」ハッ
可可(そうデシタ、今のクゥクゥは本音を話さなければ!ありがとうって、すみれに……)チラ
すみれ「……?可可?」
可可「なっ、なんでもないデス……すみれが冷ましておかなかったせいデスよ!」プイ
可可(む……無理デス!なんなのデスかこれは!?思っていたよりずっと恥ずかしいデス!!) 可可(うぅ……飲まされた後のシミュレーションがあまりできていなかったデス……!///)
すみれ「……」ジッ
可可(でもでも!ちゃんと言わなくては、すみれにこれが本心だと思われてしまいマス!)
可可(か……覚悟を決めるデス、クゥクゥ!!)
可可「す、すみれ、あのっ……!」
かのん「……あれ?今日のコーヒーいつもと違う味するね?」 可可「え……」
千砂都「そうかな?私わからなかったかも」
恋「私も昨日と同じように感じましたが……」
かのん「いやいや、私これでも喫茶店の娘だからね」
可可(ど、どういうことデスか、なんでかのんのコーヒーも……!?クゥクゥのも確かに味が……!)ズズ
可可(……や、火傷したせいでよくわからなくなってしまいマシタ)アチチ 可可「す、すみれぇ……?」
すみれ「へー、やっぱりわかるのね。ちょうど切れちゃっておまけでもらったインスタント使ったのよ」
恋「そういうことだったのですね」
千砂都「さすがかのんちゃんだね!」
かのん「そんな大したことじゃないって」
可可(すみれが本当のことを言ってるならやっぱり薬はクゥクゥに……でも怪しいデス、かのんに入れたのを誤魔化してるんじゃ?)
可可(うぅ、すみれはクゥクゥではなくかのんの気持ちを知りたかったのデスか……?) すみれ「まあすごいんじゃない?どっかのパンダは全然気づかなかったみたいだし」チラ
可可「えっ、クゥクゥのも違うコーヒーだったのデスか!?」
すみれ「そうよ?かのんとはまた別のだけどね」
可可(じゃあクゥクゥが味が違うと感じたのも薬のせいではないのかもしれマセン……)シュン
かのん「そ、そんなに落ち込むことじゃないよ!私のがわかりやすかっただけだって」アセアセ
可可「うぅ……」
可可(はっ!?これ、かのんに飲ませたのにクゥクゥが本心を話したりしたら大惨事ではないデスか!!) すみれ「何よあんた、さっきから大人しいけどまだ痛いの?」
可可(い、致し方ないデス、こうなった以上は薬は効かなかったことにするしかありマセン……)
可可「……別に平気デス、いつもいつも余計なお世話デス!」
すみれ「わ、私はっ!……はぁ、もういいわ」
可可「な、なんデスか!言いたいことがあるならっ……」
すみれ「なんでもないったらなんでもないわよ」
すみれ「……何が本心よ」ボソ
可可「えっ……」 すみれ「……私、ちょっと口直しに水でも買ってくるわ」ガタ
恋「す、すみれさん……」
バタン
可可(い、今の反応は!すみれが薬を入れたのはやっぱりクゥクゥだったのデスか……!?)
可可(どうしよう、すみれを傷つけてしまいマシタ……あんなの、クゥクゥの本心じゃありマセン!)
千砂都「大丈夫かな?私、様子を……」
可可「そのっ……クゥクゥも飲み物を買うので、ついでに見てきてやりマス!」ガタッ
かのん「可可ちゃん……うん、行ってらっしゃい!」 うぅ クゥクゥちゃん どう考えてもこういうのは2人っきりですべきことだよ...... ーーーーーー
ーーー
すみれ「はぁ……」
可可「す、すみれ!待つデス!」
すみれ「!……何よ」
可可「ぅ……エト……言いたいことがあるのは、クゥクゥのほうで……」
すみれ「……?」
可可「……ち、遅効性なんデス!」
すみれ「えっ?」
可可「だ、だからっ!すみれには言ってなかったデスが、あの薬は遅効性なんデス!よくもクゥクゥに飲ませやがったデスね!」ジリ
すみれ「え、……は?あんた何言って……えっ!?///」 可可「うるさいデス、騒ぐなデス、そこを動くなデス」ジリジリ
すみれ「な、なんなのよったらなんなのよ!?何する気!?」
可可「捕獲デス!……は、早く部室に戻りマショウ?」ギュ
すみれ「!」
可可「すみれがいないと、クゥクゥは……つ、つまらないデス、から」
すみれ「あんた、それ……」
可可「っ……く、薬のせいデス!飲み物に混ぜて本心を言わせるなんてコソクムシデス!///」 すみれ「……ふ、ふふっ、嘘でしょ……あはははっ!」
可可「な、な、何笑ってるデスか!クゥクゥが本当はこんなこと思ってたら、おかしいデスか……!」
すみれ「そうじゃないわよ……ふふっ、そう、そっか……今頃効くなら仕方ないわよね」
可可「……?」
すみれ「私、先に戻るわ。あんたは念のため水道で口の中しっかり冷やしておきなさい」
可可「……わかりマシタ」
可可(結局、大したことは伝えられなかったデス……誤解は解けマシタが、クゥクゥの本心はもっと……)ハァ こんなの すみれちゃんからしたら可愛らしくて愛おしくてたまらないでしょ すみれ「あ、でもなるべく早く帰ってきなさいよね」
可可「な、なんなのデスか!どうしてデスか!」
すみれ「……あんたがいないと寂しいからよ」
可可「え」
すみれ「それじゃ」
タッタッ...
可可「……?」
可可「……」
可可「〜〜っ!?!?///」ボッ ーーーーーー
ーーー
すみれ「……♪」
かのん「す、すみれちゃん、可可ちゃんには会った?」
すみれ「会ったわよ?」
千砂都「嬉しそうだけどどうしたの?」
すみれ「それは……」
〜〜〜〜
数十分前
すみれ「……正直になってしまう……ね」チラッ
すみれ(まさか、本気で信じてるわけじゃないけど……) すみれ「……」
すみれ(小さじ一杯……水に溶かして……)サラサラ
すみれ(売り言葉に買い言葉であの子とは口喧嘩ばかりだけど)
すみれ(これで少しは本心を話せたり……なんて、ね)ゴクン
すみれ「……う、普通に苦いじゃない」
すみれ「はぁ、コーヒーでも淹れようかしら……そういえばそろそろ買い足さないと……」
〜〜〜〜
恋「それは……?」
すみれ「……本心が分かったから、ね」クス
完 オチ知ってから読み返すと>>34あたりのクゥクゥがすみれ視点あまりに可愛い スバラシイクゥスミSSノヒト
中国四千年の歴史すごい すみれが可可のことをあいつとかじゃなくあの子って呼ぶのすこすこスコティッシュフォールドなんだが ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています