愛「アロママッサージ?」侑「そう、最近はまってるんだー!」
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※ここの侑ちゃんは綺麗な侑ちゃんです。同好会のメンバーを変な目で見たりはしてませんので、悪しからず。
※露骨なエロはありません。ただ侑ちゃんが愛さんにマッサージをするだけのssです。 宮下愛は聞きなれない言葉に首を傾げる。視線の先には同級生であり同じスクールアイドル同好会のメンバーでもある高咲侑が自信満々な顔で手をわきわきと動かしていた。
アロママッサージ、という言葉を愛は知らないわけではない。だが、一般の高校生である自分には縁遠いものだと思っていたため、あまり興味のないものであった。そして同様に自分と同じ年である侑がそれにはまっているということに違和感を覚える。愛の表情からそんな思いを察知したのか、侑は苦笑して手を振る。
「っていっても、される方じゃなくてする方ね! ほら、夏って疲れがたまりやすいっていうでしょ? 最近みんなも体重そうだし、なにかできないかなと思って……」
「あぁ、なんだそういうことかー!」
納得したように愛は頷き、チラリと窓の外に目を向ける。雲一つない青空には夏真っ盛りで張り切っているかのような太陽が浮かんでいて、世界中に光と熱をばら撒いている。今年の夏は連日過去最高気温を更新しているらしく、ニュースではどこの局も「熱中症に気をつけて」という注意喚起を流していた。愛自身夏は嫌いではなく寧ろ好きな方だが、ここ最近はそんな彼女をもってしても外出することすら憚られ、アイス片手にクーラーの効いた部屋でゆっくり過ごさざるを得なかった。
そんな少し動いただけで汗が噴き出る気温の中の練習は、確かに今まで以上に疲労が蓄積される。先日ももともとインドア派だった天王寺璃奈が軽い熱中症になり部内が軽いパニック状態になったものだ。 「でねでねっ、歩夢に試してみたら気持ちいいって言ってくれたんだけど、歩夢って気遣って本当のことは言ってくれなさそうじゃない? 愛ちゃんなら、忌憚なき意見を言ってくれそうだなって思って! どうかなっ!?」
キラキラと目を輝かせる侑の手元の籠には、おそらくそのマッサージに使うのであろう、様々なタイプの液体の入った瓶が入っていた。興奮しているのかいまいち要領を得ない聞き方ではあったが、要するに侑は我流で学んだアロママッサージを愛に試したいのだそうだ。
愛に断る理由はない。そこまで長い付き合いではないが、侑が信用できる人物であることは理解しているし、なにより彼女自身アロママッサージという大人がたしなむものに興味津々だった。
「もっちろんいいよっ! 愛さんの体、ゆうゆに任せるねっ!」 ―――
「……とは言ったものの……」
愛は数分前に二つ返事で了承してしまったことを早くも後悔していた。愛がイメージしていたのは、部室でただ良い臭いのお香を焚いて肩を揉むだけの、アロママッサージとは言い難い、おままごとのようなものだと思っていた。しかし、
「いやー、まさかこんな本格的なんて、愛さんびっくりだよ……」
シャワーを浴びた後に来るように言われた部屋は一面シックな飾り付けと暖色系の照明で彩られ、とても部活棟の一室とは思えない内装となっており、愛は驚きを通り越してもはや引いていた。なんだか学校指定のジャージを着ている自分がひどく場違いに思えて羞恥心すら湧いてくる。
「いらっしゃいませお客様、こちらにおすわりください」
奥から聞こえた大人びた声に思わず身を竦める間が、そこには看護師のような純白の服を着た侑が立っていた。いつものツインテールではなく、髪をうなじのところでひとつにまとめている。いつもと雰囲気の違う同級生にすこしだけ胸を高鳴らせて、愛はおずおずと促されるままベッドに腰掛けた。
「それでは、服を全て脱いでベッドにうつ伏せになってください」
完全にセラピストになりきっている侑の発言に、愛は目を丸くする 「えっ? ちょっ! ぬ、ぬぐのっ? マジでっ!?」
「はい。体にオイルを塗らせていただきますので……脱ぎ終わりましたら、こちらのバスタオルを腰より下にかけて、背中を出してお待ちください。」
きょとんとした顔でそう言われてしまっては、まるで自分の方がおかしいことを言っているように思えてしまう。しかし愛の羞恥で真っ赤になった顔を気にすることもなく、侑は背を向け、何やら作業を始めてしまった。愛は仕方なく、湯冷めを防ぐために羽織っていた長袖に手をかける。侑がまだ背を向けていることを確認しながら急いで半袖とズボンを脱ぎ、ベッド近くに置いてある椅子の背に掛ける。そして……迷いながらも背中に手をまわし、下着のホックを探す。緊張か羞恥か、手が震えていつもよりはずすのに時間がかかってしまった。続いて先にバスタオルをかけてからショーツを脱ぐと、それを隠すように長袖の中に入れて畳む。
そして言われた通りに、腰から下を隠すように長めのバスタオルをかけて、ベッドにうつ伏せになる。少しだけひんやりとしたシーツが、恥ずかしさで生まれた熱を冷ましてくれるようで心地よかった。
顔を見られないように枕にうずめる。瞬間、ローズの臭いが鼻腔に流れ込んできた。思わず顔だけを上げてみると、それが枕からの香りではなく、いつの間にか室内に少しの湿気とともに満たされていた。ねっとりと絡みつくようなあまったるい匂いだが、嫌な気はしない。空気が肺に入り込み、血に溶けて全身を巡っていくのがわかる。羞恥心が無くなったわけではないが、不思議と高鳴っていた鼓動が落ち着き、すこし硬かったはずのベッドが急にやわらかさを持ち、どこまでも沈んでいくような感覚がした。 なーんだ、ただ侑ちゃんが愛さんにマッサージをするだけのssかぁ 「それでは、施術を開始いたします」
いつの間に近くまで来ていたのか、侑の声が頭上から響く。無意識にこくりと頷くと、侑はまるで芸術品とも呼べるほど美しい、傷一つなく引き締まった背中に両手を乗せる。触れられてはじめて、愛は自分の背中がしっとりと汗ばんでいることがわかった。思わず体がこわばるが、
「んっ……」
侑が力を込めて背中を外側に開くように押すと、不思議と吐息とともに力も抜けていく。その感覚に身をゆだねながら、ふと、侑の手から感じる力強さに驚いた。あまり運動が得意そうではないあの華奢な身体からは想像もできない強さで、しかし痛みを感じさせないほどの圧力で、愛の体をしっかりと撫でていく。おそらくしっかりと体重を乗せているのだろう。その強さが、鍛え上げられた愛の背中の輪郭をしっかりとなぞっていく。
気持ちいい……。甘い香りが脳まで浸透し、体を強張らせていた緊張と羞恥を溶かしていく。愛の体はすっかりと脱力しきり、侑のマッサージに身をゆだねていた。 やがて手が肩に掛かる。ゆっくりとゆっくりと、こねるような手のひらの動き。じわじわと肩が熱をもっていくのを感じる。まるで今までそこには血液が通っていなかったかのように思えるほど、どくんどくんという血の流れを感じることができた。その心地よさに微睡すら覚えながら、愛はふと、中学の同級生に言われたことを思い出す。
『愛ちゃんはいいなぁ、おっぱい大きくて』
その時初めて、愛は自分の発育の良さを自覚した。けれど、決してそれを優位なことだと思ったことは一度もない。男子からは度々下卑た視線を浴びせられるし、運動するのに邪魔だし、何よりその重さでいつも肩が凝っていた。
今ではすっかり慣れたものだと思っていたが、こうして解きほぐされて改めて身体が無理をしていたことを自覚する。血流が良くなり肩に感じるかゆみも、侑の手のひらが拭ってくれていた。
自然とうとうとしてしまい、思考が鈍る。だから、次の侑の言葉になんの疑いももたなかった。
「……ゆっくり、仰向けになってください」 自分が今上半身になにも着ていないことも忘れ、愛は言われた通りに仰向けになる。侑は少しだけずれた下半身のバスタオルを直し、それとは別に愛の体を隠すように手に持っていたバスタオルを上半身に掛ける。それを少しだけ、顎の方にずらした。
その時、
「―――やんっ!」
甲高い声とともに、愛の体がびくんっと跳ねた。
「えっ、愛ちゃんどうしたの! 大丈夫!?」
予想外の反応に、侑も目を丸くし、セラピストのキャラを忘れて驚く。しかし愛自身も自分の声に驚いたように顔を真っ赤にして口元を抑えている。
「へ、へーきへーきっ! ち、ちょっと驚いただけだからっ……!」
心配そうな侑に向かって、手をブンブンと振りなんでもないことをアピールする。突如鳴った嬌声の理由、愛の上半身を視覚からタオルで隠していた侑には想像もできない。 (う、浮き出てない、よね……?)
気付かれないように、チラリと胸元に視線を投げる。厚めのバスタオルは愛の胸の輪郭をなぞりながらも、その先端を目立たせることはなかった。ホッと安堵の息を零すが、同級生に嬌声を聞かれたという事実に顔を真っ赤にし、先ほどまで微睡んでいた意識が一気に覚醒する。だが、
「それでは、施術を再開いたします」
再びセラピストになりきる侑。その小さな手から想像できない力強さで、鎖骨から脇腹をなぞっていく。すると魔法に掛けられたように心地よさが体をつつみ、また思考が微睡の中へと落ちていく。鎖骨から脇腹へ。鎖骨から、脇腹へ。乳房を包み込むように動きながら、しかし決してそのふくらみには触れず、滑らかに動いていく。時折鎖骨のくぼみを押されると、愛の口から熱い吐息が漏れた。まるで侑の指から伝わる熱がそのまま口から逃げていっているようだった。 鎖骨の辺りが十分な熱を帯びたのを感じていると、不意に気配が離れていくのを感じた。閉じていた目を開けると、いつの間にか侑が下半身の方へと移動していた。下半身にかかっているタオルを内側に寄せている。
湿った重さから解放され、愛の両脚を冷たい空気が撫でた。バスタオルは今、愛の下腹部から両太ももの間に乗っているだけで、すこしずらすだけで彼女の全てが露わになってしまいそうだった。しかし、そんな状態になりながらも、愛はボーっとする頭で、まるで他人事のように侑を見つめていた。 ―――痛かったら、言ってくださいね?そんな意味の言葉が聞こえた気がする。小さな両手が、骨盤に乗せられた。ゆっくりと、ゆっくりと、小さく、熱を持った手のひらが股関節を圧迫する。その手が離された瞬間、下腹部を流れる血の勢いを感じた。どくん、どくん、暴れるような血流が下半身を巡り、臍の下あたりに熱となって蓄積していく。
再び、圧迫。
ゆっくり、ゆっくり。
そして離す。
どくん、どくん。
蓄積された熱は臍の下をグルグルとまわり、次第にそれは疼きへと変わっていく。
思わず身をよじると、下半身のバスタオルが敏感な部分に擦れた、また嬌声を上げないように手の甲で口元を抑える。そんな愛の様子に気づくことなく、侑の手は愛の太ももに触れた。 細い指が、筋肉に食い込んでいく。しかしそれは力強いながらも、雑ではなく、しっかりと引き締まった愛の太ももを、形を確かめるようになぞっていく。
時折その小さな手が太ももの内側をしっかりと押しこむ。侑の小さな手の輪郭が、その熱が、疼きとなって下腹部へ溜まっていく。
「んぅっ……!」
溜まらず、声が漏れる。ふと、愛は自分の視界がうるんでいることに気付いた。それがなぜなのか、それを知るには17歳という年齢はいささか若すぎる。
熱い吐息が、口から断続的に漏れ出す。まるで激しい運動をした後のように心臓が早鐘を打っている。それでも、侑の手は止まらない。愛の膝が震えていることに気付いているのかいないのか。その真剣な表情からはうかがい知ることができない。
そしてその小さな手のひらは、今、
太ももの付け根の部分を、強く、優しく、押しこんでいる……。 「ぁ―――」
あと数センチ、あと数ミリ。
指を動かすだけで、触れられてしまう。
やめて!と叫べば、
そうでなくても、愛がすこしでも拒否の姿勢を見せれば、
その手を止めてくれるだろう。
けど、
けれど、
(もし、このまま、なにもしなかったら―――)
自分は、どうなってしまうのだろう。
この小さな手に、
どうされて、しまうのだろうか。 「………………」
愛は、
一度だけ、深呼吸をして、
全身の力を、抜いた。
せめて、
火が出そうなほど火照った顔は、
見られたくないと、
両手で、隠す。
そして―――
「ふぅ、おわったぁー!」
「……へっ?」 一気に夢の中から現実に引き戻された気がした。お互いの格好も、空間も、なにもかも変わってないのに、侑の間の抜けた声は愛の思考にキンキンに冷えた水をぶっかける。
「いや〜、愛ちゃん結構こってたから、私も気合入っちゃったよ〜! ねぇねぇ、どうだった? 私の腕は!」
「…………」
「……えっと、愛ちゃん?」
「……ゆうゆ、他の子に、絶対このマッサージ、やっちゃだめだからね?」
「……へ? えっと、なん―――」
「だ、め、だ、か、ら、ねっ!!!」
「はい……わかりました……」
結局感想は聞けず、しかもその後3日ほど愛は侑と口をきかなかった。
そのことを歩夢に相談したところ、全面的に侑が悪いと言われ、愛にアイスを奢ることでなんとか許してもらうのだった。
しかし後日、噂を聞いた果林が侑にマッサージを強要し、またひと悶着引き起こすのだが、
それはまた別のお話。
終わり トキメキきりました。
前作が過激すぎたので、直接なのは控えるけど興奮しまうようなssを書いてみたかっただけ。 これには国木田先生もニッコリ
前作も教えろください 前作が過激〜でん?とはなったけどほんとにあのゆうあいの人だったのか…
前作も今作もめちゃくちゃ好きです あのゆうあいの人でおったまげた
前作の純愛ルートずっと待ってますよ あまりに拙い表現でしかないが
天才っているもんだな…ってなる 今宵のトキメキも素晴らしかったです
あなたは世界で最も尊敬している人のひとりです ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています