せつ菜「副会長が急によそよそしくなりました……」
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〜昼休み、生徒会室〜
菜々「ふぅ、もう仕事が片付いてしまいました」
副会長「しばらくは生徒会の仕事も落ち着きそうですね」
菜々「ええ。前は本を読む暇もなかったくらいでしたが、こうしてのんびりできるのはいいですね」
副会長「いざ暇になると何をしていいやら……」
菜々「趣味であってもあれこれしなくてはいけないと考えると気疲れしてしまいますよ」
副会長「確かに……せつ菜ちゃんのライブの予定もないしなぁ……」
菜々「フェスティバルがあったばかりですから」 👊🏿👇🏿👇🏿👇🏿👇🏿👇🏿👇🏿👇🏿👇🏿👇🏿👊🏿
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👊🏿👆🏿👆🏿👆🏿👆🏿👆🏿👆🏿👆🏿👆🏿👆🏿👊🏿 副会長「会長が忙しくないときにライブしてくれたらいいんですけど」
菜々「……せつ菜さんもきっと忙しい方でしょうから、無理を言ってはいけませんよ」
副会長「ですよね。しばらく買い物もしてないし……あ、そうだ!」
菜々「?」
副会長「会長、今日の放課後一緒に行きたいところがあるんですけど空いてますか?」 菜々「ええっと今日は確か……」
せつ菜(はっ、そうです! 今日はSIF関連のグッズが入荷する日で侑さんとショップを巡るんでした。そのために昼休みにここに来て仕事を終わらせたんですから!)
菜々「すみません。今日は予定が」
副会長「そうですか。ではまた日を改めて」
菜々「放課後くらいでしたらここしばらくは時間を見つけられると思うので。あ、もう時間です。では」
副会長「ですね。楽しみにしてます」 〜放課後〜
侑「あ、おーいこっちこっち!」
菜々「お待たせしました! 行きましょうか」
侑「うん。……ところでその恰好」
菜々「え? あ、急いでいたのでそのまま来てしまいました。まあ見られて困ることはないですが」
侑「なんで急いでたの?」
菜々「スクールアイドルのグッズは一部を除いて大量生産されないんですよ。人気のあるものは発売日に全部売り切れなんてこともあります」
侑「そっかぁ。でもSIFのグッズが売り切れるくらい人気だったら嬉しいかなぁ」
菜々「ふふっ、そうですね」 〜ショップ1〜
侑「大きいショップだともうあんまりないね」
菜々「こ、これは!」
侑「早速目当てと関係ないものに釣られてる」
菜々「この機を逃すと手に入らないので買ってきます」
侑「テンションは菜々ちゃんなのにやってることがせつ菜ちゃんだ……」 侑「へぇ、こういう衣装結構好きだな」
菜々「この衣装歩夢さんに似合うと思いませんか」
侑「いや歩夢は……こっちだね」
菜々「そうですか?」
侑「歩夢に似合う衣装は私が着せたいって思う衣装だから」
菜々「侑さんが思ってもみない新しい可能性があるかもしれないじゃないですか」
侑「ないない」
菜々「……この2つ、どっちがいいか皆さんに今度聞いてみましょうか」
侑「まあ歩夢はこっちを選ぶと思うけどね」
菜々「あ、当然私たちのどちらが推薦した衣装なのかは伏せて聞きますよ」
侑「え!?」 〜ショップ6〜
侑「遠かったけど、来た甲斐があった!」
菜々「ここは穴場中の穴場ですから。もともと取り扱ってないかもとは思いましたけど」
侑「あっ! このかすみちゃんすっごくかわいい! これ誰が撮ったんだろう?」
菜々「グッズにしていただけるだけでもありがたいのに、ここまでクオリティの高いものを作って貰えるなんて」
侑「せつ菜ちゃんのやつもすごくいいよ! 買おう!」
菜々「自分のグッズは絶対に買いません!」 〜翌日、生徒会室〜
せつ菜(昨日は大収穫でした! 一日でショップは十分巡ったので部活のない日は空きましたね。これで副会長の埋め合わせも出来そうです)
副会長「こんにちは」
菜々「こんにちは」
副会長「………………」
せつ菜(ん? 何も会話がないです……)
菜々「副会長。昨日の事ですが、明日か来週の月曜でしたらご一緒出来そうです」
副会長「……いえ、結構です」 菜々「え?」
