かすみ「はい、これでチェックです!」せつ菜「あぁ!私のクイーンが……」
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かすみ「ふっふっふー!見落としてましたね!私のビショップは強いですよー!!」
せつ菜「これで私の持ち駒はポーンとキングだけになってしまいました……」
かすみ「(……せつ菜先輩の持ち駒はポーン3個とキング、かすみんの持ち駒はビショップとナイトとポーン1個とキング。実はまだ若干かすみんの方が辛いです……)」
かすみ「(でも辛い状況でもそれを見せないのが可愛い可愛いかすみんの使命!プロモーションは成功させません!)」
せつ菜「……とりあえず、動きやすいのはこのポーンですね!!」
かすみ「いかせません!」
せつ菜「なかなかうまくキングを動かすじゃないですか……」
かすみ「まぁかすみんはキングも虜にする可愛さがありますからねっ!」
せつ菜「……」
かすみ「……」
かすみ「はい、チェックメイトです」
せつ菜「あぁ!!!また負けてしまいました!!!!」
果林「ふたりとも楽しそうね」
かすみ「果林先輩!えぇ、最近チェスにハマってましてせつ菜先輩もやったことあるみたいだったんで遊んでたんです!」
せつ菜「まぁ私が負け越してるんですけどね!でも毎回接戦できるんで楽しいです!」
果林「そんなに面白いのね。私も覚えてみようかしら……」
かすみ「いいじゃないですか!ぜひ覚えましょうよ!ルールは簡単ですよ〜!」
せつ菜「ルールはシンプルでも結構奥が深いのがチェスの魅力ですよね」
かすみ「あとチェスってなんか可愛いですからね!可愛いかすみんには可愛いゲームが似合います!」
果林「ふふっ、そうね」 果林「でもチェスをやったことはないけど駒の動き方はなんとなく知ってるわ!特殊なルールとかはまだ覚えてないけどできると思う」
せつ菜「やったことないのに知ってるんですか……?なんか凄いですね!じゃあ早速やってみましょう!」
かすみ「(色々とルールはありますけど、特殊なルールってどれが特殊なんでしょう?)」
かすみ「果林先輩はまずかすみんとせつ菜先輩のどっちと対戦したいですかぁ?」
果林「うーん、じゃあ最初はせつ菜ちゃんにしようかしらね。かすみちゃんでも勝ってたしなんとなく勝てそうな気がするわ」
かすみ「かすみんでもってなんですか!かすみんでもって!私がせつ菜先輩に勝ったのはかすみんが強くて可愛いからですかね!」
せつ菜「なんかそこはかとなく馬鹿にされたような気がしますがわかりました!受けて立ちましょう!」
かすみ「じゃあかすみんは見物してますね!」 かすみ「とりあえず先手はチェスをやったことない果林先輩、後手は少しは経験のあるせつ菜先輩ですね」
果林「えぇ、よろしくね」
せつ菜「よろしくお願いします!」
果林「(……とりあえず強いクイーンが動けるようにしたいわね。真ん中のポーンを動かして道を開けましょう)」 e3
せつ菜「なるほど、じゃあ私は素直にここですかね」 e5
果林「……ちょっと待って!」
せつ菜「はい?」
果林「ずるくない!?なんでせつ菜はいきなりポーンを2マスも動かしてるのよ!」
せつ菜「いや、だってポーンですもん」
かすみ「えぇ、特にルール違反はないですよ?」
果林「ポーンって1マスしか動けない駒じゃないの?」
かすみ「基本的にはそうですね。でも初期位置のポーンだけは2マス動けるんです」
果林「なんてこと……!」
せつ菜「まぁ、これはちょっとわかりにくいですよね……ポーンって特殊な駒ですから」
果林「まあいいわ。なら私も2マス動かすだけよ」 a4
せつ菜「じゃあ私はここで」 d5 果林「私のクイーンが動きやすくなったわね」 Qh5
かすみ「おお、なかなかアグレッシブな攻め方ですね」
せつ菜「まあここは安全に守ります!」 g6
果林「あら、そんなところに置いたら取っちゃうわよ……」 Qxg6
せつ菜「えっ……!?」 gx6
果林「!?」
せつ菜「どうしました?」
果林「え?今せつ菜のポーン斜め後ろにいたわよね?」
せつ菜「いましたよ?」
果林「なんで私のクイーン取られたの?」
せつ菜「斜め後ろにいたからですよ」
果林「……前のコマを取るんじゃなかったのね……」
かすみ「果林先輩って実は動き方あまり覚えてないんじゃないですかぁ?」
果林「そうみたい……ポーンは1歩進むとしか覚えてなかったから」
せつ菜「確かにそう考えるとポーンだけなんか特殊ですよね。他の駒は結構素直な動きするのに」 果林「ちょっと整理させて。ポーンは最初の位置にいるときだけ前に2マス進める、相手の駒を取るときは斜めにも動けるのよね?」
かすみ「相手の駒を取るときは斜めにも動けるじゃなくて、斜めにしか動けないですね。ポーンは前にいる駒を取ることはできません」
果林「クイーンは縦横斜めだったらどこにでも行けるっていうのはあってる?」
せつ菜「あってますね。だからクイーンは一番強いんです」
かすみ「チェスクイーンかすみん!っての今思い付きました!可愛くないですか!?」
果林「それでルークは縦横、ビショップは斜めに自由に動ける、ナイトは2マスと1マスの斜めに動く……」
せつ菜「そうです!その動きであってますよ!」
かすみ「ちょっと!かすみんを無視しないでくださいよ!!」
果林「かすみちゃんちょっと静かにしてて」
かすみ「はい……(シュン)」
果林「ポーン以外は動けるマスの駒を取れるのよね?」
せつ菜「はい!ポーン以外は素直に動くマスにある駒が取れる駒です!変則的な動きはありません!全部左右対称です!」
かすみ「左右対称っぽくて実は最初の盤面が左右非対称なのちょっと可愛いですよね」
せつ菜「なんとなくわかります!」
果林「よし、覚えたわ!再開しましょう!」
せつ菜「わかりました。今の対局はどうします?ルールを覚えきってなかったみたいですし、なかったことにしますか?」
果林「そうね、申し訳ないけどそうして貰えると助かるわ!」
せつ菜「じゃあ再戦ですね!」
かすみ「あれ、かすみんは?」
果林「次かすみちゃんともやりましょう?」
かすみ「約束ですよ!!」 〜〜数分後〜〜
せつ菜「チェックメイトです!」
果林「うーん、完敗だわ。なんか知らない間に私の駒がなくなってた気がする」
せつ菜「でもポーン以外の基本的な駒の動きはわかってたみたいですね」
果林「まあ一つ形覚えればあとは上下左右反転させるだけだからわかりやすいわね」
かすみ「じゃあ次はかすみん!かすみんとやりましょう!」
果林「わかったわ!」
かすみ「(……せつ菜先輩は今回キャスリングもアンパッサンもプロモーションも使ってません!最初の感じを見るに果林先輩はきっと駒の動きしか覚えていない!つまり私が果林先輩に大勝利をするチャンスです!)」
せつ菜「じゃあ私は観戦してますね!」
かすみ「果林先輩が先手でいいですよ!」
果林「えぇ。じゃあまずは……」
〜〜中略〜〜
かすみ「じゃあ、キャスリングします!」
果林「!?ちょっと待って!かすみちゃん今キング動かしたあとにルークを動かさなかった!?」
かすみ「それがキャスリングです!ルークとキングの間に駒がなくて攻撃されてなければキングを2マス動かしてその間にルークを入れることができるんです!」
果林「……そんなルールがあったのね!じゃあとりあえず……」
かすみ「……」
果林「……」
かすみ「はい、チェックです!」
果林「あら、じゃあキャスリングd
かすみ「ちょっと待って下さい!それはズルです!」
果林「私のキングとルークの間にも駒はないわよ?」
せつ菜「果林さんはキングがビショップで攻撃されていますからね。チェックされてるときと、キングの動くマスの間を攻撃されてるときはキャスリングができないんです」
果林「……じゃあキングを動かすしかないのね」
かすみ「ちなみにキングを動かしたらもうキャスリングはできませんよぉ……」
果林「……(じゃあクイーンを犠牲にしてキングを守ろうかしら、いやでもルークよりクイーンの方が強いし……)」 果林「(……いや、でもキャスリングのために最強を捨てるのはやっぱり馬鹿げてるわ)」
果林「じゃあとりあえずここね」
かすみ「(う〜ん、キャスリングを狙わせてクイーンにキングを守らせて取る作戦は失敗ですね……)」
果林「……う〜ん、ここかしら」
かすみ「ここです!」
〜〜数分後〜〜
かすみ「アンパッサンです!このポーンはかすみんがいただきますねっ!」
果林「待って、かすみちゃんそこにポーンはないわ」
せつ菜「2マス進んだポーンはポーンでなら取れるんですよ!ポーンの残像があるんです!」
果林「残像……」
かすみ「残像ってのはともかくそういうことです」
果林「まあ取られちゃったものは仕方ないわね、続けましょう」
かすみ「ふっふっふ!かすみんめっちゃ優勢です!」
〜〜数分後〜〜
果林「あぁ……また取られちゃったわ」
かすみ「どんどん果林先輩の駒を取っていきますよ!果林先輩の駒をすべて奪ってあげます!」
せつ菜「(……なんでかすみさんはチェックメイトを狙わないんでしょうか?)」 果林「うーん……本当に動かせる駒がないわね」
かすみ「ふんふんふーん♪はい、プロモーションです。今からこのポーンはクイーンです!」
果林「あぁ!!!そうだったわ!プロモーションのこと忘れてたわ!」
せつ菜「あれ?でもプロモーションは知ってたんですね」
果林「えぇ、ポーンがなんかの条件で強くなることは知ってたのよ。その条件を完全に忘れてたけどね」
せつ菜「(……これどうみてもかすみさんが有利ですけど、果林さんもうまくやればステイルメイトには持ち込めますね)」
果林「もはやこうしか動けないわね……」
かすみ「はい、またプロモーションです!これもクイーンです!忘れないように倒しておきます!」 カタッ
果林「なかなか厳しい状況ねぇ……ていうかもはや勝てるのかしら?もう私の駒はクイーンとキングだけ……なんとかクイーンを守り切ったのだけはいいけどかすみちゃんの方はクイーンが3個……)」
果林「とりあえずここかしら!」
かすみ「かすみんのプロモーションを防ぎに来ましたね?でももう遅いです!さあ今度はこれもクイーンです!」
果林「(キングはチェックされてないけどクイーンはどこに動かしても取られちゃうわ、これは負けかしら……)」
かすみ「じゃあそのクイーンいただきますねっ!」
果林「……どうしましょう、キングがどこにも動けないわ」
かすみ「……え?」 かすみ「あーっ!!かすみん、とんでもないミスしちゃいました。っ!!」
せつ菜「そうですね、キングはチェックされていないけど動けない。ステイルメイトですね」
果林「??どういうこと?」
せつ菜「簡単にいうと引き分けです」
果林「うそっ!?あの状況から引き分け?」
かすみ「うぅ……絶対勝ててたはずなのにっ!あそこのポーンをクイーンじゃなくてビショップにしてれば……」
せつ菜「駒を全部取ろうとしたのが裏目に出ていた感じですね。かすみさんはどう考えてもチェックメイト狙いに行く動きじゃなかったですし」
果林「もしかしてかなり舐められてたってことかしら?」
かすみ「あっいや…かすみんそんなつもりじゃ…!」
せつ菜「いや、どう考えても途中で狙えましたよね?」
果林「もうっ!これからかすみちゃんのあだ名はステイルメイトかすみちゃんね!」
かすみ「そんな不名誉なあだ名イヤですーーー!!!」
せつ菜「ステイルメイトかすみさん……」
かすみ「うわぁあぁぁん……」 ダッシュ
果林「あ、行っちゃった……」
せつ菜「ちょっと言い過ぎたでしょうか?」
果林「でも私は馬鹿にされてたみたいだもの。少しは反省してもらわないと」
せつ菜「あはは……」
果林「……ところでせつ菜」
せつ菜「はい」
果林「もう一回だけ!チェスやらない?」
せつ菜「いいですよ!やりましょう!」
そしてチェスのルールをちゃんと覚えた果林さんと
なんだかんだで初心者に毛が生えたせつ菜ちゃんとかすみんはみんな仲良く休憩時間にチェスをするようになったとさ
おしまい 乙
キングとルーク入れ替えるのに縛りがあるのも知らんかったわ 昔パソコンのチェスやったときはひたすらクイーン増やしてクイーンを三列おいてたな これポーンが目の前の駒は取れなくて斜め前の駒を取れるのなんでなん?
明らかに動きとして不自然じゃね? まあ、そういうルールだし…
正面からだと歩兵は互角で膠着、側面を衝いてこそ一方的に勝てる(駒を取れる)って妄想 ポーンはかなり特殊だよな
前にしか進めないし
斜めの駒しか取れないし
初期位置からだけ2マス進めるし
プロモーションとかいって他の駒に変わるし
アンパッサンできるのもポーンだけだし
個人的には後ろに下がれないってのがかなり意味不明
なんでこれだけ上下対称じゃないの!?ってなる
初心者は混乱するんじゃないか?
まあ混乱しやすいのはポーンの動きとアンパッサンとキャスリングくらいだとは思うけど ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています