善子「ギャラクシー?」すみれ「堕天使?」
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善子「ヨハネ、原宿に堕天降臨……!」
花丸「変なことしてると置いていくずら」
善子「あ、ちょっと待ちなさいよ!」
善子「ひ、1人で原宿なんて歩けないわよ!」アセアセ
ルビィ「あはは……」 花丸「あれ……?」
ルビィ「どうしたの、花丸ちゃん?」
花丸「こっちのはずなんだけど……」チズヒロゲ
善子「今時紙の地図って……。なんていう場所? スマホで調べるから教えて」
花丸「それは負けた気がするから嫌!」プイッ
善子「何に負けるのよ……」ハア…
ルビィ「じゃああの人に聞いてみようよ」
花丸「おお! 見るからにいい人そう!」
ルビィ「あ、あの……」オズオズ
すみれ「はい?」 花丸「MAISON ABLE cafe RonRonってどっちにありますか?」
すみれ「ん!」ユビサシ
すみれ「スカウトじゃないなら声かけないで!」プイッ
花丸「ひっ!」
ルビィ「なんだか怒らせちゃったね……」
善子「まあ教えてくれたしいいんじゃない?」
ルビィ「でも綺麗な子だったねー」
花丸「綺麗だけどなんだか善子ちゃんみを感じたずら」
善子「どういう意味よ!?」
善子「ってかヨハネ!」 善子「それでそのロンロンだかシャンシャンだかいうお店はなんなの?」
善子「パンダのお店?」
ルビィ「カフェって言ってるしパンダカフェかな!?」ワクワク
花丸「パンダじゃなくて回転スイーツのお店!」
花丸「こうね、スイーツがぐるぐるーって回ってきて──」
花丸「未来ずらー!」
善子「か、回転スイーツなんてあるのね、さすがオシャレの町……」 ──
善子(完全に置いていかれたわ)
善子(回転スイーツのお店を出てちょっと気になるお店を見に行ったらはぐれてた)
善子(ずら丸はスマホとかあんまり見ないだろうしとりあえずルビィに連絡を)ドンッ
すみれ「ギャラクシー!?」
善子(ギャラクシー? 銀河?)
善子(──じゃなくて!)
善子「ごめんなさい! ちょっとよそ見してて……」
善子「って、さっきの──」
すみれ「……さっき堕天だかなんだか言ってた人ね」
善子「み、みてたの!?」 すみれ「そりゃあ道で「堕天降臨!」とか言ってれば嫌でも目立つったら、目立つわよ」
善子「……あなたこそここで何やってるの?」
善子「スカウトがどうとか言ってたけど」
すみれ「見てわかるでしょ? スカウトに声をかけられるのを待ってるの」
善子「いや、見てわからないけど──」
善子「あ、っていうかそのクリーム!」
すみれ「?」
善子「わ、私がぶつかって……?」
すみれ「あー、これは違うわよ」
すみれ「こうしてればスカウトの目に止まりやすいでしょ?」
善子「えぇ……」 すみれ「あなたこそ他の2人はどうしたの?」
すみれ「さっき一緒にいたでしょ?」
善子「あ、えーっと……」
すみれ「もしかして迷子?」
善子「ふっ、あの2人も所詮は人の子、堕天使であるヨハネには着いてこられなかったっていうことね」ダテン
すみれ「あー、あなたそういう人?」ヒキッ
善子「い、今のは違くて……!」
すみれ「まあ変な格好してるし大体は見当ついてたけど」
善子「へ、変な格好!?」 善子「ヨハネ、これでも結構有名なスクールアイドルなんだけど!」
すみれ「スクールアイドル?」
善子「知らない? 学校でアイドル活動っていう」
すみれ「あぁ、アマチュアね」
善子「アマチュアって何よ!」
すみれ「ショウビジネスの世界に身を置いたこともある私からすればアマチュアよ」
善子「しょ、ショウビジネスってあの!?」
すみれ「そう、あの。平安名すみれって聞いたことない?」
善子「いや、全然」
すみれ「そりゃあそうよね……」
善子「……なんかごめんなさい」
すみれ「謝らなくていいったら、いいわよ……」 すみれ「まあいいわ、今日はスカウトの人もいないみたいだし私もはぐれた2人を探してあげる」
善子「べ、別にいいわよそんなの!」
すみれ「あなたここらへんの人じゃないんでしょ?」
善子「なぜそれを!?」
善子「あなたまさか心が……?」
すみれ「いや、見るからにお上りさんって感じだったし」
すみれ「どこから来たの?」
善子「……沼津だけど」
すみれ「沼津──」
すみれ「深海水族館のあの沼津!?」
善子「そ、そうだけど?」 ごめんだけどそれ沼津と結びつく女子高生も珍しいと思う すみれ「私あそこ行ってみたいのよね」
すみれ「シーラカンスの冷凍個体とか、メンダコとか、ぐ、グソクムシとかいるんでしょ?」
善子「まあいるわね」
善子「グソクムシなんておっきいダンゴムシだけど」
すみれ「なによその言い方!」
善子「なんであなたが怒るのよ!」
すみれ「……ちょっとグソクムシとは縁というか因縁があってね」
善子「グソクムシと因縁ってどういうことよ……」 すみれ「そんなことはいいの、まずはあなたの友達のことよ」
すみれ「連絡は取ったの?」
善子「あ、連絡を取ろうとしてあなたにぶつかって──」
すみれ「なら早く連絡取りなさい、きっと心配してるわよ」
善子「あ、ルビィから連絡きてた!」
善子「代々木公園にきて、だって」
すみれ「代々木公園ね、案内するわ」
善子「スマホの地図があるからいい──って圏外!?」
善子「なんで……?」
すみれ「私のも圏外ね」
すみれ「電波障害でも起きてるのかしら」 善子「なんでこんな時に限って……」
善子「やっぱりヨハネは不幸の星のもとに産まれた堕天使ね……」
すみれ「……不幸の星、ね」ボソッ
すみれ「まあ、ギリギリ連絡は取れて集合場所は決まってるし、この辺りに詳しい私がいるんだからまるっきり不幸ってわけじゃないんじゃない?」
善子「……うん」
すみれ「代々木公園でしょ? ほら、いくわよ」グイッ
善子「あ、ちょっと! 引っ張らないで!」
善子「わっ!」ヨロッ
すみれ「……ごめんなさい」
善子「いいのよ、慣れっこだから」 善子「昔から運がなくてね」
善子「くじを引いて当たったことはないし、学校行事はいっつも雨」
善子「おみくじを引けば凶、お守りなんて効いた試しがないの」
すみれ「まあ、確かにお守りなんて効果ないわよ」
善子「……信じてる人に怒られるわよ?」
すみれ「私、実家が神社なの」
善子「え?」
すみれ「だからこんなお守りもつけてるけど、全然効かない」 すみれ「私も、ショウビジネスの世界にいたなんて言ったけど、ずっと脇役」
すみれ「オーディションを受けたって最後に選ばれるのは他の子」
すみれ「いくら頑張ったって真ん中で輝くことはできない」
すみれ「あなたが不幸の星に生まれたように、私もそういう星の下に生まれたの」
すみれ「って、なんでこんなこと初対面のあなたに話してるのかしら」アセアセ
すみれ「ちょっとだけ境遇が似てたから親近感湧いちゃったのかも」クスクス
善子「……」 善子「でもね、私は今幸せなの」
すみれ「へ?」
善子「私の堕天使も受け入れてくれる大切な仲間がいる」
善子「不幸の星から、私を強引に引っ張り出してくれたの」
善子「私を見つけて、一緒に歩いてくれてる」
善子「きっとあなたにもそういう人がいると思うわ」 すみれ「なにそれ、まるで恋人みたいじゃない」