副会長「すみません私が言い出したことなのに。もう大丈夫です」
菜々「もう大丈夫って……」
副会長「………………」
せつ菜(え、なんか急によそよそしくなりました?) 〜部室〜
せつ菜「……といった感じで」
侑「昨日副会長が誘ってきたのと関係ありそうだけど」
愛「一回断ったくらいでそんなことにならないっしょ」
歩夢「断った時は別におかしくなかったんだよね?」
せつ菜「はい。さっき生徒会室で会ったときからですね」
侑「その間連絡は?」
せつ菜「副会長からも一切ありません」 愛「なんか前に約束したとか、じゃないよねー」
歩夢「昨日副会長はなんて言って誘ってきたの?」
せつ菜「確か……放課後空いてますかと」
侑「それだけ?」
せつ菜「確か急いでいたので詳しく聞けませんでした」
愛「うーん、それが分かればわかる気がするんだけどなー」
侑「あの副会長が菜々ちゃんを遊びに誘う……」
せつ菜「副会長がどういうところに遊びに行くか、全然知りませんね」
侑「せつ菜ちゃんが知らないならわからないよ。私副会長についてだったらせつ菜ちゃんのファンだってことくらいしか」
愛「あ」
侑「ん?」
愛「確かせっつーの事せっつーのファンだって勘違いしてるんだよね」 せつ菜「そういうことになってますけど」
歩夢「じゃあ菜々ちゃんとスクールアイドルショップに行きたかったってこと?」
せつ菜「なるほど、その可能性は高いかもしれませんね」
侑「でも結局なんで様子がおかしくなったのかわからなくない?」
愛「そうなんだよなー。てかせっつーは昨日誘い断って何してたの?」
せつ菜「昨日は放課後侑さんとスクールアイドルショップ巡りをしていました」
侑「せつ菜ちゃんってば楽しみ過ぎて菜々ちゃんの格好のままお店行ったんだよ」
せつ菜「あ、あれは売り切れる前に行きたかったからで!」
愛「……あー」
歩夢「せつ菜ちゃん……」
せつ菜「え、どうかしましたか?」 愛「つまり昨日せっつー達は傍から見たら、生徒会長とゆうゆが楽しそうにショップ巡りしてたってことでしょ?」
侑「あっ」
愛「副会長はせっつーに断られてしょうがないから一人でショップに行った。そこには他の子と楽しそうにしてる生徒会長」
歩夢「しかも一緒に行きたかったスクールアイドルショップに他の子と、だもんね」
愛「まー予想だけど」
侑「副会長からすると、スクールアイドル好きだって言ってる自分を差し置いて他の人とショップに行ったんだってなってるんだよね」
せつ菜「どうしましょう! 誤解を解きたいですが正体を明かすことになります!」
歩夢「うーん、侑ちゃんから誘ったことにするとか」
愛「それも結局副会長を誘わなかった理由になんないっしょ」 侑「副会長はきっと、菜々ちゃんは自分より他の人といた方が楽しいんだって自信を無くしてるんだと思うんだよね」
せつ菜「そういうわけでは! 私は彼女とももっと仲良くしたいです……。正体を明かさずにそれは無理なのでしょうか」
侑「そんなことないよ! 菜々ちゃんとして気持ちを伝えればいいんだよ」
せつ菜「それは一体……?」 〜翌日、生徒会室〜
菜々「さて、今日はもう終わりですね」
副会長「……さようなら」
菜々「あ、副会長は少し待ってください。皆さんはお気をつけて」
副会長「なんですか?」
菜々「今日この後空いていますか?」
副会長「空いてないです」
菜々「ではいつなら都合が付きますか?」
副会長「ちょっとわかりません」 菜々「困りましたね……」
副会長「もしかして生徒会関係の事ですか?」
菜々「いえ、遊びに行こうかと」
副会長「でしたら別の方を誘われたらどうでしょう」
菜々「あなたがいないと意味がないのですが」
副会長「………………」
菜々「私の方こそいつも都合がつかなくて申し訳ないですが、次都合がつく日があれば――」
副会長「あの……今日は、あまり遅くならないなら、大丈夫です」 〜ショップ6〜
副会長「こんなところにスクールアイドルショップがあったなんて」
菜々「あなたも自分で店を見てきたかもしれませんが、ここはとっておきのお店です。あなたにも満足してもらえるかと思いまして」
副会長「すごい! SIFのせつ菜ちゃんのグッズがこんなに!!! こ、これはお披露目ライブの!?」
菜々「ふふっ喜んでもらえたみたいですね」
副会長「ありがとうございます! ……それとあと、すみませんでした」
菜々「すみません、とは?」
副会長「その、会長からお誘い頂いたのに断ろうとしてしまって」 菜々「私と一緒は気が進みませんでした?」
副会長「違います! 私は、ずっと会長とこうして遊びに行きたかった」
菜々「そうですか」
副会長「なのに、この前会長が高咲さんとスクールアイドルショップにいるのを見て、会長は私と一緒は嫌だったのかなって思っちゃって」
菜々「そんなこと考えてたんですね。そんなわけないじゃないですか」 副会長「でもあの時の会長、見たことないくらい楽しそうで」
菜々「そこまで見ていたんですね……まあ、このときを楽しみにしていたので」
副会長「このときを楽しみに?」
菜々「まだ気づかないのですか? 私はあの日、あなたを連れていく最高の店を探すために高咲さんにお願いして店を巡っていたのですよ」
副会長「!?」
菜々「同じ考えだったみたいですね。私の気合が入り過ぎて、あなたを困らせてしまったみたいですが」
副会長「会長……私のために……えへへ」 菜々「あ、そうです。私これが欲しいんですが、ご一緒にどうですか?」
副会長「DIVE!の缶バッジ……」
せつ菜(私は菜々せつ菜のファン私は菜々せつ菜のファン私は菜々……)
菜々「好きなものを友達と共有したことがあまりないので」
せつ菜(好きなもの=スクールアイドル好きなもの=スクールアイドル好きなもの=スクールアイドル……)
副会長「ぜひ!」
せつ菜(よく考えたら身に着けるものって危ないんじゃ)
菜々「あ、すみませんやっぱりこっちのうちわにしませんか?」 〜次の日、部室〜
せつ菜「侑さんのアドバイスのおかげで仲直り? できましたが……ただでさえ素性を隠しているのに嘘をつくのは心苦しいです」
愛「正体隠しながら話し合わせるのは難しいよねー」
侑「でも副会長喜んでたでしょ?」
せつ菜「とても喜んでましたね。とはいえ、やはりやりすぎだったのでは……」
侑「仲良くなるのに過ぎることはないって! それに女の子はこういうこと言われるのが一番嬉しいはずだから」
せつ菜「それって、後々大丈夫なんですか?」
侑「だって副会長とスクールアイドルショップに行きたいのも、せっかく行くなら喜んでくれそうないい店に連れていきたいのも嘘じゃないでしょ?」
せつ菜「確かにそうですが……」
侑「だったら大丈夫! 実際には嘘でも、気持ちが嘘じゃなきゃいつも大体喜んで信じてくれるよ!」 侑「あ」
歩夢「ふーん。侑ちゃんは女の子にいつも適当な嘘ついて喜ばせてるんだね」
侑「い、いやちが」
歩夢「ねえ覚えてる? 前に侑ちゃんの部屋に使ってないシュシュがあったから、『それなに?』って聞いたら私にあげるつもりだったって言ったよね」
侑「それは本当だから!」
歩夢「“それは”?」
侑「い、一旦落ち着こうよ歩夢! 冷静に、冷静になって」
歩夢「落ち着くのは侑ちゃんじゃないの?」
愛「これはゆうゆが悪い」
せつ菜「……嘘はこれっきりにしますね」 ピロリン
ピロリン
ピロリン
ピロリン
せつ菜「? 副会長からですね」
副会長『今日またあの店行ったらせつ菜ちゃんの出回ってない秘蔵ライブ見つけたんです!』
副会長『今週末一緒に観たいんですけどいつ空いてますか?』
副会長『うちわ忘れないでくださいね』
副会長『あ、せっかくだし会長の家行ってみたいです! お泊りしましょう!』
せつ菜「……こんなに喜んでくれるなら、多少の嘘も悪くはないのかも」
菜々『いいですよ。ですが私の家は家族が厳しくて難しいですね。あなたの家でもいいですか?』 福菜々日常系でも招待バレるかもしれないスリルがあってソワソワしながら読める 副会長に正体バレるのがそんなにマズイ事なんだろうか。むしろ知っといてもらった方が何かとやり易いと思うんだけど ⁄/*イ`^ᗜ^リ身近な人に正体を隠して日常生活を送るのが格好良いんですよ!!! ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています