ことり「絶対服従」
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「──あのねぇ」
真姫「なにも、こんな大所帯で来ることないでしょう?」
凛「なに言ってるの!みんなでお買い物なんだよ!?」
にこ「まぁ、花陽とことりは居ないけどね」
絵里「あの二人は、確か別で買い物してるんだったわよね」
希「近くのお店らしいから、その内会うかもねぇ」
凛「今日は奮発する日だからね!みんなも色んな物買ってどんどん浪費するにゃ!」 穂乃果「あ、あはは」
海未「……」
凛「ねぇねぇ、先ずは服見ようよ!」
希「元気やなぁ〜」
絵里「凛。少し落ち着きなさい」
真姫「浪費ってアナタ、普段からお菓子買ったりしてるでしょ?」
凛「0が2個多いくらいの浪費をするの!思いっきり買うの!」
希「……そっか」 希「そうして、後の20日近くをひもじい思いで過ごすんだね」
凛「!」
希「みんなが、部室で美味しい物を食べてる時も、凛ちゃんは一人寂しくパンの耳を齧るるんだ……」
凛「〜っ」
希「みんなが楽しく──」
凛「にゃぁああぁあああっっ!!!!」
凛「希ちゃんのいじわるっ!!」
希「冗談で〜す♪」 真姫「大人しい猫借りて来ようかしら」
絵里「ま、まぁ、賑やかなのはいいんじゃない?」
真姫「賑やか、ねぇ」
にこ「あの子らのは喧しいってゆーのよ」
にこ「──ん?」
穂乃果「……」
にこ「なによ。今日は珍しく大人しいのね」
穂乃果「へっ!?」 絵里「海未も、どうかしたの?」
海未「い、いえ、そんな事は」
希「もしかして、今日はあんまり持ち合わせがない。とか?」
海未「そう言うわけでは……」
凛「ん〜?お眼鏡に叶わないのかな?」
穂乃果「ち、違うよ!パッと見ただけでも、欲しいのいっぱいあるもん!」
真姫「なら、なんで手にすら取らないの?」
穂乃果「それは……」 希「なにか、事情でもあるん?」
海未「……穂乃果」
穂乃果「っ」
絵里「え」
にこ「な、なんなの?」
真姫「……」
穂乃果「……実は、穂乃果たち」
「自分で服買っちゃダメなんです」 にこ「は?」
真姫「イミワカンナイ」
絵里「な、なんでなの?」
穂乃果「……」
希「もしかして、言いづらいことなん?」
海未「い、いえ、決してそう言う訳ではないのですが」
凛「なら大丈夫にゃ〜!」
凛「ほら!このフリルシャツなんか、海未ちゃんとっても似合いそうだよ?」パッ
海未「あ、はぁ……」スッ 凛「ほらほら、穂乃果ちゃんにも!」パッ
穂乃果「え?」ハシッ
凛「パーカー!」
穂乃果「……」
穂乃果「コレ、小学生が着るヤツじゃん!!」バッ
凛「にゃっははは!」
穂乃果「この〜っ!」
絵里「こら、二人とも!」
海未「まったく……フフ」 にこ「んで?」
海未「はい?」
にこ「何があったの?」
絵里「にこ」
にこ「聞かなきゃ分かんないでしょう?」
絵里「それは……まぁ、そうだけど」
にこ「それにさ」
にこ「アンタ達も、本当に言いたくないって雰囲気では無さそうに見えるけど?」
穂乃果「ま、まぁね」 希「ふ〜む」
凛「なになに?気になってしょうがないんだけど!」
真姫「よかったら、聞かせてくれない?」
穂乃果「う、海未ちゃんっ」
海未「……」
絵里「あの、本当に無理しなくていいからね?」
海未「……いえ」
海未「分かりました。お話しましょう」
海未「アレは、先月のことです」 …
………
………………
「おっ買いもの〜♪おっ買いもの〜♪」
穂乃果「あ〜楽しみだなぁ〜!」
海未「穂乃果、道端でハシャがない」
ことり「あ、あはは」
穂乃果「だってさ!久しぶりに三人でお買い物なんだよ!?」
海未「それはそうですが」
穂乃果「お小遣いも前借り出来たしぃ〜、色々買っちゃおうかなぁ〜♪」
海未「仕方のない子ですよ、ホントに」 海未「ねぇ、ことり」
ことり「……」
海未「ことり?」
ことり「……」
海未「……」
ツンッ
ことり「ひゃあ!?」
海未「!」
ことり「う、うみちゃん!?」
海未「あ、ごめんなさい」 海未「しかし、どうしたのですか?さっきからボーッとしていましたが」
ことり「え"っ」
ことり「い、いやぁ。ただ、ちょっと考え事してたってゆーかぁ」
穂乃果「悩み?」
ことり「ま、まぁ、悩みって程ではないんだけどね。ピヘヘ……」
海未「……」
海未「まぁ、それならいいのですが」
ことり「っ」ホッ 穂乃果「ねぇねぇ、着いたよ!」
海未「ほら、入りましょう」
ことり「う、うん」
穂乃果「あ〜っ、ワクワクが止まらないよぉ〜♪」
海未「少し大袈裟ですが、今だけは同意しておきます」
穂乃果「だよね!」
ことり「……」
ことり(……この時間が来ちゃった) 穂乃果「うわぁ、冬物いっぱい入ってるよぉ!」
海未「えぇ。品揃えがすっかり一新されていますね」
ことり「……」
穂乃果「ほらほら、このガウンコート!なんだか大人っぽくない!?」
海未「少しオーバーサイズではありませんか?」
穂乃果「大人っぽいからいいの!」
海未「まったくもう」 穂乃果「このジャケットもいいなぁ!柄も明るくていい感じだし!」
海未「穂乃果。まずはことりに見てもらいましょう」
ことり「!」
穂乃果「どう?どうかな!?」
ことり「え?う、うんっ」
ことり「……首元がタイトで良いと思う」
穂乃果「わはー!良いよねぇ!」
ことり「……」
海未「おや、このマフラーは良いですね。とても柔らかな色合いです」 海未「ことり、どうですか?」
ことり「え!?は、はいっ」
ことり「あのっ、質素な感じで清潔感を感じますぅ……」
海未「それは嬉しいのですが、なぜ敬語なんですか?」
ことり「ッッッ」
穂乃果「よーし!他のも見て来よーっと!」
海未「この子はもう、忙しないですねぇ」
海未「では、私も少し奥を物色して来ます」
ことり「は、はぁ〜い」 「ぉお!小物もいっぱいある!」
「穂乃果、うるさいです」
ことり「……」
ことり(正直言って)
ことり(わたし、この時間が苦痛でしょうがないんです)
ことり(だって……)
ことり(私が調整しないと、二人ともとんでもない服買おうとするんだもん) 穂乃果「えへへへ〜♪」
ことり(穂乃果ちゃんは、なんか派手派手な柄とか、そう言うデザインのものしか選ばないし)
海未「う〜ん」
ことり(海未ちゃんは海未ちゃんで、年配の人が着るような、地味過ぎる服しか持ってこない)
穂乃果「〜♪」
海未「……」
ことり(二人とも、ファッション系の雑誌とかも読んでるはずだよね?) ことり(なのに、どうしてこんなに世間離れしたコーデばっかり選ぶの?ねぇ)
ことり(……まぁ、穂乃果ちゃんも海未ちゃんも可愛いしスタイルも良いから、大体なに着ても似合いはするんだけど、それにしても)
「ねぇねぇことりちゃん!」
ことり「は、はい!?」
穂乃果「こんなのとかどーかな?」バッ
ことり(うわっ、また!?)
穂乃果「どう!?どーかな!?」グイグイッ
ことり「ッッッ」 ことり「う、う〜ん、いいんじゃないかなぁ」
穂乃果「やっぱり!?だよねぇ」
ことり「あはは……」
ことり「……」ハァ
「ことり」
ことり「!」
海未「……」
ことり「な、なぁに?海未ちゃん」 可愛い子が着ると大体ありな気がしてくる
あとでやっぱなしってなるけど 海未「あの、このカーディガンはどうでしょうか?結構気に入ったのですが」
ことり「〜っ」
ことり(だから、なんでそんなオバちゃんっぽいのしか選ばないのっ!)
海未「へ、変ですか?」
ことり「え!?」
ことり「う、うぅん!ぜんぜん変なんかじゃないよ!?」
海未「本当ですか!」
海未「うふふ、コレ買っちゃおうかなぁ〜」
ことり「〜っ」 んみチェアは若者向けじゃない地味なユニセックスばっかり選びそう 海未「ふふふ♪」
ことり(……言えない)
ことり(こんな嬉しそうな海未ちゃんに、それ変だから着るのやめて。だなんて)
穂乃果「このオレンジが良いよねぇ!星もいっぱい!」
穂乃果「まさにスターって感じ!」
海未「決して主張せず、素朴な色合い。毛糸ならではの立体的なデザイン……」
海未「コレはいいですねぇ」
ことり「……」 ことり(最初の頃は、二人に色んな服を着せるのが楽しかった)
ことり(穂乃果ちゃんは、なにを充てがっても楽しそうに着てくれるし)
ことり(海未ちゃんも、珍しいお洋服には目をキラキラさせて喜んでくれた)
ことり(その内、私が自分で服を仕立てるようになってからは、二人に合う物も何着か作り始めて)
ことり(気が付いたら、穂乃果ちゃんと海未ちゃんの服は、必ず私が見立てる様になってた)
ことり(……まさか、数年後にこんな苦労が待ってるとは思わなかったけど) 穂乃果「あーもぅ!全部欲しくなって来ちゃったよぉ〜!」
海未「ふむ。コレは、白いシャツととても相性が良さそうです」
ことり(今思うと、あの頃から二人の服装には違和感しか感じなかった気がする)
ことり(たぶん、お母さんのセンスがそのまま反映されてたんだと思うけど)
ことり(穂乃果ちゃんのお母さんは、お店での服装がほとんどだったし)
ことり(海未ちゃんのお母さんに至っては、和服姿しか見たことない) 穂乃果「もっといい感じのさーがそ!」
海未「セーターは何処でしょうか?」
ことり「……」
ことり(……もし、私が居なくなったら)
この二人は、どうなっちゃうんだろう。 このまま、私たちが大人になったとして
あんまり考えたくないけど
二人とも、それぞれ結婚して、家庭を持って
その内、子供が出来て
その子供が大きくなって、小学校に入学して
そして、ある日
お母さんが選んだ服を着た子たちを見て
同じクラスの子が、心無い一言を言っちゃうんだ。 それを聞いた、二人の子供たちは、
そこで、初めてお母さんの服のセンスがおかしい事を知って、落ち込んじゃう。
暗い表情で帰って来た、自分の子供を見て
二人は、必ず問いただす。
……そして、
自分の子供から、とうとうその言葉を聞かされるんだ
「お母さんが買った服、"ダサい"って言われた」 失意のまま、穂乃果ちゃんと海未ちゃんは
嘆く子供の背中を、ただ見つめながら
今日までの事を振り返って、きっとこう思う。
「あぁ、なんであの時……」
「どうして、あの時……」
『ことり(ちゃん)は言ってくれなかったんだろう』 ことり「……」
いいの?
本当に、それでいいの?
ことり「……」
南ことりさん。
ことり「……っ」ギリッ アナタの勇気が足りないばっかりに、
幼馴染の不幸が、一つ確立しちゃうんだよ?
ことり「〜っ」
今、私に言われるのと、将来自分の子供から聞かされるの
一体、どっちの方が辛いと思う?
ことり「ッッッ」
酷い人だね
ことり「──ッ!!」ブチッ 「ほ、穂乃果ちゃん!海未ちゃん!」
穂乃果「へ?」
海未「はい?」
ことり「ッ」
穂乃果「ことりちゃん?」
海未「どうかしたんですか?」
ことり「そ、そのっ」
ことり「そのっ、手に持ってる……変な布きれを今すぐ置いてきてっ」 穂乃果「は?」
ことり「ッッッ」
海未「あ、貴方は何を言っているのですか?」
ことり「ど、どうしてもっ」
ことり「どうしても!その服を買いたいって言うのなら……っ!」
バッ!!
穂乃果・海未『!!?』
「私の屍を超えて行きなさいっっ!!!!」 ことり「フーッ!フーッ!」
海未「こ、ことり!?」
穂乃果「ことりちゃん!どうしたの!?」
ことり「いいから早く置いてきてっ!!」
ことり「もしレジになんて持ってったら、二人ともビンタするからっ!!」
穂乃果「び、ビン……っ!?」
海未「ことり!一体どうしたと言うんですか!?」
ことり「うるさぁあああいっ!!!服買う時は私の言うことが絶対なのーっ!!」
ことり「もう二人がダサいの着てるのとか我慢出来ないのーっ!!!」 (・8・)ことりちゅんは遠くを見ているちゅんなあ・・・ 穂乃果「ダサい!?」
ことり「穂乃果ちゃんさぁ!!その星だらけの服とか一体どこで着るつもり!!?打ち上がって夜空で輝きたいの!!?」
穂乃果「!!?!?」
海未「あ、貴方!なにを──」
ことり「海未ちゃんもぉ!!!」
海未「ひぃ!?」
ことり「リリアン繋ぎ合わせたみたいな立体柄はなんなの!!?そのカーディガン本気で可愛いとか思ってる!!?」
海未「り、りり……っ!?」 ことり「二人とも田舎の小学生とお婆ちゃんの組み合わせだよっ!!見てて悲しくなるヤツだよっ!!」
ことり「一体、今までなにを学んで来たの!!?」
穂乃果「〜ッッッ」
海未「っ……っっ」
ことり「ことりいっつも言ってたよね!?コーディネートは自分のサイズとか雰囲気をちゃんと把握してからだって!!」
ことり「ファション誌の参考にするだけでもまぁまぁマシになるのに!なんで全力で流れに逆らおうとするのっ!!?」
ことり「言う事聞けないならもう一人で買わせないからねっ!!分かった!!?」 「あ、あのっ、店内で大声は」
ことり「アナタもっ!!!」グルンッ
「ひぃ!」
ことり「アパレル業界で働いてるのならっ!こう言う若い層のお客さんが来たら、ちゃんと声を掛けて正しく導いてあげなきゃダメでしょう!!?」
ことり「それでなくても!この二人のファションセンスは壊滅的なんだからさぁ!!」
穂乃果・海未『!!?』
「ぅ……も、もうしわけ」
ことり「売れれば良いってものじゃないんだからね!?そーゆーのがお店の評判に繋がって行くんだよ!!?」 ことり「高級ブティックみたいな対応してとは言わないけどぉ!!」
ことり「それでも!お客さんの容姿とか今現在のコーデを照らし合わせて、相談しながらそれとなく流行りものに誘導して行くのがアナタの仕事なんじゃないの!!?」
ことり「レジ奥でほいほいスマホ弄ってるだけとか、給料泥棒以外の何者でもないからねっ!!?」
「〜っ」
ことり「そして!私は!この二人をっ!!」ズイッ
「!!?」
ことり「絶対幸せにしなきゃならないって使命があるのっ!!!」 ことり「貴方は貴方の仕事を頑張ればそれでいいからっ!!分かったぁ!!?!?」
「すっ、すみませんでしたぁ!」
穂乃果「っ……っっ」
海未「ヒッ…ヒイィィィ...ッ」
ことり「穂乃果っ!海未っ!帰るよっ!!」
ことり「このままウチに来てっ!!!」
穂乃果「は、ハイィ!!」
海未「わ、分かりましたぁ!!」
ことり「フンッ!」バッ
………………
………
… 「──と、まぁ」
海未「こう言う、嘘のようなホントの出来事がありまして」
にこ「〜っ」
絵里「じょ、冗談でしょ?」
穂乃果「それがねぇ……夢でも冗談でもないんだぁ……」
にこ「ほんっとーに!ことりがそんな事言ったの!?」
穂乃果「言ったよ!それはもう親の仇みたいに喚いてたもん!」
真姫「イミワカリカーネル」
凛「ッッッ」 高校のうちに矯正しておけば大学で大変なことにならずに済むからね 凛「……そ、そう言う夢の話じゃなくて?」
穂乃果「こんな夢見たくもないよぉ!!」
真姫「ナニヨソーレソレソレ」
絵里「ま、真姫っ、お願いだから戻って来て」
真姫「オコトワリシマントガワ」
希「でもなぁ、俄には信じられんけど」
海未「私だって、こんな事信じたくもありません」
海未「ですが、現実にああ言われた以上、私たちも下手に逆らう訳には──」チラッ
ことり「……」 海未「ひぃいいぃいいいっっ!!?!?」
穂乃果「うわぁ!!?」
ことり「……」
凛「こっ、ことりちゃ──ッ!」
真姫「ヤバいのきた!ヤバいのっ!!」
絵里「あ、あなた、花陽は……?」
ことり「……食材コーナー」
絵里「!?」ビクッ
にこ(なによその真顔っ!!)
希(声ひっく!!) 海未「ことっ、ことっ……っ!」
穂乃果「ちっ、ちち、違うのっ!!コレは──」
ことり「……」
ことり「あのさ」
穂乃果「ひはっ……ハイッ!!」
海未「ッッッ」
ことり「なんで二人とも」
「お洋服持ってるの」 穂乃果「あ"っ!!」
海未「うひいぃぃっ!!?!?」
ことり「ねぇ」
穂乃果「なっ、なんとなくっ!!なんとなくだからぁ!!!」
海未「!」
海未「違いますよことり!!雑巾っ!!コレ雑巾です!!」
ことり「……」
海未「ほ、穂乃果の顔をゴシゴシするつもりだったんですよ!?ホラ!」ゴシゴシッ
穂乃果「むぐっ!?」グニグニッ ことり「……ふ〜ん」
ことり「まぁ、アレから少しは学んだみたいだけど」
ことり「私に言わせたらさ、二人ともまだまだだよ」
穂乃果「〜っ」
海未「ヒイィィィ……ッ」
ことり「それとも」
ことり「また"お勉強"したい?」
穂乃果「やだぁあああぁああああっっ!!!!!」
海未「お母さま……お母さまぁ……っ」 ことり「嫌なら、ゆっくりとその"布"をハンガーに戻して、私の所へ来なさい」
穂乃果「ぁ……あぁ……っ」フラッ
海未「ぬのおいて……ちゅんのおうちで……ヒイィ」メソメソ
絵里「ッッッ」
希「〜っ」
にこ「ちょ、ちょっとことり!」
ことり「……」
にこ「服くらい、好きに買わせればいいじゃないのよ!二人の勝手でしょ!?」 ことり「……服"くらい"?」
にこ「!?」
ことり「にこちゃん。いつもそんな軽いノリで服買ってるの?」
ことり「なぁ〜んにも考えないで、おみくじ引く様な感じでレジに持ってくの?大吉だったらいいなって?」
にこ「ば、バカにしないでよっ!!」
にこ「私だってね!自分なりに拘りがあって、色々研究しながら──」
「でしょう?」
にこ「!」 ことり「この私もね、ちゃんと拘りがあって二人の服を見立ててるんだよ」
ことり「将来設計を進めながら、穂乃果と海未を導いて行く準備をしてるの」
にこ(呼び捨て……呼び捨てっ!!)ガクガクッ
ことり「この子たちは、私がちゃんと飾り立てて、何処に出しても恥ずかしくない、そんな戦乙女に仕上げて見せるから」
絵里(アナタ何者なのよ……)
穂乃果「ユキホ~オチャ~」ボ-
海未「ひーてひーてヒノノニトン♪」トン
真姫「バァ♪」 ことり「みんなも思うでしょ?」
ことり「自分にとって大切な人が、見窄らしい格好をして周りに笑われてるなんて」
ことり「そんなの、とてもじゃないけど我慢なんて出来ないじゃない?」
希「そ、それはっ」
絵里「ッッッ」
ことり「……笑う様な人は、アレしちゃうのが一番だけどさ」
凛(アレ!?)
にこ(アレってなによ!?) おれもことりちゃんに服選んでもらえるならなんでも言うこと聞く ことり「まぁ、こんな風に二人を縛り付けちゃったけど、穂乃果ちゃんのことも海未ちゃんのことも、もちろん大好きだし、尊敬もしてるよ」
ことり「ただ──」
凛「〜っ」
にこ「た、ただ……なにっ?」
希「ッッッ」
絵里「っ……っっ」
ことり「……」
ことり「お洋服の事に関しては、コレからもことりに従って貰うつもりだから」
『絶対に』 「北海道産ズワイガニー!ズワイガニの殻だけwww」
「宮城の塩釜産牡蠣ー!牡蠣の殻だけwww」
「炊き立ての栗おこわ弁当ありまーす!」
「え!?」
「お嬢さん、試食どうですか?」
「は、はい!頂きます!」バッ
「はもはも♪」モグモグ
花陽「──はも?」
【おわり】 面白かった
女の子は男より服選びがずっと難しそうだね 数少ないμ'sのSSってだけでありがたいのにめっちゃ面白かった こういうギャグ日常SSしばらく見受けられなかった
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