善子「恋人じゃないわ、言うなればそう、黄昏の理解者」
すみれ「は?」
善子「みんな個性的で一緒にいると楽しくて」
善子「みんなといると不幸なことも笑い話になっちゃうの」
善子「きっと、あなたにもそういう人がいるわ」
善子「あなたを見つけて、理解して、受け入れてくれる人」
すみれ「……」 すみれ「なにその全く根拠のない話」
すみれ「でも……」
すみれ「あなたが言うとそんな気がする」クスクス
善子「ヨハネにもいたんだからきっといるわよ!」
すみれ「そのヨハネっていうのはなんなの?」
善子「私の真名よ」クックックッ
すみれ「偽名ってことね」
善子「いいじゃない、ヨハネだって!」
善子「ダイヤとかルビィとかいう名前の子だっているんだから!」
すみれ「……本当に?」
善子「ええ」
すみれ「えぇ……」 すみれ「ほら、代々木公園についたわよ」
すみれ「どこで待ち合わせ?」
善子「えっと、とけい塔……?」
すみれ「あぁ、じゃああそこね」
善子「あ、いた!」
すみれ「よかったわね」
善子「あ、あの、お礼に何か──」
すみれ「そんなのいいわよ」
すみれ「あっちも心配してるだろうから早く行きなさい」
善子「で、でも──」 善子「あ、そうだ!」
善子「これ、ヨハネのサイン!」
善子「そんなに価値はないと思うけど、あげる!」
すみれ「サインって」クスクス
善子「それじゃあ、ありがとう!」
すみれ「もうはぐれないようにね!」
すみれ「……これなんて読むの?」
すみれ「えーきゅーあわーずの堕天使ヨハネ?」
すみれ「私を見つけてくれる人ね……」
すみれ「本当にそんな人いるのかしら」 ──
可可「すみれ、どうしたのですか?」
可可「まるで気の抜けたコーラのような顔をしていマシタが」
すみれ「ちょっと昔のことを思い出してたの」
すみれ「っていうかそれどんな顔よ!」
可可「昔のことってグソクムシのことデスか?」クスクス
すみれ「違うったら、違うわよ!」
可可「グソクムシ〜♪」
すみれ「やめなさいったら、やめなさい!」 かのん「あはは、今日も2人は仲良しだね」
千砂都「休憩時間おわり! 練習するよ!」パンパン
恋「次の曲はすみれさんのセンターなんですから、きちんと仕上げますよ」
すみれ「まあ、私に任せておけば安心ったら、安心ね」
可可「逆デス。不安しかありマセン」
すみれ「どういう意味よ!」
恋「そんなことを言いながら一番期待しているのは可可さんなんですよ」
恋「すみれさんがいない時はずっとすみれさんのこと褒めているんですから」
可可「れ、レンレン! そんなことはありマセンから!」
千砂都「でも確かにすみれちゃんってなんでもそつなくこなしちゃうから安心感はあるよね」
かのん「うんうん、センターから逃げなくなったしね!」
すみれ「……ヨハネの言う通りだったわね」クスッ
おわり 乙です
リトルデーモンですみれ推しなので、読めて嬉しかった 何気ない言葉で導かれた善子が導く立場になるのいいね… 善子ちゃんのその後
グツグツグツグツ
善子「ぁ、、ぁが、、ぁあ、、、」
俺「ヨハネ鍋いい感じに煮えてきたなー まさかあの善子ちゃんを捕獲できるなんてラッキーだよぐひひっ」
善子「っぁ、、、ぁ、、ーーーーーーー
俺「あっ、善子ちゃん鍋に沈んじゃったwww 可愛い顔もグツグツwww」
数時間後
ムシャムシャガツガツモグモグ
ヨハネの肉やわらかくてまろやかでうめぇえええええええ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています