彼方「まだ、姉妹です」 遥「まだというかこれからもですけど」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
遥「建前に決まってるでしょお姉ちゃん!世間にはそういう風に言っとくものなの!」 彼方「ど、どどどういうこと!?」
彼方「遥ちゃんからずっと一緒に居たいって言ってきてくれたのに!」
彼方「ずっと一緒に居たいけど」
彼方「遥ちゃんの人生だからって我慢しようと思ってた私を我慢できなくさせたのに!」
彼方「……うぅ」ポロポロ
彼方「酷いよ……」
彼方「彼方ちゃん、本気だったのに」 遥「だって姉妹なのは変わらないから」
彼方「同棲してても?」
遥「うん」
彼方「合鍵渡してても?」
遥「うん」
彼方「行ってきますのキスをしてても?」
遥「うん」
彼方「おやすみっくすしてても?」
遥「うん」
彼方「そっか……」
遥「最初に言ったよね?」
遥「お姉ちゃんと私はずっと一緒だよって」
遥「それは姉妹でも変わらないし」
遥「姉妹だからこそ、見逃して貰えることもあるんだよ」 遥「将来的には都内とかよりは少し地方の自然が感じられる場所に住みたいねとか」
遥「いつかはスイスに移住してレストラン経営するのもいいかもねとか」
遥「子供は多くても3人くらいが良いねとか」
遥「でも25、26くらいまでは1人目も作らずにいて2人きりを満喫しようとか」
遥「私とお姉ちゃん交互に子供産もうねとか」
遥「色々計画してたけど」
遥「……出来ないんだよ? 本当の結婚」 遥「世間体的には、公にしちゃったらダメなんだよ?」
遥「お姉ちゃんは別にいいかもって考えてるかもしれないけど」
遥「……」
遥「もし、私とお姉ちゃんが姉妹じゃない繋がりを持ってるって認めちゃったら」
遥「私、もうスクールアイドル出来ないよ……」
遥「だって、きっと許して貰えない」
遥「色々嫌なこと言われちゃう」
遥「そんなのやだ……」
彼方「彼方ちゃんよりも、スクールアイドルを選ぶの?」ポロポロ
遥「違うよ!」 遥「お姉ちゃんのことは大事だよ!」
遥「スクールアイドルよりも上なんてあり得ない!」
遥「大好きだもん!」
遥「だけど」
遥「私、スクールアイドルも好き」
遥「スクールアイドルも大事にしたい」
遥「卒業するまでの短いことだから、中途半端に終わりたくない」
彼方「っ……」
彼方「やだ!」ドンッ
ギュッ
彼方「私だけの遥ちゃんになって!!」 遥「お姉ちゃん……」
彼方「遥ちゃんの気持ちは尊重したい」
彼方「でも……」
彼方「でも、遥ちゃんが人気者になったら」
彼方「遥ちゃんは結婚できる人と一緒にいなくなっちゃう気がして……」
遥「そんなこと!」
彼方「分かってる」
彼方「私が臆病なだけだよね」
彼方「怖がってるだけだよね」
彼方「でも……私には遥ちゃんしかいないから」 彼方「……」
彼方「旬刊文鳥の南記者に情報を売ったのは彼方ちゃんなの」
遥「えっ……」
彼方「公にしちゃえば遥ちゃん誰にも取られないと思って」
彼方「一緒にいても問題なくなると思って」
彼方「良く考えたら、そんなわけ無いのに……」
遥「……」
彼方「ごめんね」
彼方「彼方ちゃん、自分のことしか考えてなかった」 遥「そう、だったんだ」
彼方「ごめん……グスッ」
彼方「ごめんね」
彼方「こんなお姉ちゃん嫌だよね……」
彼方「こんな恋人嫌だよね」ポロポロ
彼方「……」
彼方「普通の姉妹、戻れるかな……」
彼方「……無理かな」
彼方「無理だよね」
彼方「彼方ちゃん、明日にでも家を出て一人暮らしするから……後ちょっとだけ一緒にいさせて?」 遥「そんなことしなくたって……」
彼方「無理だよ!」
彼方「だって……遥ちゃんのことなんにも考えてなかったんだよ?」
彼方「きっとまた遥ちゃんを傷つけちゃう」
彼方「悩ませちゃう」
彼方「苦しませちゃう」
彼方「だから……」
彼方「普通……は、無理かもしれないけど」
彼方「姉妹に戻ろう?」
彼方「そのために、距離をおくべきだと思う」 遥「っ……」
ギュッ
彼方「遥、ちゃん……?」
遥「なんにも考えてない?」
遥「それで言うのがこんなことなの?」
遥「そうだね」
遥「お姉ちゃんは私のことなんにも考えてくれてない!」
遥「私のことを考えてくれるなら、距離をおくべきだなんて言わないで!」 彼方「で、でもっ」
彼方「でも、私」
彼方「遥ちゃんを誰にも渡したくなくて」
彼方「わざと炎上するような情報流して」
彼方「遥ちゃんの思いを踏みにじるところだった」
彼方「こんなの失格だよ」
彼方「恋人も」
彼方「お姉ちゃんも」
彼方「私には、資格がない……」
彼方「だって、遥ちゃんへの気持ちがこんなにも大きくて重いんだもん……」 遥「良いよ」
遥「重くたって良い!」
遥「私だってお姉ちゃんを誰にも渡したくない」
遥「だから中学時代」
遥「お姉ちゃんの下駄箱に入ったラブレターは全部違う人のところに入れ直してたし」
遥「スクールアイドルのインタビューでは露骨にお姉ちゃん好きってアピールしてたし」
遥「こっそり、リコーダー入れ替えたりしてたし」
彼方「遥ちゃん……」
遥「だから、困ってないよ」
遥「驚いちゃったけど」
遥「そこまで好きでいてくれたんだって、嬉しい」 遥「それに、お姉ちゃんは悪くないよ」
遥「だって怖かったんだよね?」
遥「不安だったんだよね?」
遥「私がほかの誰かに靡いちゃうかもって」
彼方「うん……」
遥「それなら悪いのは私だよ」
遥「お姉ちゃんの大きな気持ちに応えきれなかった私のせい」
遥「だから」
遥「だから、ね?」
遥「お姉ちゃん、孕んで」 クソみたいなスキャンダルからこんなSSが生まれるとは 彼方「む、無理だよ!」
彼方「だって、女の子同士だもん」
彼方「あの話だって出来たらいいなってくらいで」
遥「大丈夫だよ」
遥「そこは小原グループ出資のもと、天王寺研究所と西木野製薬の共同開発で生まれた新薬があるから」
遥「これを使えば、一時的に孕ませられる」
彼方「ほんと?」
遥「ほんと」
遥「しかも百発百中」
彼方「えっ」
遥「だから、孕んで?」
遥「既成事実、作っちゃおう」
彼方「遥ちゃん……」
彼方「ほんとに、ほんと?」
彼方「彼方ちゃんを、お嫁さんにしてくれるの?」
遥「もちろん!」
彼方「……なら」
彼方「おねがい」
彼方「……遥ちゃんの子供、産ませて」
遥「うん」
遥「私の子供、産んでね」ギュッ 彼方推しのらっかせい君まったくダメージ受けてなくて草 遥(そしてお姉ちゃんは無事に私の子供を妊娠して)
遥(私はお姉ちゃんを取られる心配はなくなって)
遥(お姉ちゃんは私がほかに靡いちゃうかもって不安になることは……)
ギュッ
彼方「遥ちゃん、ちゃんと帰ってきてくれるよね?」
彼方「遅くなったりしないでね」
遥(妊娠してえっちが減った分、またちょっぴり心配性だけど)
遥「大丈夫だよ」
遥(そんなお姉ちゃんが大好き!) あのインタビューがかなはるSSに昇華されてて草
よかったよ メンタルつよつよじゃん
たったひとりではるかなSS書き続けるだけあるな 週刊文ちゅんの(•8•)です
ほのゆきされたらいかんと思ったのでやりました ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています